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LCP_5_geometry_and_degree_theory_1

seytwo
June 27, 2020

 LCP_5_geometry_and_degree_theory_1

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June 27, 2020
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  1. 教科書全体 1. Introduction 2. Background 3. Existence and Multiplicity 4.

    Pivoting Methods 5. Iterative Methods 6. Geometry and Degree Theory 7. Sensitivity and Stability Analysis 2020/6/27 線形相補性問題ゼミ⑤ 2 目次
  2. 6. Geometry and Degree Theory 1. Global Degree and Degenerate

    Cones 2. Facets 3. The Geometric Side of Lemke’s Method 4. LCP Existence Theorems 5. Local Analysis 6. Matrix Classes Revisited 7. Superfluous Matrices 8. Bounds and Degree 9. Q0-Matrices and Psudomanifolds 2020/6/27 線形相補性問題ゼミ⑤ 3 目次
  3. 6章の目的 ⚫ 目的 − LCPの幾何的特徴と解の特徴の関係を導く − 幾何的特徴:相補錐 − 解の特徴:存在性,数 ⚫

    例 − 「相補錐が~~~な特徴を持つ」 − ⇒「解は~~~な特徴を持つ」 2020/6/27 線形相補性問題ゼミ⑤ 4 導入
  4. 相補錐を観察 ⚫ 予想:解の個数の偶奇は等しい? 2020/6/27 線形相補性問題ゼミ⑤ 5 導入 1 1 1

    1 1 3 1 1 1 1 1 0 2 2 2 2 2 0 奇 奇 奇 奇 奇 奇 奇 奇 奇 奇 奇 偶 偶 偶 1 1 1 0 偶 奇 奇 奇 偶 偶 偶 偶 一般には成り立たない? これは例外? どういう場合は成り立たない?
  5. 本日のゴール ⚫ 定理 − 強退化な相補錐で分けられる連結な空間内では, 任意の で解の個数の偶奇は等しい ⚫ 系 −

    強退化な相補錐が存在しない − ⇒任意の で解の個数の偶奇は等しい 2020/6/27 線形相補性問題ゼミ⑤ 6 導入 1 1 1 0 2 2 2 0 偶 奇 奇 奇 偶 偶 偶 偶 強退化な相補錐
  6. アイデア ⚫ 二点 0 , 1 での解の個数の違いを調べる ⚫ 0 から

    1 への解の個数の変化を調べる ⚫ 解の個数はファセット(相補錐の境界)で変化 ⚫ ファセットでの解の個数の変化を調べる ⚫ 相補錐を分類 − 非退化/弱退化/強退化 ⚫ 相補錐の種類によって変化が異なる − 非退化/弱退化:偶奇は変化しない − 強退化:偶奇が変化する ⚫ 強退化なファセットを通らないのなら, 解の個数の偶奇は保たれる 2020/6/27 線形相補性問題ゼミ⑤ 8 導入 1 1 1 0 0 1 1 強退化な相補錐
  7. 相補錐の定義 ⚫ 定義:相補行列 complementary matrix − ∈ ℝ× − 行列

    , − から基底の列をスライスした行列 ⚫ 定義:相補錐 complementary cone − pos = ∀ ∈ ℝ: = , ≥ 0 ⊆ ℝ − 相補行列の列ベクトルから構成される錐 2020/6/27 線形相補性問題ゼミ⑤ 9 準備 , − = 1 0 −11 −12 0 1 −21 −22 = 2 , = −11 0 −21 1
  8. 相補錐の分類 ⚫ 定義:非退化 non-degenerate − 相補行列が線形独立である場合 − ∀ ∈ ℝ,

    ≠ 0 ⇒ ≠ 0 ⚫ 定義:退化 degenerate − 相補行列が線形従属である場合 − ∃ ∈ ℝ, = 0, ≠ 0 2020/6/27 線形相補性問題ゼミ⑤ 10 準備 退化 退化 非退化
  9. 相補錐の分類 ⚫ 定義:強退化 strongly degenerate − ∃ ∈ ℝ, =

    0, > 0 ⚫ 定義:弱退化 weakly degenerate − 退化であるが,強退化でない場合 2020/6/27 線形相補性問題ゼミ⑤ 11 準備 弱退化 強退化 非退化
  10. ファセットとリッジの定義 ⚫ 定義:ファセット facet − 相補錐の境界 − 相補錐の − 1

    次元の面 ⚫ 定義:リッジ ridge − ファセットの境界 − 相補錐の − 2 次元の面 2020/6/27 線形相補性問題ゼミ⑤ 12 準備 □相補錐 □ファセット □リッジ 1 2 3
  11. 相補錐と解の関係 ⚫ 定理:相補錐と解の関係 − 相補錐がベクトル を含む − ⇒相補錐を構成する基底で基底解が存在 ⚫ 証明:

    − = 0 となる ≥ 0 が存在 − ഥ = ഥ , = が解になる 2020/6/27 線形相補性問題ゼミ⑤ 13 相補錐と解の関係 = : − :ഥ ഥ = : :ഥ 0 = + : :ഥ 0 ഥ
  12. 相補錐と解の関係 ⚫ 定理:相補錐と解の個数の関係 − ベクトル がファセット上でない場合, − を含む相補錐の数と解の個数は等しい ⚫ 証明:

    − ベクトル がファセット上でない場合:自明 − ベクトル がファセット上の場合: 2020/6/27 線形相補性問題ゼミ⑤ 14 相補錐と解の関係
  13. アイデア(再掲) ⚫ 二点 0 , 1 での解の個数の違いを調べる ⚫ から への解の個数の変化を調べる

    − 議論を単純にするためにパスの取り方を制限する ⚫ 解の個数はファセット(相補錐の境界)で変化 ⚫ ファセットでの解の個数の変化を調べる ⚫ 相補錐を分類 − フル/弱退化/強退化 ⚫ 相補錐の種類によって変化が異なる − フル/弱退化:偶奇は変化しない − 強退化:偶奇が変化する ⚫ 強退化なファセットを通らないのなら, 解の個数の偶奇は保たれる 2020/6/27 線形相補性問題ゼミ⑤ 15 1 1 1 0 0 1 1 強退化な相補錐
  14. 二点 0 , 1 間のパスの取り方 ⚫ 仮定: − 二点 0

    , 1 間のパスはリッジと交差しない ⚫ 目的: − 解の個数の変化が単純だから ⚫ 補題: − 任意の二点 0 , 1 には, − リッジと交差しない − パスが存在 2020/6/27 線形相補性問題ゼミ⑤ 16 ファセット リッジ
  15. ⚫ ファセット上の点 の上下の二点 + , − での解の個数の変化を調べる ⚫ 解の個数 =

    点 を含む相補錐の個数 ⚫ ファセットは二つの相補錐の交差 ⚫ それら相補錐は が若干変化しただけで含まなくなる場合がある ⚫ その他の相補錐と二点 + , − の包含関係は,点 との包含関係に等しい ⚫ ファセットに接続する二つの相補錐と二点 + , − の包含関係を調べる アイデア 2020/6/27 線形相補性問題ゼミ⑤ 17 ファセット上での解の個数の変化 + −
  16. ファセットに接続する相補錐の数 ⚫ 補題: − 非退化/強退化な相補錐のファセット上の点 − 点 を含むファセットはちょうど一つ ⚫ 補題:

    − 弱退化な相補錐のファセット上の点 − 点 を含むファセットはちょうど二つ 2020/6/27 線形相補性問題ゼミ⑤ 18 1 2 3 非退化 3 1 2 強退化 3 1 2 弱退化
  17. 弱退化な相補錐のファセット上 ⚫ 点 を含むファセットは二つ ⚫ それらファセットを含む相補錐は一つずつ − もう一つはファセット上に既にある ⚫ 点

    で解の数は変化しない/二つ変わる 2020/6/27 線形相補性問題ゼミ⑤ 20 ファセット上での解の個数の変化
  18. 解の個数と強退化な相補錐との交差数 ⚫ 定理 − 以下は同値 • 二点 0 , 1

    での解の個数の偶奇は等しい • 二点 0 , 1 間のパスは,強退化な相補錐に偶数回だけ 交差する 2020/6/27 線形相補性問題ゼミ⑤ 22 ファセット上での解の個数の変化
  19. まとめ ⚫ 定理 − 強退化な相補錐で分けられる連結な空間内では, 任意の で解の個数の偶奇は等しい ⚫ 系 −

    強退化な相補錐が存在しない − ⇒任意の で解の個数の偶奇は等しい 2020/6/27 線形相補性問題ゼミ⑤ 23 1 1 1 0 2 2 2 0 偶 奇 奇 奇 偶 偶 偶 偶 強退化な相補錐
  20. 6. Geometry and Degree Theory 1. Global Degree and Degenerate

    Cones 2. Facets 3. The Geometric Side of Lemke’s Method 4. LCP Existence Theorems 5. Local Analysis 6. Matrix Classes Revisited 7. Superfluous Matrices 8. Bounds and Degree 9. Q0-Matrices and Psudomanifolds 2020/6/27 線形相補性問題ゼミ⑤ 24 目次