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公開_20191108_ITの民主化とユーザー部門によるIoTコトはじめ.pdf

Tsutomu Sasaki
November 08, 2019
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 公開_20191108_ITの民主化とユーザー部門によるIoTコトはじめ.pdf

Tsutomu Sasaki

November 08, 2019
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  1. Copyright © LIXIL Group Corporation. All rights reserved. ITの民主化とユーザー部門による IoTコトはじめ

    LIXIL Housing Technology エクステリア事業部 エクステリア商品開発部 第三商品開発室 開発3グループ 主査 IoTクラウド専任 佐々木 義 2019年11月8日
  2. 2 自己紹介 ▪名前 佐々木 義 (つとむ) ▪所属 LHTーJ エクステリア事業部 エクステリア商品開発部

    第三商品開発室 開発3G IoTクラウド専任 社内IoTとIoTセキュリティ(CCDS)で活動中 ▪経歴 産業機械の電気設計を経て、2003年に旧TOEXに入社。 電気系のスキルを生かして商品開発業務に従事し、アフター対応も含めプロダクト ライフサイクルを通した経験有り。 2011年より太陽光発電システムの電気設計をした後、エクステリアに戻る。 現在は、IoTビジネス企画からプリセールス、サーバー開発のプロダクトオーナーとし て幅広く対応中。 ▪アウトプット クラウドベンダーのAWS社、開発パートナーのクラスメソッド社にて本テーマの記 事を掲載いただいた。 「LIXIL AWS IoT」で検索すると出てくる。
  3. 9 毎日10億人以上がLIXILの製品を使用 アメリカ地域 売上収益: 1,720億円 従業員: 8,000人以上 欧州・中東・アフリカ地域 売上収益: 2,140億円

    従業員: 8,000人以上 アジア太平洋地域 売上収益 : 1,710億円 21,000人以上 従業員: 日本 売上収益: 1兆2,756億円 36,000人以上 従業員: 1兆8,326億円 売上収益 128億円 事業利益 150以上の 国と地域 グローバル拠点 100年以上 ブランドの歴史 75,000人以上 10億人 LIXIL製品のユーザー *海外売上高は、セグメント内およびセグメント間の取り引きが消去される前の数値を表示 **直接雇用の従業員数 従業員数 PERMASTEELISA 売上収益: 1,432億円 従業員: 5,700人以上
  4. 15 スマートエクステリアとは 社会とつながる IoT ・ペットの見守り ・ガレージの見守り NEW ホームユニット 屋内カメラ 屋外カメラ

    リンクス ボックス スマート 宅配ポスト カーゲート用 通信ユニット 室内からエクステリア空間までを見守る ホームネットワークシステム スマート宅配ポストが加わりました NEW そしてクラウドサービスで、 社会 サービスとの連携を可能にします。 従来:個人とつながるIoT
  5. 23 スマートエクステリア IoT全体システム ホームユニット (エッジG/W) 宅配事業者 様基盤 ハウスメーカー 様基盤 SmartEXT

    クラウド ルーター インターネット網 携帯電話 網 Wifi Wifi :DECT EXT スマート宅配ポスト 車庫前ゲート リンクスボックス カメラ(屋外・屋内) 人感センサー 中継機 機器メーカー サーバー サーバー連携機器 EC事業者 様基盤 LIXIL ID シェアリング サービス
  6. 24 クラウド開発 -概要- ・「アジャイル開発」 ・「セキュリティ」 ・「マイクロサービス」と「DevSecOps」 【IoTクラウドシステム】 Serverless Architecture AWS

    IoT クラウドサービスをフル活用し、レゴブロックのように各パーツを組み上げることで、変化に 柔軟に対応し拡張できるIoTクラウドシステムを構築しています。
  7. 28 スマートエクステリア IoTサーバーレスアーキテクチャ 【Thing側】 目的ごとに各部位を構成しました。 通常上がってくるイベントを AWS IoT で受け取って処理し たり、ログを保管しています。

    各イベントとログ 動画データの保管 カメラで撮影した動画を、受け取っ たプレサインドURLのバケットに直 接保管しています。
  8. 29 スマートエクステリア IoTサーバーレスアーキテクチャ Thing側であっても、AWS IoT があればそれで済むわけで はなく、予めAPI Gateway + Lambdaを仕込んでおくと、

    いろいろつぶしが効きます。 AWS社にて公開していただいている事例紹介にも載せています。https://aws.amazon.com/jp/solutions/case-studies/lixil/
  9. 31 クラウド開発 -IoTの位置付け- 機械式 スタンドアロン(オフライン) 電気式 個人とつながるIoT ▪オープンエコシステム ▪宅配ボックス KT

    ▪リンクスボックス (単独使用) ▪スマート宅配ポスト+ ホームユニット モノのスマート化(オンライン) Physical スマートエクステリアは「社会とつながるIoT」 へ進化し、 生活に溶け込んだ社会サービスとオープンエコシステムとして連携していきます。 Internet of Things Smart EXT クラウドサーバー 社会サービス User 社会サービス Echo 社会とつながるIoT
  10. 39 ・提案依頼書RFPを元に、対応力、コストなどを総合的に判断し、 パートナーの選定を行いました。クラウドはAWSを指定しました。 クラウド開発 -RFP結果- ・AWS様法人営業及びエンジニアのサポートを受けながらアーキテクチャをまとめ、 RFPをもとにパートナー選定しました。 ・人材難、予算感の乖離により結果として意欲の高かったクラスメソッド様に決定しました。 結果 No.

    提案依頼先 回答 回答内容 特徴 1 A 株式会社 インフラのみ提案 アプリケーションを担当す る人員確保できず。 大手ベンダー。 コールセンター業務対応中。 2 株式会社 B 辞退 アカウント所持条件及び 費用の問題により辞退。 プレミアパートナー。担当窓 口は、過去L-ONE関係者。 ◦ 3 C 株式会社 対応可能。ただし、 段階分けし提案。 要件定義を分けて対応 可能。ちょうどよく人材確 保出来た。 プレミアパートナー。社内実 績有り。 4 株式会社 D 辞退 スケジュールに対応できな い。 中堅ベンダー。 協力会社紹介。 5 株式会社 E 原理試作のみ提案 アプリケーションを担当す る人員確保できず。 某インフラ子会社。 IoT案件経験豊富。
  11. 40 長野勤務 スマートエクステリアのピボットの歴史 開発時の主なマイルストーンとピボット サーバー構築の企画相談を受ける ‘17/8 クラウド技術調査。ハードの仕様は確定。。。 ‘17/10 要件準備~機器メーカー様と仕様調整(ウォーターフォール) ‘17/12

    RFP提示~AWS様によるサポート ‘18/1 RFP回答~CM様に決定 ‘18/2 ★開発スタートAPI仕様書作成~AWS様によるサポート ‘18/3 リファクタリング×3(アジャイル) ‘18/5 ID基盤必須化 ‘18/6 ▪お手伝い延長(年度内) ▪お手伝い開始(年内) ▪お手伝い延長(発売まで) ▲ 発売 ‘18/10 デバイス結合試験開始 ‘18/8 IoTデータ収集基盤に絞り込み ‘18/9 ▪部署異動 主業務へ 東京転勤 ‘18/12 自社 サービス企画 ‘19/1 ①ピボット ②ピボット ③ピボット
  12. 41 本体設計 クラウド開発 -開発体制- ヒューマン ゲートウェイ パートナー様 アプリ設計 パートナー様 Thing・GW

    機器メーカー様 GL 担当 リーダー 担当 パートナー様 リーダー クラウド リーダー パートナー様 アジャイル 開発 ウォーター フォール開発 水平分業 私
  13. 42 クラウド開発 -ウォーターフォールな人たちとアジャイルな人たちと- 機器メーカー様 社内 ウォーターフォール アジャイル ウォーターフォール アジャイル プロセスやツール

    個人と対話 包括的なドキュメント 動くソフトウェア 契約交渉 顧客との協調 計画に従うこと 変化への対応 ソフトスキルをフル活用して、それぞれの価値観・ルールでやり取りをしました。 アジャイルについてはIPA様の読み解き方資料がおすすめです。 アジャイルマニフェスト http://agilemanifesto.org/iso/ja/manifesto.html アジャイルソフトウェア開発宣言の読みとき方 https://www.ipa.go.jp/files/000065601.pdf
  14. 45 ITの民主化 IoTを始める上でおすすめする各POINTを列挙します。 No. POINT WHY 1 新しい価値観 もう世の中は変わっている 2

    自由でいるために 楽しくない。自己組織化できない 3 クラウド&サーバーレスの恩恵はビジネス 側も スモールスタート、スケールが必要 4 マイクロサービスで分割して拡張しやすく これからも世の中は変化していく 5 チームが困らないための準備を怠らない つらいことは続かない 6 プロジェクト運営のためのツール整備 道具はどんどん良くなっている
  15. 46 POINT1 新しい価値観 Think Big! Start Small Scale 世の中のベストプラクティスがそこにあります。 心理的安全性をもとにチームを作りましょう。

    ビジョンの共有 神経も図太く クラウド&サーバーレスで 初期・ランニングコストを 最小化 マイクロサービス&サー バーレスで拡張が容易に 価値を広い観点で。
  16. 49 POINT4 マイクロサービスで分割して拡張しやすく サービス単位 で追加可能 アジャイル 開発 変化に順応 していく 小さく始める

    = あとで拡張 となりますが、マイクロサービスとして責任分界点をもうけて システム間を疎結合とすることで、サービス単位で追加するときに安心して拡張できます。
  17. 54 IoTコトはじめ No. POINT WHY 1 常に学習 わからないことは判断できない。 技術の進歩は激しいが恩恵も多い。 2

    IoTのThingもマイクロサービスの一つ 全部を一気にやるのはキツイけど分けれ ば小さくなる 3 バックグラウンドを活かす 良くも悪くも組織に所属している 活かさない手はない 4 社内ルールを熟知する (開発プロセス、組織、IT統制) グレーゾーンはたくさんあり、何がOKで何 がNGかを知らなければ対応できない 5 とりあえずやる、やめない 早く失敗する。やめるとお客様は離れる まずどうやって始めるのか?そのときハードルとなる項目をどう切り開くか? 印象深い内容を列挙しました。
  18. 65 終わりに 新しい価値観で外を見て仕事をしましょう! 特に大企業(病) にいる人達に。 でも背後には気をつけてね 情シスの方は、ぜひとなりのユーザー部門と、 新しいことを一緒に楽しくはじめてみては いかがでしょうか? サラリーマンであってもオーナーシップを持って、楽しみながら進めましょう。

    ダメでも死ぬわけじゃないんだし。 何かあったときは組織とブランドが毀損することになるので、手続きは踏んでいきましょう。 どのみち事故ったときは当然自分で責任とその結果を引き受けることになりますが、 手続きが取られていれば、それはもう組織の課題です。 会社はその分人件費以上の利益を出しています。