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【pmconf2025】AI時代の『ジュニア不要論』に異議あり! 未経験から戦力PdMを生み出...

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December 03, 2025
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【pmconf2025】AI時代の『ジュニア不要論』に異議あり! 未経験から戦力PdMを生み出すOJT戦略とは?

◆イベント名
pmconf 2025
https://2025.pmconf.jp/

◆発表タイトル
AI時代の『ジュニア不要論』に異議あり! 未経験から戦力PdMを生み出すOJT戦略とは?

◆登壇者
株式会社ラクス プロダクト部 プロダクトマネジメント2課
紀井 美里(@keeeey_M)

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December 03, 2025
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Transcript

  1. 楽楽明細、楽楽電子保存、楽楽債権管理 プロダクトマネジメントとチーム運営を担当 自己紹介 株式会社 ラクス 紀井 美里 (きい みさと) 新卒エンジニアとしてラクス入社

    「楽楽精算」開発に約10年携わる(設計・開発・運用・ブ リッジSE・PjM) プロダクトマネージャーへ転身、「楽楽精算」を 約2年担当 現在 @keeeey_M 2
  2. 4 ベスト・オブ・ブリード型 最適なシステムを各分野ごとに取り入れる 各分野に特化した製品を選定する形 例)勤怠管理はA社、経費精算はB社、会計ソフトはC社 スイート型 各種システムを同一ベンダーで統一 人事も経理もすべて同じシステムで管理するイメージ ラクスはこれ! 1.ARR30億円超&10年超の製品が5つ、新規製品も2年一度程度投入

        ARR30億&10年超製品:楽楽精算、楽楽明細、楽楽販売、楽楽自動応対、楽楽メールマーケティング     新製品 :楽楽請求(2024年10月)、楽楽債権管理(2025年7月) 2.特定ドメイン領域の課題に特化し、お客様のペインを解消する戦略 特徴
  3. 組織体制 5 管理部門 事業部門 楽楽シリーズ 部門 開発部門 各商材組織 横断組織 【機能別組織】

    営業、CS マーケ、製品企画 【機能別組織】 経営管理:総務、人事、経理、法務等 技術本部:情シス PdMの所属 組織 PMM所属 組織 東京開発部門 プロダクト部 楽楽明細開発部 楽楽精算開発部 QA課 PdM組織 プロダクト デザイン課 大阪開発部門
  4. PdM組織の軌跡 6 4年前にプロダクトマネジメント専門組織として組成 2023.4 - 2024.3 第2章 開発とビジネスの翻訳者 (楽楽精算) 2024.4

    - 2025.3 第3章 戦術の圧倒的な推進者 (+明細、電子保存) 2025.4 - 現在 第4章 役割や担当プロダク トの領域拡大 (+債権管理) 2021.8 - 2023.3 第1章 開発への貢献者 (楽楽精算)
  5. 今日お話しすること 7 1人目 開発出身者 組織発足2年目に異動 現在 重要案件を担当する主軸PdMへ 2人目 経理出身者 組織発足3年目に採用

    現在 楽楽電子保存のPdMへ これまでに未経験者2名をジュニアPdMへ戦力化した話 ジュニアPdM:PdM歴2年未満
  6. 第1章 「楽楽精算」開発への貢献者として 8 2021.8 - 2023.3 第1章 開発への貢献者 (楽楽精算) 2023.4

    - 2024.3 第2章 開発とビジネスの翻訳者 (楽楽精算) 2024.4 - 2025.3 第3章 戦術の圧倒的な推進者 (+明細、電子保存) 2025.4 - 現在 第4章 役割や担当プロダク トの領域拡大 (+債権管理)
  7. 楽楽精算PdM-PMM組織体制の変遷 PdM組成前 10 製品企画 エンジニア (PJM含む) デザイナー 営業 マーケ CS MRD

    開発 開発部門 事業部門 エンジニア 上流担当 PdM PRD 事業部門の「製品企画」部隊と開発の上流部隊でPdMを担っていた
  8. 第2章 「楽楽精算」開発とビジネスの翻訳者へ 13 2021.8 - 2023.3 第1章 開発への貢献者 (楽楽精算) 2023.4

    - 2024.3 第2章 開発とビジネスの翻訳者 (楽楽精算) 2024.4 - 2025.3 第3章 戦術の圧倒的な推進者 (+明細、電子保存) 2025.4 - 現在 第4章 役割や担当プロダク トの領域拡大 (+債権管理)
  9. 求められた役割と人材(第2章) 16 目標 結果 ・役割分担の曖昧さ、案件優先度の定義 ・財務貢献の大きい案件の実現度 採用方針 ディスカバリーに強いPdM 結果 入社数

    (内定提示2名) ・インボイス制度対応による売上基盤のベー スとなった機能提供 活躍したPdM: やらないことを決めビジネス側の交渉ができる 役割定義と案件優先度ルール定義ができる 0 名 システムにも強く、事業価値も分かり、ドメイン 理解もある....
  10. CASE1:開発者からの転身 21 決め手(人材要件) プロフィール バックボーン ・新卒エンジニア職で入社 ・楽楽精算開発一筋(6年目) ・ ロジカルさ ・

    目的志向 ・ 少しの違和感を見逃さない 人物具体⇒抽象で考え人材要件を言語化 PdMへオファーし異動が決定
  11. 戦力化へのプロセス 22 1.ポテンシャル 2.現状の把握 3.すり合わせ 4.実務Go 見極め 人材要件でクリア 座学 トレーニング課題

    アウトプットから思考 力を確認 クリア要件 メンターが不足部分を 支援しながら業務遂行 可能と判断できる 座学、トレーニング課 題から不足部分抽出 し、メンバーとメン ターですり合わせる やっとスタート地点
  12. CASE1:現状把握のためのアクション①書籍学習 23 目的:共通認識 議論のポイント ・書籍を読んでレポートにまとめたテーマにつ いて、重要なポイントを押さえられているのか を確認する。 ・「これがPdMの業務でどのように必要になっ てくるのか」について解説する 問題解決とは

    書籍を読んで以下についてまとめる ・問題解決のフレームワークとは ・問題とは何か ・課題の種類 ・問題解決プロセスとは ・問題解決プロセスの中で最も重要なところは プレゼンテーションとは ・提案とは ・論理思考力 ・仮説検証力 ・会議設計力 ・資料作成力 書籍を読んでこれまでの自分の実務に当てはめて実践経験 からの気づき。できていること、これから取り組む必要があ る点についてまとめる。
  13. CASE1:現状把握のためのアクション②トレーニング課題 実際の製品課題 前提:トレーニング後に担当してもらいたい業務は決定 目的:書籍学習のインプットを元に、実践での不足点を 把握する 課題内容:自ら情報収集、意思決定、提案内容を資料に まとめ、PdMメンバーにプレゼンする 測定⽅法 資料に盛り込まれるべき内容の定義 ・現状把握(発生事実の収集、発生状況、発生件数

    等) ・実害の把握(ユーザー、社内関係者等) ・現時点で消費している開発工数の算出 ・改善状態の定義、改善効果(定量・定性) ・改善方法の立案 ・費用対効果 定性的に「提案資料で求める品質」を予め定め、どれ だけクリアしているかを見る。最低ラインは現状把握 ができていること。 24
  14. 第3章 組織拡大と新たな採用戦略 26 2021.8 - 2023.3 第1章 開発への貢献者 (楽楽精算) 2023.4

    - 2024.3 第2章 開発とビジネスの翻訳者 (楽楽精算) 2024.4 - 2025.3 第3章 戦術の圧倒的な推進者 (+明細、電子保存) 2025.4 - 現在 第4章 役割や担当プロダク トの領域拡大 (+債権管理)
  15. 採用戦略の転換:ラクスPdMの特徴 28 PdM解像度の向上 方針 The Product Management Triangle       Posted by

    Dan Schmidt ,Product Logic   ※ラクスのプロダクトマネジメント組織向けにカスタマイズ 「一人で全部」から脱却 スーパーマンを採用するのではなく、組織全体でプロダ クトマネジメントトライアングルをカバーする方針へ。 ディスカバリーに注力 サービスの特性上、年間のリリース回数は限られている。 限られたリリース回数の中で、確実にヒットを打つことが 求められる。 価値を見極め「何を作るか」をに注力
  16. AI時代の到来と新たな採用ターゲット 29 不足していたピース デザイナーやPMMを見渡しても、 圧倒的に足りなかったのは... お客様解像度(利用者の痛み)を 持った人材 採用要件 ・ 経理として伝票起票、月次決算取りまとめ等の実務

    を2年以上経験、 税務、連結決算業務含み5年経験 ・ 複数社で本業務経験があると尚よい ・ 自社の本業務についての業務フローを理解されてい る方 ・ あるいは同ドメイン領域でのドメインエキスパート3 年以上 見極めポイント ・ ロジカルさ、目的志向 ・ 自身の業務の中で課題を見つけその課題の改善実績があ る方 業務改善を追加した理由 ・自業務の課題を放置せず、改善実行に移せることがPdM としての素養がある
  17. 戦力化へのプロセス 31 1.ポテンシャル 2.現状の把握 3.すり合わせ 4.実務Go 見極め 人材要件でクリア 座学 トレーニング課題

    アウトプットから思考 力を確認 クリア要件 メンターが不足部分を 支援しながら業務遂行 可能と判断できる 座学、トレーニング課 題から不足部分抽出 し、メンバーとメン ターですり合わせる やっとスタート地点
  18. CASE2:現状把握のためのアクション ①書籍学習/②トレーニング課題 32 目的:共通認識 実際の製品課題 いつまでに、何を達成するのか。達成状態を設定。 プロセス ・目標達成までのスケジュールを作成 ・課題深堀 →

    現状/あるべき姿 ・思考力と考え方を徹底確認 ・製品要求仕様書作成し、事業責任者へ承認を得る ・一般的なPdMの仕事は? ・ラクスのPdMの役割とは? 思考の過程を全て説明する、各ステップでFBを行う Step 1 現状把握 (As-Is) Step 2 あるべき姿 (To-Be) Step 3 ギャップ (問題点) Step 4 解決すべき 課題 (Issue) FB手法:思考のブラックボックスを開ける アウトプットベースでの評価 目的:共通認識
  19. 教訓1:ポテンシャルの見極め 35 失敗経験 : チャレンジしたい意欲のみで受入れ 教訓:見極めでの要件クリアは必須 トレーニング課題を断念 別カリキュラムで半年チャレンジしたが、開発へ 戻ることに 思考力は一朝一夕では身につかない

    思考力が乏しいままでは、AIを使っても「そ れっぽい体裁」にしかならない。 AI時代にはより思考力の差が顕著になる。 ポテンシャル(人材要件:ロジカルさ、目的志向) を確認しないまま受け入れ、フォローすれば実 務ができるレベルに達しなかった。
  20. 教訓2:戦力化ゴールを決めずにスタート 36 失敗経験 : 戦力化ゴール(実務)を決めずにト レーニング課題を開始 教訓:最初のゴールを設定せよ 座学・動画視聴が「目的化」 実務の解像度が低いまま着手しても何のため にやっているのかを見失ってしまう。

    ゴールからの逆算で最短最適ステップ 最初に実務で任せたいことを明確にすること で、今取り組んでいる課題に目的意識をもって 取り組める 課題内容: 失注・解約理由調査、50社の分 析、商談動画20社確認、課題絞り込み、PBI 作成...
  21. まとめ 38 育成すべき人材(ジュニア)は、時代、組織体制、プロダクトフェーズによって変わる 人材の見極め 育成プロセス 戦力化の共通点 教訓からの学び 陥りがちな失敗 思考力(必須) 考えた過程や理由を

    言語化できる力 逆算のOJT 実務ゴールから 逆算した育成設計 ポテンシャル(ロジカルさ・目的 志向)を採用時点で見極める 思考力は短期間では身につか ない前提で動く 最初に「任せたい実務」を具体 的に定義する ゴール達成に必要な要素だけ をステップ化する 意欲や熱意だけで採用・アサイ ンしてしまう トレーニングで思考力そのもの を向上させようとする ゴールなき座学や動画視聴が 目的化してしまう 実務との繋がりが見えないまま 課題を進める