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数字と感情で語るスクラム導入効果。『楽楽勤怠』開発チームの変革の軌跡 / rakustechc...

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August 07, 2025
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数字と感情で語るスクラム導入効果。『楽楽勤怠』開発チームの変革の軌跡 / rakustechcon2025-rakurakukintai

◆イベント名
RAKUS Tech Conference 2025
https://techcon.rakus.co.jp/2025/

◆発表タイトル
数字と感情で語るスクラム導入効果。『楽楽勤怠』開発チームの変革の軌跡

◆登壇者
楽楽勤怠開発部 開発1課 課長 加藤 祐也

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August 07, 2025
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Transcript

  1. 登壇者紹介 2
 楽楽勤怠開発部 開発1課 加藤 祐也 • 新卒で自社ERP開発会社に入社。 ◦ 人事・給与・勤怠などHR系のシステム開発に10年近く携わる。

    ◦ エンジニア・プロジェクトマネジメントなどを経験 • 2020年に転職サイト・転職エージェント会社に転職。 ◦ 求人案件、候補者の紹介、ダイレクトソーシング等のシステムに携わる ◦ スクラムマスターとしてアジャイル開発を初めて経験する • 2023年2月にラクスに入社 ◦ 楽楽勤怠のプロジェクト・組織マネジメントに従事
  2. マーケット・プロダクトの状況 7
 シェア1位の企業でも17%程。 圧倒的なマーケットリーダーはおらず 群雄割拠。 マーケットリーダー不在 市場の成長 システム未導入企業の減少 働き方改革の追い風を受け市場成長 率は年16%。(FY22→FY26)

    システム化は加速。未導入企業は 44.5%→33.1%まで急速に減少 (FY21→FY23) プロダクト特性 勤怠管理システムは労働基準法に準 拠する必要がある。 競合との機能差異が出づらい 市 場 ・ 製 品
  3. 取るべき事業戦略とは? 8
 • システム未導入企業にいち早くアプローチしシェア拡大 • 製品力を高め、競合優位性を獲得する • 継続的かつ高品質なアップデートで満足度・信頼感を高め、他システムへの 離脱を防止する •

    競合からのリプレイスを視野にした機能追加、移行負荷軽減に寄与する仕 組み 事業 戦略 楽楽勤怠は勤怠管理サービスとしては後発であり、 トップシェアの企業とは数倍の差が開いていた
  4. 楽楽勤怠としての導入(チーム体制) 13
 • PO(プロダクトオーナー) ◦ プロダクトの責任者 ◦ プロダクトバックログの管理 ◦ ステークホルダーとの折衝交渉

    • SM(スクラムマスター) ◦ PO・開発チームの支援 ◦ 開発の障害・課題を取り除く ◦ スクラム開発がうまく機能するようにプロセス促進 • 開発チーム ◦ 成果物を完成させることに責任を持つ ◦ 自己組織化・機能横断的なチーム ◦ 開発手法・進め方に責任を持つ ステークホルダー 企画/CS/営業
  5. 楽楽勤怠としての導入(リリースサイクル) 14
 開発 社内 本番 短期 週1回 月1回 長期 週1回

    週1回 リリースサイクルは顧客影響も鑑みながら段階的に変えていく
  6. 初めのうちは「失敗」も多く経験してきた 23
 設計 開発 テスト 設計 開発 テスト リリース 受入

    ウォーターフォール開発をスプリントの区切りでやるだけ プロダクトバックログが大きすぎる、要求・プログラムを分割できない
  7. 今後の展望①:上流・下流プロセスの改善 26
 上流プロセスは事業部を巻き込んだ改善を実施、下流プロセスは自動化を推進 企画 要件 設計 開発 テスト レビュー 準備

    リリース 要件の細分化 1週間単位で価値提供できるサイ ズまで要件の細分化・優先度判断 を行う 事業部PMM 開発 事業サイドを巻き込んだ開発 事業サイドにも1週間単位でレ ビューに参加してもらい迅速な フィードバックを得る 自動化の推進 準備:リリース資材作成の自動化、 GitHub Actionsの活用 リリース:ansible(サーバーの設定管理、 自動デプロイ)、Terraform(インフラの 構築)を用いた自動化
  8. 今後の展望②:品質高度化、均一化、属人化排除 27
 開発工程の効率化を促進し、品質を強化。開発に注力できる組織へ。 設計 開発 単体テスト コードレビュー マージ スクラム開発プロセス内の詳細 コーディング規約

    楽楽勤怠の作法、セキュリティ・パフォーマ ンスを担保した開発を定義 テストの強化・効率化 静的解析(PHPStan),単体テスト (PHPUnit),E2Eテストを導入、品質の 均一化 相互レビューの導入 規約化・自動化が進め、品質が高度化・均 一化することでメンバー間でのレビュー を促進し、属人化を排除 CI/CDパイプラインの導入 GitHub Actionsによる開発工程のWF 化。テスト~デプロイをすべて自動化。