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hmatsu47
February 02, 2019

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第26回 中国地方DB勉強会 in 岡山 (2019.2.2)LT予定

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  1. 今回のネタ 本家 Oracle の MySQL 接続⽤ドライバのうち、Java ⽤の Connector/J にはパラメータ(プロパティ)がある https://dev.mysql.com/doc/connector-j/8.0/en/connector-

    j-reference-configuration-properties.html これを調整すると性能がどの程度変わる︖ 結果を先にいうと︓結構変わる 実は MySQL Casual Advent Calendar 2017 ネタの再検証版 https://qiita.com/advent-calendar/2017/mysql-casual (10・17・21 ⽇⽬) 前回は Windows。今回は Linux で試した
  2. 検証環境 on AWS(1/2) クライアント MySQL Connector/J 8.0.13 Java 8u191 EC2

    c5.large 2vCPU / 4GiB Mem サーバと同⼀ AZ 内 Amazon Linux 2
  3. 検証環境 on AWS(2/2) サーバ MySQL Community Server 5.7.24 バッファプール 4G

    / ログ 1G EC2 r4.large 2vCPU / 15.25GiB Mem CentOS 7 ※Connector/J 8.0.14 / Server 5.7.25 でもほぼ同じ結果
  4. 検証1︓ rewriteBatchedStatements (1/2) INSERT 時 addBatch() → executeBatch() するとバッチ処理が 可能

    MySQL Connector/J で rewriteBatchedStatements=true を指定 すると、 addBatch() した複数の INSERT が executeBatch() 時 に VALUES() のカンマ区切りで⾃動連結される /* rewriteBatchedStatements無指定 INSERT INTO `table` (`column1`,…) VALUES(…); INSERT INTO `table` (`column1`,…) VALUES(…); INSERT INTO `table` (`column1`,…) VALUES(…); /* rewriteBatchedStatements=true INSERT INTO `table` (`column1`,…) VALUES(…),(…),(…);
  5. 検証1︓ rewriteBatchedStatements (2/2) 1 スレッド / 全 20 万⾏ /

    INSERT 100 ⾏単位 / COMMIT 1,000 ⾏ 単位で以下 3 パターンを⽐較 通常の INSERT バッチ INSERT ( rewriteBatchedStatements 無指定) バッチ INSERT ( rewriteBatchedStatements=true )
  6. 検証1︓結果 検証パターン 所要時間 (ms) ⾮バッチ 86,782 バッチ・ rewriteBatchedStatements 無指定 46,378

    バッチ・ rewriteBatchedStatements=true 4,019 バッチ化だけでも 2 倍近く⾼速化 rewriteBatchedStatements=true で 20 倍以上⾼速化 ちょっと副作⽤も(後述︓まとめにて)
  7. 検証2︓制御⽤のクエリ/コマンドを減らす MySQL Connector/J で DB 接続するときには SET ・ SELECT @@

    など制御⽤のクエリ/コマンドが多数発⾏される 3 つのプロパティを変えることでそれらを減らし、どの程度の 変化があるかを検証(太字︓デフォルト) alwaysSendSetIsolation トランザクション分離レベルを 常に送信する( true )/しない( false ) elideSetAutoCommits サーバ側の状態と違う時にだけ SET autocommit=n を送る( true )/常に送る( false ) useLocalSessionState オートコミット・トランザクショ ン分離レベルをサーバに問い合わせずに判断する ( true )/しない( false )
  8. 検証2︓結果 ※バッチ 2 スレッド / ⾮バッチ 4 スレッドで計 120 万⾏

    INSERT 検証パターン 所要時間合計 (ms) 3 つのパラメータ︓デフォルト 491,821 3 つのパラメータ︓⾮デフォルト 286,623 70% 程度⾼速化した こちらも副作⽤の可能性あり(クラスタのフェイルオーバー とか)
  9. 検証3︓Prepared Statement キャッシュ(1/2) MySQL では Prepared Statement をクライアント側で処理す るケースがよくある クライアント側で

    Prepared Statement をキャッシュする設定 がある(太字︓デフォルト) cachePrepStmts Prepared Statement のキャッシュを使う ( true )/使わない( false ) prepStmtCacheSize キャッシュする Prepared Statement の最⼤数( 25 ) prepStmtCacheSqlLimit キャッシュする Prepared Statement の最⼤⽂字数( 256 )
  10. 検証3︓Prepared Statement キャッシュ(2/2) テスト条件 8 スレッド 1 スレッド あたり 100,000

    ⾏ 10,000 ⾏単位で COMMIT 70 種類のプリペアードステートメントを発⾏ これを以下の 3 パターンで⽐較 キャッシュ無効 キャッシュ有効 / 最⼤ 50 種類(< 70)× 2,048 ⽂字 キャッシュ有効 / 最⼤ 100 種類(> 70)× 2,048 ⽂字
  11. 検証3︓結果 検証パターン 所要時間合計 (ms) キャッシュ無効 515,922 キャッシュ有効 / 最⼤ 50

    種類× 2,048 ⽂字 510,388 キャッシュ有効 / 最⼤ 100 種類× 2,048 ⽂字 516,780 ほぼ誤差の範囲で効果が⾒られない これとは別に、サーバ上で実⾏した場合は、最⼤ 100 種類 (キャッシュ上限>実際のプリペアードステートメント数) のときに 20% ⾼速化した サービスを最⼩構成(仮想マシン 1 台 に Web と DB)で ローンチする場合に限って有効︖
  12. まとめ addBatch() を使うときは rewriteBatchedStatements=true を忘 れずに その他、設定すると効果のあるパラメータ(プロパティ)が いくつかある 実際に試してみて判断したほうが良さそう 副作⽤もあるので気を付ける

    rewriteBatchedStatements=true は INSERT .. ON DUPLICATE KEY UPDATE のときに注意(マニュアル参照) サーバをクラスタ化しているとき、フェイルオーバーが ⾛ると Connector 側で保持している情報とサーバ側に不 整合が⽣じる可能性も…
  13. 参考(MySQL Advent Calendar 2017 の記事) ※検証コードは検証1・3の記事で公開(MySQL Connector/J の バージョンのみ 8.0.13

    / 8.0.14 に変更) 検証1 https://qiita.com/hmatsu47/items/0a3b48c86abdcd2cc884 検証2 https://qiita.com/hmatsu47/items/90bbe12a3082ca31201 7 検証3 https://qiita.com/hmatsu47/items/d3ce39577fb383ec21d2