Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

セキュリティ監視の内製化 効率とリスク

MIXI ENGINEERS
September 05, 2024

セキュリティ監視の内製化 効率とリスク

本スライドは、Findy様主催「実例から学ぶセキュリティ監視」での発表資料です。
https://findy.connpass.com/event/328782/

#セキュリティ監視_findy #セキュリティ

MIXI ENGINEERS

September 05, 2024
Tweet

More Decks by MIXI ENGINEERS

Other Decks in Technology

Transcript

  1. 2 ©MIXI 株式会社MIXI 名前 軽部 正太 部署 セキュリティ室 セキュリティ技術グループ 開発本部

    CTO室 SREグループ Vantageスタジオ 事業推進室 仕事 横断的なセキュリティ対策、新規プロジェクト開発 ⾃⼰紹介
  2. 5 ©MIXI • AWS / Google Cloudをメインとしたセキュリティ監視 ◦ 検知はマネージドのサービスを利用(一部内製でも検知の仕組みを導入) ◦

    設定の不備や侵害の検知がメイン ◦ 特定の設定を出来なくするなどの強制は行っていない • アラートは1日100件~ほど ◦ 内製のシステムによって対応を自動化することで少ない工数で対応できている • 運用体制は2人 ◦ フルで張り付いているわけではなく、業務の一部でアラートを対応 • 内製化のシステムで効率化+監視の強化を⾏なっている 監視体制
  3. 6 ©MIXI • Amazon Web Services ◦ 約100アカウント • Google

    Cloud ◦ 4組織 / 100プロジェクト以上 • Microsoft Azure (絶賛構築中) ◦ 10~ ◦ ※監視基盤との連携はこれから 監視アカウント
  4. 7 ©MIXI • AWS CloudTrail ◦ 監査ログ • AWS CloudTrail

    Insights ◦ 異常なアクティビティの検出 • Amazon GuardDuty ◦ 脅威検出 • AWS Config / 設定監視ツール ◦ 設定の監視を行う Amazon Web Servicesの監視設定
  5. 8 ©MIXI Amazon Web Servicesの監視設定 • Amazon Inspector ◦ 脆弱性管理

    • AWS Security Hub ◦ セキュリティアラートの一元化 • AWS IAM Access Analyzer ◦ AWS IAMに特化した検知やポリシーの作成をしてくれるサービス
  6. 9 ©MIXI • Security Command Center ◦ 設定の監視と脅威の検知 • リソース収集ツール

    ◦ Security Command Centerだけでは不十分な所を補っています ◦ Google Cloud上の各種リソースの設定を収集して監視基盤に送っています Google Cloudの監視設定
  7. 10 ©MIXI • Defender for Cloud ◦ 設定の監視と脅威の検知 • Azure

    Lighthouse ◦ 他テナント・サブスクリプションのリソース収集 ※ 絶賛構築中なので変わる可能性あります! Microsoft Azureの監視設定
  8. 13 ©MIXI 先ほどの課題を解決するために内製化では以下のような機能を作成して 効率化を達成しています。 これらの機能によって、1⽇100件を超えるアラートを少ないリソースで 効率的に捌けています。 • アラートのチケット化による管理 • アラートの評価機能

    • アラートに関連する情報の⾃動調査とチケットへのコメント • アラートの⾃動クローズ機能 • 各リソースから独⾃のアラートを作成する機能 • etc… 内製化による課題解決
  9. 20 ©MIXI 大きなシステムになるほど高いコントロールを実現できるという大きなメリットがありますが、反面リ ソースと時間の投資が必要になり、設計も複雑になってきます。 また、セキュリティに関する知識だけでなく、アプリケーション設計や、可用性を意識したインフラ設 計の知識など、専門的なスキルも求められます。これらを適切に設計できなければ、かえって組織 にとって負担となる可能性があります。 • アップデートしにくい環境 ◦

    毎回複雑な手順が求められて時間がかかる ... • エラーが多発してずっとエラー対応に時間がとられる ... • すぐ落ちるインフラ環境 • アラートが消える/届かない ◦ これは致命的 個⼈的にはいきなり⼤きなものを作らずに、 ⼩規模なものから始めて徐々に拡張していくのがオススメです ① 幅広い知識が必要になってくる
  10. 21 ©MIXI 内製化には初期段階での開発や実装にかかるコストだけでなく、システムを運用し続けるためのコ ストが発生します。 これが内製化のリスクのポイントで、内製化を進める際はここを特に意識して進めるのが良いかと 思っています。 現在の監視コスト < 内製化の実装/運⽤コスト+監視コスト にならないように注意!(効率化の場合)

    運用コストとして考えられるのは例えば以下のようなものがあります。 • アプリケーションのアップデート • サーバー管理 ◦ OSアップデート、脆弱性管理... • 外部システムのアップデート対応 • エラー対応 ◦ アプリケーションエラー、関連システムの障害、 システムのレートリミット... • etc… ②運⽤コスト