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October 18, 2025
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  1. 教授 瀧 健太郎 技術士(建設部門)、博士(工学) 環境科学部 環境政策・計画学科 / 湖沼流域管理研究センター長 email: [email protected]

    web: www.shiga-rivers.com 国内外のたくさんの川やそこに関わる人びととの出会いを通じて、 地域に愛される川こそが“いい川” と信じるようになりました。 川の日(7月7日)生まれ(大阪府出身) 京都大学大学院修了後、 民間企業を経て滋賀県庁勤務(18年間)ののち現職。 河川・流域政策の実務を長年にわたって担当。 (職歴) 1998 株式会社建設技術研究所 1999 滋賀県 水口土木事務所 2002 滋賀県 河港課 2005 財団法人リバーフロント整備センター 出向 (滋賀県東京事務所付 主任技師) 2007 滋賀県 流域政策局 2012 滋賀県 観光交流局(米ミシガン州派遣) ミシガン州立大学 客員研究員 2014 関西広域連合 出向 (滋賀県 総合政策部企画調整課付) 2017~ 滋賀県立大学 環境科学部 2021~ 公益財団法人リバーフロント研究所 技術参与 1 自己紹介
  2. Research & Activity やっています。こんな研究・あんな活動 河川水理モデル と 統計モデルを使って 生き物が住みやすい場所を推定 適地度 ~

    水深 + 流速 + 日射量 + 河床材料 ?? 自治体や地域のみなさんと自然再生 生き物のにぎわいを取り戻す シャントランシア体 適地確率 p 0.00 - 0.25 0.25 - 0.50 0.50 - 0.75 0.75 - 1.00 水辺の小さな自然再生 コンセプトムービー(躍動編) https://youtu.be/Qno9739T7ho Pick Up 記事 希少藻類 チスジノリ の適地推定 (兵庫県安室川) 3 研究概要 ②河川環境保全技術の開発・実践、普及 3
  3. 浸水深 1000年確率 5 床上浸水発生頻度 0.5m以上の浸水頻度 ハ イ ド ログ ラ

    フ ハイドログラフ ハイドログラフ ハイドログラフ ハイドログラフ 水路・水路網 河道域 (1D-flow) 氾濫域 (2D-Flow) 流出域 (分布型モデル) 山地から直接平地に流下する流域は 直接降雨を与える. 複数の河川,水路・水 路網からの氾濫を同時 に扱う. 河道域の上流端流量 として与える. 琵琶湖 など 氾濫域には直接 降雨を与える. 家屋水没発生頻度 3.0m以上の浸水頻度 期待被害率 一般家屋が立地した場合 研究概要 ①流域治水の確立と実践、普及 「地先の安全度」評価 流域治水検討用 統合水理モデル(滋賀県版) ‒ 河道(約240河川)は一次元 氾濫域は二次元 ‒ 小河川・大規模な水路は等流水路として扱う。 ‒ ほ場整備・下水道(雨水)の実施範囲は、 流下能力分の降雨を控除し下流部で合算。 5
  4. オープンソース化 統合水理モデル(RRI-UNST2D) MIT ライセンスにて公開(2025.7.7) (2025 © K. Kawaike & TK

    Labo) https://github.com/TK-Labo/RRI2UNST2D 1. 川池健司, 井上和也, 戸田圭一 (2000) 非構造格子の都市氾濫解析への 適用, 水工学論文集, 44: 461-466. 2. 山村孝輝, 西野駿治, 山田真史, 佐山敬洋, 川池健司, 瀧健太郎 (2025) 流 域治水計画検討のための降雨流出氾濫 (RRI) モデルと非構造格子二次元 不定流 (UNST-2D) モデルの連成解析法の検討,河川技術論文集, 31: 469–474. 研究概要 ①流域治水の確立と実践、普及 6
  5. 配偶体 シャントランシア体 秋~春 周年 木陰の淵 湧水 チスジノリ Thorea Okadae ‒

    日本固有の淡水産紅藻類 ‒ 環境省RDB 絶滅危惧Ⅱ類 生活史 ‒ 河床礫や河川構造物に付着 ‒ 配偶体・果胞子体(有性世代)、シャントラ ンシア期の胞子体(無性世代)の3世代 ‒ 一般に、配偶体がチスジノリとして認識 ‒ ふだんはシャントランシア体で生育 (平成16年11月初確認) ‒ 夏期に大出水があった年の 晩秋に配偶体が出現しやすい ハビタット ‒ 湧水の下流(水温安定) ‒ 暗い場所(淵、日陰) シャントランシア体の密度に差 ‒ 流れのある場所 配偶体の密度に差 シャントランシア期 の胞子体 通年 研究概要 ①河川環境保全技術の開発・実践、普及 7 水理解析と連動した種分布モデルによる 自然再生効果の見える化 兵庫県安室川での実践研究 ~小さな自然再生の始まり 瀧 健太郎, 関 基, 堀江 史生, 杉野 伸義, 大沢 剛士, 三橋 弘宗(2008) 兵庫県安室川における希少藻類チスジノリの生育適地の推定,河川技術論文集,14,pp.403-408
  6. ◼ 適地推定の結果① 河鹿橋下流部 独立変数 重要性(IOV) 表面水温 0.385 日照時間 0.867 流速(平水時)

    0.871 摩擦速度 0.625 水深(平水時) 0.416 200 300 400 500 600 0.5 0.7 0.9 適地メッシュ数(個) 流量(m3/s) シャントランシア体 適地確率 p 0.00 - 0.25 0.25 - 0.50 0.50 - 0.75 0.75 - 1.00 安室ダム放流量 0.95m3/s のときチスジノリ 分布が最大 • 植生倒伏過程を考慮した二次 元解析により水理諸量を取得 • ロジスティックス回帰モデル により生息適地予測(種分布 モデル) • ダム放流量の最適値を推定、 その他、水工計画を決定 • 「植生なし」の場合、洪水時の河床抵抗が大きく 評価され、土砂が動きやすいことを示唆。 • 河床抵抗 -ピーク(110m3/s)時 – 植生あり ~0.01m/s – 植生なし ~0.20m/s • 移動限界粒径(岩垣公式より) -ピーク時 – 植生あり ~0.01m – 植生なし ~0.05m 河 床 抵 抗 ( m/s ) 植 生 抵 抗 ( m/s ) 植生あり(植生倒伏考慮) 植生なし 凡例 研究概要 ①河川環境保全技術の開発・実践、普及 8
  7. iRICを使った卒論・修論 滋賀県立大学 流域政策・計画学研究室(瀧研) 2018 内田慎一 中小河川におけるタナゴ類の好適生息・生育環境の再生方法に関す る研究 2018 中野泰輔 バーブ工を用いた小さな自然再生によるビワマスの産卵床形成に関す

    る研究 2018 中村亮太 Eco-DRR施設としての霞堤遊水地の機能評価に関する研究 2019 横山綾華 改修直後の中小河川におけるリーチスケール河相変化の分析 ー滋賀県日野川を対象としてー 2020 平田祐也 愛知川における順応的河道管理による瀬切れ解消に関する研究 2021 泉野珠穂 カワラハハコ群落の保全・再生に向けた洪水流解析と連動した生息適 地モデルの適用 2021 田邊桃奈 津波浸水シミュレーションを用いた避難場所の配置計画の検討 - 和歌山県那智勝浦町を対象として - 2022 長畑智大 二次元河床変動解析を用いた水制工の最適配置・形状に関する数 値実験 2023 泉野珠穂 犬上川におけるハリヨの生息適地の再生に関する研究(修士論文) 2025 坂本愛美 象の鼻・天狗の鼻構造を活用した河道内湿地の再生に関する研究 - 京都府大手川を対象として -
  8. 湧水の特徴 Gasterosteus aculeatus subsp.トゲウオ科イトヨ属 ・1年を通して水温が20℃以下の冷水域 (=湧水環境依存種) 様々な生息条件 ・泳ぐのが苦手 → 流れが緩やかな止水域

    ・営巣するための水草が繁茂している ・底質が泥から砂泥 雄(婚姻色) 希少な淡水魚! 日本固有種 自然分布は滋賀県と岐阜県のみ. 湧水の枯渇や生息環境の悪化 により個体数が減少 絶滅危惧IA類に指定されている. 研究概要 ①河川環境保全技術の開発・実践、普及 水理解析と連動した種分布モデルによる 自然再生効果の見える化 滋賀県犬上川での実践研究 ~科学的根拠に基づく小さな自然再生 10 泉野珠穂, 金尾滋史, 瀧健太郎(2025)滋賀県犬上川中下流部における熱赤外画像及び二次元不定流解析を 用いた湧水性希少魚種のハビタット保全計画の検討,河川技術論文集,31,49-54
  9. 100m 可視画像 2023年5月 K橋 橋 U橋 blockA blockB blockD blockC

    標準偏差(℃) 5以上 1 生息確率 K橋 M橋 U橋 1/3洪 時 深・流速 No.2 No.9 No.11 水理諸量や水温分布から ハリヨの生息適地を推定 ハリヨの生息地の保全・再生 のための方法を検討 1 UAVと熱赤外センサーを用いて 犬上川の湧水地点を特定 洪水による地形変化を解析し ワンドの形成過程を考察 3 2 4 シフティングモザイクを 考慮した河川管理 ▲ 水温分布 & 流況・河床変動 + 種分布モデル Maxent 研究概要 ①河川環境保全技術の開発・実践、普及 11 月例 ドローン撮影 MicaSense ALTUM-PT 可視画像・熱赤外画像
  10. 15 © Itsuha Izawa 河川環境保全のための水工 「小さな自然再生」 の技術開発・実践、普及 研究概要 ①河川環境保全技術の開発・実践、普及 (条件1)

    - 自己調達できる資金規模であること (条件2) - 多様な主体による参画と協働が可能であること (条件3) - 修復と撤去が容易であること 15
  11. 目的変数 <準備> ・カワラハハコの分布データ ・測線データ ①GIS加工 説明変数 ②iRICによる計算 ③最大値・積算値を出力 ④Randomforest用に加工 ⑤生息適地の推

    ⑥生息適地の可視化 地図を作る・分析するための 地理情報システム(GIS)ソフト 川の流れ、水位、土砂の動きなどを シミュレーションできるソフト プログラミングを書くための 高機能なエディタ 初心者でも学びやすく、 かつ強力なプログラミング言語 研究概要 ②河川環境保全技術の開発・実践、普及 教材の開発、研修 大学院生・実務者(河川管理者・コンサルタント)向け 礫河原環境を 保全対象として 水理解析と連動した 生息適地モデルを構築 18