Upgrade to PRO for Only $50/Year—Limited-Time Offer! 🔥
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
Golang と Erlang
Search
鹿
October 20, 2024
Programming
8
1.9k
Golang と Erlang
2024-10-20 (日) に Kyoto.go remote #54 リモートLT会 で発表したスライドです。
鹿
October 20, 2024
Tweet
Share
Other Decks in Programming
See All in Programming
Arm移行タイムアタック
qnighy
0
400
たのしいparse.y
ydah
2
100
Vapor Revolution
kazupon
2
2.5k
N.E.X.T LEVEL
pluu
2
260
Full stack testing :: basic to basic
up1
1
860
Jakarta EE meets AI
ivargrimstad
0
1.1k
チームにとって最適なスキルアップ施策とは何か/what-is-the-best-skill-up-approach-for-team
nobuoooo
0
170
macOS なしで iOS アプリを開発する(※ただし xxx に限る)
mitsuharu
1
160
ペアーズにおけるAmazon Bedrockを⽤いた障害対応⽀援 ⽣成AIツールの導⼊事例 @ 20241115配信AWSウェビナー登壇
fukubaka0825
6
2.3k
Symfony Mapper Component
soyuka
2
370
物流システムにおけるリファクタリングとアーキテクチャの再構築 〜依存関係とモジュール分割の重要性〜
deeprain
1
290
Functional Event Sourcing using Sekiban
tomohisa
0
130
Featured
See All Featured
The Art of Programming - Codeland 2020
erikaheidi
53
13k
Building Flexible Design Systems
yeseniaperezcruz
327
38k
Optimising Largest Contentful Paint
csswizardry
33
2.9k
Evolution of real-time – Irina Nazarova, EuRuKo, 2024
irinanazarova
4
410
CoffeeScript is Beautiful & I Never Want to Write Plain JavaScript Again
sstephenson
159
15k
Mobile First: as difficult as doing things right
swwweet
222
8.9k
Side Projects
sachag
452
42k
Java REST API Framework Comparison - PWX 2021
mraible
PRO
28
8.3k
Design and Strategy: How to Deal with People Who Don’t "Get" Design
morganepeng
126
18k
Statistics for Hackers
jakevdp
796
220k
The Invisible Side of Design
smashingmag
298
50k
Fireside Chat
paigeccino
34
3.1k
Transcript
Golang(*)と Erlang 鹿 @mizushika1 (*)正式名称は「Go」ですが、並べたときの響きの良さのために、 このスライドでは Golang と表記しています
名前は似てるけど、全然似てない Golang Erlang プログラミングモデル 手続き型 関数型 代入 何回でも 単一代入 コンパイル結果
バイナリ 中間言語 コンパイル結果 1ファイル moduleごとに別ファイル panic プロセス全体が死ぬ 軽量プロセスだけが死ぬ
スレッドを起動して Hello World の例 -module(hello). -export([start/0, printer/0]). start() -> Pid
= spawn(fun printer/0), Pid ! "Hello World~n". printer() -> receive msg -> io:fwrite(msg) end. package main import "fmt" func main() { ch := make(chan string) go printer(ch) ch <- "Hello World" <-ch } func printer(ch chan string) { msg := <-ch fmt.Println(msg) close(ch) }
runtime では似ている部分もある • スレッドモデルはどちらも M:N • Golang で言う goroutine •
Erlang で言う軽量プロセス • GC • ある • Golang は Mark and Sweep 方式 • Erlang は 世代別 GC も採用 • スレッド間の共有方法 • 変数をキュー(チャンネル)にコピーして通信 • Share memory by communication
runtime で似ているけど違う部分を紹介 • スレッドモデル • GC • スレッド間の共有方法
スレッドモデル • M:N = OSスレッド:ランタイムのスレッド • スケジューラスレッドがOSスレッドとして存在 • ランタイムのスレッドを順番に実行していく •
スケジューラが空いたら他のスケジューラから奪ったりもする • Go で言う G, P, M の話 • 優先度設定は限定的 • Linuxカーネルだと、SCHED_** とか nice 値とかが指定できるが、 • Golang は優先度設定一切無し • Erlang は実質2レベルあり、ランキューが2本だけある • Golang は goroutine に名前を付けられない • 名前が無いので、外から状態を把握したり止めたりできない • Erlang は VM で動くのでリモートから接続してトレースができる
GC • Garbage Collector • プログラマがヒープメモリの開放を気にしなくて良い仕組み • 通常の人類には必須の機能 • Golang
はプロセス全体で GC をかける • Mark and Sweep という昔ながらの方式 • Mark のときに STW (Stop-the-World) が発生して、全goroutineが止まる • Erlangは軽量プロセス(runtimeスレッド)ごとにGCをかける • 他の軽量プロセスは影響を受けない • グローバル変数やポインタが無いからできる技 • 実行タイミングは「関数呼び出しの回数」
スレッド間の共有方法 • チャンネル or メッセージキューを推奨している • データがコピーして格納されるので shared nothing にできる
• Golang • チャンネルは自分で作る • 段数があり、それを超える write はブロックされる • close 済みのチャンネルに write すると panic になる • Erlang • 軽量プロセスを作ると自動でそれ用のメッセージキューも作られる • 段数は無限で、メモリの許す限り write できる • 存在しない相手に write してもエラーにならない • 1プロセス1キューなので、fan-out 構造は工夫が必要
まとめ • Golang と Erlang の、 似てないようで似てるようでやっぱり違う点の紹介をした • どちらも M:N
スレッドモデルを採用しており、 設計思想が共有できる点が多い(かも) • M:N スレッドモデルは今後広まっていきそう • Ruby の Ractor とか • Java の VirtualThread とか • 個人的感想 • Golang の GC も大量の goroutine 利用に適したものになってほしい • 世代別 GC を熱望している