「まだないもの」の育て方2020/10/18一般社団法人日本Rubyの会/株式会社達人出版会/テックベース合同会社高橋征義
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自己紹介
自己紹介高橋征義Web制作会社でプログラマ→創業株式会社達人出版会RubyKaigi (一般社団法人日本Rubyの会)プログラミング言語Rubyの国際カンファレンス技術書典 (テックベース合同会社)技術のおまつり(技術書の即売会)
Clean Agile3PCFSU$.BSUJOஶ֯యɺ֯୩৴ଠ༁ΞεΩʔυϫϯΰץIUUQTUBUTV[JOFDPNCPPLTDMFBOBHJMF
もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについてZPNPZPNPஶୡਓग़൛ձץIUUQTUBUTV[JOFDPNCPPLTJOGPTIBSF
RubyKaigi 2019
技術書典 6
本日の流れ背景本日のお題実現方法ヒトの話 / モノの話 / カネの話まだないものを始める試しに何か作ってみるまとめ
背景
今ここに参加しているみなさんにどうなって欲しいのか
どうなって欲しいのか「セキュリティ・キャンプ」は、学生に対して情報セキュリティに関する高度な技術教育を実施し、次代を担う情報セキュリティ人材を発掘・育成する事業です。https://www.ipa.go.jp/jinzai/camp/index.html
次代を担う情報セキュリティ人材
どうなって欲しいのか次代を担う情報セキュリティ人材になる情報セキュリティに詳しくなる情報セキュリティ技術・技能を実際の社会で活用する新たな情報セキュリティ技術を生み出す集中コース、選択コースで学ぶことは多分この辺り
どうなって欲しいのか次代を担う情報セキュリティ人材になる次代を担う情報セキュリティ人材を育成できる人になる
どうなって欲しいのか次代を担う情報セキュリティ人材を育成できる人になる指導・教育・支援する ⇒ 講師、チューター本を書く、講演する ⇒ 広める必要な場・環境・機会を作る ⇒ セキュリティ・キャンプみたいな場を新しく立ち上げる
どうなって欲しいのか次代を担う情報セキュリティ人材を育成できる人になる指導・教育・支援する ⇒ 講師、チューターになる本を書く、講演する ⇒ 知識・情報を広める必要な場・環境・機会を作る ⇒ セキュリティ・キャンプみたいな場を新しく立ち上げるこの辺りを将来も見据えてお話ししたいです
本日のお題
「まだないもの」の育て方
まだ「ない」もの
まだ「ない」もの「あったらいいのに」と思うけど存在していないものイベント・プロジェクトサービス・プロダクトコンテンツ
なんで「ない」のか大変そうだから儲からないから(昔は)実現困難だったからたまたま誰もやってなかったから↑やってみれば意外に実現したりする(こともある)
育て方
作る vs 育てる
能動的なイメージ 受動的なイメージ「作る」 「育てる」
「育て方」小さなところからいろんな人の協力を得て(≠いろんな人に指示を出して)いつか大きなものを実現する、というパターン
小さなところからいきなり大きく始めない最初は一人でもやれなくはないかも? くらいのところから始める
いろんな人の協力を得て仲間を作る仲間じゃないひとにも協力してもらう
どうすれば実現できるのか
どうすれば実現できるのかヒト()モノ( or )カネ()
一番大事なものは何か
一番大事なものは?ヒト()モノ( or )カネ()
一番大事なものは?ヒト()のやる気・モチベーション
モチベーションの問題点
モチベーションの問題点有限だいたい持続しない買えないカネでモチベーションを高めるのは困難減るモチベーションを削る方法は多々ある
モチベーションが高い人が集まると実現しやすい
⭐覚えておきたいポイント⭐モチベーションは大切にする
モチベーションは大切にするあなたのモチベーションも大事「やっぱりこれが欲しい!!!」というあなたの気持ちが、問題が起きたり壁にぶち当たった時、最後に頼れる命綱になる
モチベーションは大切にするあなたと一緒に活動してくれる人のモチベーションも大切にする特に営利組織(後述)じゃない場合はこれがないと回らない
モチベーションは大切にする「セキュリティ・キャンプに参加しよう」と思ったみなさんのモチベーションも本当に貴重なものです講師・チューターの方々も、みなさんのモチベーションを信じて、大切にしようとしているはずです困ったことがあれば臆せず質問・相談してみてください講師・チューターの方々もモチベーションを持って参加しているはず
ヒトの話
ヒトの問題組織をどうするかそもそも組織にするか・しないかどういう組織にするか
組織をどうするか個人(一人)で作るチーム(任意団体)で作る法人で作る
法人とは何か法律によって「人」と見なされるもの会社(営利法人)特定非営利活動法人(NPO)社団法人、財団法人、宗教法人、…
法人とは何か「権利能力」「行為能力」を持つ契約ができる場所・物を買ったり借りたりできる財産が持てる税金が変わってくるいろいろモメた時の対応が変わる
法人とは何か「大きいことをやるのに便利なしくみ」大きくなければ任意団体で十分です
任意団体とは何か法人じゃない(法人格を持たない)人の集まり「権利能力なき社団」と呼ぶこともある区別する場合もあるらしい
任意団体とは何か組織に何か問題があったときは、個人に帰されるか、集団全員に帰されるかする契約なども個人名義で行ったりする
https://www.ipa.go.jp/files/000085006.pdf(セキュリティ・キャンプ全国大会2020オンラインのチラシ)
法人の作り方登記する法律で決まっている(「商業登記法」)印鑑が必ず必要(と法律で決まっている)「登記の申請書に押印すべき者は、あらかじめ、その印鑑を登記所に提出しなければならない。」(商業登記法第20条)
余談:法律とは日本の社会の仕様書
日本の社会の仕様書憲法・法律・条例仕様で揉めた場合の解決方法も法律(民事訴訟法など)で決まっている政令・施行令・省令この辺に詳しくなると日本の仕様がわかる
個人で動くメリット
一人でできるもの本を書く動画を作るツール・サービスを作る
一人で動くメリット好きなとき・好きなだけできる情報共有のコストが激減する決定権を独占できる
一人で動くデメリット時間が足りなくなる誰かにお願いしないといけなくなる苦手なこと・知らないことに手を出す必要がある頑張った割にはいまいちになったり
法人を作るメリット
法人を作るメリット個人でできなことができる(契約等)他の人に継承しやすい会計的にすっきりする税金的に得をする(ことがある)
継承しやすいいろんな理由でメンバーを変えたいことはある私事により続けられないモチベーションが足りなくなった少し休みたい出入りしやすいのはメリットもあるけれど、事業の主体は継続させたい続けたい人もいるし離れたい人もいる
継承しやすい法人であれば、法人が同じなら事業主体も同じ中の人は変わっても良いお金を含めた資産の帰属先が明確契約の主体も明確
会計面について任意団体だと「個人の所得」「個人の資産」になりがち何もしないと「所得」になってしまうので利益が0でも個人に対して所得税を取られたりする個人の財布と団体の財布が混ざりやすい
会計面について任意団体でも銀行口座は別に作りたいみなし法人として毎年決算して納税している団体もあるそう
法人を作るデメリットお金がかかる簡単に止めにくい心理的な障壁に加えて、解散の手続きを踏む必要があるいろんな事情で法人に参加できない場合もある就労先の都合など
任意団体でもできないの?わりとできるどうしても困るところだけ法人に委託することもあるいきなり法人は作らず、最初は任意団体でやってみるのがおすすめ
法人の種類
主な法人の種類NPO法人一般社団法人(非営利型)株式会社合同会社
非営利法人とは営利目的ではない法人NPO法人非営利型の一般社団法人・一般財団法人公益法人なども
NPO法人正式名は特定非営利活動法人1998年にできた非営利特定行動を行うための法人公益法人を作るのが大変なので、もっと簡単なやつということでできたそこそこ制限があって面倒くさい(10人以上必要とか、正会員の資格制限は禁止とか)その代わり法人税もないので、お金はなくても存続できる
一般社団法人と一般財団法人2006年にできた、比較的新しい法人日本で株式会社ができたのは1893年NPOよりは制限がゆるい(ように見える)IT系でもたくさんある
一般社団法人と一般財団法人「一般」とつくのは、公益法人ではないから公益社団法人・公益財団法人というのがある作るのはすごく大変というか、いろんな制限がある寄附金が税額控除の対象になる
「一般社団法人・一般財団法人と法人税」平成26年3月 国税庁IUUQTXXXOUBHPKQQVCMJDBUJPOQBNQIIPKJOLPFLJIPKJOQEGQEG非営利型法人の要件
https://www.security-camp.or.jp/member/data/regulations.pdf非営利型法人の要件
扱う金額等の規模感(イメージ)個人企業(営利法人)任意団体非営利法人
余談:スタートアップ企業(営利法人)の一種短期間での急成長を目的とした新しい企業最近流行ってるのでいろいろ情報がある営利団体であり、非営利団体とはいろいろ違う非営利団体でも参考になるところも多々ある
いろんなイベントは誰が主催しているのかみてみる
セキュリティ・キャンプ主催: 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)、一般社団法人セキュリティ・キャンプ協議会https://www.ipa.go.jp/jinzai/camp/index.htmlhttps://www.security-camp.or.jp/camp/index.html
SECCON情報セキュリティをテーマに多様な競技を開催する情報セキュリティコンテストイベント主催: セキュリティコンテスト SECCON 実行委員会事務局: SECCON2020運営事務局(特定非営利活動法人日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)事務局内)https://www.seccon.jp/
情報セキュリティワークショップin越後湯沢参加者の業種の垣根を越えてのセキュリティに関する見識を高め、また人的交流を図ることができる場主催: NPO新潟情報セキュリティ協会(ANISec)共催: 情報システムコントロール協会東京支部 / 東京電機大学未来科学部 / 情報セキュリティ大学院大学 / 新潟大学法学部・情報基盤センターhttp://www.anisec.jp/yuzawa/
サイバー犯罪に関する白浜シンポジウムサイバー犯罪に関するユニークなシンポジウム主催:サイバー犯罪に関する白浜シンポジウム実行委員会構成団体: ISACA 大阪支部 / 近畿大学生物理工学部 /白浜町 / 特定非営利活動法人 情報セキュリティ研究所/ 和歌山県 / 和歌山県警察本部 / 和歌山大学http://www.riis.or.jp/symposium24/
CODE BLUE世界トップクラスの情報セキュリティ専門家による最先端の講演と、国や言語の垣根を越えた情報交換・交流の機会を提供する国際会議主催: CODE BLUE実行委員会運営: CODE BLUE事務局(株式会社BLUE)https://codeblue.jp/
IT系のいろんな法人
一般社団法人一般社団法人Japan Perl Association一般社団法人PyCon JP Association一般社団法人DroidKaigi一般社団法人日本ハッカー協会一般社団法人JPCERTコーディネーションセンター一般社団法人日本Linux協会一般社団法人 コード・フォー・ジャパン一般社団法人LOCAL
NPO法人日本PostgreSQLユーザ会TOPPERSプロジェクトオープンソースソフトウェア協会(OSSAJ)フリーソフトウェアイニシアティブクリエイティブ・コモンズ・ジャパン(特定非営利活動法人コモンスフィア)
任意団体日本UNIXユーザ会(jus)日本 Java ユーザーグループ(JJUG)日本ネットワーク・オペレーターズ・グループ(JANOG)
任意団体で頑張る場合
リーダーを決めておくリーダーがいる方が動きやすい決断が必要な時、すぐに決断できるようにリーダー格の人が複数人いる場合は、決め方を決めておく分担を決めるとかそれでも難しいことは難しい
お金を扱う人も決めておくいわゆる会計会計(経理)的なことに興味がある・詳しいひとだとベスト勉強しながらでも良いある程度以上の額になるとリーダーが触らざるを得なくなるかも
規約(定款)も作っておく人数が増えてきそう・継続しそうなら用意することを考えるないと揉めた時に面倒になるどういう組織を作りたいか、を考えるきっかけ最初は簡単なものにするルールを放っておくと増えてしまうが、増やしていいことはほとんどない
困った時は法人に相談する会場の契約に必要だったり、法人にスポンサーをお願いする時に必要だったりする事務局機能の一部を委託する方法もある企業が協力してくれることもあるその辺は本当に相手次第ではある
組織の作り方
組織の作り方透明性は高める思い切って権限移譲する
透明性は重要必要な情報はみんなで共有する情報があると参加者意識が高まる意識せずに勝手に共有されるしくみを作るのがベストRubyの会ではGitHub Issueで議題を管理
透明性は重要「見られている」と思うとちゃんと動かないといけない気持ちになる人類は怠惰に流されやすい
権限は移譲する仕事は任せる任せないとつらくなる自分の期待した方向と多少違っていても気にしないダメなものはともかく、方向性のずれとかなら許容した方がよい
モノの話
「モノ」についてIT系ではモノはあまり重要ではない設備産業では超々々重要だそう「(イベントの)施設」と「機材」くらい?
施設について大きなイベントをするには大きな会場が必要大きな会場にはお金がかかる都内で1000人・複数日だと数百万円 or 数千万円〜個人では借りられない
施設について条件によっては無料・少額で借りられるところもある数十人〜300人以下? くらい地域差もある学術に関連されるとそういう施設を借りれたりする協力者を探す
機材についてIT系ではそれほど必要ないふつうにクラウドを使う物理イベント等になると、あると便利なこともあるモチベーションに効いたりする(こともある)
機材について借りれるものは借りた方がよいレンタルサービス会社から借りる企業等にお願いして借りる(高価な機材を買うと固定資産になって会計が面倒くさくなる)
法律について
法律について(前のセッションで出てきたような話とかぶってますが…)やりたくてもできないことがある技術的・物理的に可能でもなこともあるある種の条件がないととかもサービスの規約で禁止されていることもある規約はちゃんと読む
ネットで売買するオンラインイベントで何かを売ったりする特定商取引法資金決済法犯罪収益移転防止法健康増進法個人情報保護法、GDPR
文章や動画を公開する著作権法商標法不正競争防止法景品表示法民法(著作権法は民法の特別法、あと肖像権とかも)薬機法
何でも知ってる必要はない私も詳しくないです念のため詳しい人に相談する詳しい人を紹介してもらう最後は弁護士さんにお願いすることになる
カネの話
お金の話大きいことをするにはお金がかかるざっくりの金額感を持っておく
紙の本(商業書籍)の場合3,000円の本を3,000部作る≒900万円そのくらいの予算規模で考える4,000円の本が2,000部だったり1,000円の本が8,000部だったりもちろんもっと渋い場合もある(はず)ジャンルによってぜんぜん違う
イベントを行う1,000人くらいx数日間だと数千万円かかったりする場所代と飲食費が大きい場所代は地域によって大きく違う(同じくらいの大きさでも1桁以上変わる)懇親会に5,000円x1,000人で500万円かかる
余談:イベントと食事イベントで美味しいものを食べるとイベント自体の印象も良くなる(と言われている)美味しいものは技術力・年齢・性別等に(比較的)左右されずに大体みんな満足する年齢が進むと揚げ物が減ったりはある開催地域の特色を出しやすい日本の地方はだいたい美味しいものがあって感動する
キャッシュフローの問題お金が入ってくるタイミングと出ていくタイミングはいろいろあるうまくやれば出ていく前に入ってくるようにできるうっかりすると出ていった後に入ってくる最終的にお金は足りる(はずな)のに、お金が足りなくなって死ぬ「資金繰り」「黒字倒産」
⭐覚えておきたいポイント⭐個人で借金をしてはいけない
個人で借金をしてはいけない払える金額以上に使わない誰か(人・企業)に出資をお願いする法人で借りるのはありうる(融資)が、入る宛がないなら借りてはいけない
企業との関係(スポンサード)
どこからお金をもらうか参加者からもらう参加費・手数料などスポンサーからもらう企業公的機関
企業は慈善団体ではない企業の存在理由=利益を得ること「営利法人」なのでけれども、イベントなどに協賛してくれる法人もある
なぜ企業が協賛するのかいろんな理由があるはず単に「社長の趣味」みたいな可能性も否定できない
企業(営利法人)とは何かお金を使って、より多くのお金を得るしくみ増えたお金は社員に分配する株式会社は株主にも分配する
企業(営利法人)とは何かお金を使って、より多くのお金を得るしくみお金で駆動する儲かったお金をどうするか、儲からなかったときにどうするか、といったことが法律・サービス等で手厚くサポートされる⇒お金が儲かりそうな時に作ると便利
なぜ企業が協賛するのかCSR: 企業の社会的責任企業は「社会的な存在」でもある顧客、取引先、従業員、投資家など自分が儲かるからといって、社会のあり方を損ねることはしてはならない
なぜ企業が協賛するのか宣伝効果面白いこと・興味深いことをやっている人を支援する=面白いことをやってる人を集める(顧客や社員にできる)社内向けの効果もある社員へのメッセージ効果
イベントを支援する企業RubyKaigiや技術書典には優秀な人・積極的な人が多数集まるそういう場にプレゼンスを築けるお互いのメリットがあると協力してくれる⇒主催者にとっては、お互いのメリットをうまく設計することが大事
⭐覚えておきたいポイント⭐スポンサーとはお互いのメリットをうまく設計する
ハラスメントについて
ハラスメントとはいやがらせ他人の人権を損ねる行為IT系コミュニティでは最近特に重視されつつある
アンチハラスメントポリシーハラスメントを許さない、と宣言するハラスメントをしないことを約束させるハラスメントをした場合は排除することもあるハラスメントに遭遇したときにどうすればよいか伝える行動規範(Code of Conduct)の場合もある
アンチハラスメントポリシーイベントではわかりやすいところに掲示する開催中も適宜アナウンスするRubyKaigiでは2014年から採用技術書典では第7回から採用その他国内外多くのイベントで使われている
RubyKaigi は皆さんが楽しめる場であってほしい。私たちは皆さんの参加を大切に思っています。これを達成するため、参加者の全員が、以下のポリシーに同意していただくことが必要です。オーガナイザーは期間中このポリシーをカンファレンスやパーティー、関連イベントなどで徹底していきます。全員にとって安全な環境を維持するため、皆さん一人一人にご協力をお願いします。RubyKaigi は、誰もがハラスメントを受けずに参加できるカンファレンスを目指しています。いかなる形であれハラスメントは許容できません。このルールを破る人は誰であろうと、オーガナイザーの裁量で制裁措置を加えたり、カンファレンスから出入禁止とすることもありえます。ハラスメントには以下のようなものを含み、また、これに限りません。 ジェンダー、性自認やジェンダー表現、性的指向、障碍、容貌、体型、人種、民族、年齢、宗教あるいは無宗教についての攻撃的なコメントをすること/公共のスペースで性的な画像を掲示すること/脅迫、ストーキング、つきまとい、または、それらを計画すること/いやがらせ目的の撮影や録音/発表や他のイベントを継続的に妨害すること/不適切な身体的接触/不快な性的アトラクション/以上のような行為を推奨したり、擁護したりすること。
スポンサーもこのアンチハラスメントポリシーに従ってください。スポンサーにおいては特に、性的な画像、アクティビティ、素材などを使わないでください。ブーススタッフ(ボランティアであってもです)は性的な服装/ユニフォーム/コスチュームを着用したり、他の方法を使うなどして、性的に関心を引こうとしてはいけません。もしも参加者がハラスメント行為に加担した場合、オーガナイザーは参加者全員にとって快適な環境を維持するために必要な行動をとります。これには、行為者への警告や、返金なしでのカンファレンスからの退場を指示することが含まれます。もしもハラスメントを受けたり、あるいは他の人がハラスメントを受けていることに気づいた場合は、すぐにスタッフに連絡してください。スタッフは名札で見分けることができます。スタッフは、参加者が必要とする時には会場警備や警察への連絡、エスコートその他の必要な手助けを行い、ハラスメントに直面している人の会期中の安全に努めます。ハラスメントに代表されるポリシー違反は、このイベントが皆さんに提供したい価値を毀損してしまいます。私たちのイベントは皆さんが楽しめる場であってほしい。皆さんの参加があってこそ、このイベントはより良いものになります。ご質問などございましたらcode-of-conduct @ rubykaigi.orgまでお気軽にご連絡ください。https://rubykaigi.org/2020/policies
なぜハラスメントが問題視されるのか海外の影響IT業界は採用における人種差別・性差別問題を抱えているBLMも関連する人権だけでなく、社会権(勤労の権利、雇用問題)の問題でもある
なぜハラスメントが問題視されるのか人間関係は超重要「大事にしている」という姿勢を示すモチベーションにも影響する社会的な影響反ハラスメントポリシーを提示しなければ協賛・参加しないという個人や企業がある
なぜハラスメントが問題視されるのか詳しくはブログにも書いたので良かったら参考にしてください「技術系イベントにおけるアンチハラスメントポリシーの効果について」https://takahashim.hatenablog.com/entry/2019/12/22/145034
法人を作ってみる
法人を作ってみる(お金があれば)わりと簡単につくれるお金がなくても作れる方法もあるが、手続きが面倒なのであまりおすすめはしないお金を払って手続きをお願いできる規模でなければ、法人ではなく個人・任意団体での活動がおすすめ任意団体→法人化はよくある
法人を作ってみる非営利型一般社団法人: 自由度が高いNPO法人: 少額で済ませたい・公益性が高い(合同会社):簡単に作りたい(株式会社):ちゃんと儲けたい
法人を作ってみる金額感設立時: 約15万円〜30万円NPOは場合によっては0円運営時: 最低7万円/年(法人住民税)NPO等は減免されることもある収益事業で利益が出ると法人税がかかる
未成年で法人を作れるかできる親権者等の法定代理人の同意が必要民法第5条「1. 未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りでない。」何かと大変そうなので、成人している人も参画させたいそういう人も巻き込める、というのも大事
まだないものを始める
実際に作るプロセスについて起業、スタートアップと似ている『リーン・スタートアップ』『RUNNING LEAN』『小さなチーム、大きな仕事』『組織戦略の考え方』『売れるもマーケ 当たるもマーケ』
作り方についてGetting Real日本語版もインターネット・アーカイブで読めますhttps://web.archive.org/web/20080110101827/http://gettingreal.37signals.com/GR_jpn.php
作り方=育て方小さく作る周りの人の手を借りる
小さく作るいきなり大きいものを作るとリスクが高い未知の困難が多発するムダが多くなる外れると方向転換がつらい
小さく作る小さく作れば回避できることもある少しずつ困難に対処していけばよい必要になってから作ればムダは最小で済むこまめに方向転換できる
小さく作る「ピザ2枚ルール」amazonのジェフ・ベゾスによる5人〜8人のチームにするそれ以上になりそうなら分割する
機能は絞り込むあれもこれも作り込まないいらないかもしれない路線変更するのであれば、作り込んだものは全部ムダになる
機能は絞り込むMVP (Minimum Viable Product)リーン・スタートアップ方面の用語で、「顧客に価値を提供できる最小限の製品」フィードバックが得られる最小のものむしろ、フィードバックさえ得られればよいフィードバックがあれば改善できるので
周りのひとの手を借りる全部自分たちで作り込む必要はない「NIH症候群」「自前主義」 https://ja.wikipedia.org/wiki/NIH症候群
周りのひとの手を借りるすでにあるものを借りるちょうど当てはまるとは限らない最初は我慢してみて、何が必要か分かったら自前で用意してみる
余談:名前重要名前=最小の設計人類は長い説明は読まない(読めない)名前はだいたい伝わる(読まれる)のですごいわかりにくい名前をつけると誤解されやすい
余談:名前重要名前≒メタファーXP初版でのプラクティスの1つ難しいので(?)第2版では削除されたでも上手く使えればすごく強力DDDではユビキタス言語に
試しに何かを作ってみる
試しに何か作ってみる「練習」は大事作ってみると分かることもあるコストをかけすぎないように気をつける物を作る練習+チームを作る練習
試しに作ってみる紙の本ポッドキャスト(or 動画?)勉強会以上は単なる例なので、他に作りたいものがあればそれに取り組んでみましょう(モチベーション重要)
紙の本を作るいわゆる(技術系)同人誌紙の本は印刷・製本の工程が必要部数・予算・締切を考える必要があるたくさん刷った方が得だが、売れ残るとつらい自分の性格が見えてくるかも
紙の本を作る最初はコピー紙くらいから始めてみるのもアリ極力お金をかけたくない(かけられない)! という場合はそういうプラットフォームを使う技術書典10は12月開催予定ですzennとかBOOTHとかもありますhttps://www.youtube.com/c/techbookfest
PodCast流行り廃りがありつつ、最近また少し流行っている?動画でも良いけれど、動画はアテンションを求める方向に流されやすそう(※個人の感想です)じっくり作ってみるには不向きなような
勉強会COVID-19前だと比較的おすすめでしたオンラインだとどうなんでしょうね……やってる人たちはやってるので、興味があれば
まとめ
モチベーションは大事自分のモチベーションを大切にする周りの人のモチベーションも尊重する
小さく作って育てるとにかく削る迷ったら削るMVP早めに小さく失敗する
法人は便利困った時には頼る選択肢を考えておく自分で作ることも考える作るのは意外に簡単だけど、機能させて続けることはそれなりに手間がかかる
– 宇山日出臣「世界はひとりの力で変えられるんです」最相葉月「SF草創期を支えた人々〜矢野徹と福島正実を中心に」(『SFが読みたい! 2008年版』所収)より面白いもの・ことをはじめたら教えて下さい!https://twitter.com/takahashim
付録:ITコミュニティについて
ITコミュニティの話まったく説明する余裕がなかったのですが、去年の法林さんの資料も大変参考になるので見てみてください「ITの話ができる仲間を作ろう ~IT業界とコミュニティ活動~」https://www.slideshare.net/hourin/itit-163474263