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『戦え』と、BQが言っている

 『戦え』と、BQが言っている

2025年12月16日に開催された「CA DATA NIGHT #7 〜2025年をML/DSとともに振り返る忘年会SP〜」の発表資料です。

イベントページ:https://cyberagent.connpass.com/event/375701/

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阿部 昌利

December 22, 2025
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Transcript

  1. SPEAKER プロダクト開発本部  データサイエンス室 室⻑ 阿部 昌利 • 2011年4⽉ に就職してデータ活⽤⼀筋 •

    2020年4⽉ ヤプリに⼊社 • 2018年1⽉ - 2020年3⽉までAbemaTVに 在籍。いい思い出がいっぱい! • 趣味は剣道と俳句
  2. 908

  3. Yappli導⼊顧客向けにアナリティクスサービスを提供 01 ヤプリのデータ活⽤状況 CMSレポート Yappli 管理画⾯に表⽰される レポート画⾯ Yappli Data Hub

    アプリ内の⾏動データや属性データを ユーザ単位で分析を可能にする データ連携サービス Yappli Analytics アプリログを網羅した分析や、 機能別に特化した分析が可能な ダッシュボード 無償 有償
  4. Marketing Inside Sales Field Sales 認知 リード 獲得 ナー チャ

    リング 商談 獲得 商談 推進 受注 The Model 型のビジネスフロー Lookerで可視化‧分析 社内向けには ビジネスプロセス全般の可視化‧分析を提供 01 ヤプリのデータ活⽤状況
  5. Yappli Analytics の概要と顧客利⽤状況 02 チームとしての2025年の戦果 • 2023年3⽉にリリース • Looker StudioでBigQueryのテーブルを可視化

    👤 顧客利⽤状況 • 毎⽉1,200ユーザーが閲覧 • 平均4セッション/⽉ • 顧客向け年次イベント「Yappli Summit」の 新機能発表において、昨年のアンケートで 「興味のあるトピック」最多回答を獲得
  6. 今年の8⽉に⼤幅アップデート 02 チームとしての2025年の戦果 • ベンチマーク分析を「ヤプリ全体」から 「カテゴリ別」に⾒られるように ◦ 最も要望が多かった ◦ 簡単に適⽤できる項⽬がなかったので、その新

    項⽬の作成と運⽤フローの調整のためにプロ ジェクト化が必要だった • 合わせてプロダクトデザイナーをアサインしてもらって、ビジュアル刷新 ◦ リリース後、定量的に⼤きな変化はなかったが、定性的にはポジティブなフィードバック多数 ベンチマーク分析の画⾯
  7. 今回のアップデートで上⼿くワークした要素 02 チームとしての2025年の戦果 • BIツールとデザイナーの相性のよさ ◦ デザインで⼀気に⾒やすく、使いやすくなる ◦ 今回Looker Studioを直接触ってもらった。直接仕様を検討したり実装してもらいやすい

    • アナリティクスを育てるという発想 ◦ 最初はデータ⼈材だけでつくりきれる ◦ プロダクトやサービスの重要な要素としてアナリティクスが根付くと、⼤幅にアップデートし やすい ▪ 作っても無駄にならないので、社内のリソース交渉がしやすい ▪ データ周りの仕様が決まっている部分が多いので、考える変数が少ない。総じてプロ ジェクト進⾏しやすい • ダッシュボードのデザインシステムを整える意義 ◦ カラーコードや要素のサイズ、トンマナが決まると、統⼀的にダッシュボードを整備できる ◦ 新たな分析ページも悩まず実装できる
  8. 3度⽬の正直で成功 02 チームとしての2025年の戦果 • 初回 ビジネスサイドで、⾮データ⼈材だけでやろうとした ◦ かつ、BIツールのみでやろうとしていたが、早々と断念 • 2回⽬

    ビジネスサイドがSalesforceレポート作成や指標の定義を担当して、 Lookerに表⽰するためのパイプライン周りをDS室が担当 ◦ 運⽤には乗ったが、「そもそものSalesforceレポートが分散して、データの定義があっちこっち で違う問題」が発⽣ ◦ 各部⾨の担当者が卒業していき、信じられるものがなくなった • 3回⽬ ビジネスサイドと⼀緒に理想像を描き、データ周りはすべてDS室が担当 ◦ 部署横断的な「事業推進室」が新設され、DSメンバーの1⼈が兼務。どっぷりプロジェクトに浸 かった
  9. RevOps⽤にデータを統合できてよかったこと 02 チームとしての2025年の戦果 経営レベル • 経営に必要な数字を、信じられるデータとして⼀括提供できるようになった ◦ SSOTは無駄な会話のラリーを減らせる ◦ 例えば、社⻑⽤のダッシュボードの数字について、経営企画や各チームの担当者とのコミュニケー

    ションなしで、まずは値の正しさ(元データと合っているか)を確認できるようになった 現場レベル • 短期的な⽬標だけでなく、中⻑期的なパフォーマンスと相関のある指標を基に会話 できるようになった ◦ すると、例えばマネジメント上で、習慣や⾏動についてのフィードバックが増える • 部⾨横断で、指標に対してコミットできるようになった ◦ マーケが展⽰会でとったリードにインサイドセールスがどれくらい当たれてるか、コンタクト率を両 部署で確認するなど。部⻑の連携が増えて、管理職の仕事のし甲斐が⽣まれる
  10. RevOpsデータ基盤PJで上⼿くワークした要素 02 チームとしての2025年の戦果 • 専任部署が部⾨横断のデータ統合をミッションの1つとした ◦ とはいえやはり、新しくデータ基盤を構築して、ビジネスフローに根付かせるためには、運⽤や活⽤ のために、ビジネスサイドと密な連携が必要だった ◦ その連携を、データ部⾨だけで完遂するのは難しいし、別の組織や⼈に任せきるのも⾮効率。今回は

    ミッションとして実⾏⼒のある専任組織があって、兼務でジョインできたので実施しやすかった • 管理できるデータの陣地が増えた ◦ 関係部署のデータに詳しい⼈が卒業していった ◦ そのデータの再設計や指標定義を、巻き取りやすいタイミングだった • 時間を味⽅につけられた ◦ 1回⽬に全部完遂できなくても、時間が経つと追い⾵が吹くことがある ◦ それまでにDS室側の⼈材や仕組みを強化したり、関係部署との信頼関係を構築できた • 数値ズレを許容してくれる環境 ◦ 協⼒的な対話
  11. RevOpsデータ基盤PJで上⼿くワークした要素 02 チームとしての2025年の戦果 • 専任部署が部⾨横断のデータ統合をミッションの1つとした ◦ とはいえやはり、新しくデータ基盤を構築して、ビジネスフローに根付かせるた のために、ビジネスサイドと密な連携が必要だった ◦ その連携を、データ部⾨だけで完遂するのは難しいし、別の組織や⼈に任せきる

    ミッションとして実⾏⼒のある専任組織があって、兼務でジョインできたので実 • 管理できるデータの陣地が増えた ◦ 関係部署のデータに詳しい⼈が卒業していった ◦ そのデータの再設計や指標定義を、巻き取りやすいタイミングだった • 時間を味⽅につけられた ◦ 1回⽬に全部完遂できなくても、時間が経つと追い⾵が吹くことがある ◦ それまでにDS室側の⼈材や仕組みを強化したり、関係部署との信頼関係を構築 • 数値ズレを許容してくれる環境 ◦ 協⼒的な対話 全体を把握して オーナーシップを 持って、推進する データ⼈材
  12. 今年のデータ分析 × AI の取り組み 03 来年は何と戦うのか • 顧客向けのレポーティングでの、ビジネスユーザーの対話型分析は成功 ◦ お客さまのアプリのデジタル広告を運⽤するサービスにて、担当マーケーターが、レポートの

    スライドに貼るための数値や⽂⾔を、対話型分析で得られるようになった ◦ ⽤途に特化した専⽤テーブル(最低限の処理を施したローデータ)と、dbt docsをインプット して、Cursor上からSonnet4.5でBQを実⾏する形式 ◦ 「流⼊経路別のアプリ内の売上」などの集計を、対話型で⼀から実⽤に載せられた ◦ 「商品のカテゴライズ」なども得意 ◦ また⽤途特化ではないAIエージェントを⽤いることで、⼀般的な知⾒に基づく「ネクストアク ションの提案」なども、⾼レベルで実施 • 「SQL初⼼者でも集計イメージが湧くデータ」を⽤意して、探索範囲を限定的 にすると、質の⾼いアウトプットを返してくる感覚 ◦ GROUP BY ⼀発 or JOIN 1回くらいまでが良さそう
  13. 来年のデータ分析 × AI でやりたいこと 03 来年は何と戦うのか • 社員みんなが使える対話型データ分析を⽤意したい ◦ 現状アドホックに分析している部分

    ▪ マーケティング:ホワイトペーパー⽤のテーマに基づいた⼀連の分析 ▪ インサイドセールス:数字的に⽬⽴った施策の事例 ▪ フィールドセールス:アプリ導⼊後に⾒込める費⽤対効果の試算(特定業界のCV率など) ▪ カスタマーサクセス:ケアすべき顧客のシグナル検知。顧客のビジネスレビュー向けの、ア プリのパフォーマンスサマリー ▪ プロダクト:機能の利⽤状況の振り返り • 顧客向けに展開を開始したい ◦ 対話型ではなく、予めAIで作成した⽂⾔を表⽰するような形式 ◦ その後、社員向けで成功した対話型分析を顧客向けに展開できたら嬉しい