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日経クロステック 経営者・リーダーのためのデータ活用実践フォーラム
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タロウ
November 19, 2025
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日経クロステック 経営者・リーダーのためのデータ活用実践フォーラム
11/11に開催された日経クロステック主催の経営者・リーダーのためのデータ活用実践フォーラム
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タロウ
November 19, 2025
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Copyright © CCC MK HOLDINGS Co.,Ltd. All Rights Reserved. 2025.11.11
過去・現在・未来の取組み 1.3億人のVポイント分析基盤
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2 キャリアと領域 ・営業→システム運用→開発→分析基盤→IT部門責任者 これまでの取組み ・CCCグループにおけるクラウド導入プロジェクト ・分析基盤のSnowflake統合プロジェクト ・今年度 Snowflake Data SuperHeroes 選出 世界105人のSnowflakeコミュニティリーダー 自己紹介 CCCMKホールディングス テクノロジー戦略本部 本部長 松井 太郎
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3 本日お話すること 1. Vポイントについて 2. 過去:分析基盤の歴史 3. 現在:データマネジメントへの取り組み 4. 未来:AIへの取り組み
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4 本日お話すること 1. Vポイントについて 2. 過去:分析基盤の歴史 3. 現在:データマネジメントへの取り組み 4. 未来:AIへの取り組み
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5 Vポイントについて 5 750 万店 16 万店 VISA 提携店 Vポイント 提携店 従来のTカード モバイルVカード 三井住友カード決済 W で 貯 ま る ダブル < 国内 > < 国内 > TポイントからVポイントへの進化 「決済ポイント」と「ショッピングポイント」の融合 統合以前からの主なVポイント提携店 15 万店 統合以後にスタートした主なVポイン提携店 1 万店
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6 About Vポイントについて 6 :日本最大級の会員規模 年代構成比 年間利用V会員数(名寄せ後) V会員数(有効ID数) 1億 3,000 万人 6,310 万人 月間利用者数 3,385 万人 規模 全体利用者の 53.6% 日本総人口の 50.7% ※2024年7月末時点
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7 ライフスタイルアンケートの回答情報:年収・既未婚・子どもありなし 等 志向性(ライフスタイル推計値) 衣食住遊働などを中心に多数の項目で実購買履歴からスコアリング 会員基本情報:性別、年齢、生年月日、居住地 等 アクションスポットデータ(活動地) 購買履歴と住所情報を掛け合わせた、居住地ではない「活動地」の特定・行動分析 生活属性 基本属性 1秒単位のTV視聴データ:地デジ、BSのLIVE・録画視聴 等。視聴者購買分析も可能 マンションデータと連携:賃料平米単価、売買価格、築年数 等 マンション Yahoo! JAPANとの連携:インターネット上の行動履歴からの推計データ 等 電話帳 電話帳データと連携:個人事業主(美容院、歯医者…等)などの特定が可能 TV視聴 WEB行動 最大1.3億人の会員情報 属性 連携データ その他 Value :多様なライフスタイル情報 Vポイントについて
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8 Vポイントについて Solution:Vポイントを活用したカスタマーエンゲージメントサイクルの実現
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9 分析基盤について 分析業務は ビジネスの根幹をなす基幹業務
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10 本日お話すること 1. Vポイントについて 2. 過去:分析基盤の歴史 3. 現在:データマネジメントへの取り組み 4. 未来:AIへの取り組み
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11 10年前の分析基盤の状態は?
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12 分析基盤の課題(15年:私が着任した頃) 配信用 Exadata 分析サービス用 Exadata 分析用 Exadata 基幹用 Exadata ALL Exadata時代 基幹用:Exadata1台から目的別にDBを分離 分析用:アナリストの増加により、DB負荷が激増 分析サービス用:契約企業数の急増によるクエリ性能悪化 配信用:容量問題によりDBを追加構築 Tポイント事業の成長により、 Oracle Exadataがパンク 統計分析 ツール
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13 控えめに言ってもITが事業のボトルネック
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14 ここからモダン化の旅が始まります
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15 分析基盤の課題(15年:私が着任した頃) 配信用 Exadata 分析サービス用 Exadata 分析用 Exadata 基幹用 Exadata ALL Exadata時代 基幹用:Exadata1台から目的別にDBを分離 分析用:アナリストの増加により、DB負荷が激増 分析サービス用:契約企業数の急増によるクエリ性能悪化 配信用:容量問題によりDBを追加構築 Tポイント事業の成長により、 Oracle Exadataがパンク 統計分析 ツール
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16 配信用 Exadata 分析サービス用 Exadata 分析用 Exadata 基幹用 Exadata 統計分析 ツール 基幹用 Exadata 配信用 Exadata 分析用2 Exadata 分析用1 Exadata 基幹用 Exadata 分析サービス用 Vertica 統計分析 ツール 分析用:Vertica移行により、余ったDBを転用 分析用DB2台をデータ同期する構成に変更 ユーザー分散による負荷分散で性能2倍化 分析特化DB(Vertica)採用による余剰DBを分析用へ転用 オンプレ拡張時代 分析基盤の改善(16~17年:既存環境の改善) 分析サービス用:分析特化DBのVerticaを採用 PoC検証→本移行で21倍性能向上
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17 2年後にハードウェアの更改 単純増強するだけのリプレイスで良いのか?
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18 クラウドにチャレンジすべきでは?
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19 当時まだ、「クラウドってなんだか不安・・」という時代でした
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20 クラウド理解を法務・コンプラ・セキュリティ部門と実施 一部門ずつ合意形成してクラウド全体の検証を開始 分析DBは2種検証し、Azure Synapse Analyticsを採用
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21 配信用 Exadata 分析用2 Exadata 分析用1 Exadata 分析サービス用 Vertica 統計分析 ツール 基幹用 Exadata 分析用 Azure Synapse Analytics 基幹用 Exadata 分析サービス用 Vertica 統計分析 ツール クラウドリフトの苦しい道のり クラウド移行時代 分析用:分析用2台統合後性能が出ず、1年以上延期 原因は実運用に則したケースの評価不足 →クエリ対策やDB増強で移行をやり切る 配信用:分析用移行後に追加統合し、コスト削減 3DB統合により性能2倍、コスト30%改善 データ活用:BI(Tableau)導入 分析サービス用: Verticaの進化が少なく将来性を懸念 20年にハード保守期限を迎える 基幹用:分析DBと同時移行は難易度が高く、残置 単純リプレイスをやむなく判断 分析基盤の改善(17~19年:段階的クラウドリフト) 基幹用 Exadata
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22 分析サービス用 Vertica 統計分析 ツール 基幹用 Exadata 分析用 Azure Synapse Analytics 基幹用 Exadata 分析サービス用 Snowflake 統計分析 ツール 真の柔軟性を持つ分析基盤を目指し、Snowflakeを選択 次期基盤への布石 分析用:ユーザー増やBI活用の浸透により負荷が増加 リザーブ契約を増額するも繁忙日は混雑 リザーブド前提の構成には真の柔軟性はない より柔軟性の高い基盤の必要性を感じる 技術調査の結果、Snowflakeに出会う 分析基盤の改革(19~20年:次期基盤PJ①) 分析サービス用:移行PoCで十分な成果→採用を決断 性能同等/柔軟性向上/コスト30%削減 分析用 Azure Synapse Analytics 基幹用 Exadata
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23 分析サービス用 Vertica 統計分析 ツール 基幹用 Exadata 分析用 Azure Synapse Analytics 基幹用 Exadata 分析サービス用 Snowflake 統計分析 ツール Snowflake移行に向けたダブルPoCとAI基盤導入 次期基盤への布石 分析基盤の改革(21~22年:次期基盤PJ②) 分析用:分析サービスの成功を受けて、PoCを開始 アナリスト部門にも協力を要請し、 勉強会や選抜メンバーにて性能や移植性検証 PoCで移植性〇、性能の大幅向上を確認 AI活用:データサイエンスやAI開発のための基盤検討 DatabricksをAI開発の基盤に採用 リソース制限なく、試行錯誤できる環境提供 1.3億人×数百項目のライフスタイル推計を実現 基幹用:分析サービスの成功を受けて、PoCを開始 Oracleの非互換対応や性能検証を入念に実施 分析用 Azure Synapse Analytics 基幹用 Exadata
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24 基幹用 Exadata 分析用 Azure Synapse Analytics 基幹用 Exadata 分析サービス用 Snowflake Azure SynapseからSnowflakeへの移行 分析用DBの統合 分析基盤の改革(23~24年:次期基盤PJ④) 統計分析 ツール 基幹用 Exadata 基幹用 Exadata 統合基盤 Snowflake 統計分析 ツール 分析サービス用:統合基盤に再編 以後、様々な分析サービスを追加 分析用:リザーブ契約終了に合わせ、移行に着手 データ移行と基幹からの連携処理を移行 アナリストのクエリも全て書き換え PoC通りの性能向上を確認し、移行完了 増加を続けるワークロードも吸収 性能は2倍以上、コストは40%削減
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25 基幹用 Exadata 基幹用 Exadata 統計分析 ツール 統合基盤 Snowflake 統計分析 ツール 統合基盤 Snowflake 分析基盤の改革(25年~:次期基盤PJ⑤) Snowflakeを中心とした統合分析基盤の完遂 分析基盤の統合 基幹用:保守切れに合わせ、脱Exadataを完遂 統合基盤へ膨大な集計処理を移行 統合基盤:基幹用DBを統合するも性能劣化なし ・データ二重持ちを解消 ・データ更新リードタイムも1日短縮 ・データ連携開発工数の削減 最終的に性能2倍以上、コスト50%削減 クエリの99%は数秒~5分以内で完了 1時間を超えるクエリが1日に数件程度 迅速な意思決定に貢献できる基盤へ
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26 統合基盤 Snowflake 分析基盤の現在 データ×AI活用に関するチャレンジの加速 統合基盤の拡大 データ活用:統計分析ツールをDataikuへ移行(中) AI活用:機械学習を活用したモデル開発が加速 ライフスタイル推計による高度な顧客分析 スコアリングによる高精度な販促の実現 統合基盤 Snowflake 統計分析 ツール
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27 分析基盤のフェーズと実現したもの ユーザー数 クエリ時間 取引先 分析約20名 数時間、丸1日以上 ポイント提携企業 ワークロード 定期帳票 分析40名+BI数十名 数十分~半日 ポイント提携企業・メーカー他 業界横断分析、BI 分析70名+BI数百名+データサイエンス 数秒~数分 ポイント・多種多様な企業・自治体 多様な分析、BI浸透、AI開発 会員数 1億人 15年~17年 17年~20年 21年~25年 有効V会員数 1.3億人 事業継続性確保のための最適化 事業成長のためのクラウドリフト データ×AI事業実現へのシフト
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28 今までの取組みのまとめ 03 コスト負担が少なく、事業と協力して導く移行計画 02 事業成長の半歩先を睨んだ基盤の拡充 増え続けるワークロードや必要な基盤機能を模索し、事業の将来を見据えて技術革新をし続ける 新技術のリスクを検証しながら挑戦し続けることで、事業-Readyな基盤につながる 01 基幹業務を止めず、モダン化し続ける ビジネスの収益源であるデータ分析=基幹業務 それらを止めることなく、段階的に改善し、モダン化を進め、事業を支える 基幹業務を支える分析基盤を進化させ続けた 10年に渡る挑戦 ハードウェアの保守期限やリザーブ契約の更新時期に合わせた、技術検討→先行導入→本移行 計画的な移行により、費用負担を最小化し、かつ事業側と協力して基盤のモダン化を実現する
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29 過去10年に渡る挑戦から現在の取組みへ
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30 本日お話すること 1. Vポイントについて 2. 過去:分析基盤の歴史 3. 現在:データマネジメントへの取り組み 4. 未来:AIへの取り組み
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31 データマネジメントへの取組み DMBOKのフレームワークを参考に優先順位を付けて取り組んできました 構成要素 説明 ①データガバナンス データ資産の管理と活用に対する計画・監督・統制の枠組み ②データアーキテクチャ 組織のデータニーズを明確にし、データ資産の統合・活用を導く青写真の設計と維持 ③データモデリングとデザイン ジネス要件の分析からデータ構造の設計・構築・テスト・保守 ④データストレージとオペレーション 構造化データの物理的な保存・展開・運用管理 ⑤データセキュリティ プライバシー保護と適切なアクセス制御、ネットワークセキュリティの確保 ⑥データ統合と相互運用性 データの取得・抽出・変換・移動・配信など、システム間データ統合と相互運用実現 ⑦ドキュメントとコンテンツ管理 非構造化データ(文書、画像など)の保存・保護・索引化、構造化データとの統合 ⑧参照データとマスターデータ 組織全体で共有される重要データ(顧客、製品など)の信頼できる情報源の確立 ⑨データウェアハウスとBI 意思決定支援のためのデータの収集、分析、可視化 ⑩メタデータ管理 データに関するデータ(メタデータ)の収集・分類・維持・統合・管理・提供 ⑪データ品質 データが意図された目的に適合していることを定義・監視・維持・改善 一般社団法人 データマネジメント協会 日本支部 より引用 https://www.dama-japan.org/Introduction.html
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32 データマネジメントへの取組み 分析基盤のモダン化と並行して段階的にデータマネジメントを強化 構成要素 現在の状況 ①データガバナンス データ利用目的・個人情報管理ルールを定義し、全社での計画・監督体制を確立 ②データアーキテクチャ 段階的モダン化を策定し、Snowflake中心の統合アーキテクチャを設計・実行 ③データモデリングとデザイン ポイント・基幹系の概念/論理/物理モデルを設計し、継続的に保守・最適化 ④データストレージとオペレーション Snowflake上の構造化データを管理し、ライフサイクルに沿った運用を実施 ⑤データセキュリティ アクセス制御をSnowflakeで一元管理、プライバシー保護、セキュリティ体制強化 ⑥データ統合と相互運用性 ETL処理を標準化し、Snowflakeをハブとしたデータ統合基盤で相互運用性を実現 ⑦ドキュメントとコンテンツ管理 非構造化データ(マニュアル、ドキュメント)の構造化データとの統合を検討中 ⑧参照データとマスターデータ 1.3億人の統一顧客マスタなど、全社共通の信頼できるマスタデータを確立・提供 ⑨データウェアハウスとBI Snowflake/Databricks/Tableauによる分析環境を整備し、意思決定支援を実現 ⑩メタデータ管理 数千テーブルのメタデータを収集管理し、データカタログとしてAI活用に向け強化中 ⑪データ品質 データ品質基準は定義し、監視を実施。欠損・不備のモニタリング強化が今後の課題 本日は一部の事例について紹介させていただきます
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33 データマネジメント:セキュリティの向上 複雑化していたアクセス制御をDB統合による一元化を実現、透明性と運用性を向上 構成要素 説明 ⑤データセキュリティ プライバシー保護とアクセス制御をSnowflakeで一元管理、セキュリティ体制強化
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34 データマネジメント:データ統合 DB統合によりデータ連携の統合を実現し、内製開発にシフト 構成要素 説明 ⑥データ統合と相互運用性 ETL処理を標準化し、Snowflakeをハブとしたデータ統合基盤で相互運用性を実現
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35 データマネジメント:基盤アーキテクチャ 分析基盤として必要なコンポーネントを整備し、事業の根幹となる基盤へ 構成要素 説明 ⑨データウェアハウスとBI Snowflake/Databricks/Tableauによる分析環境を整備し、意思決定支援を実現
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36 データマネジメント:データマートの整備 構成要素 説明 ⑨データウェアハウスとBI Snowflake/Databricks/Tableauによる分析環境を整備し、意思決定支援を実現 統一データマートはIT部門が整備、事業KPIや分析レポートは事業部門の分業制
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37 データマネジメント:メタデータの管理 構成要素 説明 ⑩メタデータ管理 数千テーブルのメタデータを収集管理し、データカタログとして運用 データを価値あるものに変えるため、その意味・目的が分かる状態を実現
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38 データマネジメント:メタデータの拡大 構成要素 説明 ⑩メタデータ管理 数千テーブルのメタデータを収集管理し、データカタログとしてAI活用に向け強化中 さらに今後はAI活用に向けたデータマネジメントへと領域を拡大
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39 現在の取組みのまとめ 03 メタデータの管理がAI-Readyな基盤への最初の第一歩 02 増え続ける利用ケースに対する基盤強化 データマートやアクセス制御やデータカタログなど基盤の整備を実施、 セキュリティを高めつつ、使いやすい基盤の両立を図る 01 基盤のモダン化と合わせて段階的に向上 いきなりハイレベルな取組みは組織が回らない 基盤の変化と合わせて、よりモダンなツールでより効率良く段階的にレベルアップしていく 事業を成長させるためのデータマネジメントの継続的な取組み 地道なメタデータの管理業務が、AI活用を加速させる大事な要素として、 ようやく効果を実感し、重要性も認知されるように
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40 現在の取組みから未来への取組みへ
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41 本日お話すること 1. Vポイントについて 2. 過去:分析基盤の歴史 3. 現在:データマネジメントへの取り組み 4. 未来:AIへの取り組み
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42 分析基盤の構築と共にAIへの取組みを並行で進めてきました 01 AI倫理ポリシーと推進室 ・CCCグループ全体でのAI倫理ポリシーを制定 ・グループ内の専門家を中心にAI推進室を設立 ・ AI推進室を中心に全社での適切な活用の推進 ・社内啓蒙活動(全社員へのE-learning) ・社内表彰を今年より実施(AI innovation賞) 03 SECIモデルの実践 ・企業に散在するナレッジを統合 ・SECIモデルによるAI導入効果を定性的に明確化 ・マニュアル集めではなく、AIによる知の統合 ・形式知を統合し、認知負荷を低減 ・暗黙知を形式知化に変換 02 AI-Readyな基盤の促進 ・データマネジメントによるAI-Readyの推進 ・Databricks/Snowflakeなどのモダンな基盤の導入 ・スキルに応じたAIプラットフォームの提供 04 AIサービスの開発 ・社内Chat-GPT、AI基盤の充実 ・社内AIエージェントによる業務効率化 ・CCC40周年記念サイトでの「AI増田宗昭」の公開 ・段階的にAIへの習熟度を上げて顧客価値向上へ挑戦 AIへの取組み
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43 AI倫理ポリシーの宣言 ホームページでのAI倫理ポリシーの公表とプライバシーセンターでの宣言 人間中心の原則のもと、プライバシーに配慮し、安全にセキュアに AIを活用したサービスを提供してまいります
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44 AI-Readyな基盤へ 分析基盤モダン化とデータマネジメントの推進がAI-Readyな基盤への布石に 要素名 説明 ⑨データウェアハウスとBI Snowflake/Databricks/Tableauなど分析に必要な基盤レイヤーを段階的に拡充
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45 AIによる組織ナレッジの再構築 構造化データ中心のデータ基盤 非構造化データを含む組織のナレッジデータ基盤へ 統合分析基盤 Snowflake BIツール 分析ツール ファイルサーバ Sharepoint Teams AIエージェント 従来の データ基盤 これからの データ基盤 データ分析だけに留まらず、組織の暗黙知・形式知をデータ化し、 今まで以上に組織全体の生産性へ貢献するデータ基盤へ 業務 サポート 業務 自動化 業務 高度化 ナレッジ 統合 業務 効率化 AI分析 統合分析基盤 Snowflake
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46 SECIモデルによる組織のナレッジ統合 SECIモデルとは:90年代に日本で提唱された、ナレッジマネジメントのフレームワーク(野中郁次郎・竹内弘高 提唱) ① 共同化 ② 表出化 ④ 内面化 ③ 連結化 暗 黙 知 形 式 知 暗黙知 形式知 暗黙知と形式知を組み合わせて、新しい知識を創り出すプロセス ① 共同化(Socialization): 個人の暗黙知を、他者の暗黙知と共有するフェーズ(OJT/ペア) ② 表出化(Externalization): 暗黙知を形式知に変換するフェーズ(マニュアル化・ルール化) ③ 連結化(Combination): 形式知同士を組み合わせて、新たな形式知を創造するフェーズ 異なる情報の統合や、複数の報告書の結合などが該当 ④ 内面化(Internalization): 形式知を個人の暗黙知として取り込むフェーズ どの企業も②までは実施してきたが、大量のマニュアルの認知負荷が高く、生産性向上が困難 AIエージェントにより③による組織の形式知の統合が実現可能となってきた
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47 AIによる業務効率化の実現(内製開発中) コーディネーターAI コールセンターの複雑な顧客対応をAIがサポートし、より良い顧客体験を 入会 エージェント ポイント問合せ エージェント キャンペーン エージェント DM エージェント クーポン エージェント ライター(整書) エージェント ドキュメント テーブル テーブル ドキュメント ドキュメント ・多数のマニュアルを参照して行う業務をAIがサポート(③連結化:Combination) ・AIエージェントにより、様々なデータ群を効率良く提供することも可能に 入会キャンペーンに関する お問合せですね 入会の手続き ・~~~~の登録ボタンを押す ・~~~~~~を入力してください ・~~~~~~ キャンペーンの注意事項 ・~~~~~~画面より申込 ・~~~~~の3つの特典から1つを選択 アプリからの入会キャンペーン の手続きを丁寧に回答したい
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48 AIによる仮想人格サービスの実現(提供中) CCC会長である増田宗昭AIを弊社40周年特別サイトで公開中 ・書籍や社内ブログ、インタビューなどを「ナレッジ」とした仮想人格を内製で構築 ・アバターと音声モデルは外部企業と協力して構築し、「AI増田宗昭」を一般公開中
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49 未来への取組みのまとめ 03 AIによる顧客価値向上 02 データマネジメントの拡大(SECIモデル) AI-Readyな基盤の本質は、データマネジメント。 構造化データ(データベース内)+社内に散在する非構造化データもマネジメント対象に 組織の形式知(データ)を統合し、事業生産性にも寄与していくことがこれからのミッション 01 AIの倫理ポリシーと推進体制の強化 自分たちのAI活用目的を宣言し、実現するための体制作りが重要 データ活用の時と同じように全社で協力してチャレンジしていく データ×AIによる顧客価値向上への挑戦 AIを活用したより良い顧客体験を生み出すのが真のミッション 社内活用を通じて品質を確かめながら、1.3億人のV会員への顧客価値向上を目指していきます
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50 分析基盤の過去・現在・未来のまとめ 未来 新しい顧客体験・顧客価値創出への挑戦 現在 データマネジメントによる基盤の充実 インフラ強化+データ活用を推進するための様々な取組み データマートやデータカタログ、アクセス制御など地味に映る業務も多くありますが それらはAI-readyな基盤へつながる重要なアクション 過去 分析基盤のモダン化への挑戦 基幹業務である分析業務を事業成長の中で、事業を止めずに走り続けた10年の歴史 諦めたくなるような大きな課題も、一つ一つ段階的に乗り越えていくことが重要 事業成長とモダン化への挑戦からAIによる顧客価値創造への挑戦へ AIの倫理ポリシーや推進体制をしっかりと作り、全社を挙げたAIへの取組みを進めていく 事業の効率化や自動化に留まらず、新たな顧客体験や顧客価値創りを目指す
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51 最後に 未来への投資を認めてくれた経営陣 IT部門と一緒に歩んでくれた事業部門 テクノロジーの変更には多くの痛みが伴います。 業務の変更や影響を忌避せず、現場への協力を後押ししてくれた事業責任者 DB変更によるクエリ変更などの業務影響を受け入れ、一緒に歩んでくれた事業メンバー テクノロジーへの理解を示してくれたIT部門 まだ事例も少ない新しいテクノロジー群へのチャレンジを認めてくれた歴代の上司やCIO 未知の領域に一緒に走ってくれたエンジニアメンバーや外部ベンダーの皆様 これはある一人の挑戦ではありません いずれも大きな投資であったにもかかわらず、その投資価値を理解してくれた財務部門 今ではなく、将来への価値を理解し、そのチャレンジを承認してくれた経営陣
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52 最後に ご視聴いただいたみなさまへ 今日の説明では、あえて苦労話もお話させていただきました。 AI活用やデータ活用を実現するには多くの準備と挑戦が必要です。 それらは未知の取組みで、長い道のりになることもあるかもしれません。 ですが、それらはきっと素晴らしい未来を実現するに違いありません。 皆さんの現場のチャレンジもぜひ後押ししてあげてください。
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53 まとめ ご清聴ありがとうございました