Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
ATPの「A」
Search
yamarten
April 28, 2023
Technology
0
240
ATPの「A」
https://428lab.connpass.com/event/280610/
yamarten
April 28, 2023
Tweet
Share
More Decks by yamarten
See All by yamarten
Bluesky 2019〜2022
yamarten
1
160
PDS連合ことはじめ
yamarten
0
650
ADXが見た夢(ATPのUCANの話)
yamarten
0
280
Other Decks in Technology
See All in Technology
【令和最新版】ロボットシミュレータ Genesis x ROS 2で始める快適AIロボット開発
hakuturu583
2
1.5k
Formal Development of Operating Systems in Rust
riru
1
410
あなたの人生も変わるかも?AWS認定2つで始まったウソみたいな話
iwamot
3
770
三菱電機で社内コミュニティを立ち上げた話
kurebayashi
1
320
Godot Engineについて調べてみた
unsoluble_sugar
0
260
機械学習を「社会実装」するということ 2025年版 / Social Implementation of Machine Learning 2025 Version
moepy_stats
4
500
Oracle Base Database Service:サービス概要のご紹介
oracle4engineer
PRO
1
16k
いま現場PMのあなたが、 経営と向き合うPMになるために 必要なこと、腹をくくること
hiro93n
1
690
Alignment and Autonomy in Cybozu - 300人の開発組織でアラインメントと自律性を両立させるアジャイルな組織運営 / RSGT2025
ama_ch
1
2.1k
ドメイン駆動設計の実践により事業の成長スピードと保守性を両立するショッピングクーポン
lycorptech_jp
PRO
3
640
ゼロからわかる!!AWSの構成図を書いてみようワークショップ 問題&解答解説 #デッカイギ #羽田デッカイギおつ
_mossann_t
0
1.3k
.NET AspireでAzure Functionsやクラウドリソースを統合する
tsubakimoto_s
0
160
Featured
See All Featured
Improving Core Web Vitals using Speculation Rules API
sergeychernyshev
2
160
Bootstrapping a Software Product
garrettdimon
PRO
305
110k
Building Your Own Lightsaber
phodgson
104
6.2k
Optimising Largest Contentful Paint
csswizardry
33
3k
Building Better People: How to give real-time feedback that sticks.
wjessup
366
19k
Site-Speed That Sticks
csswizardry
2
240
JavaScript: Past, Present, and Future - NDC Porto 2020
reverentgeek
47
5.1k
Fontdeck: Realign not Redesign
paulrobertlloyd
82
5.3k
Adopting Sorbet at Scale
ufuk
74
9.2k
Performance Is Good for Brains [We Love Speed 2024]
tammyeverts
7
560
Code Reviewing Like a Champion
maltzj
521
39k
Save Time (by Creating Custom Rails Generators)
garrettdimon
PRO
29
950
Transcript
ATPの「A」 ATPの署名の話 2023.4.28 Bluesky/ATProtocol 勉強会#1
おことわり この発表の主題は考察、というか「これ何だろうね?」 解説や紹介ではないし結論も主張も無い 現状の公式実装準拠のため、ドキュメントと矛盾する場合あり なお発表者はTypeScriptをHello World前に断念、つまり……
ATP? Authenticated: 認証された Transfer: データを送受信する Protocol: 決まりごと ちなみに: HTTP =
HyperText Transfer Protocol
Authenticated? 署名による保証を意味する(と思う) repositoryをMST(≒ハッシュ木)で 一つのハッシュにまとめて署名 コピーの改竄を検出可能 更新したら前回のCIDも含めて署名 署名はPDSが持つ秘密鍵を使う 公式PDS実装の鍵は全ユーザ同じ
何に役立つ?(憶測) ネットワークや取得側PDSに よる改竄の検出 元PDSに問い合わせ不要 BGSの検証を可能にする? 投稿側PDSの削除・改竄に対 する第三者による証明 ウェブ魚拓的に使える copy commit
@ @
署名はどう検証する? 検証されない署名に意味は無い 公式ライブラリのverifyFullHistoryを使えば検証できる com.atproto.sync.getRepoで取得したrepositoryに使えば検 証できるはず 完……とはならない
何を検証する? ちゃんと検証するなら過去commit含め repository全体があった方が良い 公式実装的にはcom.sync.getRecordで 得られる範囲で十分と考えられそう commitから対象recordへのパス以外 のCIDは展開しない それでも1record検証するためだけ にはちょっと重いかも
誰が検証する? 取得側のPDSで署名を検証するなら、 当然そのPDSは嘘を吐ける PDSは(ある程度)信頼する前提で はあるが…… とはいえクライアントで検証するの も(特にrepostとか)コスト重め 無差別に検証する訳ではなければ そんなに困らないかも @
@ record repo data? repo?
その公開鍵は本物? クライアントで検証する場合、直接DIDを 解決して公開鍵を取得する必要がある ATPで使うDIDなら誰でも解決できるはず 投稿者PDSに直接もらうのもあり DIDを管理しているPLCサーバがPDSと共謀 して嘘を吐いているかもしれない did:webの場合はユーザのコントロール 下にあるはずなので無条件に信じていい @
@ record repo repo DID pubkey PLC server PLC server
DID⇔鍵はどう検証する? DID操作もcommitのように署名している PLCサーバがoperation logとして保管 did:oydやanywiseなdid:keriに似たコンセプト 最初のoperationからDIDが導出できる 公式ライブラリのvalidateOperationLogで検証可能 operation logの取得方法は未確認
その他の問題 投稿側のPDSの暴走は防げない 署名鍵を持つため、ローテーションしか止めれらない 引越しても、どのcommitからが暴走か問題は残る PDS引越し前のスナップショットは検証できるか 現状の実装案では全commitが作り直される did:webの場合、過去の署名鍵とDIDの紐付けはどこでする?
まとめ repositoryの署名は一部検証や存在証明に使える が、本当にこれがやりたかったことか……? 他の使い途のアイディアあれば教えてください 公式にはアカウント可搬性のためっぽいが謎 ちゃんと検証するのは結構障害が多い ただし公式でも用意はしてくれているのでマシ 色々考慮は必要だし現時点で実用は厳しいかも
おまけ:署名が取得できるAPI com.atproto.syncの一部が該当 getCheckout: 指定したcommit+MST getRepo: 指定した範囲のcommit+MST getRecord: 指定したrecordまでのcommitからのpath getCommitPath: 指定した範囲のcommit(MSTを含まない)
subscribeAllRepos: 実行中の全変更(commit+MST+handle) handleの変更はrepository外(DID)の管轄だが見える
おまけ:さらにその先 DIDとrepositoryの繋がりが検証できたとして、それは本当に 「ATP外で知ってるあの人」のものなのか? did:webや一部のhandle・PDSはサーバ管理者を保証する じゃあ例えば古い名刺記載のhandleがもう他人である可能性 は?名刺の記載自体が嘘かも? 最終的にシステム外の検証はシステム外でするしかない DIDが解決しうるが、活かすには普及&did:plc拡張が必要