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ScrumFestOsaka2021_品川_スクラムから見た野中郁次郎先生と組織変革

J.K
June 26, 2021
2k

 ScrumFestOsaka2021_品川_スクラムから見た野中郁次郎先生と組織変革

RSGT2021をきっかけに2冊の本を読みました。

『知識創造企業』と『ワイズカンパニー』。

この中で語られている、
組織がよりいきいきするを、みんなで実現することに
とても魅せられてしまい、野中郁次郎先生のファンとなりました。

20年前に語られていた野中先生のお話を、
スクラムを学んだ目線で読み解いてみると、
非常に面白い要素がたっぷり詰まっていました。

野中先生は、1986年に『The New New Product Development Game』という、
スクラムの原点となった論文を書かれたことでも有名です。

そんな切っても切れないスクラムと野中郁次郎先生について、
にわかファンのJ.Kが熱狂したポイントを語り尽くします。

J.K

June 26, 2021
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Transcript

  1. Copyright ⓒ2021 CREATIONLINE, INC. All Rights Reserved J.K (コサカ ジュンキ)

    品川アジャイル見習い / Agile Tech EXPO オーガナイザー 屁理屈だけど愛でいっぱい、クレイジースクラムマスター。 Agileの世界とエンジニアコミュニティにどっぷりハマっている元製造業の人。 ソフトウェア開発でプロセスやコミュニケーションに課題を感じていたところア ジャイルに出会い、以降、アジャイルの世界へのめり込む。 現在はアジャイルコーチや組織開発に従事。カンファレンス運営などを通じ、 Agileが楽しく広まることを夢見て日々活動中。
  2. Copyright ⓒ2021 CREATIONLINE, INC. All Rights Reserved J.K (コサカ ジュンキ)

    品川アジャイル見習い / Agile Tech EXPO オーガナイザー 屁理屈だけど愛でいっぱい、クレイジースクラムマスター。 Agileの世界とエンジニアコミュニティにどっぷりハマっている元製造業の人。 ソフトウェア開発でプロセスやコミュニケーションに課題を感じていたところア ジャイルに出会い、以降、アジャイルの世界へのめり込む。 現在はアジャイルコーチや組織開発に従事。カンファレンス運営などを通じ、 Agileが楽しく広まることを夢見て日々活動中。 自分の目の前の 人たちと よりよくなりたい
  3. Copyright ⓒ2021 CREATIONLINE, INC. All Rights Reserved 我と汝 今までは人間の思惟する<われ>が世界や存在や神を理解してきたが、 (中略)

    人間中心の<われ>だけによるのではなく、<われ>と<なんじ>の間に生ずるも のが、真の存在であり、出合いとしての啓示の展開であると見る。この<われ>と< なんじ>の「間の領域」こそ、存在が存在となり、一切が成熟してゆく。 https://www.amazon.co.jp/dp/4003365518 マルティン・ブーバー (著), 植田 重雄 (翻訳) 我と汝・対話 (岩波文庫 青 655-1) 文庫 – 1979/1/16 https://www.youtube.com/watch?v=s-zUWCQkUa4
  4. Copyright ⓒ2021 CREATIONLINE, INC. All Rights Reserved 知識は全て暗黙知か、暗黙知に根ざしたものかの どちらかである。(マイケル・ポラニー) 野中

    郁次郎 (著), 竹内 弘高 (著), 黒輪 篤嗣 (翻訳) ワイズカンパニー: 知識創造から知識実践への新しい モデル – 2020/8/28 https://www.amazon.co.jp/dp/4492522301/
  5. Copyright ⓒ2021 CREATIONLINE, INC. All Rights Reserved 知識は全て暗黙知か、暗黙知に根ざしたものかの どちらかである。 野中

    郁次郎 (著), 竹内 弘高 (著), 黒輪 篤嗣 (翻訳) ワイズカンパニー: 知識創造から知識実践への新しい モデル – 2020/8/28 https://www.amazon.co.jp/dp/4492522301/ 本セッションでは 書籍などの 参考文献が たくさん出てきます が
  6. Copyright ⓒ2021 CREATIONLINE, INC. All Rights Reserved 知識は全て暗黙知か、暗黙知に根ざしたものかの どちらかである。 野中

    郁次郎 (著), 竹内 弘高 (著), 黒輪 篤嗣 (翻訳) ワイズカンパニー: 知識創造から知識実践への新しい モデル – 2020/8/28 https://www.amazon.co.jp/dp/4492522301/ 全てを表出化して 全人格的に向き合い 相互主観を ぶつけ合いたい
  7. Copyright ⓒ2021 CREATIONLINE, INC. All Rights Reserved 知識は全て暗黙知か、暗黙知に根ざしたものかの どちらかである。 野中

    郁次郎 (著), 竹内 弘高 (著), 黒輪 篤嗣 (翻訳) ワイズカンパニー: 知識創造から知識実践への新しい モデル – 2020/8/28 https://www.amazon.co.jp/dp/4492522301/ 全てを表出化して 全人格的に向き合い 相互主観を ぶつけ合いたい この半年間 実践してきたことを 自分なりに 言語化したい
  8. Copyright ⓒ2021 CREATIONLINE, INC. All Rights Reserved 今日のお品書き • 自分の中で起きた変化

    • 隙間をつくる • アメリカ海兵隊とリーダーシップ • これからどう生きるか • まとめ
  9. Copyright ⓒ2021 CREATIONLINE, INC. All Rights Reserved 知識は全て暗黙知か、暗黙知に根ざしたものかの どちらかである。 野中

    郁次郎 (著), 竹内 弘高 (著), 黒輪 篤嗣 (翻訳) ワイズカンパニー: 知識創造から知識実践への新しい モデル – 2020/8/28 https://www.amazon.co.jp/dp/4492522301/ 書くことで 暗黙知を 形式知に変換する
  10. Copyright ⓒ2021 CREATIONLINE, INC. All Rights Reserved 組織の隙間 隙間(ゆとり)のない組織は •

    学習しない(できない) • 変化や成長がない(できない) トム・デマルコ (著), 伊豆原 弓 (翻訳) ゆとりの法則 - 誰も書かなかったプロジェクト管理の誤解 単行本 – 2001/11/26 https://www.amazon.co.jp/dp/4822281116
  11. Copyright ⓒ2021 CREATIONLINE, INC. All Rights Reserved 組織の隙間 隙間(ゆとり)のない組織は •

    学習しない(できない) • 変化や成長がない(できない) その結果、仕事も早くならない つまらない・楽しくない 儲からない いいことがない etc... トム・デマルコ (著), 伊豆原 弓 (翻訳) ゆとりの法則 - 誰も書かなかったプロジェクト管理の誤解 単行本 – 2001/11/26 https://www.amazon.co.jp/dp/4822281116
  12. Copyright ⓒ2021 CREATIONLINE, INC. All Rights Reserved 組織の隙間 隙間(ゆとり)のない組織は •

    学習しない(できない) • 変化や成長がない(できない) その結果、仕事も早くならない つまらない・楽しくない 儲からない いいことがない etc... トム・デマルコ (著), 伊豆原 弓 (翻訳) ゆとりの法則 - 誰も書かなかったプロジェクト管理の誤解 単行本 – 2001/11/26 https://www.amazon.co.jp/dp/4822281116 あなたにとっての ゆとり とは?
  13. Copyright ⓒ2021 CREATIONLINE, INC. All Rights Reserved 組織の隙間 隙間(ゆとり)のない組織は •

    学習しない(できない) • 変化や成長がない(できない) その結果、仕事も早くならない つまらない・楽しくない 儲からない いいことがない etc... トム・デマルコ (著), 伊豆原 弓 (翻訳) ゆとりの法則 - 誰も書かなかったプロジェクト管理の誤解 単行本 – 2001/11/26 https://www.amazon.co.jp/dp/4822281116 変化は 組織の中間で 起こる
  14. Copyright ⓒ2021 CREATIONLINE, INC. All Rights Reserved ミドル・アップダウン 野中 郁次郎

    (著), 竹内 弘高 (著), 梅本 勝博 (翻訳) 知識創造企業(新装版) – 2020/12/4 https://www.amazon.co.jp/dp/4492522328/
  15. Copyright ⓒ2021 CREATIONLINE, INC. All Rights Reserved 「もっとやったのか」 野中 郁次郎

    (著) 日本の企業家 7 本田宗一郎 夢を追い続けた知的バーバリ アン (PHP経営叢書) – 2017/5/22 https://www.amazon.co.jp/dp/4569834272
  16. Copyright ⓒ2021 CREATIONLINE, INC. All Rights Reserved 「もっとやったのか」 野中 郁次郎

    (著) 日本の企業家 7 本田宗一郎 夢を追い続けた知的バーバリ アン (PHP経営叢書) – 2017/5/22 https://www.amazon.co.jp/dp/4569834272 https://www.youtube.com/watch?v=s-zUWCQkUa4
  17. Copyright ⓒ2021 CREATIONLINE, INC. All Rights Reserved 「もっとやったのか」 野中 郁次郎

    (著) 日本の企業家 7 本田宗一郎 夢を追い続けた知的バーバリ アン (PHP経営叢書) – 2017/5/22 https://www.amazon.co.jp/dp/4569834272 本田宗一郎氏は 隙間をつくっていた
  18. Copyright ⓒ2021 CREATIONLINE, INC. All Rights Reserved 「間」が生じると 関係性が生まれてくる 一緒に

    成し遂げたいこ と 「間」 こんな人が欲しい or なりたい!
  19. Copyright ⓒ2021 CREATIONLINE, INC. All Rights Reserved ナレッジエンジニア ”ミドルマネジャーが知識創造企業のナレッジエンジニア であることは、これまでも繰り返し指摘し

    てきた。彼らは、トップが持っているビジョンとしての理想と第一線社員が直面することの多い錯 綜したビジネスの現実を繋ぐ「橋」の役割を果たす。(中略)「 こうであるという現実」と「こうである べきだという理想」を仲介するのだ。 ” ”現実を創り変えるときに知識変換をリードするのが、ナレッジエンジニアである。彼らは、知識変 換の四つのモードのすべてを促進するが、 暗黙的なイメージや思いを明示的なコンセプトに変換 するとき(表出化)にとりわけ最も影響力を持つ。” 野中 郁次郎 (著), 竹内 弘高 (著), 梅本 勝博 (翻訳) 知識創造企業(新装版) – 2020/12/4 https://www.amazon.co.jp/dp/4492522328/
  20. Copyright ⓒ2021 CREATIONLINE, INC. All Rights Reserved ミドル・アップダウン 野中 郁次郎

    (著), 竹内 弘高 (著), 梅本 勝博 (翻訳) 知識創造企業(新装版) – 2020/12/4 https://www.amazon.co.jp/dp/4492522328/
  21. Copyright ⓒ2021 CREATIONLINE, INC. All Rights Reserved ミドル・アップダウン 野中 郁次郎

    (著), 竹内 弘高 (著), 梅本 勝博 (翻訳) 知識創造企業(新装版) – 2020/12/4 https://www.amazon.co.jp/dp/4492522328/ 野中 郁次郎 (著) 知的機動力の本質 - アメリカ海兵隊の組織論的研究 – 2017/5/8 https://www.amazon.co.jp/dp/4120049744/
  22. Copyright ⓒ2021 CREATIONLINE, INC. All Rights Reserved OODA Observation(観察) Orientation(情勢判断)

    Decision(意思決定) Action(行動) 状況をよく見て 意思決定をする サイクル
  23. Copyright ⓒ2021 CREATIONLINE, INC. All Rights Reserved 忖度すると人が死ぬ "作戦中止を勧告した参謀もやがて綾部の意中を忖度してその反対意見を撤回し、 綾部は河辺方面軍司令官の確信を確認したうえで、ついに第一五軍の鵯越作戦計

    画を容認したのである。ここでもやはり、軍事的合理性以上に、組織内の融和と調和 が重視されていた。" "日本軍の戦略策定が状況変化に適応できなかったのは、組織のなかに論理的な議 論ができる制度と風土がなかったことに大きな原因がある。日本軍の最大の特徴は 「言葉を奪ったことである」” 戸部 良一 (著), 寺本 義也 (著), 鎌田 伸一 (著), 杉之尾 孝生 (著), 村井 友秀 (著), 野中 郁次郎 (著) 失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫) – 1991/8/1 https://www.amazon.co.jp/dp/4122018331
  24. Copyright ⓒ2021 CREATIONLINE, INC. All Rights Reserved アメリカ海兵隊のSECIスパイラル 野中 郁次郎

    (著) 知的機動力の本質 - アメリカ海兵隊の組織論的研究 – 2017/5/8 https://www.amazon.co.jp/dp/4120049744/ 共通善 に向かっている
  25. Copyright ⓒ2021 CREATIONLINE, INC. All Rights Reserved ユニコーン企業のひみつ Jonathan Rasmusson

    (著), 島田 浩二 (翻訳), 角谷 信太 郎 (翻訳) ユニコーン企業のひみつ ―Spotifyで学んだソフトウェアづ くりと働き方 – 2021/4/26 https://www.amazon.co.jp/dp/4873119464 (翻訳者島田さんご本人のスライドより)
  26. Copyright ⓒ2021 CREATIONLINE, INC. All Rights Reserved ユニコーン企業のひみつ Jonathan Rasmusson

    (著), 島田 浩二 (翻訳), 角谷 信太 郎 (翻訳) ユニコーン企業のひみつ ―Spotifyで学んだソフトウェアづ くりと働き方 – 2021/4/26 https://www.amazon.co.jp/dp/4873119464 共通善 に向かっている SECIスパイラル に似ている
  27. Copyright ⓒ2021 CREATIONLINE, INC. All Rights Reserved ユニコーン企業のひみつ Jonathan Rasmusson

    (著), 島田 浩二 (翻訳), 角谷 信太 郎 (翻訳) ユニコーン企業のひみつ ―Spotifyで学んだソフトウェアづ くりと働き方 – 2021/4/26 https://www.amazon.co.jp/dp/4873119464 アメリカ海兵隊 の分隊の呼称
  28. Copyright ⓒ2021 CREATIONLINE, INC. All Rights Reserved ユニコーン企業のひみつ Jonathan Rasmusson

    (著), 島田 浩二 (翻訳), 角谷 信太 郎 (翻訳) ユニコーン企業のひみつ ―Spotifyで学んだソフトウェアづ くりと働き方 – 2021/4/26 https://www.amazon.co.jp/dp/4873119464 共通の目的に 向かって 小さなチームが 自律して活動してい る ※1300人→3000人・・・という スケールをしているらしい
  29. Copyright ⓒ2021 CREATIONLINE, INC. All Rights Reserved ミドル・アップダウン 野中 郁次郎

    (著), 竹内 弘高 (著), 梅本 勝博 (翻訳) 知識創造企業(新装版) – 2020/12/4 https://www.amazon.co.jp/dp/4492522328/ 野中 郁次郎 (著) 知的機動力の本質 - アメリカ海兵隊の組織論的研究 – 2017/5/8 https://www.amazon.co.jp/dp/4120049744/
  30. Copyright ⓒ2021 CREATIONLINE, INC. All Rights Reserved 「善い」目的をつくる能力 野中 郁次郎

    (著) 知的機動力の本質 - アメリカ海兵隊の組織論的研究 – 2017/5/8 https://www.amazon.co.jp/dp/4120049744/ 野中 郁次郎 (著) 日本の企業家 7 本田宗一郎 夢を追い続けた知的バーバ リアン (PHP経営叢書) – 2017/5/22 https://www.amazon.co.jp/dp/4569834272
  31. Copyright ⓒ2021 CREATIONLINE, INC. All Rights Reserved こんな生き方をしたい 一緒に 成し遂げたいこ

    と 「間」 こんな関係性を 一つずつ 紡いでいくような 生き方
  32. Copyright ⓒ2021 CREATIONLINE, INC. All Rights Reserved 我と汝 今までは人間の思惟する<われ>が世界や存在や神を理解してきたが、 (中略)

    人間中心の<われ>だけによるのではなく、<われ>と<なんじ>の間に生ずるも のが、真の存在であり、出合いとしての啓示の展開であると見る。この<われ>と< なんじ>の「間の領域」こそ、存在が存在となり、一切が成熟してゆく。 https://www.amazon.co.jp/dp/4003365518 マルティン・ブーバー (著), 植田 重雄 (翻訳) 我と汝・対話 (岩波文庫 青 655-1) 文庫 – 1979/1/16 https://www.youtube.com/watch?v=s-zUWCQkUa4
  33. Copyright ⓒ2021 CREATIONLINE, INC. All Rights Reserved コミュニケーションパス https://blog1.mammb.com/entry/20101123/1290544568 一人が同時期にコ

    ミュニケーションでき る人数は限られてい る (限定すべきだと感じ はじめている)
  34. Copyright ⓒ2021 CREATIONLINE, INC. All Rights Reserved コミュニケーションパス https://blog1.mammb.com/entry/20101123/1290544568 一人が同時期にコ

    ミュニケーションでき る人数は限られてい る (限定すべきだと感じ はじめている) 自分という時間軸を どのように積み重ねていくか 何をどのように続けていくか
  35. Copyright ⓒ2021 CREATIONLINE, INC. All Rights Reserved コミュニケーションパス https://blog1.mammb.com/entry/20101123/1290544568 一人が同時期にコ

    ミュニケーションでき る人数は限られてい る (限定すべきだと感じ はじめている) 自分という時間軸を どのように積み重ねていくか 何をどのように続けていくか 自分がいなくても良い状態 自分がいるよりも良い状態 を目指す というか普通にできる