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弱いロボットとコミュニケーションについて

たまい
August 05, 2022
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 弱いロボットとコミュニケーションについて

たまい

August 05, 2022
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  1. 弱いロボットと
    コミュニケーションについて

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  2. アジェンダ
    1. 経済的な合理性について
    2. 弱いロボットとは
    3. 委ねる/支えるの関係
    4. RPAではどうなのか
    5. まとめ

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  3. 1.経済的な合理性について
    ユーザーがRPAツールに求めがちなこと
    ⚫ 業務の洗出しを自動でやってくれればいいのに
    ⚫ 最適な作成内容を提案してくれればいいのに
    ⚫ ロボットを自動で作ってくれればいいのに
    ⚫ エラーも自動で復旧・修正すればいいのに
    自己完結できる RPAツールはユーザーを幸せ にするか?

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  4. 1.経済的な合理性について
    ◆ 迅速な自動化が可能
    ◼ ロボット作成の学習コストが減る
    ◼ 業務や使用システムに関する学習が不要
    ◼ 現場との業務洗出しにかかる時間が減る
    ◼ エラー対応にかかる作業時間の減少
    ◆ 現場でのコミュニケーション減
    ◼ 相手の業務・使用システムへの理解が滞る
    ◼ 逆にコミュニケーション・コストがかかる場合も
    ◼ 不測の事態の対応内容を考慮せず人任せ
    ◼ 相手に自己完結することや完璧さを求めすぎる
    ◼ 分断が生まれ不寛容な関係性に
    経営者側
    は幸せ!
    現場は
    幸せ?
    不寛容な関係性が当たり前になっていないか?

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  5. 2.弱いロボットとは
    強い ロボット 弱い ロボット
    ひとりで できるもん これだけは できるもん
    教えてくれれば全部
    できます!
    完璧を目指します!
    機能が限定されるので
    不足しているところは
    協力してください!

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  6. 2.弱いロボットとは
    <例> ゴミ箱ロボット
    引用:頼りないロボット、実は最強!? https://youtu.be/ZWxftCqdFiY
    引用:ICD-Lab 公式Instagram
    https://www.instagram.com/p/CES_nWYHO3c/
    ⚫ よたよたと動く
    ⚫ ゴミの近くまでは移動
    ⚫ ゴミの近くで小さくおじぎ
    ⚫ ゴミの投入を検知したら小さくおじぎ
    頼りなさそうだなぁ……
    ゴミを拾ってほしいと頼られてる感じ
    ゴミ回収を手伝ったらおじぎしてくれた!
    なんとなく達成感!悪い気はしないなぁ
    不足機能を相手に委ねることで
    相手の行動や強みを引き出す!

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  7. ロボットの弱さが生み出したもの
    3.委ねる/支えるの関係
    人 と ロボット
    考え方・価値観を
    少しだけ変えると
    良い信頼関係
    が築ける
    お互いの弱さを補いつつ、その強みを引き出しあい
    ひとつのシステムを作り上げ、つながりを生み出す
    人 と RPA も 同じ では?

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  8. ◆ テクノロジーの進歩による利便性の向上
    3.委ねる/支えるの関係
    これまでのロボットと人の関係性
    テクノロジーの進歩 は 本当に人を幸せにするのか?
    ◆ なし崩しの機能追加主義に陥りやすい
    ◆ システムへの過度の依存心を生み出しやすい
    ◆ 受動的になり豊かな学びを引き出しにくい
    ◆ 受動的になり身体機能の退化を招く
    一般的な価値観

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  9. 利便性
    人の幸せ
    3.委ねる/支えるの関係
    利便性のモノサシではなく
    人の幸せのモノサシで考えると……
    ウェルビーイング の 向上
    ユーザー自らの能力が十分に生かされて
    生き生きとした幸せな状態
    構成要因:自律性・有能感・関係性
    以上のことを踏まえてRPAではどうなのか考えた!
    違う価値観で見てみる

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  10. 4.RPAではどうなのか
    RPAツールの弱さ
    記録後どう作りこむかはユーザーの自由 自律性
    ちょっとした手間や工夫で何でもできる 有能感
    不具合対応のなかでつながり感や一体感 関係性
    RPAツールとユーザーの関係性
    思うがまま自在に使える!
    何だかうまくなった気がする!
    どちらも幸せ!つながりや一体感!
    利便性以外で考えてみる!
    ウェルビーイング 向上には
    • 定期的な勉強会や研修
    • 自主学習やリスキリング
    • 使用ツールへの深い知識
    • 適切な人員配置 etc.
    利便性 人の幸せ

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  11. 5.まとめ
    ① ユーザーとRPAツールとの「委ねる/支える」の関係
    を適切に構築できればユーザーの成長につながる
    ② ユーザーとRPAツールの適切な信頼関係に必要なのは
    利便性とウェルビーイングのバランス
    ③ ウェルビーイングの向上はツールの弱い部分を支える
    ことで自律性・有能感・関係性を感じられるかが重要
    そのための学習をユーザーは積極的に行う必要がある
    ユーザーの心に余裕が出来れば寛容な関係性を築ける!

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