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Strands Agents × インタリーブ思考 で変わるAIエージェント設計 / Stra...

Strands Agents × インタリーブ思考 で変わるAIエージェント設計 / Strands Agents x Interleaved Thinking AI Agents

JAWS-UG Presents - AI Builders Day での発表資料
https://jawsug.connpass.com/event/371658/

#AIBuildersDay

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Takanori Suzuki

December 20, 2025
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  1. Copyright © Acroquest Technology Co., Ltd. All rights reserved. Strands

    Agents × インタリーブ思考 で変わるAIエージェント設計 2025/12/20 Acroquest Technology Co., Ltd. 鈴木 貴典 1 JAWS-UG Presents - AI Builders Day
  2. Copyright © Acroquest Technology Co., Ltd. All rights reserved. 2

    自己紹介 ◼ 所属 • Acroquest Technology Co., Ltd. ◼ 主な業務分野 • システムアーキテクト • IoT/AIサービス開発 • サーバーレス • データ分析基盤 • 生成AI活用/導入 ◼ 好きなAWSサービス • AWS Lambda • Amazon Bedrock 鈴木 貴典 シニアテクニカルアーキテクト
  3. 会社概要 ◼ 所在地 :神奈川県横浜市港北区新横浜 ◼ 社員数 :約80人 ◼ 事業内容: ・IoT関連システム開発/サービス提供

    ・データ分析サービス提供 ・機械学習・AI活用/導入 ・生成AI活用/導入 Acro = 先端を Quest = 探究する アクロクエストテクノロジー株式会社 Acroquest Technology Co., Ltd.
  4. 当社における主な実績 Copyright © Acroquest Technology Co., Ltd. All rights reserved.

    4 国際的なデータ分析大会 「KDD Cup 2025」 当社データサイエンティストチーム 日本人チームトップとなる 3位入賞 AWSを活用した AI/MLサービスの実績 「機械学習コンピテンシー」 認定取得 (日本で3社のみ) 言語処理学会(NLP2025) 「チューニングコンペティション」 当社データサイエンティストチーム 数学タスク :準優勝 安全性タスク:第3位
  5. 「インタリーブ思考(Interleaved Thinking)」とは? Copyright © Acroquest Technology Co., Ltd. All rights

    reserved. 5 https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/bedrock/latest/userguide/claude-messages-extended-thinking.html
  6. 「インタリーブ思考(Interleaved Thinking)」とは? Copyright © Acroquest Technology Co., Ltd. All rights

    reserved. 6 Point 1 Claudeモデル 独自の思考プロセス 1. Claudeモデルの 拡張思考(≒推論モード) におけるオプション 2. Claude 4 以降から利用 できるようになっている 3. ※注意 現状はベータ版の扱い 1. 最初の思考だけではなく ツール呼び出しの間でも 思考する 2. 上記により、ツールの 呼び出し結果を踏まえて 自動でその後の処理を 制御してくれる 1. 最近のエージェントは 外部ツール(MCP含む) を呼び出すことが多い 2. ツールの呼び出しと 思考が1つの処理で 行われるため、より 自律的な動作ができる Point 2 処理の途中でも 思考してくれる Point 3 Tool Use/MCP との相性抜群 ※ツール呼び出し = Tool Use
  7. 「インタリーブ思考」の振る舞い Copyright © Acroquest Technology Co., Ltd. All rights reserved.

    7 拡張思考のみの場合 計画(推論) ツールA実行 ツールB実行 ツールC実行 要求に応じて処理プロセスは 柔軟に組み立ててくれるが 処理の実行自体は直線的 何をどのように すれば結果が 得られるかを検討 立案された 計画に基づき 各ツールを実行 拡張思考+インタリーブ思考の場合 計画(推論) ツールA実行 結果を評価 ツールB実行 結果を評価 ツールC実行 結果を評価 ツールD 実行 何をどのように すれば結果が 得られるかを検討 ツールの実行結果を 踏まえて リトライや別ツールの 呼び出しなどを 柔軟に実施
  8. 「インタリーブ思考」の振る舞い Copyright © Acroquest Technology Co., Ltd. All rights reserved.

    8 拡張思考のみの場合 計画(推論) ツールA実行 ツールC実行 ツールB実行 要求に応じて処理プロセスは 柔軟に組み立ててくれるが 処理の実行自体は直線的 拡張思考+インタリーブ思考の場合 何をどのように すれば結果が 得られるかを検討 立案された 計画に基づき 各ツールを実行 計画(推論) ツールA実行 結果を評価 ツールC実行 結果を評価 ツールB実行 結果を評価 ツールD 実行 何をどのように すれば結果が 得られるかを検討 ツールの実行結果を 踏まえて リトライや別ツールの 呼び出しなどを 柔軟に実施 ウォーターフォール的な 振る舞い アジャイル的な 振る舞い
  9. AIエージェント設計のポイント Copyright © Acroquest Technology Co., Ltd. All rights reserved.

    9 最近のAIエージェントは 処理ステップ/ワークフローだけではなく ツール/MCPとの連携が重要になっている 複数のツール/MCPの実行が関係してくると 「選択」「実行」だけではなく 「実行結果」の判定・結果の内容が AIエージェントの柔軟性や精度に大きく影響する 生成AIモデルの推論能力だけではなく インタリーブ思考の活用で、より柔軟で精度の高い、 AIエージェントの実現が可能になります
  10. Copyright © Acroquest Technology Co., Ltd. All rights reserved. 11

    工夫して チューニングした マルチエージェント インタリーブ思考を 使った シングルエージェント < • 精度 • コスト効率 • コードの少なさ 衝撃の経験が!? ※同じメンバで開発していたので エンジニアのスキル自体は同じです
  11. 当社におけるAIエージェントへの取り組みの変遷 Copyright © Acroquest Technology Co., Ltd. All rights reserved.

    12 フレームワークなし 独自エージェント 2024年 10月 Multi-Agent Orchestrator (現:Agent Squad) ※awslabs公開のOSS 2024年 12月 LangGraph 2025年 3月 Strands Agents マルチエージェント (インタリーブ思考なし) 2025年 7月 Strands Agents シングルエージェント with インタリーブ思考 2025年 9月 いろいろと試行した結果の現在地
  12. Strands Agents × インタリーブ思考 Copyright © Acroquest Technology Co., Ltd.

    All rights reserved. 13 プロンプト 実行結果 モデル ツール エージェント (Strands Agents) エージェント実行 結果の応答 モデル 呼び出し 結果の応答 ツールの選択 ツール実行 結果の応答 エージェンティックループ インタリーブ思考 この組み合わせの相性が良い! • ツール実行結果の分析 • 動的な処理調整 指示されたタスクを完了するまで、 モデル呼び出し、ツールの選択・実行 を繰り返す
  13. Strands Agents × インタリーブ思考 Copyright © Acroquest Technology Co., Ltd.

    All rights reserved. 14 初期計画 ツール実行 実行結果に基づく 再思考・自己補正 実行結果の 取得 結果の出力 シングルエージェントでもこのような動作を 自動で判断・実行してくれる (これだけで簡単なマルチエージェントを代替してくれている感あり)
  14. DeepResearch機能での利用例 Copyright © Acroquest Technology Co., Ltd. All rights reserved.

    15 マルチエージェント構成 計画 検索 結果分析 レポート出力 クエリ生成 Start End 検索ツール シングルエージェント構成 with インタリーブ思考 計画 クエリ生成 検索 結果分析 レポート出力 Start End 検索ツール DeepResearchエージェントを開発する場合、以下のような構成になる
  15. DeepResearch機能での利用例 Copyright © Acroquest Technology Co., Ltd. All rights reserved.

    16 ユーザーから指定された調査したいト ピックに対して、詳細かつ広範なレ ポートを作成してください。 レポートはMarkdown形式でフォー マットしてください。 - レポートする内容は、Web検索を用 いて収集してください。 - 収集した内容をよく吟味し、さらに 徹底的な調査が必要だと判断した内 容は、検索文言を書き換えて、さら にWeb検索を行ってください。 - ユーザーが指示したトピックについ て包括的な情報を収集することが重 要です。 システムプロンプト 「StrandsAgents」について詳細なレポートを作成 するためにWeb検索を行います。まずは基本的な情報 から調査していきましょう。 Tool #1: tavily-search StrandsAgentsについてさらに詳しい情報を得るた めに、公式ドキュメントの内容を確認してみましょう。 Tool #2: tavily-extract より詳細な情報を収集するために、いくつかの具体的 なユースケースや実装例について調査を進めていきま しょう。 Tool #3: tavily-search 全ての収集した情報を整理して、StrandsAgentsに ついての包括的なレポートを作成します。 … 実行結果 シングル エージェント でも、 ツールの実行 結果に基づいて 自動で追加検索 をしている
  16. DeepResearch機能での利用例 Copyright © Acroquest Technology Co., Ltd. All rights reserved.

    17 model = BedrockModel( model=‘global.anthropic.claude-sonnet-4-5-20250929-v1:0', streaming=True, additional_request_fields={ 'thinking': {'type': 'enabled', 'budget_tokens': 4000}, 'anthropic_beta': ['interleaved-thinking-2025-05-14'], }, ) agent = Agent( model=model, system_prompt=prompt, tools=tools, ) async for event in agent.stream_async(prompt): ・・・ 拡張思考+インタリーブ 思考の指定 Claude 4 以降の モデルIDを指定 (Haiku 4.5でも可) エージェント を構築 モデルの呼び出しは至ってシンプル (Strands Agents での実装 ※一部抜粋)
  17. Strands Agents × インタリーブ思考での強み Copyright © Acroquest Technology Co., Ltd.

    All rights reserved. 18 シンプルな構成でも エージェントの 自律性を向上 コンテキストの 一貫性による 処理暴走の防止 自己修復・改善 による 推論精度の向上 人の思考に近い処理ステップを実現して AIエージェントの処理を高度化できる
  18. マルチエージェント開発における苦労 Copyright © Acroquest Technology Co., Ltd. All rights reserved.

    19 No 苦労ポイント マルチエージェント シングルエージェント with インタリーブ思考 1 エージェント分割の粒度が 難しい • タスクが細かく分かれ過ぎたり、 大きすぎて重複処理が発生したり する。 • 細かい分割を考えなくても 大丈夫! 2 エージェント間でのデータ 引継ぎでエラーが発生しがち • データフォーマットを指定するが、 異常系の応答に弱い。 • 安価なモデルだと、フォーマット 指定が安定しない。 • データ引継ぎのための検討 /フォーマット化は不要。 3 全体処理/個別処理で 不整合が発生する • 個々のサブエージェントの動作は 正しくても、全体としてはおかし な結果になる。 • 全体最適にならない。 • コンテキストや処理結果が 一貫して引き継がれる。 4 エージェントの状態管理が 複雑 • 各エージェントの実行履歴や状態 の保持を行う必要がある。 • 基本的に状態管理不要。 5 処理時間が長くなりがち • 実行→評価を分かれて行うため、 繰り返し処理が行われるほど、実 行時間が長くなり、ユーザービリ ティが下がる。 • 構成がシンプルになるため、 処理時間も短縮される。 エージェントの実装・処理がシンプルになることでこれらの苦労から解放される!
  19. マルチエージェント構成との使い分け Copyright © Acroquest Technology Co., Ltd. All rights reserved.

    20 どのようなときにマルチエージェントを利用すべきか? ① ReAct的な処理 目的に達成するまで サブエージェントを呼び出す ② 複数の処理ステップがあり、 段階的に判断が必要な処理 ③ 複数のツールを実行しながら、 最終的な結果を得たい処理 ① 各エージェントで役割が異なる 処理ではなく、目的や立場が違う ② 並列や分業しての処理を 行いたい場合 ③ 複数の視点など多様性が 必要となる処理 当然ながら、マルチエージェント+インタリーブ思考で 高度な処理を行えるエージェントを構築することも可能 シングルエージェントでも 十分になる場合 マルチエージェントに する方がよい場合