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研究・教育・産学連携の循環の実践

Shohei SHIMIZU
October 17, 2023

 研究・教育・産学連携の循環の実践

2023年度統計関連学会連合大会, 京都
企画セッション: [5EAM1] (4)アカデミアと企業との共同研究
一部update

Shohei SHIMIZU

October 17, 2023
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Transcript

  1. 研究・教育・産学連携の
    循環の実践
    清水昌平
    滋賀大学 データサイエンス学系
    理化学研究所 革新知能統合研究センター
    研究
    教育
    産学連携
    2023年度統計関連学会連合⼤会, 京都
    企画セッション: (4)アカデミアと企業との共同研究
    ⼀部update

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  2. イントロ

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  3. 滋賀大の取り組み
    n第4期中期目標・中期計画(2022年から2027年)
    • 社会共創機能の強化
    • 研究・教育・産官学連携の循環
    n私はデータサイエンス学系なので
    • DSに関する研究をして
    • DSに関する教育をして
    • DSに関する産官学連携をして
    • それぞれ活かしながら、繰り返す
    • 学生を産学連携に入れる (PBL)
    我が国・地域
    社会の活性化
    への貢献
    社会からの
    投資・外部資
    ⾦獲得
    教育研究の強
    化・質の向上
    社会との共創
    機能の強化
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  4. 自分の専門: 統計的因果探索
    nデータを用いて因果グラフを推測するための方法論
    n事前知識以外の手段
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  5. 私の場合の循環
    n私の専門は、統計的因果探索なので
    • 因果探索を軸に循環させて
    • 大学レベルでの取り組みに貢献
    n専門に近ければ
    • 研究に活かしやすい (方法論研究のモチーフ)
    • “社会”で使われてる方が学生も興味を持ちやすい
    • (あまり) “営業”しなくて済む・準備が楽
    • (自分の・学生の)理論、方法、応用のバランスをよくできる
    n注
    • 滋賀大DS全体で(52名)、広く受け入れている
    4IJNJ[V


    ਗ਼ਫ


    研究
    教育
    産学連携
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  6. 因果探索に関する取り組み例
    滋賀大学の関連組織: 一体となって推進
    • 大学院データサイエンス研究科
    • データサイエンス学部
    • データサイエンス・AIイノベーション研究推進センター (DSセンター)

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  7. 滋賀大の産官学連携の大枠 (の例)
    n共同研究
    • DSセンター助教とペア
    • 月1ミーティング
    • 週1作業規模
    • 年単位
    • 更新することもある
    n方法論 and/or 適用
    n規模が大きくなるとセンター
    • 日本セーフティソサイエティ研究センター
    (あいおいニッセイ同和損害保険)
    • Data Engineering and Machine Learning セン
    ター (帝国データバンク)
    • 滋賀大学・日東電工デジタルイノベーション
    研究開発センター
    n学術指導 (コンサル)
    • 教員1人で
    • 月1ミーティング
    • (事前準備は必要に応じて)
    • 数ヶ月から1年くらい
    • 更新することもある
    n方法論 and/or 適用
    n規模が大きくなると研修プログラム
    • トヨタグループの人材育成道場
    • 日野自動車データサイエンス塾など
    など
    n参考: DS研究科への派遣社会人
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  8. 産官学連携: 私の場合
    n製造業
    • ソニーセミコンダクタマニュファクチャ
    リング (兼PBL)
    • デンソー
    • アイシン
    • 日東電工 (共同研究センター設置)
    • 神戸製鋼所 (兼PBL)
    • 日本製鐵
    • 東レ
    • 京セラドキュメントソリューションズ
    n官
    • NISTEP (高山ら, 2021) (理研)
    n情報系
    • 富士通 (Uemura et al., 2020; 2022) (理研)
    • 東芝
    • SCREENアドバンストシステムソ
    リューションズ
    (Ikeuchi et al., 2023)
    • NTTコミュニケーションズ
    (Fujiwara et al., 2023)
    • NTTデータ
    n小売業
    • 平和堂 (PBL)
    nそれ以外
    • サスメド
    • キリン 基盤技術研究所
    • ロックオン
    適用寄りの連携がほとんど
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  9. 方法論に関する共同研究や学術指導の例
    nNTTコミュニケーションズ (2018-現在)
    • 機械学習モデルの予測メカニズムの解析 (AIの説明性)
    (Kiritoshi et al., 2021)
    • 時系列の非線形因果探索
    (Fujiwara et al., 2023)
    nDS研究科の派遣社会人として行うこともあり: デンソー・マクロミルなど
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  10. 適用に関する共同研究や学術指導
    n企業側: 課題やデータ
    n滋賀大:
    • 共同研究: 方法選びなど+分析作業
    • DSセンター助教が分析作業
    • 学生を雇用することも (拡大したい)
    • 学術指導: 方法選びなど
    • (分析作業は企業側)
    nDS研究科の派遣社会人として行うこともあり
    • 製造業や小売業、自治体から派遣
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  11. ソフトウェア開発に関する指導や相談
    nPython package (Ikeuchi, Ide, Zeng, Maeda, Shimizu, 2023)
    • https://github.com/cdt15/lingam MITライセンス
    • causal-learn (Zheng et al., 2023)にも提供
    n商用ソフトに関する相談
    • Causalas by SCREENアドバンストシステムソリューションズ
    • Node AI by NTTコミュニケーションズ
    • NTech Predict by neutral
    • Causal analysis by NEC
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  12. 企業との共同研究をどう獲得したか?
    n教員(私)へ直接 (研究内容を調べて)
    (現状一番多い)
    n大学経由
    • “営業”
    • 大学・研究科、学部、DSセンターページ
    • OB・OG
    • 他の教員との共同研究が終わって
    4IJNJ[V

    ਗ਼ਫ

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  13. 企業との共同研究において何が楽しいか
    n(自分として)循環させられる
    n方法論寄り: 方法論研究が進む・適用しやすく
    n適用寄り: 勉強になる・事例・モチーフ
    • 連携を進めるに連れて、情報が増え理解も深まる
    nソフトウェア: 適用に使える
    nチームで仕事する点
    • 自分の専門分野以外のアイデア・考え方を知る
    • 自分ではできないこともできる
    • 卒業生・修了生が加わる
    研究
    教育
    適⽤
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  14. 企業との共同研究において何が難しいか
    滋賀大DSは組織的な対応をしているので「難しい」と感じる場面
    は少ないが、あえて言うなら
    nエフォート20%とは: 個人差大
    n企業の人の予備知識がわかりにくいこと
    n「会社」への説明
    n特許関係
    n自分がその時推し進めたいこととは限らない
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  15. アカデミア研究としての立ち位置と
    産業での立ち位置のバランス
    n領域の科学者との連携と大きく違わない(と感じる)
    • (多くの場合) 相手が主
    • 専門に近い範囲だからかも
    n論文にならなくても(できなくても)、”社会実装” 例として使
    えることもある
    nユーザーを増やす試み
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  16. まとめ
    n研究・教育・産学連携の循環
    • 大学レベルでの取り組み
    • その中で、自分としての貢献の仕
    方: 因果探索を軸に循環
    • 自分としても循環させたい時期
    だった
    n専門の中で「得意技」があった
    方が
    • コスト対効果もよい
    • (比較的)”営業”しなくてよい
    • 勉強にもなる
    n動機: ユーザーを増やすことが
    方法論研究をする人や場所を増やす
    (たぶん)
    • 因果CREST (2022-2027)
    • NISTEP・サスメド (+京大医・国環研)
    16/16
    研究
    教育
    産学連携

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