Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
JavaでやってみるThe 12 Factor App
Search
Yu Watanabe
November 11, 2014
Technology
0
99
JavaでやってみるThe 12 Factor App
Japan Java Users Group Cross Community Conferrence 2014 Fall
Yu Watanabe
November 11, 2014
Tweet
Share
More Decks by Yu Watanabe
See All by Yu Watanabe
JUnitテストをCI環境で並列で実行する方法とその速度, スケーラビリティ
nabedge
5
2.5k
クラウド時代だからSpring-Retryフレームワーク
nabedge
0
260
ツール比較しながら語るO/RマッパーとDBマイグレーション
nabedge
0
120
JavaでWebサービスを作り続けるための戦略と戦術
nabedge
0
68
サーバーサイドな人がフロントエンド技術と仲良くするはじめの一歩
nabedge
0
58
Selenium再入門
nabedge
0
51
Webエンジニアがスタートダッシュをキメるためのローカル開発環境の勘所
nabedge
0
59
テストゼロからイチに進むための戦略と戦術
nabedge
0
68
jOOQってなんて読むの?から始めるSpringBootとO/Rマッパーの世界
nabedge
0
110
Other Decks in Technology
See All in Technology
Google Cloud で学ぶデータエンジニアリング入門 2025年版 #GoogleCloudNext / 20250805
kazaneya
PRO
11
2.8k
dipにおけるSRE変革の軌跡
dip_tech
PRO
1
230
【CEDEC2025】『Shadowverse: Worlds Beyond』二度目のDCG開発でゲームをリデザインする~遊びやすさと競技性の両立~
cygames
PRO
1
290
Claude CodeでKiroの仕様駆動開発を実現させるには...
gotalab555
3
890
バクラクによるコーポレート業務の自動運転 #BetAIDay
layerx
PRO
1
830
AI時代の経営、Bet AI Vision #BetAIDay
layerx
PRO
1
1.7k
【2025 Japan AWS Jr. Champions Ignition】点から線、線から面へ〜僕たちが起こすコラボレーション・ムーブメント〜
amixedcolor
1
120
S3 Glacier のデータを Athena からクエリしようとしたらどうなるのか/try-to-query-s3-glacier-from-athena
emiki
0
180
Kiroから考える AIコーディングツールの潮流
s4yuba
4
660
専門分化が進む分業下でもユーザーが本当に欲しかったものを追求するプロダクトマネジメント/Focus on real user needs despite deep specialization and division of labor
moriyuya
0
1k
LLM 機能を支える Langfuse / ClickHouse のサーバレス化
yuu26
3
220
AWS re:Inforce 2025 re:Cap Update Pickup & AWS Control Tower の運用における考慮ポイント
htan
1
210
Featured
See All Featured
Cheating the UX When There Is Nothing More to Optimize - PixelPioneers
stephaniewalter
283
13k
Designing for Performance
lara
610
69k
Product Roadmaps are Hard
iamctodd
PRO
54
11k
Documentation Writing (for coders)
carmenintech
73
5k
GraphQLとの向き合い方2022年版
quramy
49
14k
個人開発の失敗を避けるイケてる考え方 / tips for indie hackers
panda_program
110
19k
How to Think Like a Performance Engineer
csswizardry
25
1.8k
The MySQL Ecosystem @ GitHub 2015
samlambert
251
13k
Design and Strategy: How to Deal with People Who Don’t "Get" Design
morganepeng
130
19k
Save Time (by Creating Custom Rails Generators)
garrettdimon
PRO
31
1.3k
Fireside Chat
paigeccino
38
3.6k
Put a Button on it: Removing Barriers to Going Fast.
kastner
60
3.9k
Transcript
Javaでやってみる The Twelve Factor App JJUG-‐CCC 2014 Fall
R1-‐5 ベルサール西新宿 2014-‐11-‐15(Sat)
自己紹介 • 渡辺 祐 • (株)ビズリーチ • @nabedge
• hCp://mixer2.org • hCp://nabedge.blogspot.jp 2
hCp://12factor.net 3
このセッションのポイント 1. 12-‐Factor Appという論文に合わせ、 2. 妄信せず、現実と折り合いをつけ ながら、 3.
Java言語 + α でどう実現するか? 4
注意 • 12-‐Factorの主張の是非はここでは議論しない。 • 1要素 ⇔ 1ツール/ライブラリで解決ということはない。 •
12要素全部やらないとダメってことでもない。 • 12-‐factorに書いてある通りにやるわけでもない (臨機応変に解釈してアレンジ) 5
主に使う道具 • Java7 or higher • Spring Framework 4.x
• Spring Boot • Tomcat-‐embed 7 or higher • maven (gradle) • Sonatype NEXUS • Jenkins 6
話の順序 VII ポートバインディング IX 廃棄容易性 XI
ログ III 設定 V ビルド、リリース、実行の分離 II 依存関係の明示的な宣言 VI ステートレスなプロセス 最後に番外編 7
VII 『ポートバインディングを通じて サービスを公開せよ』 8
VII ポートバインディング • 『Webアプリは自らポートを開いて ユーザーからのリクエストを待て。』 • 『RubyならThin, JavaならJeCyが
いいかもね。』 9
Tomcatが好きなので 今回は下記の構成 1. Tomcat embed 8.x (7.xでもよい) 2.
Spring Boot 経由で起動 10
結論を先に • [CATALINA_HOME]/webapp に foobar.warを置いてTomcatを 起動する
• 開発したアプリの中で、その いち依存ライブラリたるTomcatが ポートを開いてリクエストを待つ。 11
組み込みTomcatとは • Tomcat 7.0.1x (2011年初頭)くらいか ら安定リリース • tomcat-‐embed-‐core-‐7.0.x.jar
• tomcat-‐embed-‐logging-‐log4j-‐7.0.x.jar 12
そのまま使おうとすると public stadc void main(String[] args) { Tomcat tomcat
= new Tomcat(); tomcat.setPort(8080); tomcat.addWebapp("/”, new File(“/var/webAppDir) .getAbsolutePath()); tomcat.start(); tomcat.getServer().await(); } 13
ここでSpring Boot登場 14 2014年4月 1.0.0.RELEASE
SpringのBeanとしてTomcatを定義 @Configuradon public class WebMvcConfig extends WebMvcConfigurerAdapter {
@Bean public EmbeddedServletContainerFactory embeddedServletContainerFactory() { TomcatEmbeddedServletContainerFactory factory = new TomcatEmbeddedServletContainerFactory(); factory.setPort(8080); factory.setUriEncoding(“UTF-‐8”); factory.setContextPath(""); } 15
MainメソッドでSpringを起動 public stadc void main(String[] args) { SpringApplicadonBuilder builder
= new SpringApplicadonBuilder(); builder.sources(WebMvcConfig.class); ConfigurableApplicadonContext context = builder.run(args); context.registerShutdownHook(); 16
main()メソッド起動ということは 17 これでローカル環境で Tomcatが8080ポートを開き、 リクエストを待つ。 (本番環境でも同じこと)
プラグインは、もう、いらない。 18 Sysdeo Tomcat Plugin WTP Plugin
Tomcatのバージョンアップもお手軽 <dependency> <groupId>org.apache.tomcat.embed</groupId>
<ardfactId>tomcat-‐embed-‐core</ardfactId> <version>7.0.56</version> </dependency> <dependency> <groupId>org.apache.tomcat.embed</groupId> <ardfactId>tomcat-‐embed-‐logging-‐log4j</ardfactId> <version>7.0.56</version> </dependency> 19
APサーバという固定観念を捨てよう • Linuxマシンを用意して、Tomcat/GlassFishをイ ンストールして...ビルドジョブを書いて... アプリをデプロイして... 20
IX 『廃棄容易性』 − 高速な起動と グレースフルなシャットダウンを
心がけよ − 21
高速な起動? あきらめよう • 理想: 一ケタ秒 • 現実: 20秒〜30秒
– サンプルアプリ程度なら10秒以内 • Web•ogicよりは速かろう... 22
グレースフルなシャットダウン? • 意訳:「中途半端な残タスクや ゴミ掃除を終えてからアプリを終了さ せましょう」 • きちんとShutdownHookを
指定すればいい。 23
@PreDestroy public void lazyUpdate() { // 例:DB操作を遅延実行するメソッド
} @Bean(destroyMethod=“close”) public DataSource dataSource() { // 例:DBのデータソース生成メソッド } 24
public stadc void main(String[] args) { SpringApplicadonBuilder builder
= new SpringApplicadonBuilder(); builder.sources(WebMvcCfg.class); ConfigurableApplicadonContext context = builder.run(args); // ここで起動 context.registerShutdownHook(); } 25 Springならメソッド1個呼ぶだけ
30秒ほどCMと休憩 1. 水を飲む 2. 時間を確認:15分くらい 26 Javaな人、絶賛採用中 hCp://www.bizreach.co.jp/recruit/
IX 『ログをイベントストリーム として扱え』 27
Twelve-‐Factor Appはアプリケーションの出力ス トリームの送り先やストレージについて一切関 知しない。 アプリケーションはログファイルに書 き込んだり管理しようとするべきではない。代わ りに、それぞれの実行中のプロセスはイベント ストリームをstdout(標準出力)にバッファリング せずに書きだす。ローカルでの開発中、開発者 はこのストリームをターミナルのフォアグラウン
ドで見ることで、アプリケーションの挙動を観察 する。 28
とにかくやることはひとつ 「すべてのログを 標準出力に集めよ」 29
アプリはどこで動く? • Windows7 + Eclipse • OracleVirtualBox + CentOS
• Dockerコンテナ • AWSのEC2 • Heroku • オンプレミス 30
31 すべての状況に対応しうるのは 標準出力しかない
32 • 自作アプリのログ • ライブラリ/フレームワーク のログ(Tomcat含む) 標準出力 Fluentd
TreasureData GoogleBigQuery rsyslog /dev/null ElasdcSearch
※ SYSLOGに中継したい場合 • Logback(Log4jも)のSyslogAppenderはUDPを 使うのでログのロストが怖い • Java Service Wrapper提供のラッパーのログ
中継機能が便利 – Linux,Win,MacOS用の各バイナリあり – 詳しくは hCp://wrapper.tanukisowware.com/ 33
34 ログの集約は、 ロギングライブラリの集約から。
• Spring Framework commons-‐logging • Tomcat log4j
または java.udl.logging • 他のライブラリ slf4j、commons-‐logging、log4j • 自分のライブラリ slf4j 35
Slf4jのブリッジライブラリで集約 36 log4j log4j-‐over-‐slf4j commons -‐logging jcl-‐over-‐slf4j Slf4j-‐api logback
ConsoleAppender 従来型ライブラリは すべて依存関係から除 外(exclusion)しておく!
SpringBootなら折り込み済み 37
logbackの設定 • すべてConsoleAppender • 以下二つは変数化して外部から調整可能に しておく。 – ログのレベル(DEBUG /
INFO) – タイムスタンプの有無 • 例:ローカル環境で開発中はタイムスタンプ有り • 例:本番環境では、ログ集約システムの側で タイムスタンプを付加する 38
ところで、GCログどうする? • フォーマットが独特すぎて 他のログと混ぜると…. • どうしようもないかもしれない。 ログの先頭に任意の固定プレフィクスでも
付けられればいいんですが… • -‐Xloggc:/var/log/gc.log.. とかはもうやめて、 JMX経由でGC状況をモニタリング? 39
III 『設定はOS環境変数に 格納せよ』 40
41 「設定ファイルもソースコードも 同じツリーでVCSに入れて管理し、 ビルドのたびにjar(war)に含めて いますが、何か?」 本番DBのパスワードも そんな管理でいいの?
42 「本番用の設定ファイルだけは別 のVCSで管理しています。」 1. 面倒くさい 2. そもそも言語/ライブラリ/ フレームワークによって
フォーマットが異なる
だから「OS環境変数」 1. LinuxでもWindowsでも OS環境変数の設定方法はほとんど同じ。 2. 気の利いたライブラリの多くはOS環境変 数からの設定値読み込みに対応してい る。
3. 対応していなくても起動時のコマンドライ ン引数にOS環境変数をあてるとか。 4. どうせ ansible/chef/puppet で自動設定 するし。 43
<logger name=”com.example.myapp" level="${AP_LOG_LEVEL:-‐DEBUG}" /> 44 上の“$AP_LOG_LEVEL” 変数の優先順位
1. logback.xml上のproperty値 2. Javaシステムプロパティ -‐DAP_LOG_LEVEL=INFO 3. OS環境変数 export AP_LOG_LEVEL=INFO 4. 上記のどこにも無い場合にはDEBUG
45 自作するアプリ自体の設定値を どうやって可変にするか?
SpringBoot流 設定値の埋め込み方 @Component public class Foo {
@Value(“foo.bar”) private String bar = “hoge”; // default値 } 46
さっきのfoo.barの値の変え方 1. コマンドライン引数 java –cp … -‐-‐foo.bar=xxxxx //ハイフン2個
2. OS環境変数 3. コマンドラインで指定した位置にある ”applicadon.properdes” 4. クラスパス直下のapplicadon.properdes 5. ソースコード上の値 47 実際はもう少し細かいので詳細は hCp://docs.spring.io/spring-‐boot/docs/1.1.7.RELEASE/reference/html/boot-‐features-‐external-‐config.html
II 『依存関係を明示的に 宣言し分離せよ』 V 『ビルド/リリース/実行は 厳密に分離せよ』 48
49 それはCM②のあとで 1. 水を飲む 2. 時間を確認:30分くらい
50 Scalaな人も大歓迎 hCp://www.bizreach.co.jp/recruit/
II 『依存関係を明示的に 宣言し分離せよ』 V 『ビルド/リリース/実行は 厳密に分離せよ』 51
まずはビルドツール • バイナリ間の依存関係管理機能 のあるビルドツールを使う Maven Gradle – 以上、終わり…でもない(後述) 52
一方、これもある意味NGらしい • 「サーバにリリースだ!」 1. ソースをチェックアウト 2. 設定ファイル差し替え
3. mvn compile package 4. app.warの完成 5. scpして 6. sshでAPサーバ再起動 53
54 ビルド、リリース、実行を、分離せよ。
ビルドという作業 55 VCS checkout mvn compile
package jar mvn deploy パッケージ リポジトリ GOAL
ポイント • 「ビルド」の結果はjar(war)という バイナリ • バイナリは パッケージリポジトリサーバ
(以下PKGリポジトリ)にdeploy(格納) しておくものである • MavenもGradleもバイナリ間の依存性 解決にはPKGリポジトリの存在が必須 56
PKGリポジトリを構築しておく • Sonatype NEXUS • Ardfactory – Bintray?
• Apache + mod_webdav (おすすめできない) 57
ビルドという作業(再掲) 58 VCS checkout mvn compile
package jar mvn deploy パッケージ リポジトリ GOAL
リリースという作業 59 PKGリポジトリ 1. mvn copy-‐dependencies 2. zip
3. scp サーバ上でunzip • 自分が開発したアプリjar • 依存ライブラリjar GOAL
実行という作業 60 $ java \ –cp “jar群の展開dir/*” \
com.example.MyAppMainClass ※設定値はOS上に環境変数として保存済み “*”(ワイルドカー ド指定)でおk (java6以降)
1. Javaアプリはバイナリ(jar)の集合体 2. 自分で書いたソースもビルドすれば バイナリ(jar)になる 3. バイナリの間に依存関係がある 4. すべてのバイナリはPKGリポジトリ に格納して管理する
(VCSに入れるな!) 61
5. リリース作業では依存関係を たどってバイナリ(群)をPKGリポジ トリから取得してサーバに配置 6. 設定はOS環境変数に書いてある 7.
よって、どのサーバにも同じバイナ リを配置して使い回し可能 62
63 II 依存関係の管理 III 設定
V ビルド、リリース、実行の分離 Javaアプリでは、下の4つ全てが絡み合って 3要素が成立 1. ビルドツール 2. PKGリポジトリ 3. OS環境変数(chef/puppet/ansible) 4. CIツール
VI 『アプリケーションをステートレスな プロセスとして実行せよ』 64
65 しつこいようですがCMです 時間を確認:45分くらい
66 CTO トップライブ 11/30(Sun) hCp://www.bizreach.co.jp/recruit/event ちょっとくらい興味あるかもという方に − キャリア採用イベント −
VI 『アプリケーションをステートレスな プロセスとして実行せよ』 67
ポイント 「ステートレスなプロセス」 ≒ sdckyセッション禁止 68
いろいろ難しいので • Sdckyセッション + ELB でいいのでは。 • Tomcatのセッションストアプラグイン (keyValue,
RDBMS)は serialize/deserialize がらみでいろいろトラブル • 今回は、いくつかのプランの紹介のみ 69
プランA: Stateless Session Cookie • セッション情報自体を暗号化してCookie の値に埋め込む手法 • Play
Frameworkが採用 • 大きな情報をセッションに格納できない 70
プランB: Memcached • memcached-‐session-‐manager – Tomcatのvalveとして使うプラグイン – SpringFrameworkとは無関係に動かせる •
あくまで個人的な検証結果: – SpringMVC + SpringSecurity + FlashScope変数を 組み合わせるとserialize失敗の例外が出やすい 71
プランC: Spring-‐Session • Spring-‐session • Spring-‐session-‐redis • どちらも正式リリース前
• 未検証(だれか人柱頼む) 72
73 番外編 -‐ 12-‐Factorには書いてないけれど -‐
*.war, web.xml, JSP禁止 • Servlet3.xでGO • src/main/webapp すら無しの方向で
• ビューはThymeleafかMixer2で。 – src/main/resources/templates に配置 • こうすると、もうwarに固める必要なし。 • *.jar群をクラスパスに入れてjavaコマンドで 起動(単純!) – SpringBootの独自one-‐jar形式は、、、 74 あくまでも個人的な意見です
まとめ、、、ている時間は たぶんないだろう 75
ありがとうございました! 76