Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
コドモンのQAの今までとこれから -XPによる成長と見えてきた課題-
Search
koppamijinko
March 27, 2025
Technology
0
290
コドモンのQAの今までとこれから -XPによる成長と見えてきた課題-
2025/03/28 JaSST'25 Tokyo で発表した資料です
koppamijinko
March 27, 2025
Tweet
Share
More Decks by koppamijinko
See All by koppamijinko
アジャイルに触れて_変化したQAとしての心理__スモールから積み重ねることの大切さ_.pdf
masasuna
0
380
コドモンの決済基盤のテストの紹介
masasuna
0
8
コドモンにおけるAPIテストを紹介するno
masasuna
0
9
テストケースをExcel で作ることを考えたいの
masasuna
0
1k
Other Decks in Technology
See All in Technology
Oracle Database@Google Cloud:サービス概要のご紹介
oracle4engineer
PRO
0
390
20251024_TROCCO/COMETAアップデート紹介といくつかデモもやります!_#p_UG 東京:データ活用が進む組織の作り方
soysoysoyb
0
130
ヘンリー会社紹介資料(エンジニア向け) / company deck for engineer
henryofficial
0
420
頭部ふわふわ浄酔器
uyupun
0
240
DMMの検索システムをSolrからElasticCloudに移行した話
hmaa_ryo
0
280
生成AI時代のPythonセキュリティとガバナンス
abenben
0
150
プロダクト開発と社内データ活用での、BI×AIの現在地 / Data_Findy
sansan_randd
1
640
DSPy入門
tomehirata
6
620
webpack依存からの脱却!快適フロントエンド開発をViteで実現する #vuefes
bengo4com
4
3.8k
アノテーション作業書作成のGood Practice
cierpa0905
PRO
0
310
組織全員で向き合うAI Readyなデータ利活用
gappy50
5
1.8k
Observability — Extending Into Incident Response
nari_ex
1
590
Featured
See All Featured
Git: the NoSQL Database
bkeepers
PRO
431
66k
Being A Developer After 40
akosma
91
590k
BBQ
matthewcrist
89
9.9k
4 Signs Your Business is Dying
shpigford
186
22k
It's Worth the Effort
3n
187
28k
Embracing the Ebb and Flow
colly
88
4.9k
Agile that works and the tools we love
rasmusluckow
331
21k
Thoughts on Productivity
jonyablonski
71
4.9k
Into the Great Unknown - MozCon
thekraken
40
2.1k
Visualizing Your Data: Incorporating Mongo into Loggly Infrastructure
mongodb
48
9.7k
Responsive Adventures: Dirty Tricks From The Dark Corners of Front-End
smashingmag
253
22k
The Web Performance Landscape in 2024 [PerfNow 2024]
tammyeverts
10
890
Transcript
Slido # 2223 118 コドモンのQAの今までとこれから -XPによる成長と見えてきた課題- JaSST ‘25 Tokyo 株式会社コドモン 砂川雅裕
2 CONFIDENTIAL - © 2025 CoDMON Inc. AGENDA • コドモンの開発とQAに関して
• QAがXPのプラクティスをやってみた • XPをやってきたことでQAが感じる組織の伸び代
3 • 経歴 2014 〜 2018 大学受験予備校のチューター 2018 〜 2023
第三者検証会社 2023 〜 コドモン • 趣味 野球観戦、映画、旅行 • 好きなテスト技法 デシジョンテーブルテスト • プライベートでは二児の父(男女の双子) • 名前 砂川 雅裕 (すなかわ まさひろ) • SNS X : koppamijinko 自己紹介
4 はじめに • 私に関して ◦ 開発ほぼ未経験でコドモンにジョインしたQAエンジニア (ソフトウェアテストに関する経験や知識はある) ◦ コドモンに入る前はE2EテストやAPIテストを自学で 勉強した経験あり
• 話すこと ◦ QAとしてジョインし約2年間で、XPのプラクティスを実践して 成長した点 ◦ もっとこうしていく必要があると思い、QAエンジニアたちで やっていこうとしていること
コドモンについて
6 Mission
7 すべての先生に 子どもと向き合う 時間と心のゆとりを こんなプロダクトを開発しています メインプロダクトは、保育・教育施設向けWebアプリケーション。 保護者と施設のやり取りを支えるモバイルアプリケーションや、施設職員向けモバイル版 アプリケーション、外部サービスと連携するAPIなども開発しています。
8
コドモンの開発とQAに関して
10 コドモンの開発の変遷 年代 開発手法 テスト・QAの様子 創業〜2020.5 がむしゃら開発 体系的なテストの 整備がない 2020.5〜
スクラム導入 自前の自動テスト → Autifyで大枠のE2Eを整備 2021.5〜 XPをスモールスタート チーム内でのATDD、 TDDが波及 2021.秋ごろ〜 XPを全面展開
QAがXPのプラクティスを やってみた
12 • サークルオブライフ by ロン・ジェフリーズ XPのプラクティス チーム全体 受入テスト 小さなリリース 計画ゲーム
継続的 インテグレーション メタファー 持続可能な ペース 共同所有 テスト 駆動開発 シンプルな 設計 ペアリング リファクタ リング ビジネスプラクティス チームプラクティス テクニカルプラクティス Robert C.Martin『Clean Agile 基本に立ち戻れ』 P.47
13 特にお話をするプラクティス チーム全体 受入テスト 小さなリリース 計画ゲーム 継続的 インテグレーション メタファー 持続可能な
ペース 共同所有 テスト 駆動開発 シンプルな 設計 ペアリング リファクタ リング ビジネスプラクティス チームプラクティス テクニカルプラクティス Robert C.Martin『Clean Agile 基本に立ち戻れ』 P.47
14 ペアプロ、テスト駆動開発(以下、TDD)
15 ペアプロ、TDD - 作業イメージ - チケット テスト コード Red Green
Refactoring 開発するユーザーストーリーの チケットをコードとしていく までをエンジニアとペアを組んで対応した
16 ペアプロ、TDD - 1つ目の壁 - このストーリーのこの処理は リポジトリに修正を入れるやで! テストかこ? リポ...ジトリ...📂? とりまテスト書いておいたわ
17 ペアプロ、TDD - 1つ目の壁 - このストーリーのこの処理は レポジトリに修正を入れるやで! テストかこ? レポ...ジトリ...📂? とりまテスト書いておいたわ
開発者の 言っていることが 理解できない!
18 ペアプロ、TDD - 1つ目の壁 - DDDを勉強するといいよ! リポジトリってなんですか? ⭐自分がわからないことをちゃんと聴いて勉強した ⭐ドメイン駆動設計のように、今の開発者がユビキタス言語としている内容を 勉強することで、シンプルな設計を意識するようになった
19 ペアプロ、TDD - 2つ目の壁 - このストーリー、テストだけで どんだけ作ればいいんだ! テストだけじゃなくて、プロダクト コードも長くなってきたなぁ... チケットの切り方ミスったなぁ
20 ペアプロ、TDD - 2つ目の壁 - このストーリー、テストだけで どんだけ作ればいいんだ! テストだけじゃなくて、プロダクト コードも長くなってきたなぁ... チケットの切り方ミスったなぁ
チケットの ストーリーが 大きすぎる
21 ペアプロ、TDD - 2つ目の壁 - このストーリー、XXXな体験まで 含めるとちょっとポイント超えそう じゃない? 一旦テストある部分だけは、 実装進めようか。
その分の品質をあげてこ ⭐ユーザーストーリーがどうしても大きくなる場合は、チケットの内容を 見直して、チケットの内容を分解して、デプロイ → 小さなリリースの体現 ⭐どうしても溢れてしまいそうな仕様や機能が出てきた時は、チームで話しあい → スコープやリリース日を調整して持続可能なペースを維持
22 受け入れテスト
23 受け入れテスト - 作業イメージ - プロダクト マネージャー (PdM) プロダクト デザイナー
(PD) QAエンジニア ・開発しているシステムの要求、 仕様に最も敏感 ・そのシステムの最も売りとなる 部分を一番熟知している ・テストケースを率先して 書いてきた経験が少ない 支援して、 テストケースを作成 =受け入れテスト
24 “受け入れテスト”の正体をつかむまで • 当初の受け入れテスト チケット テスト 受入条件 ・ユーザー操作の事 後条件でXXXである こと
・ただし、YYYな時 はXXXとならない テスト ・ユーザーが操作で きる。その後のhoge のデータはXXXと なっている ・YYYな時は、400 エラーになり、
25 “受け入れテスト”の正体をつかむまで • しかし、開発終盤... QAが作ったテストケースを行う と、基本的なところでバグが 出るなぁ... 👿ストーリー開発時のテストは全部PASSなのに、なぜかバグが出る 👿マイクロサービスのサービスを跨いだ例外フローで致命的なバグが出る etc…
⭐ストーリーやサービスを跨いだシステムの挙動に対して、守るためのテストを 準備することが必要
26 “受け入れテスト”がどういうものか定義した • XPにおけるテストの性質の違いを再整理した by QA TDD 受け入れ
テスト ストーリーを実装するために作るテスト 基本的には、エンジニア自身がストーリーを完遂するために、 Checkingとしてのテストが出来上がる PdMやPDが仕様として守りたいものを確認するテスト ビジネスサイドが仕様として守りたい機能をピックアップして、 システム全体の妥当性確認に観点を置いている ⚠ストーリーの受入基準がPASSするためのテスト ↓ 💡ビジネスサイドがシステムが求められている要求や絶対に起こしては いけない致命的バグが起きないかCheckするためのテスト
27 継続的インテグレーション(CI)
28 継続的インテグレーション(CI) - 作業イメージ - テスト コード ビルド デプロイ テスト
テスト ・TDDや受け入れテストで作ったテストをリリースする度に自動テストとして実施する ・自動テストがFAILするとリリースができないようにしている=バグを出さない! リリース
29 継続的インテグレーション(CI) - テスト自動化するには? - テスト コード ビルド デプロイ テスト
テスト リリース TDD、ペアプロの中で 作っていくスキルは身についた PdM、PDと一緒に テストを作っている
30 継続的インテグレーション(CI) - テスト自動化するには? - テスト コード ビルド デプロイ テスト
テスト リリース TDD、ペアプロの中で 作っていくスキルは身についた PdM、PDと一緒に テストを作っている 「継続的に」「自動で」 テストをする仕組みをちゃんと 理解できていなかった
31 継続的インテグレーション(CI) - テスト自動化するには? - テスト コード ビルド デプロイ テスト
テスト リリース テスト環境が 必要 CIと相性のいいツール でテスト環境を構築 (エンジニアと一緒に)
32 継続的インテグレーション(CI) - テスト自動化するには? - テスト コード ビルド デプロイ テスト
テスト リリース リリースまでの 一連のワークフローが必要 Github Actions で テスト+リリースが 可能なワークフローを構築 (エンジニアと一緒に)
33 XPの中で成長した点まとめ • ペアプロ、TDD ◦ エンジニアと一緒にペアで作業することでコードだけでなく、 シンプルな設計まで身についてきた ◦ エンジニアがやりやすいタスクの粒度がわかり、より目線が揃 いやすくなってきた
• 受け入れテスト ◦ 受け入れテストのあり方を再整理して、ビジネスサイドの視点 を受け入れることができた • CI ◦ テストを回し続ける基盤をエンジニアと一緒に構築した
34 XPの中で成長した点まとめ • ペアプロ、TDD ◦ エンジニアと一緒にペアで作業することでコードだけでなく、 シンプルな設計まで身につけた ◦ エンジニアがやりやすいタスクの粒度がわかり、より目線が揃 いやすくなってきた
• 受け入れテスト ◦ 受け入れテストのあり方を再整理して、ビジネスサイドの視点 を受け入れることができた • CI ◦ テストを回し続ける基盤をエンジニアと一緒に構築した チームで開発するために、 柔軟に動くことができるスキルが 全体的に身につけることができたと実感
35 副次的に他のプラクティスにも触れることになった チーム全体 受入テスト 小さなリリース 計画ゲーム 継続的 インテグレーション メタファー 持続可能な
ペース 共同所有 テスト 駆動開発 シンプルな 設計 ペアリング リファクタ リング ビジネスプラクティス チームプラクティス テクニカルプラクティス
XPをやってきたことで QAが感じる組織の伸び代
37 XPのプラクティスで守れるところは限定的...? DAN ASHBY 『Continuous Testing in DevOps…』 https://danashby.co.uk/2016/10/19/continuous-testing-in-devops/ TDDで作った
テスト * CI 受け入れ テスト * CI
38 XPのプラクティスで守れるところは限定的...? テスト環境が 必要 この部分の テストが まだまだ DAN ASHBY 『Continuous
Testing in DevOps…』 https://danashby.co.uk/2016/10/19/continuous-testing-in-devops/
39 XPのプラクティスで守れるところは限定的...? テスト環境が 必要 この部分の テストが まだまだ チーム全体で守っていく必要がある DAN ASHBY
『Continuous Testing in DevOps…』 https://danashby.co.uk/2016/10/19/continuous-testing-in-devops/
40 XPにおいて、QAの役割は明記されている 『エクストリームプログラミング 第2版』(第10章 XPチーム全体) ・XPチームのテスターは、システムレベルの自動テストの選択や 記述について開発前に顧客を支援したり、プログラマーに テスト技法をコーチしたりする
41 QAがこれからチームに貢献していきたいこと 『エクストリームプログラミング 第2版』(第10章 XPチーム全体) ・XPチームのテスターは、システムレベルの自動テストの選択や 記述について開発前に顧客を支援したり、プログラマーに テスト技法をコーチしたりする 👉今あるテストの質をコーチングによって高めていく
42 QAがこれからチームに貢献していきたいこと 『エクストリームプログラミング 第2版』(第10章 XPチーム全体) ・テスターはそうした「ハッピーパス」を視野に入れながら、 そこから外れたときに何が起きるかを質問するのが得意である ・テスターがコミュニケーションを増幅する役割を担っている
43 QAがこれからチームに貢献していきたいこと 『エクストリームプログラミング 第2版』(第10章 XPチーム全体) ・テスターはそうした「ハッピーパス」を視野に入れながら、 そこから外れたときに何が起きるかを質問するのが得意である ・テスターがコミュニケーションを増幅する役割を担っている 👉シフトレフトをしてPLANのテストを 👉シフトライトをしてもっとOPERATEやMONITORに力を
44 もう一つしていきたいこと
45 もう一歩踏み込んで、品質を考えるフェーズがやってきた ※本人の許可をいただいております
46 もう一歩踏み込んで、品質を考えるフェーズがやってきた ※本人の許可をいただいております コドモン=子どもを取り巻く環境のインフラ とした時に、プロダクト品質だけでなく、 サービス品質をみんなで考えていく時がきた ⭐QAは、みんなが品質を考えていくためには 何ができるかという側面でも貢献していきたい
まとめ
48 全体のまとめ • QAがXPのプラクティスに乗っ取った関わり方をすることで、 エンジニアにより身近な存在として認知されるようになってきた • しかし、QAとしてのスペシャリティを発揮した関わり方ではなかっ たので、今後はもう少しスペシャリティをあげて、開発者と関わる 必要が出てきたと感じている •
プロダクトの成長に対して、社会的責任が大きくなってきた。 全員でサービスの品質を維持・向上していくために、QAとして何が できるか再考していきたい
最後に
50 コドモン採用ページ コドモンでは一緒に働きたい仲間を募集しています! 開発チームX
ご清聴ありがとうございました