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January 08, 2026

RALGO AIを組織に組み込む方法 -アルゴリズム中心組織設計- #RSGT2026 / RALGO: How to Integrate AI into an Organization – Algorithm-Centric Organizational Design

AI時代に要請された組織開発手法

DXが人に新たな道具の方向性をあたえたビジネス変革であるように、AI時代によって私たちの世界は様々な変革を求められました。
ビジネスの根源的リソースである「組織」の開発手法にもその変革は求められ、人々の役割とはなにか、道具とはなにか、意思決定とはなにかの再考を時代から求められています。
本手法「RALGO」は組織の在り方を「美しさへ向かうアルゴリズム」として再定義するものです。
機能的、生物的、学習的である組織の良さを残しつつ、AI時代の要請に回答します。
本手法は「チームにおける人々の距離感」のような様々な距離が極小化され、自己組織化が加速します。

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January 08, 2026
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  1. 2

  2. エンジニアの仕事は道具作りであり ユーザーを縛るものではない 5 デザイナー、エンジニアの仕事は道具を作ることである 人工物設計(Simon) エンジニアリングは「人 工物」を設計し、環境と の境界条件を更新する営 みといえるのではないか Simonは人工物を、目的と

    適応で捉える視点を整理 した 道具と手順の協働(Engelbart) Engelbartは“知の拡張” を、個人能力ではなく、 道具と手順の協働とした AIはまさにこの延長で、 プロンプトだけでなく、 作業の分解、記録、再利 用が中核になといえる DX ITによって業務の効率化 と新しい業務形態が生ま れた ITという道具によって世 界をよくすることがITエ ンジニアの姿の1つであ る
  3. ソフトウェア開発手法のパラダイムシフ トは25年ごと 6 科学的管理手法(転用) カウボーイ 1950 1975 2000 ウォーターフォール開発 シーケンシャル開発

    アジャイル開発 混沌 計画型 適応型 1970 : MANAGING THE DEVELOPMENT OF LARGE SOFTWARE SYSTEMS 1985:DOD-STD-2167 1993 : The Hillside Group 2001 : アジャイルソフトウェア開発宣言 2011 : スクラムガイド
  4. 技術変革のなかでも現在のAIは1つの大きな波である • 18世紀後半 • 蒸気機関 • 19世紀後半 • 電気 7

    第一次産業革命 第二次産業革命 • 20世紀後半 • デジタル技術 第三次産業革命 • 21世紀前半 • AI 第四次産業革命 産業革命がおきると政府も人々の生活も変化していく
  5. 新しい技術の導入に対して成果をだすためには 組織の変更が前提となる 8 新しい技術と組織における導入率 vs 成果向上率 のイメージ 0 20 40

    60 80 100 新しい技術と組織における導⼊率 vs 成果向上率 のイメージ 導⼊率 ⽣産性・成果 • Davidの議論では、電力化の便益が遅れて現 れた背景に、工場配置や工程設計の作り替え があった。AIも同様に、既存の組織設計のま までは効果が遅れる。 • AIという単体製品ではなく汎用技術(GPT) の系譜で捉えるとよいであろう。 • GPTは改善余地と補完的革新を伴い、周辺の 投資や設計変更を誘発します。
  6. エンジニアの仕事は、AIという万能人材を導入することではなく、組織の 認知と意思決定の構造を変える「道具」を発明することである。 V. Bush “As We May Think”(1945) 科学的知識を拡張するMemex を開発

    情報の洪⽔に対応する D. Engelbart “Augmenting Human Intellect”(1962) Engelbartは“知の拡張”を、個 ⼈能⼒ではなく、道具と⼿順 の協働として描きました 2030 AI • AIも知の拡張としての道具と して使われていくだろう 9 AIは「知を拡張する道具」の現代的後継者である
  7. ソフトウェア工学は失敗の反復からマネジメントを学ん できた 11 ソフトウェア工学から見る組織の変遷 科学的管理手法(転用) カウボーイ 1950 1975 2000 ウォーターフォール開発

    シーケンシャル開発 アジャイル開発 混沌 計画型 適応型 1970 : MANAGING THE DEVELOPMENT OF LARGE SOFTWARE SYSTEMS 1985:DOD-STD-2167 1993 : The Hillside Group 2001 : アジャイルソフトウェア開発 宣言 2011 : スクラムガイド N/A ソフトウェア危機から工程管 理とそれに応じた組織分割 フィードバックループを小さ くできる小さいチーム
  8. AI時代を生き抜く鍵は、行動のルール/規則/方針/アル ゴリズムを絶えず認識/更新する学習メカニズムを組織 に埋め込むことである • これまで:多くの組織はシングルルー プ学習(行動の修正)に留まり、同じ 過ちを繰り返す。変化に適応する組織 はダブルループ学習(行動を生んだ前 提・規則の修正)を実践する。 •

    AIの登場:この前提の陳腐化を加速さ せる。 • これから:ダブルループ学習の対象と して、人間とAIのアルゴリズムを認識 /更新し続ける 15 ダブルループ学習の対象の変化 前提・価値権・規則・アルゴリズム 行動 結果 なぜこの手順は失敗したのか? 我々の意思決定プロセス、評価 基準、あるいは組織構造そのも のに問題があるのではないか? この手順は失敗した。 別の手順を試そう
  9. ヒト/モノ/カネ/エネルギーの全てが枯渇する、枯渇先 進国日本を豊かな場所に • どうやって過剰なヒト/モノ/カネ/ エネルギーを使う? • 第二、第三の経済大国としてどう リードする? • ヒト/モノ/カネ/エネルギーに頼っ

    たソリューションは使えない • リソースが少ない状態でも生き生き とした生活が求められる • リソースが少ない状態でも社会貢献 できる方法 16 今までの日本 これからの日本
  10. デジタル赤字とAI時代という2つのトレンド • 高利益率・高成長率の資本・知識 集約型事業(アプリケーション、 ミドルウェア/OS、計算資源インフ ラ、デジタル広告)の市場シェア は軒並み外資に押さえられている • ースシナリオで2035年に約18兆円 のデジタル赤字を計上する見込み

    • 第四次産業(AI)革命に伴う悲観シ ナリオでは、約10兆円の追加赤字 が見込まれ、総額約28兆円に達す る • AIのための学習データは今後 2028年には枯渇の可能性 • 一次データの重要性が急激に高 まる • データの保存先や所有権が国益 を大きく左右する世界がくる • データがなければ価値あるソフ トウェアが生み出せず、競争力 が維持できない「聖域なきデジ タル市場」が確実に迫っている 18 デジタル赤字 AI 出所 : 経済産業省 デジタル経済レポート
  11. 日本発で2025年のパラダイムシフトを起こす • 2025年に演繹推論にちかいAIがでまわったことで、今後はコスト削減では なく収益拡大のAI利用が可能になると予想できる • アジャイルで早く安くできるのは副産物であり、収益の高い事業をつくるのが主目 的のとおなじような構造である • より少人数で、より多様なスキル、より高度なスキルをもったチームを多 数つくれるような仕組みが必要となっている

    • 第四次産業革命と、日本の課題を前提とした事業モデルと制度をつくれると一気に スケールする • これらを日本発でつくれると、今後数十年また日本が世界の先進国にとっ てリーダーとなれる • リソースがすくない国での豊かな暮らしのありかたとそれらをささえる制度と産業 とはたらきかたの先進国となれる 19 なぜわたしがアジャイルをやっているのか、そしてやめているのか
  12. マネジメントはシングルプロセスからマルチプロセスへ 20 マネジメントモデルの変化 購入者 販売者 製作者 購入者 販売者 製作者 購入者

    販売者 製作者 第三次産業革命まで 第四次産業革命初期 (AIによる変革のはじまり) 第四次産業革命中期 (AIが当たり前の時代)
  13. 組織として重要なのはアルゴリズムであって主体が何か ではない • 責任者を置けば解決する、という発 想は分かりやすい一方で、実態の手 順(アルゴリズム)が壊れていると 再現性が出ない • 組織が求めているのはある種のアル ゴリズムを達成することである

    • 入力:特定の予算、人員、状況 • 達成条件:予算120%まで、1段階上まで スキルアップ • ※:プログラミング以外のものも幅広 くアルゴリズムと言えるという立場で す 23 組織が求めることに対する解決策のギャップ 主体 責任者を置く 対処方法 ツリー構造な 組織と意思決定 経営者への回答方法 特定の状況 達成条件 (QCDSなど) 経営者が 渡すもの
  14. 組織を人の集合ではなく、意思決定・検証・学習 の手順(アルゴリズム)の集合として扱うことで、 設計・改善・自動化が可能になる。 24 組織をアルゴリズム主体で考える 主体 責任者 対処方法 ツリー構造な 組織と意思決定

    今まで推奨されてきた方法 現実の課題 人口減少でどう 育てるか 世界はグラフ構 造でできている これからの方向性 確率論的決定も含めてアルゴリズム中心 形式知化で育成/スケール/改善を高速化 意思決定などさまざまなアルゴリズムや ゴール(評価関数)の抽出や開発
  15. RALGOは組織の振る舞い を規定するアルゴリズム を中心に据える これにより属人的な「頑 張り」や「責任者の任 命」といった暖味な解決 策から脱却し、手順の品 質を向上させることに集 中できる 25

    RALGO(Resilient Algorithm-based Organization) ふりかえり as a Algorithm RALGO アプリ設計 as a Algorithm テスト計画 as a Algorithm 信頼性向上 as a Algorithm 事業計画 as a Algorithm 予算の承認 as a Algorithm