Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
OSSのissueから学ぶユーザサポートのノウハウ
Search
Satoru Takeuchi
PRO
June 28, 2020
Technology
0
250
OSSのissueから学ぶユーザサポートのノウハウ
以下動画のテキストです。
https://youtu.be/M2lZuNk2tOk
Satoru Takeuchi
PRO
June 28, 2020
Tweet
Share
More Decks by Satoru Takeuchi
See All by Satoru Takeuchi
書籍執筆での生成AIの活用
sat
PRO
1
300
ChatGPTに従って体調管理2026
sat
PRO
0
150
eBPF
sat
PRO
1
110
waruiBPF
sat
PRO
0
110
eBPFとwaruiBPF
sat
PRO
5
3.8k
Pythonのコードの気になる行でスタックトレースを出す
sat
PRO
1
100
ソースコードを読むときの思考プロセスの例 ~markdownのレンダリング方法を知りたかった2 markdownパッケージ~
sat
PRO
0
200
様々なファイルシステム
sat
PRO
0
340
ソースを読む時の思考プロセスの例-MkDocs
sat
PRO
1
430
Other Decks in Technology
See All in Technology
Bill One急成長の舞台裏 開発組織が直面した失敗と教訓
sansantech
PRO
2
390
モダンUIでフルサーバーレスなAIエージェントをAmplifyとCDKでサクッとデプロイしよう
minorun365
4
220
ランサムウェア対策としてのpnpm導入のススメ
ishikawa_satoru
0
210
AWS Network Firewall Proxyを触ってみた
nagisa53
1
240
Greatest Disaster Hits in Web Performance
guaca
0
280
学生・新卒・ジュニアから目指すSRE
hiroyaonoe
2
690
制約が導く迷わない設計 〜 信頼性と運用性を両立するマイナンバー管理システムの実践 〜
bwkw
3
990
プロダクト成長を支える開発基盤とスケールに伴う課題
yuu26
4
1.4k
仕様書駆動AI開発の実践: Issue→Skill→PRテンプレで 再現性を作る
knishioka
2
680
Red Hat OpenStack Services on OpenShift
tamemiya
0
120
AIと新時代を切り拓く。これからのSREとメルカリIBISの挑戦
0gm
2
3k
顧客との商談議事録をみんなで読んで顧客解像度を上げよう
shibayu36
0
270
Featured
See All Featured
Deep Space Network (abreviated)
tonyrice
0
64
Why Our Code Smells
bkeepers
PRO
340
58k
Bash Introduction
62gerente
615
210k
Code Reviewing Like a Champion
maltzj
527
40k
Noah Learner - AI + Me: how we built a GSC Bulk Export data pipeline
techseoconnect
PRO
0
110
Leading Effective Engineering Teams in the AI Era
addyosmani
9
1.6k
Building a Modern Day E-commerce SEO Strategy
aleyda
45
8.7k
From π to Pie charts
rasagy
0
120
Money Talks: Using Revenue to Get Sh*t Done
nikkihalliwell
0
150
Taking LLMs out of the black box: A practical guide to human-in-the-loop distillation
inesmontani
PRO
3
2k
The Psychology of Web Performance [Beyond Tellerrand 2023]
tammyeverts
49
3.3k
What's in a price? How to price your products and services
michaelherold
247
13k
Transcript
OSSのissueから学ぶ ユーザサポートのノウハウ Jun 28th, 2020 Satoru Takeuchi Twitter: satoru_takeuchi 1
前置き • この動画におけるユーザサポートの定義 ◦ 自分以外のユーザが検出した問題を解決すること • スキルを磨くのが大変 ◦ 具体的なことを学べる書籍や記事が少ない ◦
OSSのissueがよい教材になるが、眺めるだけではサポート技術者の意図に気づきにくい • 私が最近解決したOSSのissueを題材にユーザサポートのノウハウを学ぶ ◦ 業務としてのユーザサポートとは異なる点が多々あるが、ここでは割愛 • 対象OSSはRook ◦ 分散ストレージCephのオーケストレータ ▪ Ceph以外もサポートするがここでは割愛 ◦ Kubernetes上で動作する • 必要な情報は動画内で適宜補足 2
もくじ • 題材とするissue • ユーザと認識を合わせる • 原因の特定と修正 • まとめ 3
もくじ • 題材とするissue • ユーザと認識を合わせる • 原因の特定と修正 • まとめ 4
題材とするissue • devicePathFilter doesn't work with /dev/disk/by-partlabel #5504 ◦ https://github.com/rook/rook/issues/5504
• 前提知識 ◦ 設定ファイルにdevicePathFilterというフィールドがある ◦ このフィールドに記載の正規表現にマッチする名前のデバイスを Cephクラスタに組み込める • 概要 ◦ あるパーティションを Cephクラスタに組み込みたい ◦ パーティションラベルをもとに udevが作ったデバイス名を使ってデバイスを指定したい ▪ /dev/disk/by-partlabel/<パーティションラベル > ▪ 「その6 デバイス名は変わりうる」 ◦ “devicePathFilter: /dev/disk/by-partlabel/CEPH_DATA”と設定ファイルに書いた ◦ RookはパーティションをCephクラスタに組み込んでくれなかった 5
もくじ • 題材とするissue • ユーザと認識を合わせる • 原因の特定と修正 • まとめ 6
ユーザと認識を合わせる • ユーザと自分の間で「解決すべき問題は何か」という認識を合わせる ◦ 何が真の問題なのか、そもそも本当にそれは問題なのか ◦ ユーザ自身が真の問題に気づいていないこともある ◦ 認識を合わせないまま先に進めると無駄になりがち •
不明点がなくなるまで確認を繰り返す ◦ 足りていない情報を要求する ▪ https://github.com/rook/rook/issues/5504#issuecomment-630720248 ◦ もらった情報の不明点を明らかにする ▪ https://github.com/rook/rook/issues/5504#issuecomment-636632604 • できれば手元で再現させる ▪ https://github.com/rook/rook/issues/5504#issuecomment-636780880 7
もくじ • 題材とするissue • ユーザと認識を合わせる • 原因の特定と修正 • まとめ 8
原因の特定 • ユーザから受け取った情報をもとに当たりをつける ◦ ログを見ると、マッチすべきはずの条件でマッチしていないのが問題だった ▪ https://github.com/rook/rook/issues/5504#issuecomment-636828176 ◦ 当該デバイスを示す名前のリストが作られていなかった ▪
https://github.com/rook/rook/blob/v1.3.6/pkg/daemon/ceph/osd/daemon.go#L378 • それでもわからなければ別の手段をとる必要がある ◦ ログを仕込んだデバッグ用バイナリの作成、デバッガの利用 ◦ 手元で再現できない場合はユーザ環境でそれらを使ってもらったり、追加情報を要求したり 9
修正 1. 単に前述のリストを作るようコードを修正、マージ • https://github.com/rook/rook/pull/5628 2. ユーザが使っているバージョンへのバックポート • https://github.com/rook/rook/pull/5689 10
Master branch V1.3 branch (ユーザが使っているバージョン ) 本バグの修正commit backport
もくじ • 題材とするissue • ユーザと認識を合わせる • 原因の特定と修正 • まとめ 11
まとめ • まずはユーザと認識を合わせる • 手元で再現できると非常に楽 • 原因究明段階からは開発者としての能力が強く問われる 12