Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
Goでリフレクションする、その前に / Kansai.go #1
Search
utagawa kiki
May 25, 2024
Programming
4
3.6k
Goでリフレクションする、その前に / Kansai.go #1
Kansai.go #1 LT
https://umedago.connpass.com/event/316604/
utagawa kiki
May 25, 2024
Tweet
Share
More Decks by utagawa kiki
See All by utagawa kiki
go test -json そして testing.T.Attr / Kyoto.go #63
utgwkk
4
520
自動で //nolint を挿入する取り組み / Gopher's Gathering
utgwkk
1
1.3k
ゆるやかにgolangci-lintのルールを強くする / Kyoto.go #56
utgwkk
2
2.6k
君たちはどうコードをレビューする (される) か / 大吉祥寺.pm
utgwkk
21
16k
Dive into gomock / Go Conference 2024
utgwkk
14
8k
Go製Webアプリケーションのエラーとの向き合い方大全、あるいはやっぱりスタックトレース欲しいやん / Kyoto.go #50
utgwkk
7
4.2k
ありがとう、create-react-app
utgwkk
4
11k
mockgenによるモック生成を高速化するツール bulkmockgenのご紹介 / Kyoto.go #43
utgwkk
2
2.5k
SPAでもデータをURLでシェアしたい / Kyoto.js 19
utgwkk
2
2k
Other Decks in Programming
See All in Programming
外接に惑わされない自システムの処理時間SLIをOpenTelemetryで実現した話
kotaro7750
0
130
NIKKEI Tech Talk#38
cipepser
0
330
ALL CODE BASE ARE BELONG TO STUDY
uzulla
28
6.8k
三者三様 宣言的UI
kkagurazaka
0
290
バッチ処理を「状態の記録」から「事実の記録」へ
panda728
PRO
0
210
TransformerからMCPまで(現代AIを理解するための羅針盤)
mickey_kubo
7
5.8k
なんでRustの環境構築してないのにRust製のツールが動くの? / Why Do Rust-Based Tools Run Without a Rust Environment?
ssssota
14
47k
エンジニアインターン「Treasure」とHonoの2年、そして未来へ / Our Journey with Hono Two Years at Treasure and Beyond
carta_engineering
0
460
AI 駆動開発におけるコミュニティと AWS CDK の価値
konokenj
5
290
フロントエンド開発のためのブラウザ組み込みAI入門
masashi
7
3.6k
釣り地図SNSにおける有料機能の実装
nokonoko1203
0
200
マンガアプリViewerの大画面対応を考える
kk__777
0
420
Featured
See All Featured
Refactoring Trust on Your Teams (GOTO; Chicago 2020)
rmw
35
3.2k
Building Adaptive Systems
keathley
44
2.8k
個人開発の失敗を避けるイケてる考え方 / tips for indie hackers
panda_program
116
20k
RailsConf 2023
tenderlove
30
1.3k
Build your cross-platform service in a week with App Engine
jlugia
234
18k
Designing for Performance
lara
610
69k
The Invisible Side of Design
smashingmag
302
51k
How to train your dragon (web standard)
notwaldorf
97
6.3k
Connecting the Dots Between Site Speed, User Experience & Your Business [WebExpo 2025]
tammyeverts
10
630
VelocityConf: Rendering Performance Case Studies
addyosmani
333
24k
Faster Mobile Websites
deanohume
310
31k
Why You Should Never Use an ORM
jnunemaker
PRO
60
9.6k
Transcript
Goでリフレクションする、その 前に Kansai.go #1 @utgwkk (うたがわきき)
自己紹介 @utgwkk (うたがわきき) 株式会社はてな Webアプリケーションエンジニア in 京都 好きなパッケージはreflect
ここで宣伝 Go Conference 2024 (6/8) で登壇します Dive into gomockというタイトルでやります 渋谷で会いましょう
リフレクション 実行時にプログラムの情報を読み書きすること Goでは、主にreflectパッケージを使うことで実現できる 例: 実行時に型情報を取得する、struct tagの情報を取得する、など
こんなとこにもリフレクション (1) encoding/json パッケージによるJSONシリアライズ・デシリアライズ type S struct { X int
`json:"x"` Y string `json:"y" Z int `json:"z,omitempty"` } b, _ := json.Marshal(S{X: 100, Y: "hello"}) fmt.Println(string(b)) // {"x":100,"y":"hello"}
こんなとこにもリフレクション (2) github.com/jmoiron/sqlx を使ったDBアクセス type User struct { Id int
`db:"id"` Name string `db:"name"` } user := User{} _ = db.GetContext( ctx, &user, `SELECT * FROM user WHERE id = ?`, id, )
こんなとこにもリフレクション (3) github.com/caarlos0/env を使った環境変数のパース type Config struct { Addr string
`env:"ADDR"` IsLocal bool `env:"IS_LOCAL" envDefault:"false"` } cfg := Config{} _ = env.Parse(&cfg)
リフレクションを使いたくなったらまず立ち止まる 生きていると一度はリフレクションを使いたくなる (こともある) ここでいったん深呼吸しましょう それ、リフレクションじゃなくてもできるのでは??
素直に実装する まずは素直に書いてみましょう…… 型やinterfaceをうまく活用すると実現できるかもしれない 分岐の数が限られているなら素直に書いたほうが早い
ジェネリクス Go 1.18からジェネリクスが導入された スライスやmapに対する操作を書きやすくなっている any型の登場頻度が減っている
コード生成 対象となるデータ型が限られているなら非常に有効 リフレクションよりも高速であることが期待しやすい コード生成特有のテクニックは求められるかも
それでもリフレクションを使うなら ようこそリフレクションへ
リフレクションは黒魔術 実質的にany型しかない (動的型だと思って書く) ランタイムの気持ちになりながらコードを書く 前提条件チェックに失敗するとすぐpanicする
リフレクションが有効な場面 対象となるデータ型の範囲を絞れない (ライブラリとか) 型やinterfaceを活用するだけでは実現できない 実行時の型情報にアクセスしたい struct tagを活用したい 実行速度やメモリ効率をさほど気にしなくてもよい
リフレクションを使うプログラミングのコツ デバッガを差し込む (あるいはprintデバッグする) ランタイムの気持ちになる ポインタと値が厳密に区別されることを頭に叩き込む reflectパッケージのドキュメントや実装を読む リフレクションを使ったライブラリの実装を参考にする
リフレクションを使ったライブラリの実装を参考にする よく使われている・テストされているライブラリは考慮が行き届いているだろう このあたりが読みやすい (発表者の意見です) github.com/caarlos0/env github.com/jmoiron/sqlx
まとめ リフレクションを使わずに解決できないか、最初に検討しよう 用法用量を守って正しくリフレクションと付き合おう リフレクションで手札が広がるのと同時に、自分の身を自分で守ることになる
最後に宣伝 Goのリフレクションと向き合う同人誌を書きました (去年の冬に) booth.pm で購入できます https://utgwkk.booth.pm/items/5376961