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AI に書かせたその API、 “信頼” できますか?

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September 11, 2026

AI に書かせたその API、 “信頼” できますか?

AIがAPIを書く時代、生成は一瞬で終わるようになりました。しかし「壊れないか」「エージェントが正しく使えるか」「誰が責任を持つのか」を決める仕事は、むしろ人間に残された希少なスキルになっています。一人の開発から組織の本番運用まで地続きで効く「契約・検証・統治」の考え方と、それをPostmanでどう実装するかを、具体例とデモを交えてお話しします。Developers Summit 2026 FUKUOKAでの発表資料です。

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草薙昭彦

September 11, 2026

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Transcript

  1. 「人間に読める API」と「エージェントが使える API」は違う 人間には読める API エージェントが使える API ⚠ README 中心

    ✅ OpenAPI/機械可読スキーマ ⚠ 暗黙知に依存 ✅ Examples とエラースキーマ ⚠ 分からなければ Slack で聞く ✅ Auth スコープが明示 ⚠ サンプル不足でも補完できる ✅ 契約テストが付随 曖昧さを人間は経験で埋める。エージェントは埋めない。したがって、明確さ・一貫性・良いエラーはより重要になる。 @postman_japan
  2. 見たことありませんか 雑な API(半分は HTTP ステータス、半分は200+本文にエラー)に、エージェントが接続を試みる agent-session.log › 試行 1 ステータスコードでエラー判定

    → ある呼び出しで動作がおかしくなる FAIL › 試行 2 本文のエラー解析を追加 → 別の200レスポンスで過剰修正 FAIL › 試行 3 両方に対応するハックを継ぎ足す→ やっと動作するようになる PASS 人間なら一度で気づく食い違いが、エージェントでは “リトライとトークン浪費のループ ˮ になる @postman_japan
  3. 正直、こう思っていませんか? “ モデルが賢くなれば、 API 設計 の重要性は下がるのでは? ✓ “ MCP やエージェントがあれば、

    API 管理ツールは要らないので は? “ 別ツールを起動して書いて保存 … それ、手間では? その通りです 単一リポジトリ・コードレベルの単体/結合テストは、コードの隣( pytest/vitest)が正解。個人〜少人数・1リ ポジトリなら、エージェント+Git で十分。プラットフォームはむしろ過剰 @postman_japan
  4. でも、現場のデータはこう言っている 89 24 % ↔ 開発者が AI を使っている % AI

    エージェント向けに API を設計している = AI 活用の速度に、 API 設計と統治が追いついていない 出典: Postman 2025 State of the API(5,700名調査) @postman_japan 51% が「無認可・過剰なエー ジェントの API 呼び出し」 を最大の懸念に
  5. その直感が壊れる2つの理由 理由 1 / 規模 数百回 理由 2 / 学習カットオフ

    /セッション 8090 /100 人間は API とたまに接する。エージェントは1セッ ションで数百回叩く。設計の乱れがリトライ・トークン 浪費・回避策として急速に累積する。 LLM は学習時点で凍結。ライブラリは破壊的変更 で進化 → 呼ぶ API が、入っているバージョンに存 在しない。主要3 SDK でこのスコア、新メジャー直 後が最悪。 DORA: AI は既存能力を “増幅 ˮ する。自動では解決しない。 出典:SDKProof 2026 / DEV・AWS 2026 / DORA 2025 @postman_japan
  6. 握るべきは3つ 契約 検証 統治 Contract Verification Governance 仕様・スキーマを 単一の真実に 契約テスト・実行可能

    テストを CI に 誰が所有し、テスト・監視 されているかを一覧に = AI 駆動開発で「人間が設計する対象」 @postman_japan
  7. AI Is Powered by APIs. APIs Are Powered by Postman.

    Trusted 4,500万 開発者 Complete 98% Fortune 500 企業 Connected 3億 トランザクション /日 9/10 日常的に使うアプリ Secure 100万 Postman Network 上にある API
  8. その手間は、もう別物になっている 争点は「GUI か Git か」ではない。 この契約は「1リポジトリの私的資産」か、「組織の共有契約」か。 your-service/ src/ .postman/ collections.yaml

    スペック・コレクション・環境・モック・テストが、コードの隣 の YAML として同居 差分が見え、同じ Pull Request でレビューされる openapi.yaml environments.yaml CLI で、ローカルも CI も同じ資産を実行 tests.yaml mocks.yaml @postman_japan Agent Mode が読み書きする
  9. 設計すべきは4つのレイヤー Build-time API 契約 — 仕様とテスト Access-time API アクセス権 Runtime

    AI トラフィック制御 Team-time エージェント運用 @postman_japan Native Git API Catalog Passport(early access) Fabric Gateway(early access) (beta)
  10. エージェントに鍵を渡す危険 Postman Passport ⚠ 今:本物の API キーを配る 約8 箇所 /

    台 に複製(GitGuardian) .env IDE 設定 CI キャッシュ ドキュメント 鍵に直接触れ、外部通信もできる = Simon Willison「lethal trifecta」 @postman_japan Slack これから:アクセスを付与する 本物のキーの代わりに 資格情報リファレンス(保持者 に暗号的に束ねられ、他人が使えば無意味) Agent Proxy VPC Vault 鍵は vault から出ない。エージェントが別エージェ ントを生む時は、権限の“厳格な部分集合ˮを短命 identity で引き継ぐ。
  11. 契約と権限を設計したから、本番に乗った 社内/Block 75% 外部/Shopify 約13 のエンジニアが 週810h+ を節約 goose ×

    社内 API の MCP 化(12,000人・15職 種)。全 MCP 内製、ツールを“読み取り専用/破壊 的ˮで注釈、権限を設計。 同じ方向: @postman_japan Bloomberg(本番投入 数日 →数分) AI 検索経由の注文(前年比) Storefront MCP を GA。作法は「読み取り専用で 始め、書き込みをツール単位で段階解放」。 Stripe PayPal Agoda
  12. 明日からできること 製品に依存しない、どのツールを使う人にも効く6つ ✓ API をエージェント向けに設計(明確なエラー・一貫した命名/意味論・機械可読スキーマ) ✓ /llms.txt ・ AGENTS.md を置く

    ✓ 契約テストを CI に組み込む(人間もエージェントも同じ検証) ✓ 書き込みは read-only → 段階解放 ✓ 「誰が所有し、テスト・監視されているか」を一覧化 ✓ シークレットは配らず、“アクセスを付与するˮ 発想へ @postman_japan