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上流工程のプロが 「実装」を取り戻す日

上流工程のプロが 「実装」を取り戻す日

20年以上SE,PMというポジションで上流工程の専門家をしてきました。

そんな私がサーバ構築からデプロイまでの一連の流れを全て取り組みたいと考えました。
今日は、そんな私がAI(Claude Code)という相棒を得て、AWSのインフラ構築からアプリのデプロイまでをたった一人で、かつ驚異的なスピードで完遂した事例をお話しします。 これは、AIツールの紹介ではありません。我々シニアエンジニアの『復権』の物語です」

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Tsuyoshi Miyakawa

December 20, 2025
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Transcript

  1. 自己紹介 Speaker Profile: • x: @miyakawa2449 • 出身:金沢 • 転勤:新潟、札幌市、三宮市、姫路市経験あり

    • 趣味: PC Game,PS5, Switch2(最近は積みゲーが多くて困る)。読書も積読中多数。 • 20年のキャリア:主に上流工程(要件定義・設計・ PM) • 最近の挑戦 :AWS (Lightsail/EC2), Docker, Django, Rails The Conflict (課題): • 「設計は描ける。だが、構築と実装の『泥臭い作業』に時間が割けない」 • 「技術の進化(モダンなインフラ)へのキャッチアップコスト」 The Breakthrough (突破口 ): • Claude Code という「優秀な実装パートナー」の出現。 • 結果: 設計者の私が、インフラ構築からデプロイまでを ワンストップで完遂 。 狙い: 「このプレゼンは、ただのAI活用術ではなく、エンジニアと しての領域拡張の話だ」と定義します。
  2. AIの「知識」vs 人間の「嗅覚」 ~ 危うくルーターを買い替えさせようとした「もっともらしい提案」 ~ 事件発生(The Hallucination ~幻覚~) Issue: bundle

    installでハッシュ不一致エラーが発生。 Claude Codeの診断 : • 「ネットワーク不安定の可能性が高いです」 • 「ルーターの設定を見直すか、買い替えてくださ い」 プロの視点(心の声) : • 「いきなり物理層(レイヤー 1)を疑うか? 普通はアプリ ケーション層かミドルウェアだろ」 解決への介入 (The Intervention~介入~) User (Me) の仮説 : • 「Ruby 3.4系 × macOS という『組み合わせ』特有の問題で は?」 • (直感:最新バージョンのネットワークスタック変更が怪しい) 再調査指示 : • 「ネット環境のせいにするな。バージョン固有の既知のバグを 洗え」 真の原因 : • Happy Eyeballs v2 (IPv6/IPv4切替) の挙動による接続 断。 • 解決策:環境変数 RUBY_TCP_NO_FAST_FALLBACK=1 の 設定のみ。 AIは「可能性」を網羅するが、「妥当性」の重み付けが苦手。 トラブ ルシュートにおいて、検索範囲を絞り込む「技術的な勘所」こそが人 間の価値。
  3. 数字で見るビフォーアフター 2. CRUD実装(4機能) 1. 設計書作成 3. バグ解決(平均) 2〜3週間 3日間 1/7に短縮

    4〜8日 1日間 最大1/8 4時間 1時間 -75%短縮 ▶ ▶ ▶ 管理者アカウント、記事、カテゴリ、タグ 結論:圧倒的な時短により、PMは本来の仕事(設計・判断)に「全振り」できる。 議事録・仕様書作成の自動化 により、「意思決定」の時間が 増加。 コーディング作業をAIに 委譲し、「アーキテクチャ 検討」に集中。 ログ解析と原因切り分けを自 動化。
  4. PMの真価:AIという「暴れ馬」の手綱を握る ~ 実装を急ぐAI vs 設計を守る人間 ~ Scene: プロトタイプ(UI)完成直後 Claude (The

    Junior): • 「画面が出来ましたね! 次はAPI実装です! 認証機能のコードを書きましょう! (Code Generation ready...)」 • (とにかく動くコードを書きたがる「優秀だが視野の狭い新人」の振る舞い) User (The Senior PM): • 「待て (STOP)。今はまだ『Phase 1 (設計)』だ」 • 「実装は時期尚早。コードを書く前に、 **API設計書(I/F定義)**を作成し、DBモデリングとの整合性を証明しろ」 Outcome: • AIは実装を中断し、設計ドキュメントの作成へ移行。手戻りを未然に防いだ。 結論:実装を急ぐAIに「待て(判断)」と言えるのは、責任を持つ「人間」だけである。
  5. 成功の方程式「人間3:AI 7の黄金比」 人間 30% AI 70% Why & Whatを担当 How

    を担当 • Vision (構想) 何を作るか、なぜ作るか • Judgment (判断) Go/No-Go、優先順位 • Responsibility (責任) 品質担保、最終決定 • Implementation (実装) コード生成、単体テスト • Research (調査) エラー解析、ライブラリ選定 • Documentation (文書化) 設計書作成、議事録 【実証結果】 • プロトタイプ 17画面 + 設計書 9種 わずか 2〜3日で完成 • 3ヶ月のプロジェクトも1ヶ月で終わる予定 人間が「クリエイティブ」に特化し、 AIに「作業」を徹底委任することで、生産性は 10倍になる。 ⚙ 結論:AIが生み出す「7割の実装」を活かすも殺すも、人間の「 3割の判断」にかかってい る。
  6. AI協働の進化論 ①:爆速プロトタイピング (Level 1-2) ~「作る」と「直す」の圧倒的時短~ • Level 1 (Generate): ◦

    自然言語「spec.md に基づいてこんな画面」 ➡ 完成画面UI ◦ ちゃんとしたかったらFigmaのデザインを渡し て「プロトタイプを作って」 ➡ 完成画面UI ◦ 「作成時間 80% OFF」 まずは「手足」として AIを使い倒し、開発の初速を最大化する。 • Level 2 (Fix): ◦ レイアウトの崩れた画面スクショを添付して 「⚪⚪⚪が正常じゃないから直して」 ◦ 「説明コスト 90% OFF」
  7. AI協働の進化論 ③:外部脳の接続(Level 7) ~「自分の知識」の外側をAIに守らせる~ 課題(The Blind Spot ~盲点~) • 😱

    「知らないこと」は防げない(例:最新のセ キュリティ仕様) • 自分の知識 + AIの学習データ = どうして も「死角」が残る • (例:最新のRails 8.1セキュリティ仕様、流行 のスパム手口など) 解決策(The External Brain ~外部脳~) • 🧠 MCP "Context7" で公式ドキュメントを検 索 • 指示:「最新のセキュリティ慣行に基づいて 診断して」 • 🛡 AIからの「予期せぬ」提案 ◦ AIが「予期せぬ」提案をしてくる(Bot対策、暗 号化移行など) ◦ Bot対策:「reCAPTCHAは重い。見えない Honeypotを入れましょう」 ◦ 暗号化:「データが死にます。 support_unencrypted_data = true で段階移 行しましょう」 結論:「自分の知識の限界」を、「システムの限界」にしない。 (MCPによる外部脳接続)
  8. ROIの衝撃:「3ヶ月」が「3週間」経営視点で見る投資対効果 投資(Low Risk) 【初期投資:ランチ代程度】 • Cost: 月額数千円 (ツール代のみ) • Return:

    「3人月」分の成果を「1 人月」で創出 時短(High Return) 【開発期間: 1/3(実測値)】 • 予定: 3ヶ月 (個人開発) • 実績: 3週間 (MVPデプロイ) ➡ 1ヶ月 (完全完遂予定) • 効果: 期間 1/3 (生産性300%) 品質(High Quality) 【バグ密度: 50%減】 • CLAUDE.md による自動検閲 • 「メソッド20行以内」等を強制適 用 • 人間が見落とすミスをAIが事前 排除 結論:AIというレバレッジを効かせれば、たった1人のPMが「1つの開発チーム」に匹敵す る。
  9. Next Action: 「実装」からの解放、「設計」への回帰 ~ 20年選手が辿り着いた、AI時代のエンジニア像 ~ Manifest(宣言) 「明日からプロトタイプを作ろう」というレベルではなく、 「開発プロセスの再定義」を提案します。 •

    Step 1: Context Engineering (文脈のコード化) ◦ AIに「仕様と文脈」を教え込む仕組みを作る。 • Step 2: Automated Governance (品質の自動統制) ◦ レビューや修正などの「守り」を AIに委譲する。 • Step 3: Focus on "Core Value" (本質へ回帰せよ) ◦ ボイラープレート(定型)記述を捨て、 ◦ アーキテクチャとコアロジックに熱中する。 配布アセット: ◦ AI協働型開発プロセス定義書 (v1.0) ◦ コンテキスト制御用 CLAUDE.md 実例 ◦ PM用:AI暴走防止チェックリスト 『退屈なコード』は AIに。 『創造的なエンジニアリング』は人間に。 AIの手綱を握り、我々はもっと自由に、最高のものを作ろう。 【開発期間75%削減】SE/PMが 「Claude Code」と踊ったら、 3ヶ月の仕事が3週間で終わった話