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データサイエンスとWiDS~未来の芽を育てる~ / Data Science x WiDS — WiDS blaze a new trail in data science for our brighter tomorrow 

データサイエンスとWiDS~未来の芽を育てる~ / Data Science x WiDS — WiDS blaze a new trail in data science for our brighter tomorrow 

2021年6月4日開催 Women in Data Science Tokyo @ IBM
KEYNOTE資料
Speaker:  小野 陽子 氏
横浜市立大学 データサイエンス学部 准教授

https://widstokyoibm2021.splashthat.com/

wids-tky-i

June 04, 2021
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Transcript

  1. 研究テーマ: ひとでなければできないこととは何か? • Isabelle/HOLを⽤いた命題⾃動証明システム構築 • 認知のズレに関する諸問題 • その施術は効果があったと思うか否か? • ⾃分の成績を正しく推定できるか否か?

    • 場の空気を読むことができる? • データサイエンスの倫理 最近は,DS布教活動の⼀環として, 2019年3⽉シンポジウムから WiDS TOKYO@Yokohama City University アンバサダー 4 &ʴإ H H ʴώʔϧ ʢ൅ʁʣ
  2. 数理 AI 定制度( ) 要 数理 AI 定制度( ) 要

    • 大学 高 生(約50万人/年) 初 数理 AI 得 • 大学 高 正規 教 政府 定 AI戦 2019 主 要 定 (MDASH-Literacy)* • 大学 期大学 高 学校 正 • 学生 広 実施 教 (全学開 ) • 体的 計画 策定 公表 • 学生 関心 高 必要 知 体 的 得 ( ( )参 ) • 学生 対 取組 実施 • 自 点検 価( 学 成果 進 ) 実施 公表 • 当 教 実施 実 (人 社会 学 数学部 ) 選定 数理 AI 大学 高 ! 大学 高 数理 AI 取 後 ! • 2021年2月 公 開 (~1月 実施) • 2021年7月 回 定 選定 以後 年度 * Approved Program for Mathematics, Data science and AI Smart Higher Education 数理 AI教 認定制度( ) 設 報告書 基 制度設計 定 (MDASH-Literacy+) • 記認定要件 • 学生 一定割合以上 全学生 50%以上(3年以内 成見込 ) • 大学 特性 応 特 取組 実施 査 外部有 者(内 府 文部 学省 経済産業省 協力 選定) 成 査委員会(3府省共同事務 ) 実施 査 結果 文部 学大 認定 選定 取組 開 進 3府省 連 認定 選定 教 的 広報 定手続 学生 学生 選 企業 企業 選 数理 AI 学生 出 大学 2 ⽂部科学省資料 12
  3. 数理 AI ( ) 要 数理 AI ( ) 要

    目 審査 目 対応 所 目 数理 AI 現在進行中 社会変化(第4 次産業革 命 Society 5.0 動型社会 ) 深 寄与 自 生活 接 結 導入 1-1. 社会 起 変化 1-6. AI利活用 最新動向 目 数理 AI 対象 社会 活用 活用領域 非常 広 日常生活 社会 課題 解決 有用 得 導入 1-2. 社会 活用 1-3. AI 活用領域 目 様々 利活用 現場 利活用事例 示 数理 AI 様々 適用領域(流通 製造 金融 公共 ) 知見 組 合 価値 出 導入 1-4. AI利活用 技術 1-5. AI利活用 現場 目 数理 AI 万能 活用 当 様々 意事 (ELSI 個人情報 理 AI社会原 ) 考 重要 心得 3-1. AI利活用 意事 3-2. 守 上 意事 目 実 実課題(学術 含 ) 用 社会 実 例 題材 説明 数理 AI 基本的 活用法 関 基 2-1. 2-2. 説明 2-3. <5 査 目 対 所> 16 ⽂部科学省資料 13
  4. データ収集 データ前処 理・構造化 データの可視 化・特徴量の抽 出・データ分析 データ 課題提起 課題発⾒ 課題設定

    データ分析・モデリング データから ストーリーを 語り,問題解決や 社会実装に取り組む 課題解決・ 新たな課題提起 モデリング 分析結果 妥当性検討 課題への 提案 データ思考のサイクル
  5. Whatʼs Keeping Women out of Data Science? ボストン コンサルティング グループ(2020年3⽉)

    STEM分野を専攻する世界10カ国(含む⽇本)の9,000⼈以上か ら回答を得たアンケート調査 データサイエンス分野におけるジェンダーギャップについて分析 何が⼥性をデータサイエンスから遠ざけている? 16
  6. 学⽣の回答から • データサイエンスは抽象的で,インパクトに⽋けるという印象 を持っている ⼥⼦学⽣(各国平均) :48% ⽇本の⼥⼦学⽣: 63% 調査対象国10カ国中最⾼値 •

    データサイエンス分野には,協⼒よりも競争を重視する⾵⼟が あると感じる • データサイエンティストとしてのキャリアの可能性や,⽇々の 仕事の様⼦についての情報が少ない 17
  7. Women in …の趣旨と類似点 • 前提:⼥性限定のイベントではない • 所属割合の少ない⼥性を分野へ誘うことで,分野の発展と継続 を検討している • シンポジウム内で⾏っていること

    • ⼥性が企業内でのキャリアを語る • ⼥性研究者が⾃分の研究を語る • ⼥性を管理職にしようキャンペーンを無理⽮理展開している訳 ではない • “ユニコーン”を発⾒し,⼤事に育てる 26
  8. WiDS TOKYO@YCUとは • 2019年3⽉22⽇から3回のシンポジウム,多数ワークショップ を開催 • データサイエンス領域で活躍する⼥性たちによる発表とパネル ディスカッション→様々な領域でのデータサイエンスを紹介し, この分野に⼈材を誘う •

    アイディア・チャレンジ,LTセッション→アイディアをデータ からストーリーとして発⾔すること • データサイエンスとしてデータサイエンスを広げること https://wids-tokyo.jp/ 27
  9. アイディア・チャレンジ • データを収集・分析し、新たな価値(アイデア)を社会に提⽰し、 安寧で豊かな、そして持続可能な『超スマート社会』を築くことを ⽬指す • SDGsを基調としたアイディアをデータから語る 「新しい働き⽅」WiDS TOKYO@YCU 2019

    • 学⽣の部:横浜市⽴⼤学データサイエンス学部チーム「37,420,000 パターン〜新しい時代の働き⽅〜」 • ⼀般の部:全⽇空商事(株)チーム「トイレと頭の回転率を上げよ う!―トイレの利⽤データから考えた新しいオフィスでの息の抜き ⽅」 28
  10. LTセッション SDGs⽬標 LT発表者が選択したキーワード Goal3 全ての⼈に健康と福祉を ⼦供の⼼ 意識に上がっていないストレス Goal4 質の⾼い教育をみんなに あなたの質問にデータが答える

    Goal5ジェンダーの平等を実現しよう ⼥性企業の経済効果 Goal8働きがいも 経済成⻑も ⼈材戦略 Goal10⼈や国の不平等をなくそう ⾳楽 Goal12作る責任 使う責任 imagine 29
  11. 違いを受け⼊れることの意味が忘れられ, 不寛容な社会になっていないだろうか Richard L. Florida, The Rise of the Creative

    Class: and How It's Transforming Work, Leisure, Community and Everyday Life, (Basic Books, 2002). 井⼝典夫訳『クリエイティブ資本論――新たな経済階級の台頭』(ダイヤモンド社, 2008年) イノベーションは3つのTが集まる場所で起こる Tolerance Talent Technology 31
  12. つくる責任つかう責任 • 2018年7⽉26⽇アメリカ⾃由 ⼈権協会(ACLU)は,AWS によるRekognitionで⽶連邦 議会議員の28⼈の写真が犯罪 者と判断されたと発表 • 公開されている2万5000⼈分 の犯罪者のマグショットと現

    在の⽶連邦議会議員全員の写 真を初期設定しているマッチ 設定を使って実施した結果 • 7⽉27⽇AWSは反論 • 初期設定では信頼⽔準が80% になっているが,法執⾏機関 でのRekognition利⽤では信 頼⽔準を99%以上に設定する よう推奨 • ACLUの約30倍の顔データを 信頼⽔準99%で同じ検証を⾏ い,マッチング結果は0⼈ 35
  13. ピザが炭になるまで⾼温になるから オーブンは捨てた⽅がいい? MIT Media Labの研究結果 • ⼥性を男性と誤認識した確率約19% • 肌の⾊が濃い⼥性を男性と誤認識した確率約31% →顔認識(個⼈の顔を写真や動画の中の顔と照合)でなく,顔分

    析(性別や表情など顔の特徴を識別)を使ったために誤認識して いると反論 • 警察では適切に使われているとサービス提供者が説明 →「説明を受けていない」とサービス導⼊の警察が会⾒ 36
  14. わたしというデータ データを意識したのは? • 成績 • ダイエット • SNS • ⼾籍

    • COVID-19 ⾃分がどこかにデータとして組み込まれていること ⾃分がどこにもデータとして⼊っていないこと わたしは何かを検討するためのデータとして捉えられている? 38
  15. パーティ,ダンス,その次は? diversity 事実 inclusion ⾏動 事実と⾏動をふまえた 感情による結果 belonging 帰属性 本来の⾃分を偽らずとも

    安⼼して所属できるか equity 平等ではなく公平さ integrity 誠実さ ダンスに誘われること いかなる属性も排除されない状況 パーティ参加者の⾏動 パーティに招かれること ひとの属性の多様さ パーティという場での事実 DS技術で何かをつくるときに私たちが考えること DS技術が社会に展開されたときに 守られるもの 47