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LLMエージェント勉強会
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nw-engineer
March 18, 2026
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LLMエージェント勉強会
nw-engineer
March 18, 2026
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Transcript
やさしく学ぶ LLMエージェント 第一章:LLMエージェントの基礎・技術の全体像について
LLM(大規模言語モデル)とは LLMは膨大なテキストデータを学習し、柔軟な言語処理 能力を持つAIモデルです。 【主な応用分野】 • テキスト生成 • 質問応答 • 翻訳
• 画像生成 2
言語モデルの進化の歴史 言語モデル技術は以下のように進化してきました: RNN(~2014年) 系列データを処理する再帰的ニューラルネットワーク Seq2Seq(2014年~) エンコーダ・デコーダ構造による翻訳などの実現 Attention機構(2015年~) 長文処理の精度向上を可能にした注意機構 Transformer(2017年~) Self-Attentionによる並列処理と高性能化
LLM(2018年~) 大規模データと計算資源による飛躍的進化 3
LLMの学習プロセス LLMは主に3段階で学習されます: 1. 事前学習 大規模なテキストデータから自己教師あり学習で言語の基礎能力を 獲得します。 2. インストラクションチューニング 指示文と回答ペアの学習により、多様なタスクに適応する能力を高 めます。
3. 事後学習 人間からのフィードバックに基づき安全性や有用性を向上させま す。 4
代表的な LLMモデル 現在は多様なLLMが登場し競争が進んでいます。主要な モデルの特徴を見ていきましょう。 • GPT: OpenAIが開発。最新のGPT-4は高度な推論と多言語 処理能力を持つ • Gemini:
Googleが開発。マルチモーダル処理に優れた次世 代AI • Claude: Anthropicが開発。長文処理と安全性に強み • Llama: Metaのオープンソースモデル。研究利用に広く普 及 • Gemma: Googleの軽量オープンソースモデル。効率的な推 論が可能 5
LLMエージェントとは LLMエージェントは言語を用いて環境とインタラクショ ンし、自律的に目的を達成するシステムです。LLMの高 度な言語理解・生成能力を活用して複雑なタスクや対話 を実現します。 【従来エージェントとの違い】 • 学習なしで新しいタスクに対応できる柔軟性 • 外部環境やアプリケーションとのインタラクション
• 人間的な言語理解と自然な対話能力 • 目的に応じた情報収集と行動実行 6
LLMエージェントの特徴 • 自律的な行動決定 • 環境や外部ツールとのインタラクション • 人間的な言語理解と応答力 • 新しいタスクへの柔軟な適応力 7
LLMエージェントの研究分野 最先端の研究が急速に進展している主要な分野: メモリメカニズム 長期的な情報保持・活用能力の向上に関する研究 ツール拡張 外部ツールやAPIを活用し機能を拡張する手法の開発 推論・計画 複雑な問題解決や多段階のタスク実行能力の強化 マルチモダリティ テキスト以外の情報(画像・音声など)との統合処理
8
LLMエージェントの応用と可能性 • 複雑なタスクの自動化 • 高度な意思決定支援 • 自然な対話システム開発 • 多分野連携・新規AIサービス創造 9
第2章の全体像とポイ ント エージェント作成のための基礎知識 OpenAI APIの基礎と応用 テキスト生成からFunction Callingまで
画像・音声処理の活用法 LangChainによるLLMアプリ開発 チャット・翻訳・ツール連携アプリの構築 Plan-and-Solveによる高度なAIタスク処理 GradioでのGUI実装 Pythonコードから簡単にWebアプリへ リアルタイム応答・データ可視化の実装 応用例や最新手法も実践的に解説
OpenAI APIとは 様々なAI機能をひとつのAPIで提供 テキスト生成 ChatGPTモデルによる自然言語の生成・対話。会話履歴管理やシ ステムロール設定も可能。 テキスト埋め込み テキストをベクトル化し、意味検索や類似性判定などに活用可
能。 音声認識/合成 WhisperによるSTT(音声→テキスト)とTTS(テキスト→音声) 機能。 画像生成/解析 DALL-E画像生成とGPT-4V画像理解。複数モーダル入力対応。 Function Calling 外部ツール・関数の呼び出しと連携。JSONスキーマによる構造化 出力。
テキスト生成の基礎 ChatGPTと会話システム User ユーザーからの入力。質問や指示を送信し、会話を開始・継続。 メッセージごとに"role": "user"として識別。 Assistant AIアシスタントの応答。前回までの会話履歴を考慮して返答。メッ
セージごとに"role": "assistant"として識別。 System AIの動作や性格を規定する指示。会話の冒頭で設定し、ユーザーに は表示されない。"role": "system"として識別。 会話履歴管理 時系列順のメッセージ配列として管理。 User→Assistant→User→...のターン構造。コンテキスト理解のた め過去会話を保持。
テキスト生成の応用 Function CallingとStructured Output Function Callingの仕組み LLMが外部ツール・関数を自動的に呼び出せる機能。ユーザーの意 図を解析し、適切な関数とパラメータを特定。
JSON Schemaによる定義 関数名、引数、型などの情報をJSON Schemaで定義。Pydanticを 活用した型検証も可能。 Structured Output response_formatパラメータで、JSON形式など厳密な構造での出 力を強制。データ処理に最適。 ツール連携プロセス ①ツール定義→②AIが呼び出すべきツールを判断→③引数生成→④ ツール実行→⑤結果をAIへフィードバック
マルチモーダル機能(画像・音声の処理) OpenAI APIによる多様なモーダリティの処理 画像関連機能 Vision API(画像理解) テキストと画像を同時に入力できるマルチモーダルな機能。画像の 内容理解、分析、質問応答が可能。 例:
「この画像に何が写っていますか?」 「この図表を分析してくだ さい」 DALL-E(画像生成) 自然言語の指示から高品質な画像を生成。サイズやスタイルの指定 も可能。 例: 「青い空を背景に赤いバラが咲いている写真風の画像」 画像編集・バリエーション 既存画像の一部を自然な形で編集したり、似たスタイルの別バージ ョンを生成したりできる機能。 音声関連機能 Whisper API(音声→テキスト) 高精度な音声認識モデルで多言語に対応。ノイズに強く、様々な音 声形式を処理可能。 例: 会議録の自動文字起こし、音声コンテンツのテキスト化 TTS API(テキスト→音声) 自然でリアルな音声合成。複数の話者やスタイル、言語に対応。 例: オーディオブック作成、ナレーション生成、アクセシビリティ向 上 言語処理との連携 音声認識→テキスト処理→音声合成の一連のフローで高度な対話や 翻訳が実現可能。
LangChain入門 LLMアプリ開発のためのフレームワーク Chat Models OpenAI・Anthropicなど各種LLM APIを統一インターフェースで利 用。履歴管理やストリーミング出力も簡単に実装。 Prompts
プロンプトのテンプレート化や変数挿入を効率化。再利用性と一貫 性のあるAI指示を設計可能。 Tools 外部ツール・APIと簡単に連携。Pydanticによる型検証と組み合わ せ、強力な拡張機能を実現。 Chains 複数の処理を連鎖させてパイプライン構築。LCEL(LangChain Expression Language)で直感的に記述可能。
LangChainアプリケーション例 チャット・翻訳・ツール活用の実践 チャットアプリケーション 翻訳アプリケーション ツール活用アプリ CSV自動生成・保存
チャットアプリケーション ChatOpenAIクラスを使って会話履歴を管理。HumanMessage、 AIMessage、SystemMessageクラスで役割を明確に区分。 翻訳アプリケーション PromptTemplateで指示をテンプレート化。LangChain Expression Language(LCEL)によるパイプライン処理で効率的 な翻訳処理を実現。 ツール(関数)活用アプリ @toolデコレータとPydanticで外部ツールを定義。bind_tools関数 でLLMと連携し、自然言語から適切なツールを選択・実行。 データ生成&自動処理 Runnableの連結で自然言語の命令からCSV生成、ファイル保存ま でを自動化。複雑なワークフローも簡潔に記述可能。 テンプレートとチェーン連結 複数のコンポーネントを自由に組み合わせ、複雑なAIアプリケーシ ョンを構築。再利用可能な部品でアプリ開発を効率化。
Plan-and-Solve戦略(高度なチャットボット) タスク分析から解決までの段階的アプローチ タスク分析 複雑な問題を理解し、どのような知識や手順が必要かを分析。問題の性質と範囲を特定します。 計画立案(Plan) 問題解決のための明確なステップを順序立てて計画。各ステップの目標と方法を決定します。 逐次実行
各ステップを順番に実行し、結果を確認。中間結果を次のステップに活かします。 思考過程(Chain-of-Thought) 考えるプロセスを明示的に記録。思考の流れを示すことで透明性と信頼性を高めます。 解決と検証 最終解答を導き出し、タスク全体が適切に解決されたか検証します。
GradioによるGUI化 WebアプリケーションへのAI組み込み シンプルなPythonコード わずか数行のコードでWebインターフェースを構築。AI機能を簡単 にUI化できます。 豊富なUIコンポーネント テキスト、ボタン、スライダー、画像、音声、ファイルなど多様な 入出力に対応。
チャットボットインターフェース ChatbotコンポーネントやChatInterfaceで会話履歴管理や状態保 持が簡単。 ストリーミング出力 yieldとstreamパラメータで、LLMの生成過程をリアルタイムに表 示可能。 レイアウトカスタマイズ Row、Column、Tab、Accordionなどを使ってデザイン性の高い UIを構築。
エージェントとは?全体像 LLMエージェントは、知識、ツール、記憶、ペルソ ナなど様々な要素を組み合わせた新時代のAIです。
LLMの知識の限界 学習データ以降の最新情報を知らない 専門分野の詳細知識に弱い 組織固有の情報を持っていない RAGによる解決 外部文書からリアルタイムに情報取得 自社文書を検索対象に追加可能 検索と生成の融合で正確性向上 知識注入とRAGとは LLMは標準知識が中心。独自の知識や新しい情報を
与えるには「コンテキスト注入」 「RAG(検索拡張生 成) 」が重要です。 RAG(Retrieval Augmented Generation)とは 質問に関連する情報を外部文書から検索し、その情報をLLMに与える ことで、より正確で最新の回答を生成する手法です。
RAGプロセスの流れ 1 ユーザーの質問:LLMに対する質問・リクエストが 入力されます 2 外部文書の検索:質問に関連する文書やデータを検 索します 3 情報を取得しLLMで処理:関連情報をLLMのコンテ キストに組み込みます
4 より正確な回答生成:外部知識に基づいた精度の高 い回答を生成します RAG(検索拡張生成)はLLMに最新かつ専門的な知 識を与え、より正確な回答を可能にします。
検索API 最新情報を検索エンジンから取得し、LLMの知識を常に更新。 計算ツール 複雑な数値計算や演算をPythonなどで正確に処理。 カスタムツール 特定の業務やタスク向けに独自開発した関数やAPIを連携。 LLMだけでは限界があるタスクも 外部ツール連携で大きく拡張できます! 外部ツール連携の重要性 最新情報の検索や計算など、LLM単体では難しいタ
スクを外部ツールと連携することで実現します。 例えば... ・ウェブ検索でリアルタイム情報を取得 ・計算ツールで複雑な数式を処理 ・自作プログラムで専用機能を実装 LLMをハブとして様々なツールを組み合わせること で、より賢く柔軟なシステムを構築できます。
ReActエージェントの考え 方 ReActは「思考−行動−観察」を繰り返して課題解決 する方式。複雑タスクも柔軟に解決します。 ①思考(Think) 現状を分析し、次の行動を計画します ②行動(Act) 適切なツールを選び、実行します ③観察(Observe) 結果を確認し、次の思考につなげます
ReActの実践例 複数のツールを自律的に組み合わせ、ステップを踏 んでタスクを完了します。 思考ステップ 質問を分析し、必要なツールと情報を特定します
行動ステップ 適切なツール(検索、計算など)を選択して実行します 結果ステップ 得られた情報を統合し、最終的な回答を生成します 質問を理解し、必要な情報を特定 「今日のソニーの株価と業績見通しは?」 情報収集ツール選択と実行 ウェブ検索APIを使って最新の株価データ取得 データ分析と計算 過去平均との比較、トレンド分析 結果整理と回答生成 「ソニーの株価は◦◦円で、前日比△△%。今期の業績見通しは...」
エージェントの記憶機能 会話履歴や属性情報を記憶することで、自然な会話 とユーザーごとの最適回答が実現できます。 • 過去の会話を保存し、一貫性のある対話を実現 • ユーザーごとに個別のセッション管理が可能 • 全履歴の保存、直近バッファ、RAG型から選択
ペルソナをもつAIエージェ ント AIにキャラクター性(ペルソナ)が加わると、より 親しみやすく、一貫性のある応答が可能になりま す。 ペルソナの効果 ユーザーとの親和性向上 会話の一貫性と予測可能性 特定のキャラクター性による差別化
マルチエージェントとは マルチエージェントシステムの概念図 複数のLLMエージェントが協調・相互作用しな がら問題解決や目標達成を目指す仕組み • 自律性:独自の判断で行動 • 目標指向:特定の目標達成を目指す • 社会性:他エージェントと協調・競争
• 反応性:環境変化に柔軟に対応 •
従来システムとの違い マルチエージェントLLMの主な利点: 単一LLM マルチエージェントLLM 1つのモデルが全ての処理を 担当 複数のモデルが分担・協力して処 理 単一の視点からの判断 多角的な視点からの判断
一度に1つのタスクに集中 複数タスクの並列処理が可能 知識の制約あり 専門性を持ったエージェント間で 補完 環境変化への対応に限界 柔軟な役割分担でシナリオに適応 効率的なタスク処理 - 情報交換による多面的な問 題対応 • 柔軟性・適応性 - 並列処理と動的環境への適合 • 専門性の分担 - 異なる役割を持つエージェント間 の協力 • 人間との協調 - 人間フィードバックを取り入れた 質向上 •
LangGraphの基本概念 LangGraphはマルチエージェントを構築するため のフレームワークで、グラフ構造でシステムを設計 します State エージェント間で共有される状態・情報 Node 処理を行う個々のエージェントや機能単位 Edge ノード間の接続と情報の流れを定義
Graph 全体システムの構造と実行フロー Node A Node B Node C Node D State LangGraphの基本構造:ノードとエッジで形成されるグラフ
エージェント接続パターン 1. 順次接続 エージェントが順番に処理を行い、前のエージェン トの出力を次のエージェントが入力として受け取る 直列的な接続方式 2. 並列接続 複数のエージェントが同時に動作し、それぞれの結 果を統合して最終出力を生成する方式
3. 条件分岐接続 監督エージェントが状況を判断し、最適なエージェ ントを動的に選択して処理を委任する方式 順次・並列・条件分岐の3つの接続パターン
ツール連携機能 LLMエージェント LangGraph State Manager 検索API 計算ツール 外部DB LangGraphによるツール連携の仕組み LangGraphを使ってLLMと外部ツールを簡単に
連携 • 検索API統合:リアルタイム情報の取得(Tavily 等) • ツールノード:特定機能を実行するノードを追 加可能 • 動的な情報連携:状態(State)を介したデータ 共有 • 拡張性:計算ツール、データベース、APIなど多 様なツールと接続可能 •
応用例①:MathChat 数学問題を分担・協力して解くLLMマルチエージェ ントシステム MathChatの解決プロセス 1 問題分析 数学問題を理解し、解決アプローチを決定 2 計算・推論 複数エージェントが協力して計算・証明を実行
3 検証・修正 結果を検証し、必要に応じて修正 4 最終解答 検証済みの解答をユーザーに提示 複数のLLMエージェントが異なる役割を担当 • ユーザープロキシエージェントが人間の代わり に参加 • Python実行環境やSymPyなどのツールを活用 • 複雑な数学問題を段階的に分解・解決 • やさしく学ぶLLMエージェント
応用例②:MAD(議論システム) 肯定側エージェント 議題に対して肯定的な立場から論拠を提示し主張 否定側エージェント 議題に対して否定的な立場から反論や代替案を提示 判定者エージェント 両者の論理性・説得力・証拠の質を評価して判定 ラウンド1 初期主張 →
ラウンド2 反論・再反論 判定 勝者決定 ← ラウンド3 最終主張 Multi-Agent Debate:複数のLLMエージェントが 議論を行うシステム • 肯定側・否定側・判定者の3つのエージェントで 構成 • 複数ラウンドにわたる議論を通じて、トピック の多角的分析を実現 • 議論終了後、判定者が論理性・説得力を評価し て勝者を決定 •
応用例③:MoA(多層LLMネットワーク) MoA階層ネットワークの構造図 MoA (Model of Agents):複数の異なるLLMを階 層的に組み合わせるアーキテクチャ • Claude、Gemini、GPT-4oなどの異種LLMを連携 させる
• 下位層の出力を上位層が統合・洗練化し、応答 品質を向上 • LangGraphで構築可能な高度な応用例 •