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9ヶ月のAI推進で行き着いた、 必要な『能力・権限・組織の意思』

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9ヶ月のAI推進で行き着いた、 必要な『能力・権限・組織の意思』

【Qiita Bash】AIを社内に浸透させたい者たちの集い
https://increments.connpass.com/event/394261/
登壇資料です

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Transcript

  1. 自己紹介 福田 龍 (ふくだ りゅう) 株式会社カンリー CTO室 エンジニアリングオフィス • エンジニア歴 10年超、マネジメント、MBA

    • 組織開発・採用・AI推進 を専任で担当 • Claude Code や組織づくりの知見を Zenn / Qiita / note / 登壇 で 発信 X: @ryu_f_web フォローお願いします 具体的にやっていること ✓ 組織サーベイの設計・運用 ✓ 採用フロー・選考基準の整備 ✓ エンジニア評価制度の言語化 ✓ AIのコスト管理・利用モニタリング ✓ AIニュースのキャッチ・社内外発信 ✓ AI駆動開発による生産性向上の推進 2 / 14
  2. AI推進、こんな課題感ありませんか ? ? ツール導入して勉強会も回している。でも "個人利用" 止まり で、業務の質が変わらない ? CTO・CAIO なら評価も体制も動かせる。でも

    メンバー・推進担当 の立場でどう動かす? ? 「導入 → 底上げ」の次、"本質的な組織変革 " に何を打つ? → 同じ課題感で 9ヶ月動いてきた話、順に辿ります 4 / 14
  3. 9ヶ月で動いた施策 — まず全部並べる 6カテゴリ・約20施策 / AI-DLC = AI中心の開発ワークフロー再設計 ツール ・Devin

    (前提・2025年2月〜) ・Cursor 全社導入 (前提・2025年4月〜) ・Claude Code (前提・2025年6月〜) ・Claude TeamプランPremiumシート配布 ・Cursor → Claude Code 統一 教育・場 ・ハンズオン (全員必須) ・Claude Code 勉強会 ・AI共有会 任意→必須 制度 ・QuickWinTime 週3時間 ・T×M×S 評価ハンドブック 開発プロセス (AI-DLC) ・社内勉強会 ・先遣隊 AWSワークショップ ・合同 WS (PdM×Eng・2日間) 経営メッセージ ・企業ビジョン変更「ヒトと AIの力で、店舗の集客力を上 げる」 ・全社 OKR AI主軸 ・バリュー表彰で AI事例 ・共同代表 朝会で AIニュース ・共同代表 Claude Code 学習 組織構造 ・CAIO 配置 (経営) ・AI推進室 (全社横断) ・AX部 (事業部・CS中心) ・AIギルド (エンジニア内選抜・ dev7+横断2 各1名) → 自分たちの物差しで 6つに分けてみた 5 / 14
  4. この中で、 "AI推進担当だけでは動かせない一手 " に焦点 ★ = 推進担当だけでは動かせない打ち手 ツール ・Devin (前提・2025年2月〜)

    ・Cursor 全社導入 (前提・2025年4月〜) ・Claude Code (前提・2025年6月〜) ・Claude TeamプランPremiumシート配布 ・Cursor → Claude Code 統一 教育・場 ・ハンズオン (全員必須) ・Claude Code 勉強会 ・AI共有会 任意→必須 制度 ・QuickWinTime 週3時間 ・T×M×S 評価ハンドブック ★ ピックアップ 開発プロセス (AI-DLC) ・社内勉強会 ・先遣隊 AWSワークショップ ・合同 WS (PdM×Eng・2日間) 経営メッセージ ・企業ビジョン変更「ヒトと AIの力で、店舗の集客力を上 げる」 ・全社 OKR AI主軸 ・バリュー表彰で AI事例 ・共同代表 朝会で AIニュース ・共同代表 Claude Code 学習 ★ ピックアップ 組織構造 ・CAIO 配置 (経営) ・AI推進室 (全社横断) ・AX部 (事業部・CS中心) ・AIギルド (エンジニア内選抜・ dev7+横断2 各1名) → 制度2つ + 経営メッセージ群 = ★3つ / いずれも 推進担当の権限外 6 / 14
  5. ピックアップの中身 QuickWinTime / T×M×S / 経営メッセージ群 QuickWinTime ★ 各チームが 週3時間、AI活用・改善活動に充てる

    "保護時間 " を制度化 使い道 : AI活用 / 運用保守活動 / 改善活動 / 背景: サーベイで繰り返し挙がった「生産性向上活動に時間が割けない」を、制度側で保護 T×M×S 評価ハンドブック ★ AI時代のエンジニア評価軸を 3要素に分解、等級ごとの期待要件を言語化 T Technology ─ 実装・実現力(AIを含む技術で速く・正確に価値をデリバリー ) M Management ─ 品質マネジメント (AI生成コードの品質保証が新論点。だから独立軸に。人の管理ではない ) S Strategy ─ 技術戦略(Whyを理解し、事業課題を技術で解決する設計 ) 経営メッセージ群 ★ ビジョン・OKR・表彰・トップ自身の学習で、経営の本気を一貫して示す 企業ビジョン「ヒトと AIの力で、店舗の集客力を上げる」/ 全社OKR AI主軸 / バリュー表彰で AI事例 / 共同代表 朝会で AIニュース / 共同代表自身 の Claude Code 学習 7 / 14
  6. 6分類を、施策の "性質"で見直す 経営学の定番フレーム「マッキンゼー7S」で、組織を7要素から捉え直す Shared Values 共通価値観 Strategy 戦略 Structure 構造

    Systems 制度 Skills スキル Style 様式 Staff 人材 Hard S Soft S } Hard S ─ 変えやすい Strategy / Structure / Systems 戦略・構造・制度は 即日〜数週間 で動く } Soft S ─ 変えづらい Shared V. / Skills / Style / Staff 価値観・スキル・様式・人は 年単位 で染み込む 8 / 14
  7. AIは、働き方そのものの変革を迫る 変わるのはツールではなく、Soft S の領域 仕事の中身 自分で書き、品質を作り込む → AIに書かせ、その品質を担保する Skills 日々の進め方

    人間中心の工程 → AI前提のワークフロー Style 評価される行動 自分の手で作った成果 → AI込みでどう価値を出したか Shared Values 求める人材像 採用・育成の基準そのものが変わる Staff → Hard S の先に、どんな Soft S を描けているか? 9 / 14
  8. 7Sに置くと、施策が整然と揃う 全要素をカバー ─ ★ の3施策は Soft S に効かせる打ち手 制度の積み重ねが、 じわじわ染み込む

    Shared Values 共通価値観 ★ 経営メッセージ 群 Strategy 戦略 全社 OKR AI主軸 Structure 構造 CAIO・AI推進室 AX部 Systems 制度 表彰・共有会・ハンズオン ★ QWT ★ T×M×S Skills スキル AI前提の専門性 (T×M×S) AI-DLC 実践力 (獲得中) Style 様式 共同代表 朝会でAIニュース Claude Code 学習 Staff 人材 AIギルド 先遣隊の選抜 Hard S Soft S 10 / 14
  9. AI推進で "うまく行かない " 箇所は、たいていスコープ外 自組織のチェックリストとして 評価制度 は、AI活用込みで見直されているか? 表彰や日々の称賛 も、AIの取り組みに フォーカスしているか?

    プロダクト開発の "余白時間" を、制度で確保しているか? トップや経営陣 が、AI を 触ったり話題にしたり しているか? 経営戦略・ビジョン に、AI時代の方針が示されているか? 11 / 14
  10. 踏み込むには、 "決定権" に届く必要がある 境目は役職ではなく決定権 ─ 組織ビジョンを考える持ち場の人が積極関与するしかない AI推進担当の技術スコープ 担当の権限で動かせる ・ツール導入・環境整備 ・ハンズオン

    / 勉強会 ・共有会の運営・改革 ・ドキュメント・スキル整備 決定権が経営・意思決定レイヤーにある領域 担当の権限だけでは動かない ・評価制度の見直し・再解釈 ・まとまったリソース・時間の確保 ・トップの背中を見せる行動 ・企業ビジョンや戦略の見直し 推進担当の関わり方 ─ 3パターン ① 直接権限を持つ ② 権限の委譲を受ける ③ 意思決定者を "使い倒す " 私はこれ ─ CTO直下、たたきと合意形成 → 担当者を増やすだけでは動かない ─ 決定権に届く働きかけ が要る 12 / 14
  11. 必要だったのは『能力・権限・組織の意思』 能力 AIの知識・組織への活かし方は 大前提 ─ その上でスコープ外へ踏み込む設計を 描く 力 権限 直接持つ/委譲を受ける/あるいは権限者を

    "使い倒す " 勢いで動かす 組織の意思 トップの背中と宣言を 引き出す 働きかけ 経営層は元々危機意識を持ち動いていた ─ それでも実行が甘ければ届かなかった あなたの組織は、 この3つが揃っているか ? CTO・CAIO なら ─ 推進担当への 権限移譲・支援・ミッション設計 ができているか AI推進担当 なら ─ それらを 取りに行き、人を巻き込めて いるか 13 / 14
  12. ご清聴ありがとうございました 福田 龍 / 株式会社カンリー CTO室 X: @ryu_f_web Claude Code

    や組織づくりの知見を Zenn / Qiita / note / 登壇 で発信 組織での AI推進について、このあとの懇親会でもお話しできれば嬉しいです