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転置ファイルを用いた全文検索について

masaya82
February 27, 2018
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 転置ファイルを用いた全文検索について

masaya82

February 27, 2018
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  1. 転置ファイル法 転置ファイルには他の形式も存在 ・文書番号の並びをビット列形式で表現する文書番号ベクトル(bitmap)を 用いて索引語が文書に入っているかどうかを表現 例:ある索引語 に対して : 1 2 3

    … :ビット値(0 or 1) :文書数 ・索引語の出現する文書に加えて、出現位置も格納 例:ある索引語 に対して : (1 ;11 , … , 11 ), (3 ;21 , … , 22 ), … ( ;1 , … , ) :文書 :出現位置 3
  2. 転置ファイルの構成法 文書番号ベクトルを用いる方法 例:以下の文書に対し転置ファイルを作成 5 行番号 索引語 文書 文書番号ベクトル 1 algorithm

    3, 4, 5 0 0 1 1 1 2 file 2 0 1 0 0 0 3 full 1 1 0 0 0 0 4 index 2, 4 0 1 0 1 0 5 information 5 0 0 0 0 1 6 inverted 2 0 1 0 0 0 7 retrieval 5 0 0 0 0 1 8 search 1, 3, 4 1 0 1 1 0 9 sequential 3 0 0 1 0 0 10 text 1 1 0 0 0 0 1=full text search 2=inverted index file 3=sequential search algorithm 4=index search algorithm 5=information retrieval algorithm ※文書の位置は先頭を0とし、 空白も1文字とカウントする
  3. 転置ファイルの構成法 文書及び出現位置を格納する方法 例:以下の文書に対し転置ファイルを作成 6 行番号 索引語 文書と出現位置 1 algorithm (3

    ; 18), (4 ; 13), (5 ; 22) 2 file (2 ; 15) 3 full (1 ; 0) 4 index (2 ; 9), (4 ; 0) 5 information (5 ; 0) 6 inverted (2 ; 0) 7 retrieval (5 ; 12) 8 search (1 ; 10) (3 ; 11) (4 ; 6) 9 sequential (3 ; 0) 10 text (1 ; 5) 1=full text search 2=inverted index file 3=sequential search algorithm 4=index search algorithm 5=information retrieval algorithm ※文書の位置は先頭を0とし、 空白も1文字とカウントする
  4. 転置ファイルによる検索法 文書番号ベクトルを用いた方法の場合 文書番号ベクトルに対し、ビットごとにAND検索なら論理積、 OR検索なら論理和、NOT検索なら論理否定を求める 例:クエリを「search AND algorithm」としたとき 論理積は 0 0

    1 1 0 →文書3、4が検索結果となる 10 行番号 索引語 文書 文書番号ベクトル 1 algorithm 3, 4, 5 0 0 1 1 1 2 file 2 0 1 0 0 0 3 full 1 1 0 0 0 0 4 index 2, 4 0 1 0 1 0 5 information 5 0 0 0 0 1 6 inverted 2 0 1 0 0 0 7 retrieval 5 0 0 0 0 1 8 search 1, 3, 4 1 0 1 1 0 9 sequential 3 0 0 1 0 0 10 text 1 1 0 0 0 0
  5. 転置ファイルによる検索法 索引語の出現する文書と出現位置を格納する方法の場合 検索単語が文書に存在するかどうかに加えて出現する順序も 指定可能 →複合語についても検索可能 例:クエリを「search AND algorithm」としたとき 右の表より文書3、4が該当 さらに出現位置を見ると

    searchの出現位置からsearchの文字数(6文字)+1(空白) =7バイト後にalgorithmが存在 →「search algorithm」という複合語となっている 11 索引語 文書と出現位置 algorithm (3 ; 18), (4 ; 13), (5 ; 22) search (1 ; 10) (3 ; 11) (4 ; 6)
  6. 転置ファイルによる検索法 Nグラム索引を用いた方法(日本語など) 続き 先頭から順に検索単語の位置情報と転置ファイルの位置情報 の照合を行う 13 索引語 出現位置 に 0,4,8,12

    わ 2,10,14 と 16 り 18 16 18 2 10 14 0 4 8 12 と り に わ 索引語 位置情報 →12バイト目から「にわとり」が あることが分かる +2 -4 -2 +◦、-◦:出現位置の差