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Rustのパフォーマンスに関するTips

1dfa2bb34977b1db41d0d46d4505183f?s=47 Osuke
November 24, 2020

 Rustのパフォーマンスに関するTips

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Osuke

November 24, 2020
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  1. 1 Rustのパフォーマンスに関するTips Osuke Sudo 2020/11/24 @下町.rs#4

  2. 2 @zoom_zoomzo Osuke ソフトウェアエンジニア@LayerX • 暗号技術・TEEを用いたデータのプライバシー保護 ・改ざん耐性手法の研究開発 • Anonifyの開発

  3. 3 アジェンダ • Inlining • Smaller enum size • SmallVec

    / ArrayVec • Cow
  4. 4 Inlining

  5. 5 • インライン展開: ◦ 呼び出される関数のコードをインラインで展開することで関数呼び出しのオーバーヘッドを 削減 ◦ バイナリコードサイズは増加 • 頻繁に呼び出す小さい関数はインライン展開するとパフォーマンスが改善することもある

    • 最適化レベルや関数のサイズなどに基づきコンパイラがインライン展開を最適化 Inlining https://github.com/rust-lang/rust/pull/50564/commits/77c40f8c6f8cc472f6438f7724d60bf3b7718a0c
  6. 6 • アノテーションをつけることで特定の関数をマニュアルでインライン展開 • #[inline] ◦ crate境界内で、その関数を(できるだけ)インライン展開 • #[inline(always)] ◦

    crate境界内で、ほとんどの場合でその関数をインライン展開 • #[inline(never)] ◦ その関数を(できるだけ)インライン展開しない Inlining
  7. 7 Inlining 同じ関数でも頻繁に呼ばれる箇所はインライン展開、逆にあまり呼ばれない箇所はインライン展開しない https://github.com/rust-lang/rust/pull/64420/commits/a2261ad66400c3145f96ebff0d9b75e910fa89dd

  8. 8 Smaller enums

  9. 9 • Enumの要素のうち、他の要素と比べて大きなサイズの型をBox化 ◦ A::Zにヒープ割り当てが必要になる代わりにAのサイズが削減 ▪ assert_eq!(std::mem::size_of::<A>(), 108); ▪ assert_eq!(std::mem::size_of::<B>(),

    16); ◦ 特にA::Zの使用が比較的少ない場合、不要なアロケーションを避けることができ るのパフォーマンス向上しやすい Smaller Enums
  10. 10 Smaller Enums • x86-64上でSubtypeだけのサイズが大きく120bytes → Box化して32bytes。 https://github.com/rust-lang/rust/pull/64394/commits/7f0637da5144c7435e88ea3805021882f077d50c

  11. 11 SmallVec

  12. 12 SmallVec: https://github.com/servo/rust-smallvec • Vec<T>の代わりにSmallVec<[T; N]>を使うと、N個の要素はスタックに保持され、 N+1個以降の要素はヒープに保持される • 比較的少数の要素を持つVecがたくさんあるようなケースでアロケーションコストを削 減することが可能

    • 一方、SmallVecはアクセス時に特定の要素がアロケーションされているか、していな いかチェックする必要があるので、通常の操作はVecよりわずかにコスト増 • 要素数(N)が多かったり、型(T)のサイズが大きかったりするとコピーコストが増 えることがあるので要ベンチマーク
  13. 13 SmallVec 滅多に要素数が3以上にならないので、SmallVec<[_; 4]>に変更することでベンチマーク4%改善 https://github.com/rust-lang/rust/pull/55383/commits/526dc1421b48e3ee8357d58d997e7a0f4bb26915

  14. 14 ArrayVec: https://github.com/bluss/arrayvec たくさんの小さいベクタとその最大長が分かるケースでは、アロケーションへのフォールバックがない 分、SmallVecよりArrayVecの方が良い https://github.com/rust-lang/rust/pull/74310/commits/c492ca40a288d8a85353ba112c4d38fe87ef453e

  15. 15 Cow

  16. 16 Cow • 多くの場合read-onlyだが、たまに mutable、毎回Cloneするのは不要なコ スト • 参照型の状態で所有型やmutationが必 要になったときに、はじめてcloneする ◦

    Clone-on-write
  17. 17 Cow • 参照型と所有型のEnumであるCowを使うと不要なアロケーションを削減できることが ある • ライフタイムなどコードの複雑性が上がってしまうこともあるので注意

  18. 18 Cow • &strを引数にとって、関数内でStringに変換するのは毎回アロケーションが発生 • 一方、実際に引数に渡すのは&’staticかStringがほとんどのケース https://github.com/rust-lang/rust/pull/56336/commits/787959c20d062d396b97a5566e0a766d963af022

  19. 19 • Nicholas Nethercote ◦ The Rust Performance Book ▪

    https://nnethercote.github.io/perf-book/ ◦ Blog posts ▪ https://blog.mozilla.org/nnethercote/ • Rust Performance Pitfalls ◦ https://llogiq.github.io/2017/06/01/perf-pitfalls.html References