PyCon JP2025で登壇した内容に関する資料です。
URL:https://2025.pycon.jp/ja
内容:
AIによるコーディング支援が標準となり、データ分析の世界では誰もが瞬時にグラフを描けるようになりました。しかしその一方で、かつて「データ分析職人」たちが、matplotlibやseabornの無数のオプションを駆使し、伝えたいメッセージや洞察を込めて丹念に作り上げた「真心を込めたグラフ」の価値が見失われてはいないでしょうか。
AIが生み出す便利でソツのないグラフが増えるほど、次のような感覚を覚えることはありませんか?
「このグラフ、どこかで見たことがあるな…」
「AIが書いたっぽいな、と一目でわかる…」
「昔ながらの手作り感というか…あの職人芸がない…」
大規模言語モデル(LLM)はデータ可視化のコード生成を驚異的に自動化しますが、その一方で私たちが本来発揮すべきクリエイティブ性を「均質化」させるという課題も生じているのでは無いでしょうか。
本発表では、生成AI時代におけるデータの可視化に焦点を当てて、AIの出力を超えるための具体的なテクニックを体系的に解説します。MatplotlibやSeabornといった非常に馴染みが深いライブラリの表現力を最大限に引き出すための「味付け」の方法から、MatPlotAgentに代表される最新AIエージェントとの対話的なグラフ構築、ライブラリの比較に至るまで、明日からご自身の業務で活用できる実践的な知識とワークフローを提供します。