Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

データドリブンなカスタマーサービスのための基盤とその活用 − Foundations for data-driven CS and their utilization

morimai
November 18, 2021

データドリブンなカスタマーサービスのための基盤とその活用 − Foundations for data-driven CS and their utilization

2021.11.18 Pepabo Tech Conference #17
データドリブンなカスタマーサービスのための基盤とその活用 − Foundations for data-driven CS and their utilization

スライド内リンク
・より良い顧客体験を実現するためのCS室とは。第10回マネージャーコラム : https://hr.pepabo.com/manager-column/2020/12/04/4820
・複数のサービスのCS組織が統合!チームをまとめるための仕組みを作った話 : https://hr.pepabo.com/column/2021/10/27/6426
・GMOペパボのサービスと研究開発を支えるデータ基盤の裏側 : https://speakerdeck.com/zaimy/inside-story-of-data-infrastructure-supporting-gmo-pepabos-services-and-r-and-d
・ペパボのログ活用基盤『Bigfoot』を使った Zendesk のデータ可視化 : https://tech.pepabo.com/2021/02/10/zendesk-data-visualization-with-bigfoot/

morimai

November 18, 2021
Tweet

More Decks by morimai

Other Decks in Technology

Transcript

  1. データドリブンな
    CS のための基盤と
    その活用
    財津 麻衣 / GMO Pepabo, Inc.
    2021.11.18 Pepabo Tech Conference #17
    1

    View Slide

  2. 2
    自己紹介
    GMOペパボ
    CS室 兼 CS室ホスティンググループ Customer Ops チーム
    財津 麻衣 Zaitsu Mai
    経歴
    ● 2012 年 - 2017 年 : カスタマーサービス
    ● 2017 年 - 2020 年 : カスタマーサービス部門リーダー
    ● 2020 年 - いま : Customer Ops 🐣

    ● 長崎県佐世保市出身、福岡県福岡市在住
    ● Twitter : @__m5i
    ● 3 人家族(データサイエンティストの夫、 3 歳の娘、自分)

    View Slide

  3. 3
    アジェンダ
    1. 2020 年以降のペパボの CS
    2. データドリブンな CS をやっていくための基盤づくり
    3. CS のデータ基盤の活用事例
    4. CS のデータ基盤を活用した結果とこれから

    View Slide

  4. 1. 2020 年以降のペパボの CS
    4

    View Slide

  5. 2020年、ペパボのカスタマーサービスの部門が1つに統合し、新しい組織体制になりました
    2020 年以降のペパボの CS
    55
    ホスティング事業部
    カスタマーサービスグ
    ループ
    EC事業部
    カスタマーサービスグ
    ループ
    minne事業部
    カスタマーサービスグ
    ループ
    CS室

    View Slide

  6. ペパボのカスタマーサービスは、ざっくりいうと2つのチームでできています
    2020 年以降のペパボの CS
    6
    QC
    (QualityControl)
    顧客対応やそれに付随する
    作業、業務品質の管理を行ってい
    ます。
    Customer Ops
    (Customer Operations)
    CS が扱う情報の収集、分析、
    活用が行える基盤づくりを行って
    います。
    6

    View Slide

  7. わたしの発表では、Customer Ops チームの活動についてお話しします
    2020 年以降のペパボの CS
    7
    QC
    (QualityControl)
    顧客対応やそれに付随する
    作業、業務品質の管理を行ってい
    ます。
    Customer Ops
    (Customer Operations)
    CS が扱う情報の収集、分析、
    活用が行える基盤づくりを行って
    います。
    7

    View Slide

  8. 2020 年以降のペパボの CS
    88
    ① 新しい組織体制になり、「顧客体験」を強化する方針へ(※)
    ● 「顧客体験」を強化、向上できているかを測る指標が必要
    ○ 「顧客体験」の現状把握、施策検討のための材料、施策実施後の効果測定
    ○ … etc.
    ● 指標を決めたら、数値を毎日チェックできるようにする仕組みが必要
    ○ 数値取得の自動化(+状況判断の自動化)
    (※)より良い顧客体験を実現するためのCS室とは。第10回マネージャーコラム
    https://hr.pepabo.com/manager-column/2020/12/04/4820

    View Slide

  9. 2020 年以降のペパボの CS
    99
    ② 100 名のパートナーを管理する体制へ(※)
    ● ペパボの全サービスの CS が 1 つになった = 100 名!
    ● CS の活動を一律の基準で評価し、顧客対応の品質を維持・管理するための基盤が必要
    ○ 生産性、満足度、SLA、問い合わせ数
    ○ … etc.
    ● 評価・管理のための数値を毎日チェックできるようにする仕組みが必要
    ○ 数値取得の自動化(+状況判断の自動化)
    (※)複数のサービスのCS組織が統合!チームをまとめるための仕組みを作った話
    https://hr.pepabo.com/column/2021/10/27/6426

    View Slide

  10. 2020 年以降のペパボの CS
    ● 様々な数値の取得
    ○ ①顧客体験強化:現状把握、施策検討のための材料、施策実施後の効果測定
    ○ ②品質維持・管理:生産性、満足度、SLA、問い合わせ数、LTV、その他
    ● 数値取得の自動化
    ○ 数値は毎日チェックする → 欲しいときに都度用意するのではなくいつでも見れる状態に
    やるぞ!!!!!
    10
    ⇨ CS が扱う情報の収集、分析、活用が行える基盤づくり

    View Slide

  11. 2. データドリブンな CS を
    やっていくための基盤づくり
    11

    View Slide

  12. データドリブンな CS をやっていくための基盤づくり
    12
    12
    CS が扱う情報の収集、分析、活用が行える基盤をどうやって作る?
    ○ 新設された Customer Ops チームが主に担当
    ■ 技術部データ基盤チームに協力いただく 🤝
    ■ ペパボのデータ利活用基盤「Bigfoot」(※)
    ● BigQuery(高速にデータ処理できるデータウェアハウス) や Cloud Composer
    (ワークフロー構築)などを使ったデータ利活用基盤
    ● CS 室でも Bigfoot を使って、Zendesk やサービスの情報から、 CS の活動を可視
    化・分析・活用したい!
    ⇨ データ基盤チームと Customer Ops チームで CS 室のデータ基盤を作る
    (※)GMOペパボのサービスと研究開発を支えるデータ基盤の裏側
    https://speakerdeck.com/zaimy/inside-story-of-data-infrastructure-supporting-gmo-pepabos-services-and-r-and-d

    View Slide

  13. データドリブンな CS をやっていくための基盤づくり
    13
    Data source
    logs
    metrics
    GitHub issues
    databases
    Collect data
    tbls
    datasets
    BigQuery
    bigfoot/platform
    Cloud Storage
    - Permissions
    - Datasets
    - Buckets
    Data Studio
    bigfoot/cloud-composer
    Cloud Composer
    dags/
    tbls-build
    base tbls.yml
    files
    patch files
    ( *.yml, *.json )
    patched tbls.yml
    files
    tbls-meta
    tbls
    data catalog
    Apply
    metadata
    Generate
    & Commit
    Generate
    schema.json
    & commit
    bigfoot/data-catalog
    Update
    metadata
    & commit
    Spread sheet
    View
    Send analysis results
    Colaboratory
    Bigfoot 構成図

    View Slide

  14. データドリブンな CS をやっていくための基盤づくり
    14
    14
    すでに基盤はあるようなものなので...必要な情報を ETL (※)
    する
    ○ 「Bigfoot」
    ■ ウェブサービスのユーザーの行動ログ、属性情報、広告情報などが扱える状態
    ■ ここに CS が利用したい情報を同期する
    ● 問い合わせ情報とサービスのデータベースの情報
    ○ Zendesk Support, Chat
    ○ まだ同期されていないサービスのデータベースなど
    ○ ETL はデータ基盤チームが担当
    (※)Extract / Transform / Load のこと

    View Slide

  15. データドリブンな CS をやっていくための基盤づくり
    15
    15
    Zendesk の情報を BigQuery へ ETL
    ○ Cloud Composer を利用し、Zendesk のブランドごとに情報を振り分け
    ■ 問い合わせ情報 = 秘匿性高
    ● 担当領域(サービス)ごとに View / Write 権限を設定
    ● 担当していない領域の情報は見れない
    ■ ブランドごとに存在する除外条件(計測対象外にする条件)などを決めて、
    条件を適用した SQL で必要な値(満足度やチケット数など)を抽出、
    クエリを定期実行し常に新しい情報が取れるようにする
    ○ 振り分けした後の値の定義や SQL での処理は Customer Ops チームが担当(※)
    (※)ペパボのログ活用基盤『Bigfoot』を使った Zendesk のデータ可視化
    https://tech.pepabo.com/2021/02/10/zendesk-data-visualization-with-bigfoot/

    View Slide

  16. データドリブンな CS をやっていくための基盤づくり
    16
    16
    Stitch を
    使って
    Zendesk の
    情報を引っ
    こ抜く
    BigQuery
    へ同期
    サービスごとの
    データセットへ
    振り分け
    欲しい情報を取
    るためのクエリ
    を作成、定期実
    行 Data Studio
    で可視化

    View Slide

  17. 3. CS のデータ基盤の活用事例
    17

    View Slide

  18. CS のデータ基盤の活用事例
    18
    18
    Zendesk の情報を BigQuery へ ETL してできるようになったこと
    ○ ①品質維持・管理のための「KPI」が常に閲覧できるようになった
    ■ Google Data Studio でグラフ化しておくことで、手作業要らずで
    毎日確認したい KPI が把握可能に
    ■ 定量的な情報に基づいた品質管理のための活動が可能に
    ● Zendesk Explore でも、満足度や問い合わせ数などは確認できるが、サービスの
    情報と組み合わせて分析することはできないため、要件に合わず利用しなかった
    ○ ②「顧客体験の強化ができているかどうか」が測れるようになった
    ■ ウェブサービスの利用情報と Zendesk の情報を組み合わせて計測し、
    現状把握・施策検討のための材料、施策実施後の効果測定が可能に

    View Slide

  19. CS のデータ基盤の活用事例
    19
    19
    「顧客体験の強化ができているかどうか」を測る指標の例
    ○ ヘルススコア
    ○ 問い合わせ + α の案内の受諾数
    ○ 問い合わせされた方の契約率
    ○ セルフサービススコア

    View Slide

  20. CS のデータ基盤の活用事例
    20
    20
    「顧客体験の強化ができているかどうか」を測る指標の例(1)
    ○ ヘルススコア
    ■ 数十万アカウント分のヘルススコアを毎日自動計算し、グラフ化
    ● 週単位でスコアが低下したアカウントを抽出し、フォローメールを送信 ✉
    ● 無料のお試し期間中のアカウントで一定期間内に n 点まで届いていなかったら、
    フォローメールを送信 ✉
    ○ 動画コンテンツの紹介
    ○ サイト公開ガイド、マニュアルの紹介など
    ■ ヘルススコアの算出ロジックを再利用して 問い合わせ + α の案内(後述) を出したり...

    View Slide

  21. CS のデータ基盤の活用事例
    21
    21
    「顧客体験の強化ができているかどうか」を測る指標の例(2)
    ○ 問い合わせ + α の案内の受諾数
    ■ アカウントごとのヘルススコア計算ロジックを使って、推奨している設定が
    設定済み or 未設定のいずれかを判別 → 「どんな設定があればより良い状態になるか」
    を Google Data Studio の計算フィールド(IF 文)を使って表示させる
    ■ Data Studio を CRM っぽく使う
    問い合わせ +α 検索画面
    account_id
    Enter a value
    account_id 提案内容
    問い合わせ返信時
    にアカウントID を入

    入力されたアカウン
    トに提案する項目
    が表示される
    (検索結果の例) SSL の設定してもらう案内を送ろう!
    (検索結果)

    View Slide

  22. CS のデータ基盤の活用事例
    22
    22
    ○ 問い合わせされた方の契約率
    ■ 無料のお試し期間中に、 CS とタッチポイン
    トを持ったユーザーが契約に至った割合を
    算出し、CS がお試し期間中にフォローす
    ることで契約に繋がるかを計測
    ■ CS の施策の効果測定に利用
    「顧客体験の強化ができているかどうか」を測る指標の例(3)

    View Slide

  23. CS のデータ基盤の活用事例
    23
    23
    「顧客体験の強化ができているかどうか」を測る指標の例(4)
    (準備中)
    ○ セルフサービススコア
    = ヘルプセンターのユーザーセッションの総数 / チケットのユーザーの総数
    ■ サービス利用時の疑問に対して自己解決できているかどうかを測る
    ■ FAQ とマニュアルで利用している Zendesk Guide の情報と
    Zendesk Support や Chat で受け取った問い合わせの情報を利用する

    View Slide

  24. 4. CS のデータ基盤を
    活用した結果とこれから
    24

    View Slide

  25. CS のデータ基盤を活用した結果とこれから
    25
    25
    CS のデータ基盤を活用した結果とこれから
    ○ 結果
    ■ CS 室全体で数値に基づいた活動が行えるようになった 👍👍👍
    ■ 顧客体験強化の活動が実を結び始めた 👍
    ○ 課題、これから
    ■ 「欲しいデータがどこにあるかすぐわかる」環境の整備
    ■ BI ツールを利用して「欲しいデータは自分で取る・作る」
    ■ 数値、常に見なきゃいけないもの多すぎ問題
    ○ 環境整備やツール学習、自動異常検知を進めて、更にスピードアップ 🔥

    View Slide

  26. 26
    Thank You!
    ありがとうございました
    積極採用中!! : https://recruit.pepabo.com/info/career/joblist-cs/#info-career-joblist

    View Slide