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「普通」のエンジニアとしての 生存戦略 - または、いかにして技術を楽しむか。

「普通」のエンジニアとしての 生存戦略 - または、いかにして技術を楽しむか。

2022年12月12日14:35〜16:05
北海道情報大学 情報メディア学部 情報メディア入門IV での講義に使用した資料です。

私がエンジニアの基本として考えていること、コミュティで活動する理由、を講演させていただきました。

Kihara, Takuya

December 12, 2022
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Transcript

  1. 「普通」のエンジニアとしての
    生存戦略
    または、いかにして技術を楽しむか。
    2022年12月12日
    木原 卓也
    #情報メディア⼊⾨ 1

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  2. #情報メディア⼊⾨ 2
    木原 卓也
    Kihara, Takuya
    生活協同組合コープさっぽろ
    ゆるWeb勉強会@札幌
    AWS Community Builder
    デジタル推進本部システム部
    主催
    Amplify Japan User Group
    運営メンバー
    Q2 2021, 2022 / Category: Front-end Web and Mobile
    好きなフィギュアスケートの技
    スプレッド・イーグル

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  3. 私の自己認識
    • 特別なこともなく、「普通」に生きてきたエンジニア。
    • 若くして起業した、全国的なサービスをリリースした、、
    のような、華々しさは一切ない。
    • 最近のコミュニティ活動では、多少は評価してもらえている
    ことが見える。
    • とはいえ、「飛び抜けた」成果はない。
    普通の社会人、普通のエンジニアとして、17年目。
    #情報メディア⼊⾨ 3

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  4. 今日お話しする内容
    • 自己紹介
    • 「普通」の生存戦略
    • 生存戦略
    • 普通とは
    • 私の思う「普通」の生存戦略
    • 基本をしっかり取り組む
    • チャンスを認識する
    • アウトプットしよう
    • みなさんがこの先生きのこるには
    #情報メディア⼊⾨ 4

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  5. 「普通」の生存戦略
    #情報メディア⼊⾨ 5

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  6. 「普通」とは
    • 普通(ふつう)とは、広く通用する状態のこと。普通の『普』は、「あま
    ねく」「広く」を意味する字である。
    • 対義語として、「特別」「特殊」「特異」「奇異」。類義語として、「一
    般」「通常」「平常」「平凡」「平庸」「凡庸」「平(ひら、なみ、つね)」
    「並(なみ、つね)」「庸(なみ、つね)」など。
    • Wikipedia (2022/12/07 23:37 確認)
    • https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%99%AE%E9%80%9A
    注意) 学校のレポート・論文で Wikipedia を安易に引用しないでください。
    #情報メディア⼊⾨ 6

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  7. 「戦略」とは
    • 戦略は特定の目的達成のために、総合的な調整を通じて力と資源を
    効果的に運用する技術・理論である。ただし戦略の定義は時代・地
    域・分野によってその意味は異なる。
    • Wikipedia (2022/12/11 20:44 確認)
    • https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%88%A6%E7%95%A5
    注意) 学校のレポート・論文で Wikipedia を安易に引用しないでください。
    #情報メディア⼊⾨ 7

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  8. 「普通」の生存戦略
    • 広く通用する、特定の目的を達成するための技術。
    • エンジニアとして捉えると?
    • 特定の目的 = エンジニアとして長く仕事ができること
    #情報メディア⼊⾨ 8

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  9. 「普通」のエンジニアとしての生存戦略
    • エンジニアとして、長期的に存在感を発揮し
    業務を達成するためのやり方・考え方。
    • エンジニアとして生き残るためには、
    社会に何らかの「価値」を提供する必要がある。
    • 社会人として仕事を全うすることも十分に価値のある行動。
    #情報メディア⼊⾨ 9

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  10. 価値の提供
    • エンジニアとして生き残るためには、
    社会に何らかの「価値」を提供する必要がある。
    • 周りよりも良くなりたければ、周りよりも高い価値を
    提供しなければならない。
    • でも、「普通」の人にとって、大きな結果を出すことは難しい。
    • じゃあ、できる範囲で「価値」を出せるやり方を
    考えて実行しよう。
    • 周りの「普通」の人より、少しだけ頑張る方法。
    #情報メディア⼊⾨ 10

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  11. 「普通」にやること(私の場合)
    • 過去にやったことの改善を試してみる
    • 新しい技術に触れてみる
    • 自分のための何かを作る
    • やったことを誰かに伝える
    • あまり無理しない。でも、やる時はやる。
    #情報メディア⼊⾨ 11

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  12. 普通にやった結果
    • 人の目に留まり、声をかけてもらえるようになった。
    • Amplify Japan User Group の運営に誘ってもらった
    (AWSの人の目に留まった)
    • 転職時にスカウトがあった (副業の声かけも時々もらえる)
    • 講演や勉強会の発表など声をかけてもらえる (今回も)
    • 企業のサポートプログラムに参加できた。
    • AWS Community Builders Program (アウトプットが評価された)
    とはいえ、ここ2〜3年の話
    #情報メディア⼊⾨ 12

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  13. 伝えたいこと
    「普通」の生存戦略の考え方
    #情報メディア⼊⾨ 13

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  14. 私の思う「普通」の生存戦略の考え方
    • 基本をしっかり取り組む
    • チャンスを認識する
    • 少しずつアウトプットしよう
    #情報メディア⼊⾨ 14

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  15. 基本をしっかり
    • 基本があれば、応用ができる。
    • 基本 = 学生時代の取り組み、興味を持って得た知識・経験
    • 応用 = 新しい分野への取り組み、結果を求められる仕事
    • 応用の方が世の中で評価されやすいが。。。
    • 世の中で「簡単にできる」「すぐできる」と謳っているものは、
    応用が効かないものが多い。
    #情報メディア⼊⾨ 15

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  16. 知識の積み重ね
    • ググれば情報が出てくる時代
    • 「どうやってググる」「出てきた情報が本当に信頼できる」
    これは受けての責任。
    • この責任を果たすためには「基本」ができている必要がある。
    • 新しいことを調べるときは「知らないこと」を調べる
    • 知らないことを知る、というのはとても難しい技術。
    • 「やりたいこと」で調べても、正しい情報を得られない可能性も。
    • 知識の積み重ね方、がとても重要。
    →学業がコスパ最強
    #情報メディア⼊⾨ 16

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  17. 知識の層と認知のされ方
    #情報メディア⼊⾨ 17
    基礎(教養)
    基礎(専⾨)
    応⽤ ⼈の⽬にとまりやすい
    多くの⼈が経験済み
    専⾨分野の⼈しか知らない
    →認知度低い
    だからこそチャンス
    知識の層 知識の認知のされ⽅
    学ぶ順

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  18. チャンスを認識する
    • チャンスは、多くの場合身近にある。
    • チャンスをチャンスとして、認識できるかどうか。
    • チャンスを認識できた時に、「とりあえず」動けるかどうか。
    #情報メディア⼊⾨ 18

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  19. 例)自分の作ったプログラムのことを
    自由に発表できる会に参加できる場合
    • 「人の前で発表すること」がプラスになることを
    理解していないと、チャンスとして認識できない。
    • 将来の研究発表・学会発表、各種面接、就職後の業務、など、
    未来に向けて必要な知識を得ておく必要がある。
    • 自由な発表で「失敗」した場合のリスクを過剰に見積もっている。
    →失敗してもだいたい死なない。
    • そもそも、会の存在を知らないと、
    チャンスとして認識できない。
    • 情報を得る手段を作っておく必要がある。
    #情報メディア⼊⾨ 19

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  20. チャンスを掴みにいこう
    • チャンスを認識して、そのチャンスのメリットを理解し、
    デメリットを正しく捉えて、
    「チャンスを掴みに動ける」か。
    • 周りの「普通」の人より少しだけ頑張れるか、の境界。
    • とはいえ、「チャンスを掴みに動く」ための
    勇気と経験も欲しい。
    #情報メディア⼊⾨ 20

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  21. 少しずつアウトプットしよう
    • 自分の知識の確認、整理ができる。
    • 友達に話してみる、文字ベースでつぶやく、というところから。
    • チャンスを認識しやすくなる。
    • 「とりあえず」のハードルが下がる。
    • チャンスを掴みやすくなる。
    • アウトプットすると、情報が集まりやすくなる。
    • より良いインプットを得られる可能性が高まる。
    • 他人に見える状態にしておくと、
    チャンスがやってくる可能性が高まる。
    #情報メディア⼊⾨ 21

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  22. アウトプットとチャンスのサイクルを
    作ろう
    • 基本を学びアウトプットすること
    で、チャンスが認識しやすくなる。
    • チャンスを掴めると、さらにアウト
    プットにつながり、それがさらなる
    チャンスにつながっていく。
    #情報メディア⼊⾨ 22
    基本
    アウトプット
    チャンス

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  23. 私の経歴
    - 生存戦略の例
    #情報メディア⼊⾨ 23

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  24. 私の経歴を少し深掘り (学歴)
    • 出身地
    • 熊本県熊本市
    • 学歴
    • 熊本電波工業高等専門学校 工学部 電子制御工学科 卒業
    • 現: 熊本高等専門学校 (熊本キャンパス)
    • 豊橋技術科学大学 工学部 知識情報工学課程 卒業
    • 現: 情報・知能工学課程/専攻
    • 同 大学院工学研究科 修士課程 知識情報工学専攻 修了
    • 同 大学院工学研究科 博士後期課程 電子・情報工学専攻 退学
    • 現:情報・知能工学専攻
    #情報メディア⼊⾨ 24

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  25. 私の経歴を少し深掘り (職歴)
    • 職歴 (就職で北海道札幌市へ)
    • 株式会社スタッフアイ 札幌支社 入社
    • 知人から勧誘による
    • 株式会社アイテック北海道 転籍
    • 所属していた情報部門の独立による
    • 株式会社INDETAIL へ社名変更
    • 企業方針として自社サービス開発を目的とする
    • 株式会社ノースディテール 転籍
    • 所属していた開発部門の分社・売却による
    • 生活協同組合コープさっぽろ 入協
    • 現在に至る
    #情報メディア⼊⾨ 25

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  26. 私の経歴を少し深掘り (コミュニティ)
    • コミュニティ活動
    • 札幌市内の勉強会・コミュニティに参加
    • 勉強会で発表するようになる
    • コミュニティを主催・運営する(ゆるWeb、AmplifyJUG)
    • AWS Community Builders Program 参加 (企業からのサポート)
    #情報メディア⼊⾨ 26

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  27. 時系列
    #情報メディア⼊⾨ 27
    20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44
    ⾼専
    ⼤学
    企業1
    企業2
    コミュニティ参加
    コミュニティでの発表
    コミュニティ運営
    企業サポートプログラム活動
    社内教育担当
    コミュニティ活動が
    チャンスに
    コミュニティ活動が
    チャンスに

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  28. 私の自己認識 (再)
    • 特別なこともなく、「普通」に生きてきたエンジニア。
    • 若くして起業した、全国的なサービスをリリースした、、
    のような、華々しさは一切ない。
    • 最近のコミュニティ活動では、多少は評価してもらえている
    ことが見える。
    • とはいえ、「飛び抜けた」成果はない。
    普通の社会人、普通のエンジニアとして、17年目。
    #情報メディア⼊⾨ 28

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  29. 評価はコミュニティで
    アウトプットが増えてきてから
    • 勉強会に参加しだして 11 年
    • 発表するようになって 9 年
    • 運営するようになって 3 年
    • 徐々に「他の人から見えやすい」行動・アウトプットへ
    • 結果として、「他の人から見えやすい」成果が出てきている。
    • Amplify Japan User Group 運営
    • AWS Community Builders Program 参加
    • 転職(スカウト・リファラル)
    • 登壇依頼
    #情報メディア⼊⾨ 29

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  30. 私は40代になってから
    • 周りの「普通」の人より、少しだけ頑張り始めるのに
    時間がかかった。
    • コミュニティ活動は、社会人になって6年後。
    • でも、少しずつでも続ければ、実を結ぶ可能性がある。
    • もし、みなさんが今から勉強会などの活動に参加し始めれば、十年後
    には今の私になっている可能性がある。
    • しかも、皆さんの方が圧倒的に若い状態で。
    #情報メディア⼊⾨ 30

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  31. 私の「普通」のエンジニアとしての
    生存戦略の実践
    周りの「普通」の人より少しだけ頑張るために、
    心がけていること。
    • 「技術を楽しむ」こと
    • 技術は日進月歩。終わりがない。
    • 逆に言えば、一生楽しむことができる分野。
    • 好きなこと、楽しいこと、はアウトプットしやすい。
    • アウトプットは「自己紹介」
    • 自分にできること、興味あること、を
    代わりに伝えてくれる。
    #情報メディア⼊⾨ 31

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  32. 技術の楽しみ方
    • 学んだことの深掘り
    • 学校で、職場で、使った技術をより良く使えるようにする。
    • 新しい情報をキャッチして試す
    • 新しいサービスを見つけたら、ドンドン触ってみる。
    • 使ったことのない言語を触ってみる。
    • 学んだことを使って、「何か」を作ってみる。
    • 自分が使いたいもの、やって楽しいもの、をとにかく形にする。
    • 楽しい気持ちを、少しずつアウトプットしよう。
    #情報メディア⼊⾨ 32

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  33. 「普通」にやること(私の場合) (再)
    • 過去にやったことの改善を試してみる
    • 新しい技術に触れてみる
    • 自分のための何かを作る
    • やったことを誰かに伝える
    • あまり無理しない。でも、やる時はやる。
    #情報メディア⼊⾨ 33

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  34. 普通にやった結果 (再)
    • 人の目に留まり、声をかけてもらえるようになった。
    • Amplify Japan User Group の運営に誘ってもらった
    (AWSの人の目に留まった)
    • 転職時にスカウトがあった (副業の声かけも時々もらえる)
    • 講演や勉強会の発表など声をかけてもらえる (今回も)
    • 企業のサポートプログラムに参加できた。
    • AWS Community Builders Program (アウトプットが評価された)
    #情報メディア⼊⾨ 34

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  35. アウトプット先の紹介
    #情報メディア⼊⾨ 35

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  36. アウトプット先の紹介
    • LOCAL 学生部
    • 湯村先生の活動に参加
    • ゆるWeb勉強会@札幌
    #情報メディア⼊⾨ 36

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  37. LOCAL
    LOCAL (ローカル) は、北海道における技術系地域コミュニティ (ユーザ会、
    勉強会等) の活動を支援するとともに、コミュニティ間の連携イベント企画開催
    等を通して、地域を盛り上げていくことを目標とする有志の集まりです。
    https://www.local.or.jp/
    • 学生部は、LOCALの中で
    「学生向け」に「学生主体」で活動している部門。
    • 学生会員となって、参加してみよう!
    #情報メディア⼊⾨ 37

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  38. 湯村先生の活動に参加
    • 皆さんにとって、最も身近にいるお手本。
    • 多方面でコミュニティイベント・勉強会を手がけているので、
    アウトプットについて相談してみることをオススメします。
    • 大晦日ハッカソン
    2022年12月31日
    #情報メディア⼊⾨ 38
    https://mild-web-sap.connpass.com/event/266897/

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  39. ゆるWeb勉強会@札幌
    • 私の運営する勉強会。
    • 「Web」をキーワードに、
    いろいろなことを自由にお話するイベントです。
    • 学生の参加者・発表者もいるので、
    みなさんんも気楽にチャレンジしてください!
    • 2022年12月26日 (月) 20:00〜22:00 に
    オンラインで開催予定! (無料)
    • 発表枠も空いているので、ぜひ発表を!!
    (観るだけも、大歓迎!)
    #情報メディア⼊⾨ 39

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  40. ゆるWeb勉強会@札幌 OnLine #22
    #情報メディア⼊⾨ 40
    https://mild-web-sap.connpass.com/event/266897/

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  41. 今日伝えたかったこと
    #情報メディア⼊⾨ 41

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  42. 今日伝えたかったこと
    • 私の思う「普通」の生存戦略
    • 基本をしっかり取り組む
    • チャンスを認識する
    • アウトプットしよう
    • 私の「普通」のエンジニアとしての生存戦略
    • 「技術を楽しむ」こと
    • 学んだことの深掘り
    • 学んでいないことへの挑戦
    • 新しい情報をキャッチして試す
    • やったことをアウトプット
    • アウトプットは「自己紹介」
    #情報メディア⼊⾨ 42

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  43. 無理はしすぎず、
    周りの「普通」の人より
    少しだけ頑張ってみよう。
    #情報メディア⼊⾨ 43

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  44. End
    #情報メディア⼊⾨ 44

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