Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

生成AIツール大全 @ 2025

Sponsored · Ship Features Fearlessly Turn features on and off without deploys. Used by thousands of Ruby developers.
Avatar for Umehara Umehara
September 23, 2025

生成AIツール大全 @ 2025

ランチ勉強会の登壇資料です。

https://supporterz-seminar.connpass.com/event/362820/

生成AIの進化により、エンジニアが使えるツールは急速に増え続けています。
しかし、モデル・プロバイダ・IDE・エージェントなど選択肢が多すぎて「結局どれを使えば?」と迷うことも。
本発表では、私自身が開発業務で様々なツールを試して得た知見をもとに、生成AIツールの全体像と使いどころを体系的に整理して紹介します。
1つでも業務に活かせそうなヒントを持ち帰ってもらえたら嬉しいです。

生成AIを取り巻くエコシステム全体像(Baseモデルとプロバイダ)
IDE・開発支援ツールの紹介と比較(Copilot, Cursor, cline, Windsurf など)
エージェント系ツールの進化(Claude, cline agent, Devinなど)
よくあるユースケースとおすすめツール
自分なりの選び方・使い分けの観点と導入Tips

生成AIツールの全体像とカテゴリ(モデル、プロバイダ、IDE、エージェント)が整理できている
自分の業務に合ったツールを選び、導入・活用する視点が身についている
よくある開発ユースケース(デバッグ補助、コード理解、PRレビューなど)への具体的な活用方法がわかる
「とりあえず使ってみる」から一歩進んだ、戦略的な生成AI活用の入り口に立てている

Avatar for Umehara

Umehara

September 23, 2025

More Decks by Umehara

Other Decks in Programming

Transcript

  1. 仕事: 自動運転系のソフトウェア開発、副業ではWeb開発(フロ ント: TypeScript, React、バックエンド: Python, NodeJS, Go、 インフラ: Terraform,

    aws cdk) 本業、副業ともにLLMを使った開発を行っています。 大学の研究: GCNを用いた医療用アトラスの構築 趣味: バスケットボール、野球観戦(阪神🐅)、ゴルフ⛳ 名前 : 梅原 隆一
  2. LLMとは
 • Large Language Model (大規模言語モデル)
 ◦ 大量のテキストデータを学習し、人間の言葉を理解し、生成する能力を持つ 
 •

    最近では以下の技術も
 ◦ マルチモーダル
 ▪ 自然言語だけではなく、画像、音声、動画も入(出)力できる 
 ◦ Reasoning
 ▪ 単なる応答だけではなく、人間の思考を模擬。AIの思考過程も出力できる 
 ◦ Mixture of Expert
 ▪ 三人よれば文殊の知恵 
 ▪ 異なる特徴を持つモデル(エキスパート)の集合体 
 ▪ タスク(入力)に応じてどのエキスパートをどれぐらい重みづけるか決定 

  3. ざっくりLLMの歴史
 • RNN, LSTM時代(2010年代以前)
 ◦ 入力と1つ(以上)前の出力を使って次を出力 
 ◦ 学習速度に難あり、コンテキストも狭い 


    • Attention, Transformerの登場(2017)
 ◦ 文章をまとまった単位で一括で処理可能に 
 ◦ 学習速度の向上、コンテキストが広く 
 • GPTの登場
 ◦ Generative Pre-trained Transformer(2018) 
 ◦ GPT-3.5 (2022)
 ◦ パラメーター数の急増 
 input
 output
 Model

  4. おすすめBaseModel Claude Sonnet 4
 • オーソドックスで優秀
 • 文脈を理解してくれて雑な 指示でも使いやすい。
 •

    イチオシ
 • (高性能すぎて不要なメソッ ドを生やしがち)
 • Claude Opus 4を使いたいが 高コスト
 Gemini 2.5 Pro
 • コンテキストが長くても理解 してくれて優秀。
 • 設計も実装もバランスが良 い。(気がする)
 OpenAI GPT-4o
 • ClaudeやGeminiと比較する とコーディングは苦手な印 象
 • 設計に関しては、結構使え る
 • Grok4も試してみたがあまりエンジニアリング向け 
 では無さそう
 • 上記は基本的にClosedだが公開されたOpenWeightも 
 ◦ Kimi-K2
 ◦ Qwen3-Coder

  5. 代表的なベンチマーク • MMLU(2021)
 ◦ 歴史、数学、法律、CSといった問題を選択形式で出題
 ◦ 最近のAIだとほとんど80%以上の正答率をマーク。
 • SWE-Bench(2024)
 ◦

    GithubのissueからLLMにPRを作らせてUnitTestがPassするかを検証
 ◦ Claude Sonnet 4がやはり強い。大体60%を解く
 • HLE(2025)
 ◦ Humanity’s Last Exam
 (人類最後の試験)
 ◦ 博士号以上の難易度の問題が並ぶ

  6. クラウドベン ダー系
 • AWS Bedrock
 • GCP Vertex AI Cloud


    • Azure OpenAI Service
 その他
 • OpenRouter
 • Groq
 • 自社モデル
 ◦ ChatGPT
 ◦ Grok
 ローカル
 • LM Studio
 • Anything LLM
 モデルプロバイダ

  7. VSCode • 王道 • copilotによる自 動補完とエー ジェント機能が 使える • 使えるモデルが

    少ない印象 Cursor • 自動補完やエージェント などが標準装備 • UIやショートカットが VSCodeから結構改変さ れていて好き嫌いが分か れそう IDEとLLM Kiro • VSCodeにかなり 近いUI • Spec Driven Development • まだリリースはされ ていないが期待値 は一番かも
  8. Kiro • Kiroの特徴
 ◦ 基本機能
 ▪ MCP, Agent, 自動補完, rulesファイル(steering)


    ◦ Spec Driven Development
 ▪ 仕様書を書いてそれに沿うソフトウェアを作成
 ▪ LLM開発のベストプラクティスをUXに落とし込んだ開発体験
 ◦ Hooks
 ▪ 自然言語で特定の操作の後に自動で走らせる処理を記述できる
 • linterなども使える
 ◦ 使いやすいUX, UI
 ▪ VSCodeのUIのいいところ + Kiro独自のUI
 ▪ Claude Codeのような設定を自然言語+わかりやすいUIで表現

  9. Spec Driven Development(SDD) • 3種類のドキュメント
 ◦ requirements.md
 ▪ 要求仕様をEARS形式でかく(WHEN ~~

    THEN SYSTEM …)
 ◦ design.md
 ▪ ワークフローやアーキテクチャ図からテストに用いるライブラリまでプロ ジェクト全体の技術的な設計が書かれる
 ◦ tasks.md
 ▪ 実際に作業するタスクリスト
 • 人は数行のプロンプトを伝えるだけでLLMがこれらを書いてくれる。
 ◦ チェックするだけで良いのですごく楽ちん

  10. Kiroを使ってみた • 今回作ったアプリ
 a. AIのPRレビューと実装のサイクルを自動化するアプリ
 • 流れ
 a. KiroでPRを作る
 b.

    gemini code assistが自動でPRをレビューしてくれる
 c. →PRにコメントをついたことを確認してKiroのエージェントにコメントついたか ら直してとお願い
 d. b,cのループ(一定回数)
 e. 手動でマージ

  11. イマイチな点 • どのタスクから進めればいいかわからない
 ◦ ユースケースなどの高レイヤーから実装
 ▪ ちゃんと動くんだろうかという不安を持ちながらレビュー
 ◦ repositoryなどの低レイヤーから実装
 ▪

    不要なメソッドを生やしがち。レビュー負荷の増大やtokenのコストが非 線形に増える
 • タスク1つ1つの粒度が大きい。
 ◦ PRが大きくなりがちでレビューするのが大変。
 • まだまだ細かいバグが多い。
 • (KiroというかLLM全体の問題)
 ◦ エラーハンドリングが雑すぎる
 ◦ 型ヒントが雑すぎる。
 ◦ Steeringで一定の改善はできる。

  12. CI / CD PR Agent • OSS • PRのtitle, description

    の自動記載 • PRの自動レビュー&自 動修正 gemini code assist • 無料で使えて、レビューの 精度も良い。 • ちゃんとREADME.mdな どを読んでレビューしてく れる。 • 日本語対応が弱いのが ネック。(日本語指定しても たまに英語で返ってくる)
  13. エージェント型 devin
 IDE搭載Agent
 • Github Copilot(VScode)
 • Cursor, Windsurf
 •

    Kiro
 • 大体どれも似たり寄ったりの機能 
 • 完全自律型
 エージェント
 • 本当に人みたいに働く
 • slackやgithubの連携など本当に人みた い。
 • (初期)コストが高い
 (最近500ドル → 20ドルに下がった) 
 • OSS版としてOpenHandsがある
 ClineやClaudeCodeなどの単体?のAgentも存在。 
 IDE搭載Agentよりも体感として2,3倍速い印象。 
 従量課金を許容できるならアリかも。 

  14. devin使ってみた
 • 完全自律型なのでタスクを任せっきりにできるのが⭕
 ◦ 作業完了したらビープ音鳴らしてくれたり通知くれたりするのが良い。 
 • 出てくるコードの質も⭕ 
 ◦

    (claude sonnet 4とかよりも自然な感じ) 
 • コンテキストが途切れない⭕
 ◦ 途中で指摘をすると、その指摘内容が次回以降のタスクに自動で引き継がれる 
 • Devin Wikiが便利⭕
 ◦ Wikiには内容だけではなく、根拠となるソースも書かれる。 
 • (くそ)高けぇ❌
 ◦ そもそも1タスクにかかる時間が長いので必然とコストも高め。 
 ◦ 丁寧にコンテキストを読んでくれてる感じ。 
 ◦ 使ってなくても自動スリープするまで課金されちゃう 
 ◦ 小規模コードベース x kiroによるドキュメントでも10分ぐらい使って15$ 
 (cline x claude opusとかに比べると安いが) 

  15. MCP
 • Model Context Protocol
 • LLMモデルと外部リソースの間で通信する仕組み
 ◦ AIモデルのための仮想的なUSBとも言われる 


    • LLMモデルが知らない事を教えられる
 ◦ 今日の天気は?
 • LLMモデルにツールを使わせることができる
 ◦ ファイルの操作
 ◦ Githubの操作
 LLMエージェントには必須の機能

  16. おすすめMCP
 Github MCP • githubのほとんどの操 作をLLM経由で実行 可能。 • PRの自動修正もエー ジェントに任せることが

    できる Context7 • 各ツールの最新ドキュメン トをLLMに参照させること ができる。
  17. Github MCP x gemini code assist
 PR作って
 PR作成
 コードレビュー
 •

    LLMモデルによって観点が異なる
 • 異なるモデルで実装→1次レビュー
 を行うことでより標準的で可読性の高 いコードを作れる

  18. Github MCP x gemini code assist
 PR修正して
 +修正できたら
 レビュー依頼して
 レビューコメント収集

    
 修正完了後
 再push
 再レビュー
 • 自動でLLMがコード品質を高めてくれるループが完成!

  19. コスパの良い使い方 • 小規模な開発補助ツール
 ◦ メンテナンスする必要がない。数プロンプトでできることも
 ◦ 数十行のシェルスクリプトなど
 • デバッグ補助 


    ◦ デバッグコードのprint文を大量に差し込んでもらう。
 • 大規模コードベースの解析
 • PRの一次レビュー
 • ドキュメンテーション
 1. 人があまり介入しなくても良い
 2. 動作確認する手間がかからない

  20. ドキュメンテーションの大事さ
 • LLMエージェントはいつも新人
 ◦ 新しいタスクのたびにコンテキストが0に戻る 
 ◦ 毎タスクごとに新人が担当するようなもの 
 •

    生のコードを読ませるのは大変
 ◦ コンテキストを食う、時間もお金もかかる 
 ◦ 要約したREADME.mdなどのドキュメントがコスト的にも時間的にも大事 
 • ドキュメントの執筆のコスト
 ◦ ドキュメントもLLMに書かせることで執筆のコストが減る 
 • rules管理
 ◦ コーディング規約やコミットメッセージなどの規約を明文化しておく 
 ◦ ai-doc-sync などを使って複数プラットフォームでruleを管理する 

  21. スクラップ&ビルドを怖がらない • LLMだと急速に技術的負債がたまる
 
 • 負債はトライアンドエラーを速く回すための借入(debt)という考え方
 ◦ 意味のないプロダクトを綺麗に作っても仕方がない。
 ◦ 意味のある/ないは実際に使ってみる(もらう)までわからない。


    ◦ 負債(借入)をある程度許容して速く学習する。
 
 • 負債の解消もLLMで速くできるようになっている。
 ◦ (コストの問題もあるが)良い/悪いコードの審美眼があればLLMを使って 負債を素早く解消することが可能に。
 
 • LLMを簡単なところから使っていって慣れる。

  22. 最後に、LLMとキャリア • LLMは本当に生産性(≠PR通過率)を高めてくれるのか
 ◦ ある研究では実はAIが生産性を落としていることが報告されている。
 ◦ 生産性が落ちているのにも関わらず被験者は生産性が上がったと錯覚して いた。
 
 •

    当面は自分で書いた方が生産性が高い可能性
 • LLMを使った開発が今後改善されていく可能性
 • (自分のためにも、AIのためにも)開発者自身のスキルアップは必要
 • LLMを用いた開発手法は継続的にキャッチアップする必要がある。

  23. v0.dev
 • Vercel製のUI生成 ツール
 • 他のユーザーが作っ たプロトタイプを使え る
 • Shadcn

    + Tailwind 構 成でモダン
 google AI studio
 • 少ないプロンプトで綺麗 なプロトタイプを作って くれる。
 • vite + reactのシンプル な構成で作ってくれる。
 • GCPのCloud Runにデ プロイ可能
 プロトタイプ作成

  24. • 獣医の知人
 • プログラミング経験皆無
 ◦ エクセルですらさわれない 
 • 数時間で左のようなアプリ作成
 •

    動作確認が取りやすいアプリケーション ならエンジニア要らなくなるんだろう なぁ...
 Google AI Studio