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ビジネス職が分析も担う事業部制組織でのデータ活用の仕組みづくり / Enabling Data...

ビジネス職が分析も担う事業部制組織でのデータ活用の仕組みづくり / Enabling Data Analytics in Business-Led Divisional Organizations

Data & Analytics 井戸端会議 #03 「データアナリストから見たデータ基盤」
https://data-analytics-idobata.connpass.com/event/356245/

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Hiroka Zaitsu

July 11, 2025
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  1. ペパボで目指すもの DX Criteriaとデータ駆動 DX Criteria (v202506) - 企業のデジタル化とソフトウェア活用のためのガイドライン 5つのテーマのうちの1つが「データ駆動」 マーケティング自動化

    データを元にサービスの振る舞いを変える、サービスの動的改善 意思決定の自動化 意思決定に必要な指標を計測可能・明確にして自動化を可能にする 例)統計的な判断 意思決定後のシステム挙動の変更も自動化する 例)バンディットアルゴリズム 7
  2. これまでの経緯と困りごと データ基盤立ち上げ当初の状況 - 2016年 全社基盤として設計 当時大規模投資を行っていたminne事業部で開発 主な開発者: minneのシニアエンジニア1名 主な利用者: minneのディレクター1名(@zaimy)

    開発者と利用者が同じ小さな組織の中にいてスキルセットも備わった状態 データを活用した施策の実行サイクルが回っていた 種々の情報の可視化や行動ログに基づくユーザーセグメントの利用など 15
  3. 改善の試み 実施した4つの取り組み 1. Team Topologiesの導入 チームタイプとインタラクションモードの見直し 2. ELTモデルに基づく責任範囲の明確化 データパイプラインの各段階での責任分担 3.

    Transform層のフレームワーク化 dbtへの移行とAirflow DAGのテンプレート化 4. ディレクターの基盤チーム加入によるサポート強化 利用者視点での支援とドキュメント・メタデータの整備 19
  4. 改善の試み Team Topologiesの導入 - チームタイプ 組織のチーム構造を適切に設計する方法論 4つのチームタイプ 1. ストリームアラインドチーム: 価値の流れに沿って作業

    2. プラットフォームチーム: セルフサービス機能を提供 3. イネイブリングチーム: 他チームの能力獲得を支援 4. コンプリケイテッドサブシステムチーム: 専門知識が必要なサブシステムを担当 20
  5. 改善の試み Team Topologiesの導入 - インタラクションモードの見直し 3つのインタラクションモード 1. コラボレーション: 2つのチームが密に協力 2.

    X-as-a-Service: 一方が他方にサービス提供 3. ファシリテーション: 一方が他方の学習を支援 改善内容 従来はX-as-a-Serviceが主体 コラボレーション、ファシリテーションを増やした 22
  6. 改善の試み ELTモデルに基づく責任範囲の明確化 改善前: ELTの責任範囲が曖昧 失敗時などは「事業部とデータ基盤チームで面倒を見る」という建て付け 実際はデータ基盤チームが対応することがほとんど 改善後: 責任範囲を明確化 Extract &

    Load: データ基盤チーム Transform & サービスアプリケーションへのReverse EL: 事業部 SaaSなどへのReverse EL: データ基盤チーム 共通化しやすい部分はデータ基盤チーム、ドメイン知識が必要な部分は事業部 23
  7. 改善の試み Transform層のフレームワーク化 改善前: DWH上のTransformはすべてAirflow DAG Pythonコードを書けば何でもできる BigQueryなどGoogle Cloudサービスの実行、Pythonコードの実行など 柔軟性は高いが習得が困難 改善後:

    用途に応じて最適化 DWH上のデータ変換のみ → dbt on Airflowに移行 DAGが必要だが再利用可能なパターン → DAGをテンプレート化 事業部別、やりたいこと別に10行程度のコード追加で生成可能にした 24