Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
Kubernetes上でAgentを動かすための最新動向と押さえるべき概念まとめ
Search
Sponsored
·
Your Podcast. Everywhere. Effortlessly.
Share. Educate. Inspire. Entertain. You do you. We'll handle the rest.
→
Sota Makino
April 09, 2026
Programming
1.1k
3
Share
Embed
Copy iframe code
Copy JS code
Copy link
Start on current slide
Kubernetes上でAgentを動かすための最新動向と押さえるべき概念まとめ
Sota Makino
April 09, 2026
Other Decks in Programming
See All in Programming
GKE アップグレード前に知っておきたい Blue/Green と PDB の関係
stkk
0
160
標準パッケージに uuid が追加された 背景から見る Go らしい意思決定 / go_127_uuid_decision
convto
2
2.2k
kubernetes コンポーネント開発入門 / 新卒N年目の勉強会&交流会!〜〇〇への誘い〜 #n_study
mazrean
0
170
PyConJP2026_wat_Python × Signal Processing: How to Draw Pictures with Sound Using Spectrogram Art
wat
0
680
20260828_品質と開発生産性を両立させる、AI時代のE2Eテストの考え方
magicpod
0
160
DynamoDBの基礎を振り返りながらベクトル検索機能を理解する
musan
3
270
PHPプロジェクトの結合バランスを可視化する #php_night
kajitack
0
230
書籍「プロフェッショナルAI駆動開発」紹介スライド
juntaromatsumoto
0
1k
「AI時代、配布するPythonコードをどう守るか: 難読化の実験と判断軸」 #PyconJP2026
pkshadeck
PRO
2
170
MIZARU@SPAJAM2026 第二回予選
1901drama
0
110
不幸な GC
chencmd
0
890
型解析で実現する Go の言語内 DSL / Conference に Go! タイムテーブルの歩き方 for Gophers
mazrean
0
130
Featured
See All Featured
RailsConf 2023
tenderlove
30
1.5k
More Than Pixels: Becoming A User Experience Designer
marktimemedia
3
520
Measuring & Analyzing Core Web Vitals
bluesmoon
9
990
How STYLIGHT went responsive
nonsquared
100
6.3k
Rails Girls Zürich Keynote
gr2m
96
14k
Learning to Love Humans: Emotional Interface Design
aarron
275
41k
Mozcon NYC 2025: Stop Losing SEO Traffic
samtorres
1
520
Six Lessons from altMBA
skipperchong
29
4.5k
How Software Deployment tools have changed in the past 20 years
geshan
1
34k
Visualization
eitanlees
152
17k
Agile Leadership in an Agile Organization
kimpetersen
PRO
0
230
State of Search Keynote: SEO is Dead Long Live SEO
ryanjones
0
260
Transcript
© LayerX Inc. Kubernetes上でAgentを動かすための最新 動向と押さえるべき概念まとめ Sota Makino, LayerX Inc. Kubernetes
Novice Tokyo #40
自己紹介 Sota Makino(sotamaki) 所属:株式会社LayerX ロール:SWE X:@kyudobu_0421 主に前職でKubernetesを触っていました。最近は AI Agentで色々遊んでいます。
今日話すこと • KubernetesでAI Agentを動かしたい!と思った時に考えないといけないこと • Agentに対してKubernetesのコミュニティとしてどのような動きがあるか
AI Agent、触ってますか 日々凄まじい進化をするAI Agent。Kubernetes上で動かしたい!と 思った方も一定数いらっしゃるのではないでしょうか。 私もその1人です。 そういえば... AI Agentのランタイムに対する要件って何? 🤔
Agentの定義から調べてみた 「エージェント」の定義は多岐にわたるが、Anthropicはこれらを広く エージェン ティックシステム(agentic systems)と捉えたうえで、LLMの自律性と制御の方法に もとづき、アーキテクチャを workflow と agent の2つに大別している。
概要・特徴 LLM・ツールの制御 ① ワークフロー(Workflows) 事前に定義された手順に従って 動くシステム 人間(コード)が主導あらかじめ決まった経路 (コードパス)で連携・実行される。 ② エージェント(Agents) 自律的にプロセスを決定・実行 するシステム LLM自身が主導動的にタスクの達成方法やツー ルの使用を判断・指示する。 https://www.anthropic.com/engineering/building-effective-agents
Agentの定義から調べてみた 「エージェント」の定義は多岐にわたるが、Anthropicはこれらを広く エージェン ティックシステム(agentic systems)と捉えたうえで、LLMの自律性と制御の方法に もとづき、アーキテクチャを workflow と agent の2つに大別している。
概要・特徴 LLM・ツールの制御 ① ワークフロー(Workflows) 事前に定義された手順に従って 動くシステム 人間(コード)が主導あらかじめ決まった経路 (コードパス)で連携・実行される。 ② エージェント(Agents) 自律的にプロセスを決定・実行 するシステム LLM自身が主導動的にタスクの達成方法やツー ルの使用を判断・指示する。 https://www.anthropic.com/engineering/building-effective-agents
タスク入力 質問:エッフェル塔が建築されて から何年経ちましたか? AI/ML Agent(思考1) 何をする必要がある? 質問に答えるためにエッフェル塔がいつ建 築されたか知る必要があります。 行動: web_search(‘エッフェル塔
竣工’) 観察(Step1完了) 検索結果: 1889年 竣工 AI/ML Agent(思考2) 何をする必要がある? 竣工された年は今分かったので、2026か らその年数を差し引く必要がある 行動: calculate(2026 - 1889) 観察(Step2完了) 計算結果結果: 137 AI/ML Agent(思考3) 答えを得た エッフェル塔は建築されてから2026年時 点で137年経っていることが分かった 最終的な答え(成功): エッフェル塔は2026年で建築から137年経ちました
タスク入力 質問:エッフェル塔が建築されて から何年経ちましたか? AI/ML Agent(思考1) 何をする必要がある? 質問に答えるためにエッフェル塔がいつ建 築されたか知る必要があります。 行動: web_search(‘エッフェル塔
竣工’) 観察(Step1完了) 検索結果: 1889年 竣工 AI/ML Agent(思考2) 何をする必要がある? 竣工された年は今分かったので、2026か らその年数を差し引く必要がある 行動: calculate(2026 - 1889) 観察(Step2完了) 計算結果結果: 137 AI/ML Agent(思考3) 答えを得た エッフェル塔は建築されてから2026年時 点で137年経っていることが分かった 最終的な答え(成功): エッフェル塔は2026年で建築から137年経ちました 行動: web_search(‘エッフェル塔 竣工’) AI/ML Agent(思考1) 何をする必要がある? 質問に答えるためにエッフェル塔がいつ建 築されたか知る必要があります。 観察(Step1完了) 検索結果: 1889年 竣工 ReAct…推論と行動を組み合わせた手法
タスク入力 質問:エッフェル塔が建築されて から何年経ちましたか? AI/ML Agent(思考1) 何をする必要がある? 質問に答えるためにエッフェル塔がいつ建 築されたか知る必要があります。 行動: web_search(‘エッフェル塔
竣工’) 観察(Step1完了) 検索結果: 1889年 竣工 AI/ML Agent(思考2) 何をする必要がある? 竣工された年は今分かったので、2026か らその年数を差し引く必要がある 行動: calculate(2026 - 1889) 観察(Step2完了) 計算結果結果: 137 AI/ML Agent(思考3) 答えを得た エッフェル塔は建築されてから2026年時 点で137年経っていることが分かった 最終的な答え(成功): エッフェル塔は2026年で建築から137年経ちました 行動: web_search(‘エッフェル塔 竣工’) 行動: calculate(2026 - 1889) ツール…AI Agentが外部のツールや API とやり取り するためのもの。任意のコードも実行する
タスク入力 質問:エッフェル塔が建築されて から何年経ちましたか? AI/ML Agent(思考1) 何をする必要がある? 質問に答えるためにエッフェル塔がいつ建 築されたか知る必要があります。 行動: web_search(‘エッフェル塔
竣工’) 観察(Step1完了) 検索結果: 1889年 竣工 AI/ML Agent(思考2) 何をする必要がある? 竣工された年は今分かったので、2026か らその年数を差し引く必要がある 行動: calculate(2026 - 1889) 観察(Step2完了) 計算結果結果: 137 AI/ML Agent(思考3) 答えを得た エッフェル塔は建築されてから2026年時 点で137年経っていることが分かった 最終的な答え(成功): エッフェル塔は2026年で建築から137年経ちました タスク入力 質問:エッフェル塔が建築されて から何年経ちましたか? 最終的な答え(成功): エッフェル塔は2026年で建築から137年経ちました セッション…Agentが一度起動してから、いったん区切られる までの1回の実行単位 セッションまたぎ…前回の文脈を外部状態に落として、次回そ れを読んで再構築すること Anthropicは、次のセッションのために claude-progress.txt, feature list, git history のような artifacts を残す設計を取っています。これで「何をやったか」「今 どこまで進んでいるか」「次に何をやるか」をセッション外に保存します。
タスク入力 質問:エッフェル塔が建築されて から何年経ちましたか? AI/ML Agent(思考1) 何をする必要がある? 質問に答えるためにエッフェル塔がいつ建 築されたか知る必要があります。 行動: web_search(‘エッフェル塔
竣工’) 観察(Step1完了) 検索結果: 1889年 竣工 AI/ML Agent(思考2) 何をする必要がある? 竣工された年は今分かったので、2026か らその年数を差し引く必要がある 行動: calculate(2026 - 1889) 観察(Step2完了) 計算結果結果: 137 AI/ML Agent(思考3) 答えを得た エッフェル塔は建築されてから2026年時 点で137年経っていることが分かった 最終的な答え(成功): エッフェル塔は2026年で建築から137年経ちました 最終的な答え(成功): エッフェル塔は2026年で建築から137年経ちました Agentは、単発のLLM呼び出しではなく、 ツールを使いながら複数ステップ・複数セッションにまたがって動く。
では、Agentのランタイムには何が必要か? • 永続性 — ファイルや進捗を保持できること • 継続性 — 複数セッションをまたいで作業を続けられること •
分離性 — 実行環境を安全に隔離し、影響範囲を限定できること • 再開性 — 中断後も途中状態から再開できること • 観測性 — 実行内容や判断過程を追跡できること
標準のKubernetesリソースで足りるのか? リソース 向いていること ギャップ Deployment stateless な常駐サービス 状態保持やセッション継続が弱い Job 単発処理と再試行
再開ではなく再実行 StatefulSet stable identity と永続ストレージ 文脈復元や進捗管理は別途必要 Deployment / Job / StatefulSet は、それぞれ一部の性質は満たせるが、 Agentにコード実行や外部ツール利用を許すなら、安全に閉じ込める分離性が別途必要
Agent Sandbox
Agent Sandbox • これは何 ◦ 通常の Deployment や Job では扱いにくい、長時間・状態保持型のワークロードを
Kubernetes 上で扱うための OSS ◦ AI agent runtimes も代表的なユースケースに含まれる • コア機能 ◦ Sandbox CRD によって、安定した実行先、永続ストレージ、停止・再開を含むライフサイク ル管理を提供する • 拡張機能 ◦ SandboxTemplate / SandboxClaim / SandboxWarmPool により、定義の再利用、利用の簡 略化、起動時間の短縮を実現します。
• AI Agent のコード実行環境 LLM が生成したコードや、信頼できないコードを 隔離された環境で安全に実行する用途。公式 overview でも、 AI
agent runtimes は代表的ユースケースとして挙げられている • コーディング Agent の実行基盤 公式 examples には “Coding Agent on Agent-Sandbox and LangGraph” があり、コーディング Agent を Kubernetes 上で動かす例が用意されている • computer use / browser 操作 Agent runtime templates には “Python Runtime Sandbox for Gemini Computer Use Agent” があり、ブラウザ操作 を伴う Agent の実行基盤として使える • JupyterLab や単一ユーザー向け開発環境 examples には JupyterLab や Isolated ML Workspaces もあり、Agent 以外にも 長時間・状態保持・単一実体 の作業環境に使える • 小さな stateful single-pod service overview では、build agent や small database のような 単一インスタンスで安定したIDが必要なサービス も対象 に挙げている Agent Sandbox の具体的なユースケース
デモ 『エッフェル塔の質問に答える途中でセッションが切れてしまった。しかし Agent Sandbox に状態が残っているので、再接続して続きから再開できる。』
デモ Python スクリプト 仮想Agent ①思考させる ②Sandboxで実行 するコードを生成 ③Sandbox上で② のコードを実行 ④Sandbox上で
ツール呼び出し 進捗 ⑤Sandbox上に進 捗を保存
None
プラットフォームの力を借りてこんなにシンプルに書ける!
まとめ • AI Agent のランタイムには、永続性・継続性・分離性・再開性・観測性が求めら れる。 • 標準の Kubernetes リソース(Deployment
/ Job / StatefulSet)だけでは、これ らを統合的に満たすのは難しい。 • Agent Sandbox(SIG Apps 配下の OSS)は、stable identity / persistent storage / pause・resume などを Sandbox CRD としてまとめて提供し、この ギャップを埋める。 • コード実行 Agent、browser-use Agent、JupyterLab など、長時間・状態保持型 ワークロードの実行基盤として活用できる。
Appendix
参考文献 • https://claude.com/blog/tool-use-ga • https://www.anthropic.com/engineering/effective-harnesses-for-long -running-agents • https://www.anthropic.com/engineering/building-effective-agents • https://vinayakajyothi.com/blog/2026-02-22-react-thought-action-o
bservation/ • https://github.com/kubernetes-sigs/agent-sandbox