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10年目を迎えた「ABEMA」がどのように AI 活用を推進して、AI 駆動開発にシフトしているのか / How ABEMA, entering its 10th year, is promoting the use of AI and shifting toward AI-driven development

10年目を迎えた「ABEMA」は、プロダクト開発や事業運営の在り方を AI 前提へとアップデートしています。本セッションでは、ABEMA における AI 活用の現在地と、開発現場で進む AI 駆動開発へのシフト、さらにビジネス側を含めた ABEMA 全体でのAI活用の推進と制御について紹介します。コード生成やレビュー支援にとどまらず、設計、実装、検証、運用、ナレッジ共有、業務プロセス改善まで、AI をどのように現場へ組み込んでいるのか。組織として AI 活用を広げるための仕組みづくり、リスクや品質をコントロールするための取り組み、現場で得られた学び、これからの ABEMA の開発・事業組織の姿についてお話しします。

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Yusei Yamanaka

July 17, 2026

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Transcript

  1. AbemaTV, Inc. All Rights Reserved AbemaTV, Inc. All Rights Reserved

    1 10年⽬を迎えた「ABEMA」が どのように AI 活⽤を推進して、 AI 駆動開発にシフトしているのか 2026.07.17 ⼭中 勇成 - 株式会社AbemaTV CTO Developers Summit 2026 Summer
  2. AbemaTV, Inc. All Rights Reserved AbemaTV, Inc. All Rights Reserved

    2 AbemaTV, Inc. All Rights Reserved 2  ⼭中 勇成 a.k.a. みゆっき • ⾼校在学中に未踏IT⼈材発掘・育成事業 にて 「リアルタイムな⽣放送検索技術の開発」が採択 未踏スーパークリエータの認定を受ける • 慶應義塾⼤学 環境情報学部を卒業 • 2017年 サイバーエージェント新卒⼊社 ⼊社から配信基盤の開発やインジェストの⼤規模改修を主導 • 2024年4⽉に 株式会社AbemaTV CTO に就任 toriimiyukki
  3. AbemaTV, Inc. All Rights Reserved AbemaTV, Inc. All Rights Reserved

    8 学びとこれから 現場の学びと、これからの開発・事業組織 本⽇お話しすること サイバーエージェント全体の AI 推進 エンジニア版 AI番付・2028年 開発プロセス完全⾃動化 ABEMA の AI 活⽤の現在地 全社⽅針を ABEMA としてどう解釈したか 開発現場で進む AI 駆動開発へのシフト 設計・実装・検証・運⽤・ナレッジ共有 ビジネス側を含めた全体での推進と制御 仕組みづくり・ガバナンス・リスクと品質 01 02 03 04 05
  4. AbemaTV, Inc. All Rights Reserved 2023年: GitHub Copilot 全社⼀⻫導⼊ 10

    サイバーエージェント全体 ※ 2023年時点
  5. AbemaTV, Inc. All Rights Reserved 2025年: AI Fes. 12 ポスター

    65 展⽰ ブース 26 展⽰ 来場者数 1,000 ⼈超 サイバーエージェント全体
  6. AbemaTV, Inc. All Rights Reserved 2025年:「AIドリブン推進室」新設 13 2028年 開発プロセス完全⾃動化 ⽬指すゴール

    エンジニアとAIが協働し、 素晴らしいプロダクトを共創する開発組織へ AIドリブン サイバーエージェント全体
  7. AbemaTV, Inc. All Rights Reserved 2026年: AI RTA / AI

    Agent Arena 14 AI開発リアルタイムアタック サイバーエージェント全体 AIで最速実装を競うコーディングイベント AIエージェントに楽しく触れるお祭り 事業部選抜チームが、 2日間で開発成果を競うハッカソン AI Agent Arena
  8. AbemaTV, Inc. All Rights Reserved 横綱 ⼤関 関脇 ⼩結 前頭

    ⼗両 幕下 2026年: エンジニア版 AI番付 16 開発プロセス全体をAIが⾃動実⾏ ⼈間は最初の要求定義と監督・軌道修正を担う 完全⾃動化されたAI前提の組織チーム 複数のAIエージェントが協調し、⼈間はビジネス判断・戦略に専念 開発プロセスの半分以上をAIが⾃律実⾏ ⼈間は要所の確認・軌道修正を担う 複数ステップをAIが連携実⾏ ⼈間が各ステップで関与・判断しながら開発 特定タスク(機能実装・テスト作成等)をAIで⾃動化 散発的・部分的な活⽤ チーム全体でコード補完やAIエージェントの利⽤が⽇常化 個⼈レベルの利⽤に留まり、組織としての⽀援・投資ができていない Lv1 Lv5 全体平均 2.4 TOP10 3.2 2028年 ⽬標 サイバーエージェント全体
  9. AbemaTV, Inc. All Rights Reserved エンジニア版 AI番付の評価項⽬ 17 エンジニアリング 推進⼒・組織⽂化

    ★ AI利⽤範囲 ★ ⾃動化の深さ ★ 成果 ★ ⼈とAIの役割分担 ★ ワークフロー統合 ★ インシデント対応 ★ インフラ構築 ★ 利⽤レベル ★ 推進体制 ★ 経営シンクロ ★ ガイドライン ★ ナレッジ共有 ★ 効果測定と改善サイクル ★ 全社への発信 サイバーエージェント全体
  10. AbemaTV, Inc. All Rights Reserved 上位と下位でギャップの⼤きかった項⽬ 18 AI利⽤レベル 1 推進体制

    2 経営シンクロ 3 上位組織 下位組織 組織標準で定着 推進チームが機能 中期⽬標を合意済 ⽅針が未定 推進者が不在 個⼈任せ サイバーエージェント全体
  11. AbemaTV, Inc. All Rights Reserved 2026年: 評価制度の刷新 19 AIを武器に価値を創造し、アウトカムを創出する⼒を評価するために、 6年ぶりにキャリアパスとラダーの⾒直しを実施

       ビジネスリードエンジニア   エキスパートエンジニア   テックリードエンジニア エンジニアリングマネージャー ビジネスと技術の橋渡しとなり、 課題解決と価値創出を主導する 専⾨領域を深化させ、 組織の競争⼒となる専⾨性を提供する 技術的な意思決定とアーキテクチャを通じて、 プロダクトの品質と開発⽣産性を最⼤化する 組織と⼈のマネジメントを通じて成果を最⼤化し、 ⼈材育成・組織設計・⽂化醸成を担う 新設 強化 刷新 サイバーエージェント全体
  12. AbemaTV, Inc. All Rights Reserved これまでの歩み 20 2023 • GitHub

    Copilot 全社⼀⻫導⼊ 2024 • ⽣成AI徹底理解 リスキリング 2025 • 社内イベント 「AI Fes.」 • AIドリブン推進室 新設 2026 • AI RTA • AI Agent Arena • AI番付 • 評価制度刷新 開発量 2倍 モック制作 3倍 開発ライン 1/3に圧縮 新規2ライン サイバーエージェント全体
  13. AbemaTV, Inc. All Rights Reserved エンジニア版 AI番付結果 22 ABEMA の

    AI 活⽤ 横綱 ⼤関 関脇 ⼩結 前頭 ⼗両 幕下 開発プロセス全体をAIが⾃動実⾏ ⼈間は最初の要求定義と監督・軌道修正を担う 完全⾃動化されたAI前提の組織チーム 複数のAIエージェントが協調し、⼈間はビジネス判断・戦略に専念 開発プロセスの半分以上をAIが⾃律実⾏ ⼈間は要所の確認・軌道修正を担う 複数ステップをAIが連携実⾏ ⼈間が各ステップで関与・判断しながら開発 特定タスク(機能実装・テスト作成等)をAIで⾃動化 散発的・部分的な活⽤ チーム全体でコード補完やAIエージェントの利⽤が⽇常化 個⼈レベルの利⽤に留まり、組織としての⽀援・投資ができていない Lv1 Lv5
  14. AbemaTV, Inc. All Rights Reserved 評価されたポイント 24 ABEMA の AI

    活⽤ ※ 2025年 と 2026年 の Q3(4⽉-6⽉)の⽐較 ※ 本指標は、事業的な成果を⽰すものではなく、トレンドに把握するための⼀例です 開発活動の傾向を把握するための基本的な指標として、 GitHub のアクティビティをもとに指標を計測 PR数 1.6倍 変更⾏数 1.8倍 平均マージ時間 -37%
  15. AbemaTV, Inc. All Rights Reserved ABEMAで使⽤しているAIツール 25 ChatGPT / OpenAI

    Gemini Claude ABEMA の AI 活⽤ Cursor ⼀つのツールに縛らず、 従業員・チームで使いやすいAIツールを選定 ⼀⼈当たり 平均 22,578 円 ※ Gemini / Notion などの⽉額サブスクに含まれる料⾦を除く
  16. AbemaTV, Inc. All Rights Reserved AI活⽤ロードマップ 26 いま 3年以内 5年以内

    ⾃発的にAIを使う⽂化 AI番付への参画・活⽤⽀援制度 により、ワークフローへの導⼊ ⽂化が醸成済み 効率化 → 事業成果へ 単なる効率化に留めず、事業成 果に直結するAI活⽤へ移⾏する AIが「特別」でなくなる プロダクト開発・制作・編成・ 運⽤・意思決定に、AIが⾃然に 組み込まれた状態 グループの「2028年 完全⾃動化」⽬標と歩調を合わせつつ、 事業成果につながる状態を⽬指す ABEMA の AI 活⽤
  17. AbemaTV, Inc. All Rights Reserved AIの投資における考え⽅ 27 競争化領域 コモディティ化領域 •

    オリジナルコンテンツの制作・運⽤ • 編成・レコメンド・導線の⾼度化 • 広告収益・課⾦転換・継続率向上 • 制作・編成・プロダクト・広告・課⾦を横 断したデータ活⽤ 積極的に投資 例)⾃社エージェント / ツール開発など • 開発⽀援・ドキュメント作成 • 単純オペレーション・定型的な分析 • 問い合わせ対応 コスト効率を重視した投資 例)ローカルLLM活⽤ / SaaSの利⽤ ABEMA の AI 活⽤
  18. AbemaTV, Inc. All Rights Reserved AI時代にABEMAの開発組織が⽬指す姿 29 技術でコンテンツの価値を引き出し、 より良いユーザー体験と事業成果を⽣み出す精鋭組織 精鋭とは...

    ABEMAを深く理解し、コンテンツ・ユーザー・事業・技術をつなぎ、 課題発⾒から価値創出までを⾃分ごととしてやり切る⼈材。 ABEMA の開発現場
  19. AbemaTV, Inc. All Rights Reserved SDLC (Software Development Life Cycle)

    における現状評価 30 • Claude Code / Codex などの コーディングエージェントの導入 • 仕様書のAI生成がテンプレとして運用に乗っている • Spec-Driven Developmentの実施 • QA項目の作成の自動化 • AIコードレビュー(Greptile / CodeRabbit)の導入 • PRD作成は人間主導、AIは壁打ち・下書き支援 • Notebook LM を使って N1 分析などを実施 • Ops基盤(Terraform / ArgoCD)は成熟しているが、 AIによる自律化はまだ限定的 • インシデント対応にBot / MCP 等を組み込み、 障害調査時間の短縮化 ABEMA の開発現場 計画 設計 実装 テスト・レビュー デプロイ メンテナンス
  20. AbemaTV, Inc. All Rights Reserved 障害対応でのAI活⽤ 31 ABEMA の開発現場 障害対応には

    Datadog の BitsAI を使⽤することで、 メンバーのレベル差に依存せず、障害時間の短縮に貢献
  21. AbemaTV, Inc. All Rights Reserved • インフラ変更 • マニフェスト変更 •

    認証・認可関連 • ⼤量更新処理 • データ移⾏  など レビュー負荷の⾼騰にどう⽴ち向かうか 32 ABEMA の開発現場 Low • リファクタリング • テストコード • ログ出⼒変更 • ドキュメント修正 Medium • 機能追加 • API改修 • 業務ロジック改修 High 1件以上の Approve を必須 2件以上の Approve を必須 1件以上の Approve と EMまたはTLのApprove 全PRを厳格にレビューするのではなく、 変更リスクに応じてレビュー責任者などの要件を変える
  22. AbemaTV, Inc. All Rights Reserved AIが読みやすいデータ作り 33 ABEMA の開発現場 これまで

    これから esa GitHub Notion Google Docs 仕様書や設計のドキュメントが分散、 最新の情報かどうかの判断がつきづらい GitHubにドキュメントを集約 ドメイン、機能で階層化して検索性を向上 GitHub ドキュメントの継続運⽤には Mintlify を使⽤ ドキュメント向けの検索、コード変更からの ChangeLog 作成、スキーマと⾃動同期する API リファレンス作成、llms.txt などのAI連携など、素の GitHub では⼿が届きにくい部分に対応
  23. AbemaTV, Inc. All Rights Reserved ABEMA AI Center 35 ビジネス、エンジニア、デザイナーが⼀丸となって

    既存施策のAI化、AIによる新たな価値創出を専任で⾏う部署を設⽴ AI Center AI Operation AI Product AI Creative AI Agent ビジネス側の推進
  24. AbemaTV, Inc. All Rights Reserved • プレスリリース等の⼀次情報からAIによる 構成・⾳声合成でニュース動画を即座に作成 • プロダクト開発経験のないメンバーが

    約1ヶ⽉で実装を⾏い、現場へ展開 AI活⽤事例 36 速報!ワンタッチくん ビジネス側の推進 ビジネス課題 速報性の⾼いニュースを素早くユーザーに届けたい 動画作成時間は、2時間から15分へ
  25. AbemaTV, Inc. All Rights Reserved 不適切取引の早期検知、⼈為ミスのゼロ化 を⽬標に、経理処理にAIを導⼊ その他のAI活⽤事例 37 請求ヨミ太郎

    契約確認、管理画⾯への⼊⼒、繰り返しの 多い編成のトイル作業をAIエージェントで ⾃動化 そうすけくん 編成作業の効率化 企業名や訴求商材をシステムに⼊⼒すること で、相性の良い番組をAIがピックアップし て運⽤型CMの配信を⽀援 CM AIマッチ ビジネス側の推進 オリジナルドラマの制作で、台本から ⾹盤表や移動時間などを加味した撮影の スケジュールなどを⾃動作成
  26. AbemaTV, Inc. All Rights Reserved 承認済み⽣成AIサービスの整備 40 汎⽤チャット Gemini /

    ChatGPT Enterprise Claude (Team/Enterprise) エディタ Cursor Team / Junie Gemini Code Assist 画像⽣成 Canva Enterprise Nano banana by Gemini コードレビュー Greptile CodeRabbit システム連携 Vertex AI / Amazon Bedrock Azure OpenAI / OpenAI ワークフロー Gemini Flow Dify / N8N 多くの⽣成AIが使える環境を整備 シャドーAIを防⽌ ビジネス側の推進
  27. AbemaTV, Inc. All Rights Reserved 情報区分の定義 41 区分A 経営最重要情報 区分B

    事業部の経営情報 区分C ⽇常の業務情報 原則取り扱いNG 但し、特定のサービス・ 特定の環境のみ取り扱いを許可 承認サービスのみOK 承認サービスのみOK 情報区分を定義、分けることで、 リスクのある情報の取り扱い、意図しない漏洩を防⽌ ビジネス側の推進
  28. AbemaTV, Inc. All Rights Reserved 現場で得られた3つの「学び」 44 鍵は経営のコミットメント AI番付で上位組織と下位組織を分けたのは、事業責任者がAI活⽤に責任を持つ構造の有無だった 成果は測定して初めて語れる

    定性的な⼿応えではなく、利⽤率や成果の定量指標で語ることが、説得⼒を⽣む 禁⽌ではなく、標準ルートを⽰す 安全に速く使える道を⽤意することが、結果的にリスクを下げ、浸透を速くする 1 2 3
  29. AbemaTV, Inc. All Rights Reserved 46 10年⽬を迎えた「ABEMA」が、 これまでの挑戦や積み重ねてきた知識を たっぷり お届けする

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