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歩ける全天球動画の話

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December 04, 2019

 歩ける全天球動画の話

2019/12/04 XR Kaigi 2019
コミュニティオーガナイズドセッション
xR Tech Tokyo枠として、お話しさせて頂いた内容です。
https://xrkaigi.com/session/s73.html

当日はOculus Quest/Linkを利用し、VR内から歩ける全天球動画の映像を中継しつつ発表させて頂きました。

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December 04, 2019
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Transcript

  1. 会社紹介 • 創業者   喜多 泰祐 • 設立年月 2006年4月 • 社員数

      41人 • 勤務地   東京 九段下 • 事業内容 • コンピュータシステムの技術コンサルティング • コンピュータシステムの開発 • 情報提供 / 情報処理サービス • セールスプロモーションの企画 / 立案
  2. 歩ける全天球動画の紹介 • 全天球動画を撮影 • 空間の立体形状を作成 • 撮影時のカメラ座標を原点として設定 • 立体形状に専用のシェーダを設定 •

    原点から各ピクセルの向きを求める • 向きからUV座標を求める • UV座標を元に全天球動画から色を取得 • 立体形状のピクセル毎に色を設定 ※素材提供:HOME360様
  3. 技術的な特徴 • 人や物より、環境を見せやすい • 歩けない全天球動画と比べると… • 没入感が高く、6DoFを生かせる • 立体形状を作成する手間がかかる •

    フルCGと比べると… • 写実的で、低コスト • フォトグラメトリと比べると… • 動画対応、透明なもの、光沢があるものに強い? • 手間がかかるのは同じ
  4. 対応状況 • 対応ゲームエンジン • Unity • 対応VRHMD • Windows PCベース(Oculus

    Rift、HTC VIVEなど) • Androidベース(Oculus Quest、HTC VIVE Focusなど) • 配布方法 • 実行ファイル ※汎用プレイヤは準備中 • 提供方法 • ライセンス、SDK提供、受託開発など • プラットフォーム開放 ※汎用ツールは準備中
  5. トンネル水槽デモの工夫と知見 1. 最初のデモとして作成 2. アクリルの向こうは立体感が無くても違和感が少ない 3. 水槽とコースティクスで動画である利点が生きてる 4. 暗いと立体形状が粗くても違和感が少ない 5.

    地面に三脚の影が張り付いてて面白い 6. 違和感が少なく、何が凄いのか伝わらない a. 歩けない→歩けるを切り替えると伝わりやすい 7. 副産物として、通常の全天球動画も綺麗 8. 4K動画/GoPro Hero3×6台 ※素材提供:HOME360様
  6. 滝デモの工夫と知見 1. 技術の弱点を例示するデモとして作成 2. 遮蔽に弱い a. 手摺が二重に見える問題は、手摺の奥を黒くフェード 3. 複雑な形状に弱い a.

    近景:足場と一番近くの木の幹のみ形状を作成 b. 遠景:滝や樹木の手前までの大きさの球 4. 近景と遠景を別撮りにすれば解決しそう 5. パーティクルで水しぶきを表現 6. 4K動画/Insta360 Pro ※素材提供:Visualize Vision様
  7. 新築住宅デモの工夫と知見 1. 静止画を組み合わせたデモとして作成 a. 部屋、廊下、屋外の3か所を撮影して合成 b. 静止画なら8K以上でも対応可能 2. CGの家具を合成 a.

    三脚の影はカーペットで隠蔽 b. PC版ではテレビに反射を設定 3. 画像の境界線の明度が異なる 4. 12K静止画(屋外は7K)/Insta360 Pro & Insta360 One