力学モデルを仮定して我流で習得したフライパンの煽り方を説明する。
我流 フライパンの煽り方2020/03/15 Toshitaka MIURA2020/3/15 (C)2020 by Toshitaka MIURA 1
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概要• 我流で習得したフライパンの煽り方を紹介する。• ここでフライパンを煽るとは、コンロ上で火にかけた鍋だけに力を加えて内容物を撹拌することを指す。• 本方法は、イタリアンレストランのオープンキッチンにおいて料理人がスパゲティとソースとをフライパン上で和える様子を観察し、これをもとに力学モデルを仮定して自宅で実験し有効性を推認したものである。2020/3/15 (C)2020 by Toshitaka MIURA 2
方式概略• 鍋の内容物を撹拌するにあたり、並進方向の力は水平方向にだけ加える。• 内容物に回転のモーメントを与えるのは、鍋の壁面の角度を使って内容物の速度ベクトルを上方・鍋中央方向に向けることによる。• 鍋の壁面の角度を使うことにより、内容物が鍋の外へ飛び出すことなく撹拌できる。2020/3/15 (C)2020 by Toshitaka MIURA 3
具体的方法(1)• 鍋を前方に傾けた状態で前進させ、内容物に前向きの速度を与える2020/3/15 (C)2020 by Toshitaka MIURA 4鍋の進行方向
具体的方法(2)• 鍋を後方に傾け、手前に引く。• 内容物は前進方向の速度を持ったまま壁面にぶつかるまで鍋の中を滑って前進する。2020/3/15 (C)2020 by Toshitaka MIURA 5鍋の進行方向
具体的方法(3)• 鍋の壁面に内容物がぶつかったままさらに鍋を手前に引く。• 鍋の形状と連続性の束縛条件により、内容物先端部は鍋の壁面に沿って垂直内向きの速度を得る。2020/3/15 (C)2020 by Toshitaka MIURA 6鍋の進行方向後ろから押される上方手前向きに跳ね上がる
具体的方法(4)• 跳ね上がった内容物を鍋で受け止める。• 再び鍋を前方へ傾けて前方へ押し出し、(1)に戻る。2020/3/15 (C)2020 by Toshitaka MIURA 7鍋の進行方向
考察• 実験してみると、麺類や粒子状内容物に関しては有効に機能するようであるが、卵焼きや切り身のように大きさのある物体を反転させるのには適さないようである。• 鍋に上向きの力を加えるのでなく水平方向にだけ並進させるので、鍋を火から離さずに撹拌し続けることができる。• 内容物を上方へ跳ね上げる向きを鍋の中央向きに制御するために壁面の角度を使っているので、傾けても鍋の縁が垂直にならない中華鍋で有効かどうかは不明。2020/3/15 (C)2020 by Toshitaka MIURA 8