2021/11/27に行われたプロ筋Confの登壇資料です。
飯田 悠斗(@i_dayu_to) 2021/11/27 データアナリストからPM転向のススメ 1
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飯田 悠斗 Retty プロダクト部門 マネージャー 主にネット予約グロースに向けた戦略立案・実行を担当 2019年 データアナリストとして新卒入社 2021年 プロダクトマネージャーに転向 趣味:ゴルフ / サウナ / カメラ📷 / 読書📚 好きな食べ物:洋食(オムライス・ハンバーグ) 自己紹介 2
Rettyについて 3
ミッション4食を通じて世界中の人々をHappyに。世界に誇る日本の文化であり、世界中の人々の暮らしの中心でもある、「食」という分野で、お店を探す人とお店の人の双方がHappyになれる、そんな世界を実現したい。その為に、お店をオススメするというポジティブな感情で人をつなぐ事がRettyの目標です。
あなたにBESTなお店が見つかるプロダクトビジョン5
次世代の店舗づくりを支援するオーダーシステム新規事業:モバイルオーダー6
ここから本題 7
今日話したいこと ① データアナリストで得られた強みが PMでどう活かせてきたか 特に、データアナリストの経験が直で生かせる課題発見が中心です。② 落とし穴はあるが、データアナリストからの PM転向は良いという話話したいこと・データアナリストのキャリアに興味がある方・分析に興味があるPMの方・PM・データアナリストの育成に興味のある経営・マネジメント層※ PM = プロダクトマネージャーこんな方に聞いてほしい8
アジェンダ 1. RettyにおけるPMとデータアナリストとは? 2. 課題発見から施策の効果検証までの流れ 3. これまでやってきたこと 4. PMで活きた強みと苦労 5. まとめ 9
RettyにおけるPMとデータアナリストとは? 10
データアナリストが選択肢を提言、PMが決断 データ アナリスト 選択肢の提言 決断のための、選択肢の提言に 責任を持つ人 意思決定のための問題設定、分析設計、データ集計・可視化、解釈、提言までに責務を持つ プロダクトの成長に責任を持つ人 担当領域のユーザーストーリーの策定、他PMと議論してイテレーションに載せるユーザーストーリー決定、ロードマップの策定に責務を持つ PM 11PM
課題発見から施策の効果検証までの流れ 12
効果検証 施策の実施により 期待した効果が 生まれたか検証課題発見から施策の効果検証までの流れ リリース施策リリースに向けたディレクション施策立案課題解決する施策を具体化課題発見目標達成に向け解決すべき課題を発見現状把握目標に対して現在の状況を把握13
チーム内外の連携デザイナー/エンジニアとの相談営業/CSへの連携や懸念調査効果検証設計/実施施策効果をどう見るかを設計し答えを出す分析設計/実施どう知るか設計し答えを出す効果検証 施策の実施により 期待した効果が 生まれたか検証課題発見から施策の効果検証までの流れ リリース施策リリースに向けたディレクション施策立案課題解決する施策を具体化課題発見目標達成に向け解決すべき課題を発見現状把握目標に対して現在の状況を把握PM分析問題設定何を知りたいか定める14
チーム内外の連携デザイナー/エンジニアとの相談営業/CSへの連携や懸念調査効果検証設計/実施施策効果をどう見るかを設計し答えを出す分析設計/実施どう知るか設計し答えを出す効果検証 施策の実施により 期待した効果が 生まれたか検証課題発見から施策の効果検証までの流れ リリース施策リリースに向けたディレクション施策立案課題解決する施策を具体化課題発見目標達成に向け解決すべき課題を発見現状把握目標に対して現在の状況を把握PM分析問題設定何を知りたいか定めるデータアナリストとして担当した課題発見領域の経験メインに話します。 15
分析の流れ 目的を明確にした上で、知りたいことを定義する。① 問題設定答えを出すための方法を設計する。設計を元に分析を行う。② 分析設計③ 分析実施整理した分析結果をPMに伝える。④ レポーティングレポートを元に意思決定を行い、次のアクションに繋げる。⑤ 意思決定PMデータアナリスト主導データアナリストPMやることステップ16
これまでやってきたこと 17
約2年のアナリスト経験を経て、今年からPMに クエリも何もわからない状態からスタート。 データ出しから始まり、徐々にできる領域を拡大。 ① 問題設定② 分析設計③ 分析実施④ レポーティング⑤ 意思決定データアナリスト(2018.10 ~ 2020.12)PM(2021.1 ~ 現在)18
なぜデータアナリストからPMに? 根底の思い サービス失敗経験 意思決定への 興味 元々サービスを作り成長させることで、より多くの人をHappyにしたい 気持ちがあった。 そんな折、内定をもらっていたRettyからデータアナリストを勧められる。 ユーザー数を伸ばすサービスで行われる意思決定に興味があり、入社を決意。 そんな思いから、学生時代にアプリを作るも全然使われず失敗。 自分の力不足を思い知る。 アナリスト 経験 それまでの成果が認められ、Rettyでのデータアナリスト→PM転向第1号に! 経験もスキルも自分よりはるかに上の人たちの意思決定を支援できる経験は、魅力的で多くを学べた。 19
仮説検証力が 磨かれる RettyのPMは仮説検証力が強く 求められる。ログ分析だけでなく定性リサーチも幅広く経験。 ▶ 経験を通して検証方法やその使い分けの基礎を学習。 意思決定後の動きを イメージしやすい 自らの分析により行われた意思決定後の、開発や各所連携への動きを横から見れた。 ▶ 自分がPMになった時に、意思決定後にどう動けば良いかイメージがつきやすい状態に。 意思決定に必要な材料の 肌感が掴める 立場も職種も違う様々なチームからの分析依頼への対応により、それぞれが持つ視点を学べた。 ▶ 意思決定をする上でどんな観点を考慮すべきか、判断材料があれば物事を前に進められるかの肌感を獲得。 データアナリストを経て得られたこと 20
これはうまくいきそう 21
PMで活きた強み 22
問いが曖昧なままなんとなく分析して、意思決定に繋がらない事案を何度も経験...。 「始める・やめる・続ける」につながる分析をするには、明確な問いが欠かせない。 〇〇(問い)が知りたい。 これがわかることで、 〇〇(目的・背景)だからだ。 結果には〇〇(仮説)が想定される。 この場合、〇〇(ネクストアクション) をすることを想定。 強み①:曖昧な問題設定への恐怖心が磨かれる 明確にしたいこと 23
事例:検証リストを運用し、問題設定への意識を強化 何に答えを出し、その答えが出た結果、どんなアクションにつながるのかを明確にして分析を行う。 24
強み②:意思決定の影響範囲の考慮ができる データアナリストとしての様々なチームの意思決定支援を通して、各チームの関心所がわかるように。 PMとして施策を実施する際にも、影響範囲をどこまで考慮しておくべきかの勘所が養われる。 結果、ステークホルダーへの納得感を得やすいアウトプットに繋がりやすくなった。 営業エンジニアPM CSデータアナリスト 25
分析設計① 目的や知りたいことの確認 何に対して答えを出すのか確認② 分析手法の選定 ログ分析/インタビュー/アンケートなどから 目的に適した手法を選定③ 分析の設計 ・集計期間/分析対象/指標などの定義を実施 ・コスパを意識した設計 分析工数を加味した上で、最適な設計を決定強み③:自ら分析設計し、実行できる 知りたいことを素早く知ることができ、意思決定のスピードアップにつながる。 正確性とスピードのバランスを見ながら、目的にあった分析設計が可能に。 分析実行26
強みは落とし穴にもなりうる 27
The 完璧主義 セグメント/指標の定義に厳密性を 求めがち。定義することが目的化。 最終的な決断に影響を与えることがないため、かけた時間が無駄に。 確実性上げたい症候群 意思決定の確度を上げることに時間を割きすぎる。結果なかなか行動できない状態が続く。 何か発見あるかも衝動 必要以上にデータを並べたくなったり問いが曖昧な状態でデータを出す 衝動に駆られやすい。 データが増える分焦点が定まらず、ひたすら時間が溶ける。 考えすぎ分析しすぎで、なかなか行動できない「分析麻痺」に陥りやすい。 苦労①:「分析麻痺」との格闘の日々 28
PMになり、大小問わず様々な意思決定が求められる。 限られた情報を元に、決め切る覚悟を持つ必要がある。 苦労②:不確実な状態で決め切る覚悟 分析により不確実性を減らすことを役割にしてきた分、必要以上にリスクを過大評価する傾向に...。 29
不確実な状態で決め切る覚悟 根底には「失敗したくない」という不安 「分析麻痺」との格闘の日々 30
検証を通して学習し、不確実性を減らしつつも、ビジョン実現に向けて機会を 見つけ、一定のリスクを許容して攻めに行く動きも求められる。 分析により、意思決定に必要な情報を 提供することで不確実性を減らし、意思 決定の確度を上げることが求められる。 データアナリストとPMの性質の違いに起因 意思決定の確度を上げるアナリスト 機会をプロダクト成長につなげるPM 31
① 確実性を上げるだけでは、プロダクト成長には繋がらない→ その分析で得られる結果は本当に意味のある 情報になりうるのか?を自問。② 素早い検証でリスクを減らし、成長機会を見つけて推進するマインドセット→ 素早い検証には素早い意思決定が必要。 未来のある地点の学習量は、今決めて動いた方が大きい。性質の違いを意識して動くことで突破! 「分析麻痺」との格闘の日々 Before After 32不確実な状態で決め切る覚悟
まとめ 33
分析は意思決定の確度を上げる上で有効な手段の一つ。 必要以上にリスクを大きく捉えずに有効活用していくことで、PMとしての大きな武器となる。 苦労 「失敗したくないという不安」 → 「分析麻痺」との格闘の日々 → 不確実な状態で決め切る覚悟 強み 曖昧な問題設定への恐怖心が磨かれる 意思決定の影響範囲の考慮ができる 自ら意思決定の判断材料を集められる 分析でリスクを下げつつ、機会を成長につなげる 34
最後に Rettyでは、プロダクトマネージャーを募集しています! 35