Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
はじめてのOSS開発からみえたGo言語の強み
Search
shibutani
September 16, 2025
Technology
4
1.2k
はじめてのOSS開発からみえたGo言語の強み
shibutani
September 16, 2025
Tweet
Share
More Decks by shibutani
See All by shibutani
全自動コードレビューの夢 〜実際に活用されるAIコードレビューの実現に向けて〜
shibukazu
10
4.4k
Perceiver: General Perception with Iterative [輪講発表資料]
shibukazu
0
110
Hybrid Autoregressive Transducer [輪講発表資料]
shibukazu
0
310
Other Decks in Technology
See All in Technology
許しとアジャイル
jnuank
1
130
業務自動化プラットフォーム Google Agentspace に入門してみる #devio2025
maroon1st
0
190
Goに育てられ開発者向けセキュリティ事業を立ち上げた僕が今向き合う、AI × セキュリティの最前線 / Go Conference 2025
flatt_security
0
350
後進育成のしくじり〜任せるスキルとリーダーシップの両立〜
matsu0228
7
2.5k
Function calling機能をPLaMo2に実装するには / PFN LLMセミナー
pfn
PRO
0
940
SREとソフトウェア開発者の合同チームはどのようにS3のコストを削減したか?
muziyoshiz
1
100
生成AIを活用したZennの取り組み事例
ryosukeigarashi
0
200
ZOZOのAI活用実践〜社内基盤からサービス応用まで〜
zozotech
PRO
0
180
研究開発部メンバーの働き⽅ / Sansan R&D Profile
sansan33
PRO
3
20k
Goにおける 生成AIによるコード生成の ベンチマーク評価入門
daisuketakeda
2
110
英語は話せません!それでも海外チームと信頼関係を作るため、対話を重ねた2ヶ月間のまなび
niioka_97
0
120
綺麗なデータマートをつくろう_データ整備を前向きに考える会 / Let's create clean data mart
brainpadpr
2
110
Featured
See All Featured
Site-Speed That Sticks
csswizardry
11
880
The Power of CSS Pseudo Elements
geoffreycrofte
79
6k
The Web Performance Landscape in 2024 [PerfNow 2024]
tammyeverts
9
850
The Art of Programming - Codeland 2020
erikaheidi
56
14k
The Success of Rails: Ensuring Growth for the Next 100 Years
eileencodes
46
7.6k
Chrome DevTools: State of the Union 2024 - Debugging React & Beyond
addyosmani
7
890
What's in a price? How to price your products and services
michaelherold
246
12k
I Don’t Have Time: Getting Over the Fear to Launch Your Podcast
jcasabona
33
2.5k
Learning to Love Humans: Emotional Interface Design
aarron
274
40k
Helping Users Find Their Own Way: Creating Modern Search Experiences
danielanewman
30
2.9k
Designing Experiences People Love
moore
142
24k
Connecting the Dots Between Site Speed, User Experience & Your Business [WebExpo 2025]
tammyeverts
9
580
Transcript
はじめての OSS 開発から見えた Go 言語の強み shibutani / @s_k_526 2025 年
9 月 16 日 layerx.go #2
自己紹介 shibutani / @s_k_526 株式会社 LayerX Platform Engineering 部 Enabling
チーム 2024 年に SecHack365 やセキュリティキャンプ ネクストに参加 最近は電子工作とピアノにハマっている © LayerX Inc. 2
今日の内容 © LayerX Inc. SecHack365 で Go 言語を使ったミドルウェアを作ったよ! ほとんど Go
言語で開発したよ! Go 言語のおかげで苦労なく開発できたよ! 3
何を作ったか © LayerX Inc. 一言で言うと 分散アーキテクチャによって分散、重複しがちな入力値バリデーションを一箇所で管理するミドルウェア https://github.com/shibukazu/open-ve 背景 分散アーキテクチャの浸透に伴い同じような入力値バリデーションをシステム、言語ごとに実装する必要 実装漏れや実装のドリフトが起こりやすくなる
バリデーションロジックを中央集権的に管理することで問題を防ぎたい ← 今 4
何を作ったか © LayerX Inc. 機能 API ベースでのバリデーションロジック管理、実行 モダンな環境を想定し、RESTful API と
gRPC 両対応 CEL による言語非依存なバリデーションロジック実装 Open API や protobuf からバリデーションスキーマの自動生成 スキーマ自体の単体テスト 中央集権モードと Master Slave モードのサポート 5
こんな感じで いろいろやりことを盛り込んだが...
何も考えずとも それなりにいいものが作れた!
Go 言語の何が嬉しかったか © LayerX Inc. ミドルウェアとしての信頼性を担保する仕組みが揃っている Context によるサーバーやリクエストのライフサイクル管理 Graceful なシャットダウンや、後続のリクエストにおけるタイムアウト管理も簡単に行える
「何も考えなくとも」高いパフォーマンスで安全な並行並列処理を書ける Goroutines によるパフォーマンスの高い並行並列処理 Channel による安全なスレッド間通信 sync パッケージをはじめとしたスレッドセーフなデータアクセスの担保 8
Go 言語の何が嬉しかったか © LayerX Inc. 型システムと Struct Tag による直感的なパース ミドルウェアの設定を
YAML で管理 型付けされた構造体に Struct Tag でフィールド名を書くだけで、YAML から設定ファイル構造体にパースできる スキーマのパースを「何も考えずに」行えるだけでなく、型チェックも適切に行われる 9
Go 言語の何が嬉しかったか © LayerX Inc. Distribution が容易 標準の依存管理を備えている クロスコンパイルによる実行環境向けバイナリの生成が可能 何も考えずに実行環境となる
Linux x amd 向けのバイナリを生成できた 色々な環境で使ってもらえる! シングルバイナリが生成される 「何も考えずに」ポンっと置くだけで OK 10
Go 言語の何が嬉しかったか © LayerX Inc. 書き方がシンプル ベストプラクティスをたくさん学ぶ必要がなく、 「何も考えずに」プロダクトクオリティの記述ができる 言語のセットアップの仕方がシンプルかつ標準的方法が用意されているので環境構築で詰まらない より現代的な観点だと…
標準ライブラリで作ることができ、書き方が統一されやすいことは LLM におけるコード補完の恩恵を受ける上で非常に重要 初学者にとって嬉しい 11
まとめ © LayerX Inc. Go 言語でミドルウェアを作ってみた! Go のエコシステムや言語思想のおかげで苦労なく開発できた! それなりにいいものを誰でも作れるのが Go
言語の魅力! (釈迦に説法感はありますが)みなさんも Go 言語で開発してみてください! 12