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[Ph.D. Final Defense] Measurement-based Spectrum Database for Spatial Spectrum Sharing (written in Japanese)

53d3f29f13e9e46874b3460fbe23c435?s=47 Koya SATO
February 07, 2018

[Ph.D. Final Defense] Measurement-based Spectrum Database for Spatial Spectrum Sharing (written in Japanese)

Feb. 7, 2018, at The University of Electro-Communications.

This Ph.D. dissertation is available at:
https://uec.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=8646&item_no=1&page_id=13&block_id=21

Note that we have updated discussions in Sects. II and V.
[Related with Sect.II]
Koya Sato, Kei Inage, and Takeo Fujii, "Modeling the Kriging-Aided Spatial Spectrum Sharing over Log-Normal Channels, " IEEE Wireless Commun. Lett., vol.8, no.3, pp.749-752, June 2019. (Open Access)
Available: https://ieeexplore.ieee.org/document/8599042

[Related with Sect.V]
Koya Sato, Kei Inage, and Takeo Fujii, "On the Performance of Neural Network Residual Kriging in Radio Environment Mapping, " IEEE Access, vol. 7, no. 1, pp.94557-94568, 2019. (Open Access)
Available: https://ieeexplore.ieee.org/document/8763960

53d3f29f13e9e46874b3460fbe23c435?s=128

Koya SATO

February 07, 2018
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  1. 情報理工学研究科 情報・通信工学専攻 佐藤光哉 主任指導教員:藤井威生 教授 指導教員:山尾 泰 教授 連絡先:k_sato@ieee.org Measurement-based

    Spectrum Database for Spatial Spectrum Sharing 学位申請論文発表公聴会 2018年2月7日(水)
  2. 2 博士論文の執筆に関する謝辞 • AWCCの先生方 • 審査委員の先生方 • 藤井研究室の皆様 • 特に、共著の稲毛先生(都立産技高専)や北村優行さんを始めとしたCRグループの皆様

    • 王君や市川君、小野瀬君、片桐君には実験などでお世話になりました • 各種研究会や学会でご議論いただいた皆様 • 匿名の査読者の皆様 • 学振研究員として採用、ご投資いただいた日本学術振興会様 ありがとうございました。
  3. 3 Chapter 1 Introduction

  4. 4 無線トラヒックの増大 利用シーンの拡大 • Internet-of-Things(IoT), Vehicular-to-everything(V2X), … 無線は今や水や電気と並ぶ重要な社会インフラの1つ 2016 2017

    2018 2019 2020 2021 0 10 20 30 40 50 60 Year Exabytes per Month 7 EB 11 EB 17 EB 24 EB 35 EB 49 EB 無線通信の需要は年々指数的に増加 出典: Cisco, “Cisco visual networking index: Global mobile data traffic forecast update, 2016-2021, ” Feb. 2017 (online).
  5. 5 周波数割り当ての現状 既存の周波数利用:1帯域1システムの排他的利用が基本 出典: NTIA, “US Frequency Allocation Chart”(online) 移動通信に特に

    適した帯域 現行の周波数利用では新たな無線システムに提供可能な帯域が圧倒的に不足
  6. 6 周波数資源確保に対する主な方針と本研究のフォーカス 下位レイヤの効率改善による周波数利用効率向上 • 限られた送信電力で得られる通信品質の改善 • MU-MIMO, full-duplex radio, Non-Orthogonal

    Multiple Access(NOMA), coded MAC, spatial modulation, polar codes, … 超高周波数帯の開拓 • ミリ波やテラヘルツなどを活用した無線通信 • 広義の意味では可視光通信も 既存の周波数割当て済みシステムとの周波数共用 • 既存システムの周波数利用率は高々20%程度との一般的見解 • 空き帯域(WS: White Space)を活用して新たなサービスを展開する動き 移動通信に適した帯域を新規システムに提供しうる唯一の方針 →本研究のフォーカス
  7. 7 周波数共用の概要 既存割当て帯域の空き帯域を二次的に利用 既存ユーザ: f1 [MHz] (PU: Primary User) 干渉制御

    二次利用ユーザ: f1 [MHz] (SU: Secondary User) PUが通信を行わない時間に二次利用を行なう形態もある
  8. 8 周波数共用環境における伝搬予測問題 周波数二次利用時の原則:PUの通信品質保護 空き帯域推定:パスロスやフェージング、シャドウイングによる不確定性 • 推定される空き帯域に一定のマージンを設定する必要 参考: A. Molisch et

    al., “Propagation Issues for Cognitive Radio, ” Proc. of the IEEE, May 2009. PU 干渉制御 SU 実通信エリア 推定誤差の幅 PUの保護を優先 した電力制御 SUの通信品質確保に向けた主な課題 • 正確な電波環境推定技術 • 推定結果に基づく通信パラメータ設計
  9. 9 周波数共用における電波伝搬予測手法 スペクトラムセンシング • SUが具備したアンテナで逐一空き帯域状況を観測 • 主に時間軸での空き帯域利用時に用いられる • フェージングやシャドウイングといった受信電力変動への耐性が低い スペクトラムデータベース

    • PUの通信パラメータや通信カバレッジ、周波数共用要件といった情報を蓄積 • SU単体でも手軽に周波数利用に関する大局な情報を得られる • データベース自体がSUの集中制御型コーディネータとして動作可能 • 活用事例:米国でのTVホワイトスペース向けデータベース(※) 近年はデータベース連携型の周波数共用が主流になりつつある ※ https://www.google.com/get/spectrumdatabase/
  10. 10 スペクトラムデータベースの課題と本研究のモチベーション 既存データベースの課題 • 空き帯域推定がパスロスモデルに基づくことから伝搬予測の精度が低い • 上記理由によりSU側に多くの干渉マージンを設定する必要 一方で強力な利点も多数。セルラなどの自システム内マネジメントへの検討も増 加しており、今後の無線システムの新たな1つの形態といえる •

    本研究ではデータベースの精度向上により周波数共用効率の抜本的改善を目指す 減衰係数: 2,3,4 周波数: 473MHz 参照距離: 10m
  11. 11 博士論文の章構成と最終目標 ブロードキャスト型のPUと移動端末間の周波数共用環境を想定 例:TVホワイトスペース(TVWS)におけるWi-Fi端末の二次利用 実測値の活用が周波数共用の効率を改善し得ることを示す Chapter 2: データベースのアーキテクチャ提案及び周波数共用性能の机上検討 Chapter 3:

    テレビ帯域を対象としたデータベース構築実験による精度検証 Chapter 4: データベース連携型のSUの送信電力設計法 Chapter 5: 分散的に存在するSU間の伝搬予測の高度化とその適用効果の検討 PU SUs Chapter 4 Interference Chapter 3 Chapter 5 Chapter 2
  12. 12 Chapter 2 Concept of Measurement-based Spectrum Database PU SUs

    Interference
  13. 13 従来の距離減衰モデルの例 無線通信の歴史≒電波伝搬に関する研究の歴史 理論的なものから経験則、両方を組み合わせたものまで多種多様なモデルが存在 一方、近年はこのようなモデルに基づく伝搬予測は限界があるとの指摘も • C.Phillips, D.Sicker, and D.

    Grunwald, “Bounding the error of path loss models, ” in Proc. IEEE DySPAN2011, May 2011. →どんなに複雑なモデルであってもRMSEが8dB程度であることを指摘(2.4GHz, urbanにて) Model Year Friis Freespace 1946 Hata-Okumura 1968 Longley-Rice Irregular Terrain 1982 COST-231 1993 Walfisch-Ikegami 1993 Two-Ray 1994 ITU-Terrain 2001 IMT-2000 2007
  14. 14 実観測に基づくデータベースのコンセプト •移動するSU端末を電波観測機器として活用 •位置や時間ごとの受信電力情報を外部データベースに報告 •データベースは無数のデータセットから電波環境情報を推定 スペクトラム データベース PU Location :

    (xi , yi ) Rx Power : Pi [mW] Location : (xk , yk ) Rx Power : Pk [mW] Location : (xj , yj ) Rx Power : Pj [mW] 観測ノード (SU) アップロード 5G 5G 5G
  15. 15 本研究における統計情報抽出 空間軸での周波数共用における重要な統計情報:PUの平均受信電力特性 • エリアをメッシュ状に分割し、瞬時値群をメッシュ毎に統計処理することで場所依存の周 波数利用状況を推定 Longitude スペクトラムデータベース (1) 瞬時値の観測

    (2) 観測値の位置情報への対応付け (3) メッシュごとに統計処理 ・ 平均受信値 ・ 分散値 など 5G 5G 5G
  16. 16 データベースの運用イメージ PU-Tx PU-Rx データベース 電波環境情報 干渉制御 マージンを加味した 通信エリア 真の

    通信エリア 従来のデータベース SUs 5G 5G PU-Tx PU-Rx データベース 電波環境情報 干渉制御 真の 通信エリア 提案するデータベース SUs 5G 5G
  17. 17 データ管理の概要 全国の瞬時値群の一か所での管理は困難であるため、役割を階層的に分割する Global database Local database Local database on

    node 周波数利用の ポリシーなど 通信パラメータの 指示 瞬時値群から得ら れた統計情報 ・瞬時データ ・短期の統計値 … … 観測値群のアップロード 電波環境情報の ダウンロード 観測値の アップロード SUs 5G 5G 5G 5G 政府などの周波数管理者 (大局的な統計情報から 周波数利用法を決定) 地域ごとに観測データ を管理
  18. 18 提案するデータベースの適用効果の机上検討 既知となる伝搬情報の違いの影響について考える • 従来のデータベース :パスロス+分布の形状 • 提案するデータベース :パスロス+シャドウイング 周波数共用機会をSU-Rxにおける通信路容量の観点から評価

    PU-Rxにおける所望信号電力 SU-Txによる干渉信号電力 PP,Tx, PS,Tx : 送信電力 LP, LS, LSU-SU : パスロス WP, WS, WSU-SU : i.i.d. 対数正規シャドウイング (それぞれ標準偏差σP , σS, σS ) SU-RxがSU-Txから受信する信号の電力 推定対象 PU-Tx PU-Rx PRx IRx SU-Tx SU-Rx PS,Rx
  19. 19 推定誤差特性のモデル化 提案手法において推定値と真の値が2変量対数正規分布の関係にある点に着目 (Chapters 4, 5での数値結果より) PRx とその推定値 の相関: とその推定値

    の相関: PU側の信号の推定誤差の分散値 SU側の伝搬減衰量の推定誤差の分散値 の標準偏差 の標準偏差 PU-Tx PU-Rx PRx IRx SU-Tx SU-Rx PS,Rx ※誤差の分散は提案するデータベース構築法を用いて推定可能と仮定 (詳細はChapters 4, 5にて)
  20. 20 周波数共用規範とSUの送信可能電力 SIR(Signal-to-Interference power Ratio)の確率的保護について考える • 一般的なTVWSの議論(※)を参考にした 最大許容送信電力を満たす条件: ※ H.

    R. Karimi, “Geolocation databases for white space devices in the UHF TV bands: Specification of maximum permitted emission levels,” in Proc. IEEE DySPAN 2011, May 2011. SIR: 周波数共用規範: 所望値 所望確率 SU-Txの最大許容送信電力: (PU, SU両方に提案: Chapt.5) (PU側のみに提案: Chapt.4) (PU, SU両方に従来)
  21. 21 SU-Rxにおける平均通信路容量特性の数値例 SU-Rxにおける通信路容量: ※PU, SU両方に提案手法を用いた場合の特性はρP =1と仮定 (Chapter 5) (Chapter 4)

    (従来) ノイズフロア[dBm] ※シミュレーション値および理論値(次ページ参照)の両方をプロット
  22. 22 平均通信路容量の理論式および提案手法が有効となる領域 SU-Rx側でのSNRが高い領域において、 →正規分布 平均通信路容量 (1. PU, SU両方に提案手法) (2. PU側のみに提案手法)

    (3. PU, SU両方に従来手法) Method 1がMethod 2と同等以上: Method 2がMethod 3と同等以上: Method 1がMethod 3と同等以上: (両手法でρP が等しい場合) (σP =σS のとき、 ) ※平均二乗誤差平方根(RMSE: Root Mean Squared Error)に換算すると、 (※)
  23. 23 Chapter 3 Experimental Verification of Measurement-based Spectrum Database over

    TV Bands PU SUs Interference
  24. 24 データベースの構築実験 目的:下位レイヤの精度検証 埼玉県熊谷市にてテレビ放送波を移動観測 • 観測対象:熊谷中継局, 13ch(中心周波数473.14MHz)  観測エリア内で本周波数を使用する放送局は熊谷中継局のみ 観測機を搭載した車両5台で1週間×2回観測

    • 2013年10月28日-11月1日,2014年2月10日-14日 10km スカイツリー 平野原送信所 熊谷中継局の放送エリア周辺40km×35kmを観測 放送エリア 熊谷中継局
  25. 25 観測機器 •ソフトウェア無線機USRPを活用 •USRPを用いて受信信号のFFT処理を行ない,PCに蓄積 •各車両2セット搭載→合計10セット使用 ドーターボード WBX 50-2200MHz FFTサイズ 2,048

    サンプルレート 200kHz USRP N210 アンテナ 鉛蓄電池 Ubuntu PC GPS • アンテナ高: 約1.7m • アンテナ間距離: 1m以上
  26. 26 平均受信電力値マップの例 13ch(473MHz)の平均受信電力値マップ(100m四方のメッシュで可視化) • 1回目の観測で得られたデータセットを可視化(2013/10/28-11/1) -120 -60 [dBm] Relay Station

    5km -120 -60
  27. 27 告示640号との比較 日本におけるテレビ放送のエリア設計用距離減衰モデルとの精度を比較した • 告示640号:シミュレータ(えりあかくべぇ)により計算 • 構築したデータベース:1回目の観測結果に基づき構築されたマップ • 真値:2回目の観測実験により得られた瞬時値群 •

    メッシュサイズ:10m -80 -60 -40 -20 0 20 40 60 80 0.00 0.10 0.20 0.30 0.40 0.50 0.60 0.70 0.80 0.90 1.00 Residual Error [dB] CDF 約30dB 推定誤差のCDF 推定誤差のCDF(絶対値) 提案手法 告示640号 提案手法 告示640号
  28. 28 告示640号との比較 日本におけるテレビ放送のエリア設計用距離減衰モデルとの精度を比較した • 告示640号:シミュレータ(えりあかくべぇ)により計算 • 構築したデータベース:1回目の観測結果に基づき構築されたマップ • 真値:2回目の観測実験により得られた瞬時値群 •

    メッシュサイズ:10m -80 -60 -40 -20 0 20 40 60 80 0.00 0.10 0.20 0.30 0.40 0.50 0.60 0.70 0.80 0.90 1.00 Residual Error [dB] CDF 推定誤差のCDF 提案手法 告示640号 RMSE 提案手法 4.27dB 告示640号 26.7dB ※参考値:レイリーフェージング環境における限界 観測を行なったエリアは十分精度良く場所依存 成分を推定できると考えられる
  29. 29 2, 3章のまとめ 実測値に基づくデータベースを提案 • 移動端末に観測を依頼 • 実測により、site-specificな伝搬特性を高精度かつ効率的に推定 提案するデータベースの周波数共用に対する適用効果を検討 •

    受信信号電力の分散が広がるほどSUの許容送信電力特性が改善される • 提案するデータベースが周波数共用効率を改善しうることを示した TV放送波を対象にデータベースの構築実験を行なった • 移動端末を用いたデータベース構築により、既存のパスロスモデルと比較して精度良く電 波環境を推定できることを示した
  30. 30 Chapter 4 Transmission Power Control with Spectrum Database PU

    SUs Interference
  31. 31 受信信号電力の補間推定の必要性と関連検討 提案するデータベースにおける課題 • マップ構築時、観測値が得られないエリアが多数存在 • そのようなエリアに存在するPUも保護する必要 観測値 電波環境マップ(REM: Radio

    Environment Map)の分野で関連検討 • 得られた観測結果からマップ情報を精度良く補間推定 • A. Achtzehn et al., “Improving accuracy for TVWS geolocation databases: Results from measurement-driven estimation approaches,” Proc. IEEE DySPAN, Apr. 2014. • B. Sayrac, et al., “Bayesian spatial interpolation as an emerging cognitive radio application for coverage analysis in cellular networks,” Trans. Emerg. Telecommun. Technol., vol. 24, nos. 7–8, pp. 636–648, Nov./Dec. 2013. 実環境
  32. 32 関連検討 REMの構築方法に関する議論の例 • C. Phillips et al., “Bounding the

    error of path loss models,” Proc. IEEE DySPAN, May 2011. • A. Achtzehn et al., “Improving accuracy for TVWS geolocation databases: Results from measurement-driven estimation approaches,” Proc. IEEE DySPAN, Apr. 2014. • B. Sayrac, et al., “Bayesian spatial interpolation as an emerging cognitive radio application for coverage analysis in cellular networks,” Trans. Emerg. Telecommun. Technol., vol. 24, nos. 7– 8, pp. 636–648, Nov./Dec. 2013. 評価指標:受信信号電力の推定精度(RMSEなど) 周波数共用環境におけるリソース割当てに関する検討の例 • E. Dall’Anese et al., “Power control for cognitive radio networks under channel uncertainty,” IEEE Trans. Wireless Commun., vol. 10, no. 10, pp. 3541–3551, Oct. 2011. • S. Gong, et al., “Robust power control with distribution uncertainty in cognitive radio networks,” IEEE J. Sel. Areas Commun., vol. 31, no. 11, pp. 2397–2408, Nov. 2013. 一般的な仮定:受信電力やその推定精度といった情報が正確に推定できる 本来統合的に設計すべき分野が2つに分断されている (REMの精度がPUの通信品質に影響を与える恐れがあるが、そのような検討が皆無) 本章ではマップの構築精度を考慮したSUの送信電力設計法の確立を目指す
  33. 33 システムモデル:本章における周波数共用モデルの概要 • PU-Tx1台とSU-Tx複数台の周波数共用環境を想定 • SU-Txは最寄りのPUの保護エリア端に存在するPUへの干渉量を考慮 • 保護対象となるエリアの周辺で予め電波観測を行ないマップを構築する x0 R

    [m] xi 電波観測エリア PUの保護エリア 観測地点 SUs RS [m] I dS [m] PU xP P(x0 ) P(x0 ) 所望電力 I 干渉電力 R [m] 観測半径 dS [m] PU-SUs間の距離 RS [m] SUが存在する 円の半径 SU側に対する仮定 • SUの台数は既知(位置は未知) • パスロス係数やシャドウイングの分布は既知 • 最終的な合成干渉電力は未知
  34. 34 システムモデル:電波伝搬モデルと周波数共用規範 • パスロス+対数正規シャドウイングを考慮 • SUは全端末等電力で通信するものと仮定 所望信号電力 合成干渉信号電力 送信電力 シャドウイング

    パスロス 保護規範 SIR 所望SIR 保護確率 送信電力 パスロス シャドウイング 以上の条件のもとSUの送信電力PS,Tx の最大化を目指す 既知である情報 設計対象
  35. 35 システムモデル:電波伝搬マップの構築 • x0 を中心としたエリアN 地点で観測 • 観測値は外部データベースが蓄積 • 観測結果に基づきx0

    での平均受信電力値を補間 x0 R [m] xi 観測エリア PUの保護エリア 観測点 空間相関を仮定 観測受信電力値 シャドウイングの相関係数 相関距離[m]
  36. 36 補間法:クリギング補間に基づく受信電力値推定 観測値の加重平均から地点x0 における値を補間 P(xi ) ωi : 地点i での測定値

    [dBm] : P(xi )に対する重み係数 (i =1, 2, …, N ) ※対数値に対して直接加重平均 最小化: 制約 : ⇒ラグランジュの未定乗数法により最適化 クリギング:誤差の分散の最小化を目的にωi を最適化 (不偏性のための制約) セミバリオグラム
  37. 37 補間法:セミバリオグラムによる誤差の分散値の表現 セミバリオグラム:2地点間の距離に対するサンプルのばらつきやすさ x1 x2 xN x4 x3 観測地点間の距離|h| [m]

    バリオグラム 参考: N. Crassie, Statistics for spatial data, Wiley-Interscience, 1993. h: 2地点間の差 今回はセミバリオグラム構造を最尤推定に基づく手法によりフィッティング (指数型のセミバリオグラムを仮定)
  38. 38 参考:熊谷市におけるセミバリオグラムの例 Chapter 3の実証実験で構築したデータベースを用いた Area A Area B Evaluation Area

    メッシュ間の距離に応じた関数として表現できる 局所性が存在するため、補間エリア周辺のデータセットを用いて都度モデル化す ることが現実的と考えられる Area B Area A All 熊谷市全体
  39. 39 提案に向けて:補間結果の誤差の分布について 誤差の分布:観測値が空間的にガウス過程に従う場合正規分布に従う •対数正規シャドウイング環境においては対数正規分布 誤差項:中央値0, 標準偏差σk の対数正規分布に収束(サンプルが十分に多くセミバ リオグラムの推定が正確な場合) • 提案:予測した誤差の分布を送信電力に活用

    σP 8.0[dB] ηP 3.5 PTx 30[dBm] L(||x0 -xP ||) 125[dB] R 100[m]
  40. 40 提案:補間結果の誤差を考慮したSUの送信電力設計 対数正規シャドウイング環境における合成干渉電力は対数正規分布で近似可能 [1] • I を中央値I [dBm], 標準偏差σsum [dB]の対数正規分布でモデル化する

    SIRの分布 ・中央値 ・標準偏差σk 誤差項 ・中央値 の対数正規分布と予測できる ・標準偏差 [1] A. Molisch, Wireless Communications, John Wiley & Sons, 2012. [2] S. S. Szyszkowicz and H. Yanikomeroglu, “A simple approximation of the aggregate interference from a cluster of many interferers with correlated shadowing, ” IEEE Trans. Wireless Commun., vol.13, no.8, pp.4415-4423, Aug. 2014. ※合成干渉電力におけるモーメントの計算は[2]に従った 最大許容送信電力 ・予測したSIRのCDFの形状 ・ の2点を考慮すると… 合成干渉電力の 平均伝搬損
  41. 41 シミュレーション評価 以下のフローを繰り返す 1. PUの受信電力値情報を生成 2. 補間エリア周辺のN 地点にて電波観測 3. P(x0

    )を補間推定しその誤差を評価 4. SUs側での許容送信電力を計算 5. M 台のSUsが通信を行なう 6. SIR特性を評価 x0 R [m] xi 電波観測エリア PUの保護エリア 観測地点 SUs RS [m] I dS [m] PU xP P(x0 ) 所望SIR Γd [dB] 20 設計アウテージ確率 pout 0.10 PUの送信電力[dBm] PTx 30.0 シャドウイングの相関距離 dcor,P , dcor,S [m] 20.0 シャドウイングの標準偏差 σP , σS [dB] 8.0 パスロス係数 ηP , ηS 3.5 SUの台数 M 1000 SUが存在する円の半径 RS [m] 1000 PU-SU間の距離 dS [m] 3,000 シミュレーションパラメータ
  42. 42 観測地点の数に対するRMSE特性 • 観測地点の増加に従い推定精度向上 • SUの通信路容量の観点で有効な領域は十分達成可能 クリギング法 パスロスに基づく手法(=σP ) SUの通信路容量の観点で

    有効な領域(Chapt.2より)
  43. 43 観測地点の数に対する誤差の標準偏差 • 観測地点の増加に従い推定精度向上 • クリギング標準偏差は推定誤差の標準偏差を上界に漸近  “セミバリオグラムが正確である”との仮定より計算されるため

  44. 44 観測地点の数に対するアウテージ確率 •観測地点の増加に従い設計値に漸近 •ただし設計値を若干上回る(補間の推定誤差の標準偏差を過小評価するため) 誤差予測を用いないクリギング法 提案手法 設定アウテージ確率

  45. 45 観測地点の数に対するSUの平均許容送信電力 •設計アウテージ確率を満たす所要マージンをシミュレーションにより計算 •観測地点の増加に伴い許容送信電力が増大。一方で所要マージンは減少 正確に推定できる場合(Chapt2. method2の限界) 提案手法 パスロスに基づく手法(Chapt.2, method3)

  46. 46 4章のまとめ 実測値に基づくデータベースを用いたSUの送信電力決定法について検討 • クリギング補間を用いた電波伝搬マップに着目 • 補間時に誤差の確率分布が予測可能な点に着目したSUの送信電力設計法を提案 • 計算機シミュレーションにより、以下の2点を示した。 

    PUのSIR特性がマップ構築のデータ数に依存しにくい  データ数が増えるほどSUの許容送信電力が向上 その他の論文内での検討 • 様々な伝搬パラメータによる特性評価 • 誤差の分散の予測精度の改善手法 • SU側の伝搬情報に誤差を含む場合の特性と対策
  47. 47 Chapter 5 Database-assisted Radio Propagation Estimation for Wireless Distributed

    Networks PU SUs Interference
  48. 48 SU側の伝搬予測問題と本章のフォーカス SU側もパスロス以外の情報を推定できれば性能向上が期待…できるが、 送受信位置ともに移動する環境においては基本的にパスロスモデルに頼る必要 • レイトレース:演算量の観点から非現実的 • 平均受信電力値マップ:送信位置固定のシステムが対象 Chapter 3での机上検討より

    Chapt.4: SU側はパスロスのみ推定 従来: PU, SU両方パスロスのみ推定 本章のフォーカス:いかに移動するSU間の伝搬情報を正確に推定するか?
  49. 49 送受信位置が異なるリンク間のシャドウイング相関 送受信者の総移動距離に対し指数的に減衰することが知られている 送信局 受信局 リンク j リンク i 送信局

    受信局 Δd(i,j),Rx [m] Δd(i,j),Tx [m] この空間相関に着目した移動を伴うSUs側の伝搬予測について検討を行なう W : シャドウイング値[dB] σ : シャドウイングの標準偏差[dB] dcor : 相関距離[m] Z. Wang, E. K. Tameh, and A. R. Nix, “Joint shadowing process in urban peer-to-peer radio channels,” IEEE Trans. Veh. Technol., vol. 57, no. 1, pp. 52–64, January 2008.
  50. 50 データベースの拡張 • 各通信結果を外部サーバに蓄積 • サーバ側である送受信位置関係での電波伝搬減衰量を計算 • 電波伝搬特性の空間相関性に基づいて伝搬減衰量の場所依存の変動要素(距離減 衰+シャドウイング)を予測 観測リンク

    外部サーバ 蓄積・推定 受信者(復調成功時): 位置、送信者情報、 時間、受信信号電力 送信者: 位置、時間、送信電力 推定対象
  51. 51 提案手法の概要(1/4) 1.パケットの受信に成功した受信者はRSSIをDBに報告 • DBは送信者から取得した情報から伝搬減衰量を計算 2.観測データセットからのパスロス成分の除去 3.クリギング法によるシャドウイング成分の予測 送受信局間の距離[m] 伝搬減衰量[dB] 通信リンク

  52. 52 提案手法の概要(2/4) 1.パケットの受信に成功した受信者はRSSIをDBに報告 • DBは送信者から取得した情報から伝搬減衰量を計算 2.観測データセットからのパスロス成分の除去 3.クリギング法によるシャドウイング成分の予測 推定パスロス成分 通信リンク 送受信局間の距離[m]

    伝搬減衰量[dB]
  53. 53 提案手法の概要(3/4) 1.パケットの受信に成功した受信者はRSSIをDBに報告 • DBは送信者から取得した情報から伝搬減衰量を計算 2.観測データセットからのパスロス成分の除去 3.クリギング法によるシャドウイング成分の予測 通信リンク 距離 0[dB]

    減衰量 推定シャドウイング成分
  54. 54 提案手法の概要(4/4) 1.パケットの受信に成功した受信者はRSSIをDBに報告 • DBは送信者から取得した情報から伝搬減衰量を計算 2.観測データセットからのパスロス成分の除去 3.クリギング法によるシャドウイング成分の予測 距離 0[dB] 減衰量

    推定シャドウイング成分 補間値 推定対象 通信リンク
  55. 55 観測値の電波伝搬モデル その他の仮定 • 送受信局の位置が反転しても同等の特性 • 伝搬減衰量は正確に推定できると仮定 シャドウイング シャドウイングの相関係数 リンク間の伝搬減衰量[dB]

    パスロス 相関距離[m]
  56. 56 提案手法(1/3): 電波伝搬パラメータの推定 観測値の分布と観測結果から最尤推定 推定パラメータ:距離減衰係数、シャドウイングの標準偏差、相関距離 シャドウイング成分の結合確率密度分布 観測値 パスロス 分散共分散行列 対数尤度関数

  57. 57 提案手法(2/3): シャドウイング成分の予測 観測結果の加重平均により任意のリンクの減衰量を推定 推定シャドウイング成分 重み係数 重み係数:相関係数を考慮して決定 重み:大 重み:小 推定対象のリンクからの総移動距離

    が短いほど重み係数を大きく設定 送信局 受信局 Δd(i,d),Rx Δd(i,d),Tx 推定 リンク 観測 リンク 和に対し相関が減少
  58. 58 提案手法(3/3): シャドウイング成分の予測 クリギング法により重み係数を決定 • 観測値の空間相関特性に基づき推定結果を最適化 • 誤差の分散の最小化を目的 ⇒ラグランジュの未定乗数法により最適化 最小化:

    制約 : 共分散構造 最終的な推定結果:
  59. 59 シミュレーション評価 P2Pリンクを正方形のエリア内にランダムに配置 • 送信者,受信者共に一様分布 リンク間の干渉は無視 相関距離[m] 20 シャドウイング変動 [dB]

    8.0 距離減衰係数 3.0 最大通信半径[m] 50 試行回数 10,000 推定リンク 観測リンク 50[m] 50[m] (10m, 25m) (40m, 15m) (0m, 0m) R[m] Tx Rx
  60. 60 推定結果のRMSE特性 • N=10程度でも距離減衰モデルに基づく手法と比較して高精度 • N=90のときRMSEを2dB程度改善可能 パスロスに基づく予測 提案手法 SUの通信路容量の観点で 有効な領域(Chapt.2より)

  61. 61 誤差分布の予測について 誤差分布の活用により効率的なSUの送信電力制御が可能 • 誤差分布:中央値0の対数正規分布 • 重み係数の導出を通して最小化した標準偏差により誤差の標準偏差の予測が可能 パスロスに基づく予測における誤差 提案手法における誤差 クリギング標準偏差

  62. 62 5章のまとめ 移動端末間の伝搬予測手法について検討 • 送受信位置が異なるリンク間の空間相関に着目 • クリギング補間に基づく予測手法を提案 • 計算機シミュレーションによりその精度を示した •

    併せて、誤差特性の予測が可能であることを示した
  63. 63 Chapter 6 Conclusions and Future Works

  64. 64 本研究のまとめ 周波数共用の効率改善について、電波伝搬特性予測の観点から挑んだ • 実観測に基づくデータベースを提案。SUの通信機会の向上が可能であることを理論的に 示した • 実証実験により、移動端末を活用することで精度よく電波環境が推定できることを示した • データベース連携型のSUの送信電力決定法を提案。観測地点の数が限られる場合でも周

    波数共用規範を満たし、その数が増加するにしたがってSUの送信電力を向上可能である ことを示した • 移動を伴うSU間の電波伝搬特性の推定法を提案。受信電力の予測が精度よく可能である ことを示した 本研究成果により新たな周波数資源の開拓が期待できる • セルラシステムなどの自システム内の効率改善にも応用可能 PU SUs Chapter 4 Interference Chapter 2 Chapter 3 Chapter 5
  65. 65 将来の課題 伝搬予測手法全般について • 3次元の伝搬予測への拡張 • 時間軸での統計解析の検討(特に通信状態が時間変動するシステムについて) • 観測端末間の個体差や観測方法の違いによる影響の対策 移動端末間の伝搬予測結果を用いた周波数共用について

    • PUへの干渉制約が存在する場合の電波環境情報の測定手順の確立 • 合成干渉量予測手法の検討 • 実証実験による評価 その他 • より効率的な電波環境マップの生成方法の検討(周波数軸での補間など)