Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
Introduction of Quantum Computer
Search
kinkinbeer135ml
January 22, 2022
Technology
0
7
Introduction of Quantum Computer
This is Introduction of Quantum Computer.
kinkinbeer135ml
January 22, 2022
Tweet
Share
Other Decks in Technology
See All in Technology
KiroでGameDay開催してみよう(準備編)
yuuuuuuu168
1
110
JOAI発表資料 @ 関東kaggler会
joai_committee
1
190
生成AI活用のROI、どう測る? DMM.com 開発責任者から学ぶ「AI効果検証のノウハウ」 / ROI of AI
i35_267
4
150
AIエージェント就活入門 - MCPが履歴書になる未来
eltociear
0
210
開発と脆弱性と脆弱性診断についての話
su3158
1
1.1k
結局QUICで通信は速くなるの?
kota_yata
9
7.5k
会社にデータエンジニアがいることでできるようになること
10xinc
9
1.5k
Preferred Networks (PFN) とLLM Post-Training チームの紹介 / 第4回 関東Kaggler会 スポンサーセッション
pfn
PRO
1
130
AI時代の大規模データ活用とセキュリティ戦略
ken5scal
1
280
モダンな現場と従来型の組織——そこに生じる "不整合" を解消してこそチームがパフォーマンスを発揮できる / Team-oriented Organization Design 20250825
mtx2s
4
470
Delegate authentication and a lot more to Keycloak with OpenID Connect
ahus1
0
240
AIが住民向けコンシェルジュに?Amazon Connectと生成AIで実現する自治体AIエージェント!
yuyeah
0
250
Featured
See All Featured
The Success of Rails: Ensuring Growth for the Next 100 Years
eileencodes
46
7.6k
How To Stay Up To Date on Web Technology
chriscoyier
790
250k
Facilitating Awesome Meetings
lara
55
6.5k
Performance Is Good for Brains [We Love Speed 2024]
tammyeverts
10
1k
Docker and Python
trallard
45
3.5k
Building a Scalable Design System with Sketch
lauravandoore
462
33k
CSS Pre-Processors: Stylus, Less & Sass
bermonpainter
358
30k
Typedesign – Prime Four
hannesfritz
42
2.8k
Optimizing for Happiness
mojombo
379
70k
Done Done
chrislema
185
16k
The Straight Up "How To Draw Better" Workshop
denniskardys
236
140k
Documentation Writing (for coders)
carmenintech
73
5k
Transcript
量子コンピュータ概論
1.量子コンピュータとは 2.量子コンピュータ開発の流れ 3.量子コンピュータの活用方法 4.今回のまとめ 内容
量子コンピュータとは
古典コンピュータ→量子コンピュータへ • 古典コンピュータ(CPU) 1. 量子コンピュータとは • 量子コンピュータ(QPU) ビット 量子・・・目に見えない。なんか小さい物質やエネルギーの総称。 → 「重ね合わせ」と「量子もつれ」の性質を利用。 量子ビット
4/16
量子力学の「重ね合わせ」と「量子もつれ」の状態 1. 量子コンピュータとは • 量子もつれ状態 量子コンピュータ:量子ビット 古典コンピュータ:ビット 俺は変わらない 俺も変わるわ 複数の情報を同時に制御できる 量子の根本的な性質・・・粒子と波動の二重性
観測すると粒、未観測だと波。 (なんでそうなるかは世界の謎。) 波は互いに干渉する性質を持つ。 5/16
量子コンピュータが注目されるまでの経緯 • 計算資源の更なる需要 • 古典コンピュータの性能向上の限界? • 量子科学技術の発展 ・機械学習などの分析作業の時間やコストの低減 → 大きくない処理に焦点は当たっていない。 ・ムーアの法則の終焉?
→ 古典コンピュータ以上の発展 ・量子力学的な状態を実験的に制御可能になってきた → 量子ビットの実現 → クラウドの利用 1. 量子コンピュータとは • 量子コンピュータやってみよう! 6/16
量子力学の「重ね合わせ」と「量子もつれ」の状態 • 量子重ね合わせ状態 1. 量子コンピュータとは 古典コンピュータ:ビット or or or 量子コンピュータ:量子ビット 1つのビットは、0か1の
どちらか観測するまで決まっていない。 1つのビットは、0か1の どちらか観測しなくても決まっている。 古典力学(マクロ) 量子力学(ミクロ) どう動くんだか見てみないと分からない どう動くんだかは大体分かる 0と1の状態を同時に表現できる → 情報の可能性が単一 → 情報の可能性が複数 7/16
量子コンピュータ 開発の流れ
2.セキュリティの原則 2. 量子コンピュータ開発の流れ • 量子マシン勃興期(1980年~) • 量子コンピュータやってみよう! ・Paul Benioffが論文発表、David Deutschが 量子チューリングマシンを発表。
参考 :https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8F%E5%AD%90%E3%82%B3%E3%83%B3%E 3%83%94%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BF • 開発が活発になってくる(2000年~) ・IBMが20年以上前、量コンの開発を開始。 参考:https://www.ibm.com/quantum-computing/what-is-quantum-computing/ • “非古典コンピュータ”を開発中・・・ ・非古典コンピュータ ・非万能量子コンピュータ ・万能量子コンピュータ =量子計算モデルを100% 再現できるコンピュータ 量子コンピュータ(広義) ”量子超越性”が示される ”エラー耐性”がある 9/16
IBMの量子コンピュータ開発のロードマップ 2. 量子コンピュータ開発の流れ 100万量子ビットある量子コンピュータを作らないと ”量子超越性”を示せない。 → 何十年後になるのやら・・・。 → 量子ビットを作るのに手こずっている。(ハード面) 量子ビット 10/16
量子コンピュータ の活用方法
量子コンピュータの活用ステップ 3. 量子コンピュータの活用方法 ①課題・問題抽出 課題から解きたい問題の抽出を行う ②問題の定義 量子コンピュータに計算させる問題の入力、計算内容、 制約条件、出力を明確化する。 ③計算モデルへの落とし込み 計算で使用するアルゴリズムを選定/作成し、量子コ ンピュータで計算できる形式に落とし込む。
④計算要求プログラムの作成 落とし込んだ問題・アルゴリズムを量子コンピュータに 投入(計算要求)するためのクライアント・プログラムを 作成し実行する。 (※量子コンピュータ用の開発ツールを利用) ⑤量子コンピュータでの計算 クライアントからの計算要求に基づき、専用機器を使っ て、量子演算装置上の量子ビットの制御により計算を 行う。 課題・問題抽出 問題の定義 アルゴリズムの選定/作成 量子回路 イジングモデル プログラム 開発ツール (SDK、ライブラリ) 開発環境 量コン 計算タスク受付 用のサーバ 量子ビット制御・ 読み取り機器 QPU マイクロ波 汎用 専用 12/16
量子コンピュータの演算方法 3. 量子コンピュータの活用方法 量子ゲート方式 量子アニーリング方式 仕組み ・特定の問題を解くための ”量子アルゴリズ ム”(≒量子回路)で解を求める。 ・量子ゲートを組み合わせる。 ・”イジングモデル”か”QUBO”形式に変換して、”ア
ニーリングアルゴリズム ”を使って解を求める。 ・組み合わせ最適化問題を解くことに特化した方 式。 イジングモデル → そして、アニーリングアルゴリズム使用。 アルゴリズム 問題に応じたアルゴリズム 量子アニーリングアルゴリズム 解ける問題 理論的には汎用。アルゴリズムが必要。 組み合わせ最適化問題 量子ビット の実現方法 超電導、イオントラップ、トポロジカル絶縁体 超電導 |0〉 |0〉 |1〉 H H X 量子回路の例 13/16
今回のまとめ
まとめ 4.量子コンピュータの今後 ・量子コンピュータは、量子の「重ね合わせ」と「量子もつれ」の状態を利用している。 → 重ね合わせ・・・情報の可能性が複数。 → 量子もつれ・・・観測する前の量子は波。波は互いに干渉する性質を持つ。 or or 15/16
まとめ 4.量子コンピュータの今後 ・現在の量子コンピュータはおもちゃレベル(ゼニガメレベル)。 → 現在の性能は127qbit(目標は100万qbit)。PlayStation 2のCPUが128bitらしい。 → ハード面(量子ビット)が開発のボトルネック。あと 10年以上はかかりそう・・・。 ・量子コンピュータの真価が出るのは、特定の問題と大規模な問題の場合である。 → 組み合わせの中から最適な答えを統計的・確率的に算出するのに有用。 (素因数分解とか最短経路とか)
→ 普段利用する用途やちょっとした処理では、古典コンピュータで十分。 16/16