Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Sign up for free
Menu
Search
Features
All features
Private URLs
Password Protection
Custom URLS
Scheduled publishing
Remove Branding
Restrict embedding
Deck Collections
Notes
Features
All features
Private URLs
Password Protection
Custom URLS
Scheduled publishing
Remove Branding
Restrict embedding
Deck Collections
Notes
Explore
Featured decks
Featured speakers
Programming
Technology
Storyboards
Explore
Featured decks
Featured speakers
Programming
Technology
Storyboards
Pricing
Search
Sign in
Sign up for free
AIエージェントがあれば技術書なんてすぐ書けるでしょ→無理でした
Search
Sponsored
·
Your Podcast. Everywhere. Effortlessly.
Share. Educate. Inspire. Entertain. You do you. We'll handle the rest.
→
watany
July 23, 2026
Technology
1.6k
7
Share
Embed
Copy iframe code
Copy JS code
Copy link
Start on current slide
AIエージェントがあれば技術書なんてすぐ書けるでしょ→無理でした
Qiita Tech Festa Dayで講演した内容です
watany
July 23, 2026
More Decks by watany
See All by watany
仕様駆動開発の消費期限
watany
20
9.7k
穢れた技術選定について
watany
22
8.8k
Alphaモジュール使っていいのかい!?いけないのかい!?どっちなんだいっ!?
watany
1
440
The Tyranny of Not Measuring
watany
5
530
新しいVibe Codingと”自走”について
watany
6
600
Equip GitHub Copilot CLI
watany
3
1.6k
SkillsをS3 Filesに置く時のあれこれ
watany
4
2.6k
App Runner最近使ってなかったのなんでだっけ
watany
1
180
CDK Deployのための ”反響定位”
watany
5
1.2k
Other Decks in Technology
See All in Technology
AIを活用するために決めた "やらないこと" - 価値に注目する / Not betting on AI
soudai
PRO
3
570
すぐできる衛星通信対応 あとは山奥に行くだけ
tatetate55
0
140
Claude in Chrome 入門 / Introduction to Claude in Chrome
cielo1985
0
880
30座EKS, 180次升級淬煉的EKS Upgrade Skill 的歷程
eric8230
0
210
Von-Neumann Machines, Dreams & The Futures of IT
ufried
0
120
品質と信頼性を地続きにする
grimoh
2
860
Azure Serverless 2026:Production-ready な AI エージェント基盤 / Azure Serverless 2026: Production-Ready AI Agent Platform
miyake
2
460
C#未経験の僕がAIに読めるコードを書かせるまで
maguroalternative
0
200
AIで社員の自主発信に広報目線を組み込む
_mossann_t
0
140
作って終わりじゃないサーバーレス 〜9年運用する大規模EC物流API基盤の設計・運用のリアル〜
zozotech
PRO
0
400
ソフトウェアDNAとクラウドエージェントのススメ
cloudace
0
120
現場で役立つ技術負債の効果的な返済方法
masuda220
PRO
9
4.9k
Featured
See All Featured
Bash Introduction
62gerente
615
220k
The Success of Rails: Ensuring Growth for the Next 100 Years
eileencodes
47
8.3k
The Cost Of JavaScript in 2023
addyosmani
55
10k
AI Search: Implications for SEO and How to Move Forward - #ShenzhenSEOConference
aleyda
1
1.4k
Marketing to machines
jonoalderson
1
5.8k
Beyond borders and beyond the search box: How to win the global "messy middle" with AI-driven SEO
davidcarrasco
3
240
The Web Performance Landscape in 2024 [PerfNow 2024]
tammyeverts
12
1.3k
職位にかかわらず全員がリーダーシップを発揮するチーム作り / Building a team where everyone can demonstrate leadership regardless of position
madoxten
69
65k
How to optimise 3,500 product descriptions for ecommerce in one day using ChatGPT
katarinadahlin
PRO
3
3.8k
Put a Button on it: Removing Barriers to Going Fast.
kastner
60
4.6k
Measuring & Analyzing Core Web Vitals
bluesmoon
9
1k
HTML-Aware ERB: The Path to Reactive Rendering @ RubyCon 2026, Rimini, Italy
marcoroth
5
710
Transcript
None
About Me 渡邉 洋平(watany) • • • • 所属:NTTテクノクロス株式会社 AWS
Ambassadors(2024〜) JAWS-UG東京(AWSコミュニティ) 運営 寄稿:CodeZine ◦ 仕様駆動開発への期待と誤解 2026年5月2日(土)発売 https://www.sbcr.jp/product/4815636593/ 2
技術書(単著)を書きました - 買って読んで欲しい! - 対象読者: - ⽣成AI×システム開発を調べてもネットの場 当たり的な情報に振り回されて困っている - Agentの使い⽅をどこから学び始めるべきか
わからない - ⾃分は⼤丈夫でもチームメンバが後をついて こない時、渡す本がない 2026年5月2日(土)発売 https://www.sbcr.jp/product/4815636593/
AI活⽤×執筆のジレンマ ※個⼈の信念です。 - 「AIにシステム開発を委ねましょう!」と 書いたのに、AIに執筆を委ねない理由を 並べるのは道理に合わない - とはいえ、LLMに出⼒させた⽂章は、 AI臭くて使い物にならない 2026年5月2日(土)発売
https://www.sbcr.jp/product/4815636593/
AI Slop(⽣ゴミ) 圧倒的な量に対して内容の薄いコンテンツへの揶揄 海外版流⾏語⼤賞の1つが「スロップ(汚物)」に決定、「AIスロップ」のように使われる⾔葉 https://gigazine.net/news/20251217-merriam-webster-word-of-the-year/
AI Slop ⽂章の”臭い” ⽂章における代表的なAI Slop - 語彙:「構造」「⾜場」「刺さる」「効く」「置く」「emダッシュ(—)」 - 構⽂:Markdown強調、コロン付き箇条書き(- hogehoge:
fugafuga) - 構成 - 章‧節でのサブタイトルの多⽤ - クリフハンガー(続きが気になる中途半端な終わり) - バイアスの⽋如(書き⼿の極論‧傾向に対する、過度な調整) - LLMの予測可能性(=前の話から想定できる地点へ着地してしまう)
AI Slopの脱臭に関する是⾮ - そのAI臭を消す努⼒は、誰のためにやって いるのか - 「品質改善」「ロンダリング」 - なぜAI臭さを消したいのか? -
「責任を負う」「外注の痕跡を消す」 https://x.com/ktrmnm/status/2078763563733414102
”AI Slop”を脱臭するアプローチ Skilsの例 - blader/humanizer - Wikipedia:Signs of AI writingに基づき、AI出⼒で頻出のパ
ターン(33観点)を検出して⾃然な⽂章に修正するスキル - k16shikano/japanese-tech-writing - ⽇本語の技術⽂書を書かせたり推敲させるための⽇本語⽂章 規範スキル
”AI Slop”を脱臭するアプローチ - 執筆中は⾃前Skill‧Commandを試していた - 内容は後述 - Linterも試していた - textlint-rule-preset-ai-writing
textlint-rule-preset-ai-writingを試す https://zenn.dev/hibara428/articles/a4235e23f04110
結論として採⽤できなかった 決定論的フィードバックは、⽂章の質に寄与できない - Linterで「AI⽂章あるある」を刈り取ると、⼈間らしい⽂章ではな く、単に別のバイアスを持った⽂体になった - アンチパターンを機械的に添削した結果、かえって単調な⽂章に なってしまった - 漢字の閉じ開き、もの‧ことの撲滅
- LLMなりに⼈間らしさ(機械翻訳らしさ)を踏まえて出⼒しているの で、AI Slopの特徴を全て消すと、違和感が増す可能性 - 例:スラングを意識しすぎると却って話し⾟くなる
どうしたか
1. ⾃分の真似をさせる ⾃分の⽂体‧スタイルを”蒸留”する - 「⽂体や構成は@watanyの公開記事や登壇スラ イドを読んで理解し、参考に執筆Skillを作って」 - Qiitaを含めて約200くらいの公開資料 - Claude
Codeなどの「Web search tool」で 検索させる。どう真似るかはLLMに任せる https://qiita.com/watany
2. レビュー、修正 - レビュープロンプト例 - 「誤字脱字‧表記誤り‧⽂法誤りはありますか?」 - 「この<⽂章><表現>を簡潔にする代替案を考えてください」 - 「前後の章‧節と整合性が取れてない点を指摘してください」
- Tips - これらを1つの神Skillsに固めると抜け漏れが出るように感じる - 変に凝るより、定型reviewコマンド+観点無しレビューを3並列
どうしたか → どうなったか ユーザーハーネスの考え⽅にマッピングすると - feedforward(⽣成に必要な情報) - 1. ⾃分の真似をさせる -
feedback(評価に必要な情報) - 2. レビュー‧修正 どうなったか - 似てる⽂体にはなるけど、良い⽂章にならない Harness engineering for coding agent users https://martinfowler.com/articles/harness-engineering.html
「技術書の⽂章」の分解 技術書の⽂章には実⽤的に三層ある(と思う) 1. 語彙 - 頻度が⾼い‧使われ⾟い語彙 2. ⽂のリズム - ⼀⽂の⻑さ、句読点の位置、⾔葉の緩急
3. ⽂章の⾻格 - 何を書くか、書かないか、どの順序で語るか
分解した「技術書の⽂章」とどう向き合うか 1. 語彙 - LLMに⼀旦ありのままに書かせる - 禁⽌したい語彙はレビューで検出する 2. ⽂のリズム -
LLMに書かせた⽂章を、⾳読して違和感を検出する 3. ⽂章の⾻格 - 初⼿AI VS 初⼿Human
1. 語彙と向き合う - LLMに⼀旦ありのまま書かせる - GPT 5.6, Claude Fable 5のプロンプトガイドを読むと、
守らせる⼿順を減らすのがベストプラクティス - 禁⽌したい語彙はレビューで検出する - 機械的に削ると⽂章も機械的になるため指摘に留めるのも⼿ - 無駄な例「AIっぽい⽂章を⾒つけて」
2. ⽂のリズムと向き合う LLMに⼀旦ありのままに書かせ、⾳読して違和感を検出する - 黙読でもいいが、⼩声でも声に出した⽅がいい - 声に出さず何度も読むと違和感が摩耗してしまう - 「私はこの表現をするか?」「話の流れに違和感は無かった か?」「⾔葉選びは妥当か」など
- LLMに限らず、煮詰まったら効果的 - リズム改善系のSkillはあるが、LLMらしさを軽減するものの 違和感はぬぐえないため、今の所は使わない予定
3. ⽂章の⾻格と向き合う Human In The Loopの代表的なパターン - 初⼿AI - コンセプトを伝えてLLMに書かせる→「こんなのが俺の⽂章なわ
けないだろ!」→反発のままに書き直す→LLMに直させる→ 「こんなのが俺の⽂章なわけないだろ!」(以下略) - 初⼿Human - ⼀旦殴り書き‧メモレベルの材料を元にLLMで初稿を起こす。 順序を並べ替えたり、過不⾜を修正したり、を⼈とLLMでターン 制で繰り返す
部分的に効果があったアプローチ - 前提:本書にはエージェント(Cline)の操作 の様⼦を実況形式で画⾯キャプチャで紹介 するパートがある - PART3: Vibe Codingを試してみよう -
PART5: Agentic Coding ‒ 開発基盤構築 - PART6: Agentic Coding ‒ コーディング - PART7: Agentic Coding ‒ リリース 2026年5月2日(土)発売 https://www.sbcr.jp/product/4815636593/
部分的に効果があったアプローチ 画像から⽂章を作る⇒けっこう厳しい - ⼀操作ごとにキャプチャしていないので、 意図しないストーリーを創作してしまう - OCR的にキャプチャの⽂字を取り出して くれるのは普通に便利 画像のキャプションを作る⇒そこそこ -
意図しないストーリーを創作してしまう - 意外と説明を1⾏に収めるのは⼤変なので、 打率が低くても試す価値はあった https://www.sbcr.jp/product/4815636593/
AIエージェントでも技術書はすぐ書けない - 書籍の半分ほどはエージェント執筆を試みたが、肌感覚で1~3割程度の効率化 - 何なら⼿段の試⾏錯誤が⻑すぎて、脱稿が遅れてしまった - ⼤量に⽂を出⼒するのと、書籍としての品質にはギャップがある - 少なくとも0→1は「おもんない」⽂章になる -
とはいえ、LLMの出した表現を普通に採⽤する場合も - 素直に⼿を動かして書くか、LLM出⼒で早めに失敗⽂例を知る⽅がいい - プロンプトやSkillsに凝るよりOpus4.6 やFableなど⽂章⼒の⾼いモデル を使う⽅が良い - レビューは細かくプロンプトを刻んで適宜実⾏→issueなどに記録
せめてものTips - AIにゼロから書かせる時は⾃分の⽂章蒸留は効果がある - 「⽂体や構成は<任意>を読んで理解し、参考に執筆して」 - ⽂章を修正する語彙があるとLLMに指⽰しやすい - コロケーション:単語と単語、その他の品詞間の⾃然な組み合わせ -
呼応:「なぜなら〜からだ」など、対応する表現が正しい組み合わせか - Linterは育てるまでが⻑いので、最悪LLMレビューに置き換える選択肢も - ⽂章の違和感を拾うのは⾳読が⼀番実⽤的