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Gmailの新ガイドラインでエンジニアが知っておくべき、これからの「メール配信」のあり方

nakansuke
September 18, 2024

 Gmailの新ガイドラインでエンジニアが知っておくべき、これからの「メール配信」のあり方

2024/09/18
Developers Summit 2024 KANSAI
の発表資料です。

nakansuke

September 18, 2024
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Transcript

  1. 自己紹介 中井 勘介 K an s u k e N

    a k a i 会社名 株式会社構造計画研究所 役職 執行役員 SendGrid事業責任者 2 メールに携わり始めて早10年 何でも気軽にご相談ください @nakansuke
  2. 自己紹介 東 邦之 K u n i y u k

    i A z u ma 会社名 株式会社Cubicroot 役職 開発部 部長 メールサーバーを作ったり大量配信 の相談係をしたりバウンスメールの 解析をするOS SのS isi ma iを開発し てます (h ttps: //l ib si sim ai .or g) @a zu ma kun i yuki 4
  3. Gmailガイドラインの要件 7 ❖ 送信元ドメインでSPFとDKIMを設定する ❖ 送信元ドメイン、IPアドレスに対し、正引き、逆引きDNSレコードを設定する ❖ DMARCを設定する ❖ ヘッダFromドメインはSPF,

    DKIMドメインと一致させる ❖ 転送する場合はARCヘッダを追加する ❖ ヘッダFromにGmailのドメインを指定してはならない ❖ 送信経路にはセキュア通信 (TLS) を利用する ❖ RFC 5322に準拠した形式で送る ❖ 迷惑メール報告率を0.1%未満に維持する ❖ ワンクリックでの配信停止に対応する
  4. Gmailガイドラインの要件 9 ❖ 送信元ドメインでSPFとDKIMを設定する ❖ 送信元ドメイン、IPアドレスに対し、正引き、逆引きDNSレコードを設定する ❖ DMARCを設定する ❖ ヘッダFromドメインはSPF,

    DKIMドメインと一致させる ❖ 転送する場合はARCヘッダを追加する ❖ ヘッダFromにGmailのドメインを指定してはならない ❖ 送信経路にはセキュア通信 (TLS) を利用する ❖ RFC 5322に準拠した形式で送る ❖ 迷惑メール報告率を0.1%未満に維持する ❖ ワンクリックでの配信停止に対応する
  5. 2024年2月以前 14 ❖ 2014年?月 米国Yahoo!のDMARCが”p=reject”に ❖ 2015年3月 DMARCがRFC7489になる ❖ 2016年1月

    GmailでDMARCが実装される ❖ 2017年9月 GmailでARCが実装される ❖ 2019年10月 Gmail宛転送がDMARC違反で拒否(観測) ❖ 2023年10月 Gmail+米国Yahoo!でガイドライン発表
  6. 2024年2月以降 17 ❖ 2024年2月 Gmailの新ガイドライン開始(一時エラー) ❖ 2024年3月 米国Yahoo!宛の送信が厳しくなる(観測) ❖ 2024年4月

    Gmailの新ガイドライン開始(恒久エラー) ❖ 2024年5月 Microsoftも追従するという情報 ❖ 2024年6月 今月開始と聞いてた件は始まらず ❖ 2024年8月 米国Yahoo!宛の送信が緩和(観測)
  7. Microsoftも!? 18 出典: https://www.valimail.com/blog/microsoft-email-authentication-requirements/ May, 2024 Ross Adams, Microsoft’s Principal

    PM Architect said 「いつ実施するかが問題、やる・ やらないの話ではない(意訳)」 Microsoftからの公式発表はまだ
  8. 21 ダブルオプトインをやらない 1. フォームにメールアドレスを入力 2. 実際にメールを送信 3. メール本文内のリンククリックで登録完了 ダブルオプトインのメリット ❖

    明確な受信意思がありエンゲージメントが高い ❖ 開封、クリックによりレピュテーションに好影響 ❖ メールアドレスの存在、到達が確認済み ❖ スパムトラップの混入防止
  9. 登録者のメアドは絶対に消さない 23 ❖ 反応のない宛先はリストから削除する ❖ 例)再エンゲージメントメールに反応がなければ削除 新規ユーザー アクティブ ユーザー 非アクティブ

    ユーザー 退会候補 新規ユーザー 新規登録やサインアップしたばかり アクティブユーザー 製品やサービスに満足しており、継続が期待できる 非アクティブユーザー しばらく利用がなく、関心が薄れている 離脱のリスクが高い 退会候補 離脱が確実視され、これ以上の働きかけが効果的でない どんな人でもいずれはエンゲージメントが下がる
  10. バウンスメールを放置する 25 ハードバウンス Hard Bounce 500系 恒久エラー • 宛先メールアドレスが存在しない •

    宛先ドメインが存在しない • 宛先メールアドレスが閉鎖・停止中 • 長期間にわたりメールボックスが一杯 ソフトバウンス Soft Bounce 400系 一時エラー • ドメイン認証に失敗・内容でスパム判定 • RFC違反・セキュリティポリシーに違反 • メールが大きすぎる • 一時的にメールボックスが一杯 • 接続数が多い・速度が速すぎる・DNS関連 • レピュテーションによる拒否 宛先メールアドレスの存在 に関するバウンス 発生を観測したら直ぐに配 信対象から除外 3回までならOKとか謎ルー ルを用いないこと 宛先MTAからの警告・回数 や内容を注視し対応する