Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
Goにおけるポインタの使いどころ
Search
uji
January 16, 2021
Technology
0
880
Goにおけるポインタの使いどころ
uji
January 16, 2021
Tweet
Share
More Decks by uji
See All by uji
Go標準の暗号ライブラリメンテナンス戦略
uji
3
490
NOT A HOTEL TECH TALK ーSOFTWARE 3.0への道筋ー NEXT Web3 (2024-08-07)
uji
0
120
マネーフォワード ME ブロックチェーン連携機能におけるGoの活用方法
uji
1
190
Goはブロックチェーン領域でなぜ使われ、どのように活躍しているのか
uji
1
650
標準パッケージ初のgenerics利用事例 "sync/atomic.Pointer"
uji
2
750
5分で完全理解するGoのiota
uji
11
6.5k
GoのGC (garbage collector)について理解する
uji
10
7.1k
シンプルなモック生成ツール matryer/moq 使ってみた
uji
0
540
goroutine で panic すると親プロセスをまきこんで落ちる
uji
0
1.8k
Other Decks in Technology
See All in Technology
Data-centric AI入門第6章:Data-centric AIの実践例
x_ttyszk
1
400
偶然 × 行動で人生の可能性を広げよう / Serendipity × Action: Discover Your Possibilities
ar_tama
1
1.1k
モノレポ開発のエラー、誰が見る?Datadog で実現する適切なトリアージとエスカレーション
biwashi
6
800
バックエンドエンジニアのためのフロントエンド入門 #devsumiC
panda_program
18
7.5k
N=1から解き明かすAWS ソリューションアーキテクトの魅力
kiiwami
0
130
Nekko Cloud、 これまでとこれから ~学生サークルが作る、 小さなクラウド
logica0419
2
960
クラウドサービス事業者におけるOSS
tagomoris
1
700
インフラをつくるとはどういうことなのか、 あるいはPlatform Engineeringについて
nwiizo
5
2.6k
エンジニアが加速させるプロダクトディスカバリー 〜最速で価値ある機能を見つける方法〜 / product discovery accelerated by engineers
rince
4
320
飲食店予約台帳を支えるインタラクティブ UI 設計と実装
siropaca
7
1.8k
AndroidデバイスにFTPサーバを建立する
e10dokup
0
250
Oracle Base Database Service 技術詳細
oracle4engineer
PRO
6
57k
Featured
See All Featured
Optimizing for Happiness
mojombo
376
70k
The Straight Up "How To Draw Better" Workshop
denniskardys
232
140k
Rails Girls Zürich Keynote
gr2m
94
13k
Raft: Consensus for Rubyists
vanstee
137
6.8k
Reflections from 52 weeks, 52 projects
jeffersonlam
348
20k
RailsConf 2023
tenderlove
29
1k
The Art of Programming - Codeland 2020
erikaheidi
53
13k
Become a Pro
speakerdeck
PRO
26
5.1k
Designing for humans not robots
tammielis
250
25k
Fashionably flexible responsive web design (full day workshop)
malarkey
406
66k
Easily Structure & Communicate Ideas using Wireframe
afnizarnur
193
16k
Building Applications with DynamoDB
mza
93
6.2k
Transcript
Goにおける ポインタの使いどころ uji @uji_rb
ポインタの使い分け、上手くできてますか? ポインタによる変数の受け渡しは、値をコピーする必要がなくアドレスを渡すだけで完了 するので効率的 しかし、Goにはガベージコレクションがある ポインタを使いすぎるとガベージコレクションの負荷が高くなり、多くのCPU時間を消費す るようになる可能性
この struct を 値渡しする関数 ポインタ渡しする関数 ベンチマークをとって比較すると ポインタ渡しの方が消費CPU時間が多い
どのような場面でポインタは使われるべき?
引数やレシーバを関数内で書き換える必要がある場合 逆に変更を加えない関数は、値レシーバを使っ た方が 「この関数はレシーバに変更を加えない」 というのがシグネシャだけで明示的にできる
コピーを避けたいデータを引数、レシーバにする場合 例: os.File, sync.Mutex
大きな構造体や配列を扱う場合 フィールドが多い構造体や、要素が多い配列はGCの負荷より値コピーの方のコストが 課題になる場合が出てくる 利便性や変更容易性、GCの負荷等を考慮して決める 迷ったらポインタを使う (Go Code Review
Comments)
大きな構造体をスライスに持たせる場合 スライス は cap 以上に append した際や、for ~ range でsliceの要素を取得する際に、
全レコードのコピーが発生する ポインタにしておくとコピーのコストが抑えられる
まとめ 以下の場面ではポインタの利用を検討する • 引数やレシーバを関数内で書き換える必要がある場合 • コピーを避けたいデータを引数、レシーバにする場合 • 大きな構造体や配列を扱う場合 •
大きな構造体をスライスに持たせる場合
参考 zenn の記事にのせてます https://zenn.dev/uji/articles/f6ab9a06320294146733