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オープンソース有限要素ソフトウエア Elmerの紹介

5bf330deb12b1b4e1addfc33e41e3edc?s=47 JunTatsuno
December 13, 2020

オープンソース有限要素ソフトウエア Elmerの紹介

第20回オープンCAE勉強会@関東(構造など)での発表内容です。
https://openfem-kanto.connpass.com/event/196945/

5bf330deb12b1b4e1addfc33e41e3edc?s=128

JunTatsuno

December 13, 2020
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  1. 2020年12月13日第20回オープンCAE勉強会@関東(構造など) マルチフィジックス問題用 オープンソース有限要素ソフトウエア Elmerの紹介 龍野 潤(@Jun_Tatsuno)

  2. 1 Elmerとは? Elmerは、主にCSC - IT Center for Science (CSC)によって開発されたオープンソースのマ ルチフィジカルシミュレーションソフトウェアです。Elmerの開発は、1995年にフィンラン

    ドの大学、研究機関、産業界との協力のもとに開始されました。2005年にオープンソースと して公開された後、Elmerの利用と開発は国際的なものとなりました。 Elmerには、例えば流体力学、構造力学、電磁気学、熱伝導、音響学などの物理モデルが含 まれています。これらの物理モデルは、有限要素法(FEM)を用いた偏微分方程式で記述され ています。 このページは、Elmerソフトウェアの基本的な情報を提供することを目的としています。 ページの内容は静的なものですが、より詳しい情報はディスカッションフォーラムや http://www.elmerfem.org./のWikiをご覧ください。 Elmer official homepageより 1
  3. 2 Elmerの歴史 • 1995年 国家的なCFDプログラムの一環としてElmerの開発が開始されました。 ◦ CSC,TKK,VTT,JyU,Okmetic Ltd.の共同開発。 • 2000年

    初期段階を経て、アプリケーションプロジェクト数の増加に伴い開発が進む。 ◦ MEMS、マイクロ流体工学、音響学、結晶成長、血行動態学、氷河学、… • 2005年 Elmer は GPL-ライセンスの下で公開されました。 • 2007年 Elmer のバージョン管理は sourceforge.net の下に置かれました。 ◦ 利用者数の急激な増加を実現 • 2010年 Elmerは、PRACEプロジェクトの中心的なコードの一つになりました。 • 2012年 ElmerSolverライブラリはLGPLの下で公開されています。 ◦ 本格的な開発者のためのより自由度の高さ 2
  4. 3 Elmerは(L)GPLで公開 • 世界中で何千人もの研究者に利用されている(?) • 最も普及しているオープンソース・マルチフィジカルソフトウェアの一つ。 3

  5. 4 Elmer有限要素ソフトウェアの構成 • Elmerは、実際にはいくつかのプログラムからなる (ソフトウエア)スイートです。 • 一部のコンポーネントは単独で使用することもでき ます。 • ElmerGUI-前処理

    • ElmerSolver-FEMソリューション ◦ 各物理方程式は、メインプログラムに動的にロー ドされるライブラリです。 • ElmerPost-後処理 ◦ ParaView、VisItなどの他の後処理ツールを優先し て開発中止 • ElmerGrid-構造化されたメッシング、メッシュのイ ンポートとパーティショニング • ElmerSolver-FEMソリューション 4
  6. 5 ElmerGUI • Elmerのグラフィカル・ユーザー・ インターフェース ◦ Qtlibrary(GPL)に基づく ◦ 2008年2月よりCSCにて開発 •

    メッシュ生成 ◦ Tetgen、Netgen、ElmerGrid用 プラグイン ◦ OpenCascadeをベースにした CADインターフェース • ケース指定のための最も簡単な ツール ◦ 教育用途でも ◦ 並列計算 • 新しいソルバーはGUIで簡単にサ ポート ◦ XMLベースのメニュー定義 • VTKでの後処理も可能 5
  7. 6 ElmerGrid • 2Dおよび3D構造化メッシュの作成 ◦ 長方形の基本トポロジー ◦ 押出、回転 ◦ 簡単なマッピングアルゴリズム

    • メッシュインポート ◦ 10種類のフォーマットについて: Ansys、Abaqus、Fidap、 Comsol、Gmsh、… • メッシュ操作 ◦ 増減順 ◦ スケール、回転、移動 • 領域分割 ◦ シンプルなジオメトリベースの領域分割 ◦ Metis領域分割 例:> ElmerGrid1 2 step-metis10 • ElmerGUI経由で使用可能 ◦ すべての機能にアクセスできない(領域分割、discont、 BC、…) 6
  8. 7 ElmerSolver • 有限要素方程式の組み立てと解法 • 多くの補助ルーチン • 並列処理の優れたサポート • 注:Elmerといえば、主にElmerSolverのことを指します。

    Header CHECK KEYWORDS Warn Mesh DB "." "." Include Path "" Results Directory "" End Simulation Max Output Level = 4 Coordinate System = Cartesian Coordinate Mapping(3) = 1 2 3 Simulation Type = Steady state Steady State Max Iterations = 1 Output Intervals = 1 Timestepping Method = BDF 7
  9. 8 Elmerドキュメント ソフトウェアの完全なドキュメントは以下からダウンロードできます。クリエイティブ・コ モンズ・ライセンスCC BY-ND:作品を複製、頒布、展示、実演を行うにあたり、著作権者 の表示を要求⇒いかなる改変も禁止のため翻訳しての配布不可 • http://www.nic.funet.fi/pub/sci/physics/elmer/doc 最も関連性の高いドキュメントは以下のマニュアルで構成されています。 •

    ElmerGUIマニュアル Elmer ソフトウェア・スイートのグラフィカル・ユーザー・インターフェースのマニュ アル • ElmerModelマニュアル 独立したソルバーで定義された異なる物理モデルの説明 • ElmerSolverマニュアル ソフトウェアが提供する一般的なライブラリサービスに重点を置いたソルバーの機能 • ElmerGridマニュアルと関連するgrd-files ElmerGrid ユーティリティのマニュアル • Elmer Tutorials(GUI、非GUI) Elmerの簡単なケースの例と、その解決手順のドキュメント • エルマーの概要 Elmerのソフトウェアモジュール(メタマニュアル)の概要。 8
  10. 9 Elmerの解析例(Elmer Tutorialsより) 熱方程式 - 固体の温度場 線形弾性方程式 - 荷重を受けた弾性梁 Navier-Stokes方程式

    - 段差を通過する層流非圧縮性流れ 渦の放出 - von Karman不安定性 9
  11. 参考文献 [1] CSC – IT Center for Science, Elmer official

    homepage, https://www.csc.fi/web/elmer [2] CSC – IT Center for Science, Elmer documentation, http://www.nic.funet.fi/pub/sci/physics/elmer/doc/ [3] CSC – IT Center for Science, Slide shows, http://www.nic.funet.fi/pub/sci/physics/elmer/slides [4] Elmer/Ice wiki, http://elmerfem.org/elmerice/wiki/doku.php?id=start All content is licensed under an open-source, ’copyleft’ license: 表示 4.0 国際(CC BY 4.0) 10
  12. 付録A 「Elmer」ではじめる連成解析 2020年12月25日に柴田先生、藤井さんの共著、 『 「Elmer」ではじめる連成解析』が工学社 より発売 A.1 主な内容 • 連成解析とツールの概要

    ◦ 連成解析の考え方と分類 ◦「Elmer」の概要と機能と活用 ◦ 本書の対象と目的と構成 •「Elmer」の導入手順解説 ◦ Windowsへの導入方法 ◦ Linux(Ubuntu)への導入方法 ◦「Ubuntu」でのソースビルド方 法 ◦「SALOME」と「Elmer」による 解析手順 •「Elmer」による基本解析手順 ◦「Elmer」のチュートリアルの 準備 ◦ 門型構造物の非線形弾性解析 ◦ L字型弾性板の固有振動解析 ◦ 非圧縮層流でのバックステップ 流体解析 ◦ カルマン渦列の不安定性を見る 流体解析 •「Elmer」による連成解析手順 ◦ 流体と構造の連成解析の基礎 ◦ 流体と構造の実践的な連成解析 ◦ 流体構造連成の非定常解析の 基礎 ◦ 熱流体と構造との非定常連成 解析 11