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24時間走り続けるタクシー車載器の安定稼働を目指したログ基盤の開発

 24時間走り続けるタクシー車載器の安定稼働を目指したログ基盤の開発

弊社はタクシー配車アプリ「GO」を中心に様々なサービスを提供しており、その中でも我々IoT統括部はタクシー車内に取り付ける機器を開発・運用しています。
約10万台のタクシーが24時間走り続けており、安心して営業していただくためには車載器の安定稼働は必須事項です。
本セッションではタクシー車載器が
・問題なく動作しているかどうかの確認
・問題が発生した時に迅速な原因の特定と解決
を実現するために必要な情報を効率よく収集するためのログ基盤の開発について紹介します。

GO Inc. dev

March 01, 2022
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Transcript

  1. Mobility Technologies Co., Ltd. Developers Summit 2022 2 松島 由紘(Yoshihiro

    Matsushima) 2016年3⽉、当時のJapanTaxi(現Mobility Technologies)に⼊社。 それまでは、主にAndroidスマートフォン端末の開発に従事。 ⼊社後は、過去にデバイス開発に携わってきた経緯もあり、 Mobility Technologies製のAndroidデバイスを多く活⽤している⾞載器関連の プロダクトに従事。 l 初のタクシーQR決済サービスであるJapanTaxi Wallet(現在はGO Payと統合) l タクシー⾞内に設置する決済機端末 l 乗務員様の営業を⽀援する⾞載器アプリ といった、プロジェクトの開発を担当。 現在は、Mobility Technologiesが提供する各⾞載システムを開発しているIoT統括部IoT開発部の部⻑を担当。
  2. Mobility Technologies Co., Ltd. Developers Summit 2022 5 タクシー配車アプリのみならず、乗務員向け支援やMaaSの取組み、自動運転、データビジネス、 スマートシティの可能性を探る実証実験など幅広く展開しています。

    MoTの事業紹介 配車関連 事業 広告決済 事業 乗務員向け ソリューション 事業 スマート ドライビング 事業 次世代向け R&D事業 フード デリバリー事業
  3. Mobility Technologies Co., Ltd. Developers Summit 2022 9 佐々⽊ 孝介(Kosuke

    Sasaki) 企業情報システムの安全・安定運⽤をサポートするソフトウェアベンダーに 新卒⼊社後、2017年にJapanTaxi株式会社(現 Mobility Technologies)へ転職。 タクシー乗務員アプリ、ネットワークドライブレコーダーなど⾞載器向けのサーバー 開発を中⼼にSRE業務などにも従事した。 現在は、タクシー後部座席タブレット(広告決済機)のプロダクト開発グループの グループリーダーを担当。 好きな決済⼿段は、 QUICPay 交通系IC(モバイルPASMO)
  4. Mobility Technologies Co., Ltd. Developers Summit 2022 • 端末起動中は常に稼働 •

    ⼈の操作が(あまり)なく 動作し続ける • 屋外や⼈のいない⾞内など 環境が過酷になりやすい 10 ⾞載器ログの重要性 • 端末所有者が起動して利⽤ し、不要になれば終了する • 動作に⼈が介在する • ⽐較的安定した環境 IoT機器類は、その利⽤⽤途や条件から正しく動いていないことに気づきにくい。 また、明確な利⽤者がいない分フィードバックも得られにくい(改善機会に乏しい)
  5. Mobility Technologies Co., Ltd. Developers Summit 2022 11 タクシー⾞載器ログの重要性 MoTの⾞載器が提供する機能

    • GOアプリ注⽂を受けつけて、お客様先へ向かう • 利⽤料⾦を(キャッシュレスで)⽀払う • 広告を流す など • 機器が停⽌するとタクシー営業に甚⼤な被害 • 状況を確認しようにもヒアリング等では⼗分に 把握できないことが多い タクシーが安定して運⾏するためにも 正確なログを収集し状況を把握できるように しておくことが重要
  6. Mobility Technologies Co., Ltd. Developers Summit 2022 12 必要なログの例 タクシーメーターから情報を取得するBLEデバイスとの

    接続状況。タクシーメーターからの情報を起点に動作 する性質上、切断状態が続けばまともに動かない 決済機との接続状況。有線とはいえUSBを認識しないこと もある。接続が切れると⽀払い(クレカ/電マネ)に影響 バッテリー状態:充電率や給電状態。 端末温度:極端な⾼温、低温状態になっていないか 通信状態/通信量:通信が切れていないか、通信量が増加して いないか
  7. Mobility Technologies Co., Ltd. Developers Summit 2022 13 操作ログの重要性 2

    1 3 4 MoTの想定 B社の ルール A社の ルール MoT の想定 MoT MoT C社
  8. Mobility Technologies Co., Ltd. Developers Summit 2022 • バッテリー消費が激しい •

    端末温度変化が顕著 14 製品の安定稼働を目的とした車載器ログ 端末が健全な状態か • 機器の接続不良が頻繁に起きる 端末間の連携に問題はないか プログラムの効率化 端末配置変更の提案 頻度や傾向を調査し発⽣率を下げる 検知して通知する機能を追加 • 操作間違いが多い • 想定外の操作をしている 乗務員や乗客の操作 UIを改善してより直感的なものに 様々な操作に対応できるように
  9. Mobility Technologies Co., Ltd. Developers Summit 2022 15 ログの適切な管理 全国の⾞両から多種多様なログが⾼頻度で⼤量に送信されるため

    • 収集したログから必要な情報を適切に抽出する • 抽出したログを利⽤者に適した形で可視化する ことも重要
  10. Mobility Technologies Co., Ltd. Developers Summit 2022 16 当社で使⽤している⾞載器ログ集積ツール n

    Elasticsearch • 短期データの集計、検索(リアルタイムデータ) • 分散型RESTful全⽂検索エンジン • NoSQL 簡単な単語で検索可能(SQL的なもので詳細な条件指定も可能) • Kibana • ログを可視化するツールが初めから使える • ダッシュボードを⽤いて⽤途に合わせた⾒せ⽅が可能 n BigQuery • ⻑期データの集計 • 当社の分析基盤として採⽤ • 専⾨チームがデータの集計をしてくれる
  11. Mobility Technologies Co., Ltd. Developers Summit 2022 23 n フィールドが競合した場合の対処が⾯倒

    • Text変換するとログは残せるが数値集計ができない n ⾃動監視・アラート⾯が弱い 少)→ エラー発⽣による検知 多)→ 何もログに出ない 今後の課題
  12. Mobility Technologies Co., Ltd. Developers Summit 2022 24 nタクシー⾞載器ならではの課題 •

    IoT機器が稼働する環境の過酷さ • 全国のタクシーの営業を全⾯的に⽀えている重要性 n⾞載器のログを収集する⽬的 • 安定した稼働の確認 • 不具合の正確な把握と改善材料の取得 nMoTでの取り組み • Elaticsearchを使って安定した稼働の確認 • 稼働率の低下の原因を正確に把握して適切な改善へつなげる • 想定していなかった操作を許容できるようにプログラムを改善する • BigQueryを使った⻑期的なKPIの設定 • 決済成功率向上のための取り組み • メーター接続率向上に向けた機器の改善 まとめ