Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
テックカンパニーを支える技術広報
Search
molmolken
November 12, 2023
Technology
2
420
テックカンパニーを支える技術広報
2023/11/07
MIDAS TECH STUDY
「DevRel/技術広報」が解決する課題とは?実例から学ぶ成長戦略
molmolken
November 12, 2023
Tweet
Share
More Decks by molmolken
See All by molmolken
2025年に挑戦したいこと
molmolken
0
470
テックブログの品質を担保する取り組み
molmolken
2
860
Other Decks in Technology
See All in Technology
猫でもわかるAmazon Q Developer CLI 解体新書
kentapapa
1
180
How Fast Is Fast Enough? [PerfNow 2025]
tammyeverts
2
180
ざっくり学ぶ 『エンジニアリングリーダー 技術組織を育てるリーダーシップと セルフマネジメント』 / 50 minute Engineering Leader
iwashi86
7
3.7k
AIとの協業で実現!レガシーコードをKotlinらしく生まれ変わらせる実践ガイド
zozotech
PRO
2
190
境界線が消える世界におけるQAエンジニアのキャリアの可能性を考える / Considering the Career Possibilities for QA Engineers
mii3king
2
100
GraphRAG グラフDBを使ったLLM生成(自作漫画DBを用いた具体例を用いて)
seaturt1e
1
170
Open Table Format (OTF) が必要になった背景とその機能 (2025.10.28)
simosako
3
550
[re:Inent2025事前勉強会(有志で開催)] re:Inventで見つけた人生をちょっと変えるコツ
sh_fk2
1
1k
AIがコードを書いてくれるなら、新米エンジニアは何をする? / komekaigi2025
nkzn
22
15k
dbtとAIエージェントを組み合わせて見えたデータ調査の新しい形
10xinc
7
1.6k
datadog-incident-management-intro
tetsuya28
0
110
SREのキャリアから経営に近づく - Enterprise Risk Managementを基に -
shonansurvivors
1
500
Featured
See All Featured
Java REST API Framework Comparison - PWX 2021
mraible
34
8.9k
Testing 201, or: Great Expectations
jmmastey
45
7.7k
Refactoring Trust on Your Teams (GOTO; Chicago 2020)
rmw
35
3.2k
[Rails World 2023 - Day 1 Closing Keynote] - The Magic of Rails
eileencodes
37
2.6k
Save Time (by Creating Custom Rails Generators)
garrettdimon
PRO
32
1.7k
[RailsConf 2023] Rails as a piece of cake
palkan
57
6k
Context Engineering - Making Every Token Count
addyosmani
8
320
Producing Creativity
orderedlist
PRO
348
40k
Performance Is Good for Brains [We Love Speed 2024]
tammyeverts
12
1.2k
Build The Right Thing And Hit Your Dates
maggiecrowley
38
2.9k
Understanding Cognitive Biases in Performance Measurement
bluesmoon
31
2.7k
How to Create Impact in a Changing Tech Landscape [PerfNow 2023]
tammyeverts
55
3k
Transcript
テックカンパニーを支える技術広報 2023.11.07 「DevRel/技術広報」が解決する課題とは?実例から学ぶ成長戦略 1
吉森 健成 (よしもり けんせい) 2023年1月に株式会社BuySell Technologiesに入社 CTO室のマネージャとして、技術広報を担当 前職はモバイルオンラインゲームの会社 Unityエンジニア→PjM→
技術広報 & エンジニアリングオフィス 趣味:日本酒、謎解き、ボードゲーム Twitter(現𝕏):@molmolken
アジェンダ バイセルについて 01 技術広報の役割 02 バイセル技術広報のアプローチ 03
01 バイセルについて
バイセルについて BuySell Technologiesは総合リユース事業の会社です!
出張訪問や店舗で、着物や ブランド品などを買い取り ECサイトや催事場、 toBオークションで販売 バイセルについて
バイセルについて • リユース事業へのテクノロジー活用の余地は大きい ◦ 査定員が効率よく訪問できるルートの探索 ◦ 画像認識による買取商品の特定 ◦ 適切な買取価格の決定 ◦
1点モノが多く存在する商品の在庫管理 ◦ 最適な販路の選択 ◦ 複数ECへの同時出品
バイセルについて • リユースプラットフォーム『Cosmos』を開発しています! ◦ 買取〜査定〜在庫管理〜販売まで、データを一気通貫で扱うことができる PF ◦ SaaS化し、リユース業界のインフラとなることを目指している
バイセルはリユース業界No.1の テックカンパニーを目指しています!
02 技術広報の役割
[Q] そもそも技術広報の役割とは?
[A] 技術広報はバフ
技術広報は組織のさまざまな取り組みにバフをかけ、成果を増大させる 3つの例を紹介 1. 採用ブランディング 2. エンジニアの成長促進 3. 組織文化の醸成 ※バフとは ゲームにおいて、キャラクターの攻撃力/防御力といったステータス値を向上させる効果のこと
技術広報はバフ
• なぜ必要か ◦ 新卒採用 ▪ 組織文化の継承、組織への刺激、 教育体制の構築 ◦ 中途採用 ▪
即戦力やスターエンジニアの獲得 • 技術広報の役割 ◦ 認知やプレゼンスの拡大 ◦ リード獲得、ファン作り 1. 採用ブランディング
1. 採用ブランディング • バイセルでの取り組み ◦ テックブログの運営 ▪ 22年は13記事→23年は既に27記事 ◦ オウンドメディア(note)の運営
◦ 技術コミュニティの支援 ▪ イベント会場の貸し出し ◦ イベントスポンサー ◦ 外部メディアへの取材対応 ◦ 技術Twitter(現𝕏) ▪ @BuySell_Dev
2. エンジニアの成長促進 • なぜ必要か ◦ エンジニアや技術力は会社の資産 ◦ 能力の高いエンジニア1人だけでは遠くには 行けない ▪
全員の能力を底上げする必要がある • 技術広報の役割 ◦ 情報発信の機会の提供とサポート ◦ エンゲージメントの向上
2. エンジニアの成長促進 • バイセルでの取り組み ◦ アドベントカレンダーの実施 ▪ アドベントカレンダーはお祭り ▪ お祭りの雰囲気で、普段発信しないメン
バーもチャレンジしやすい ◦ 内部・外部向けの技術イベントの開催 ▪ 技術勉強会:BuySell Dev Study ◦ 登壇募集情報の提供 ◦ 記事執筆や登壇時の壁打ち・レビュー
3. 組織文化の醸成 • なぜ必要か ◦ 行動規範が浸透した状態を作る ◦ 特定個人に依存せずに取り組みを続ける仕 組み •
技術広報の役割 ◦ インナーブランディング ◦ アウトプットやチャレンジの奨励 ◦ 仕組み作り CTOの今村の誕生日を祝う、これも文化作りの一助である
3. 組織文化の醸成 • バイセルでの取り組み ◦ テックブログの公開、登壇情報、 メディア掲載を社内向けに紹介 ◦ アウトプットを評価制度へ組込み、量と 質によってフラットに評価
◦ ワーキンググループの結成 ▪ 後述します
技術広報の役割 このように、取り組むべき内容は多い一方で、 バイセルの技術広報はCTO室(2名)が他と兼務しつつ担当 → 少人数で効率的に成果を出すための工夫をしている
03 バイセル技術広報のアプローチ
バイセル技術広報のアプローチ 少人数でも効率的に成果を出すため、次のような工夫を行っている • CTOと同じ視座を持ち、幅広いタスクを取り組む • ワーキンググループを結成し、レバレッジを効かせる
CTOと同じ視座を持つ バイセルの技術広報はCTO室に所属し、技術広報以外のタスクも受け持つ • あえて技術広報専業にしていない • 組織全体の課題・タスクに取り組む ◦ 新卒研修の設計・運営 ◦ エンジニア組織課題の解消推進
◦ マネージャー合宿の実施 ◦ エンゲージメントサーベイ 7月に実施したマネージャー合宿の様子
CTOと同じ視座を持つ • [Q] ただでさえやることが多いのに、他の仕事も受け持ったら技術広報 が疎かになるのでは? ◦ [A] 短期的には否定できない ▪ 一方で、技術広報の取り組みは短期で成果が出るものではなく、年単位での取り組み
が必要 ▪ 長期スパンで効果を最大化するには有利 • 採用・成長・文化は事業や組織の戦略と結びついている ◦ それぞれは密結合している ◦ 全体を知っている方が的確なアクションをとれる
ワーキンググループ(WG)の結成 • WGとは ◦ 特定の目標達成に向けた、少人数の横断組織 ◦ 新卒を中心とした若手メンバーで結成 • どのようなWGがあるか ◦
テックブログWG ▪ ネタ探し、執筆の打診、壁打ち、 ▪ レビューの実施 ◦ イベントWG ▪ 社外向け技術イベント、懇親会の実施 ◦ 他にも複数のWGが存在 テックブログWGで実施している壁打ち イベントWGで企画したハロウィン懇親会
ワーキンググループ(WG)の結成 WGのメリット • 人手の確保 ◦ 言わずもがな • プロセスの確立を促進 ◦ 若手メンバーも優秀とは言えど、「じゃ、任せた!」ではワークしない
◦ 作業や権限を移譲していくため、プロセスの確立・形式知化が促進される ◦ 主幹メンバーがいなくなっても仕組みと文化が残る • 成長機会の提供 ◦ 報連相、課題解決、ファシリ、資料作成などのソフトスキルの向上
まとめ • 技術広報は組織に対するバフ ◦ 採用ブランディング、成長の促進、文化の醸成などさまざまな分野の成果を増大さ せることができる • 少人数で効率的に成果を出すため、バイセルでは以下のアプローチ をとっている ◦
CTOと同じ視座を持つ。技術広報専業にせず、広く組織課題に取り組む ◦ ワーキンググループを結成し、人手の確保、プロセスの確立、成長機会の提供な ど一挙に対処する