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可視化から始めたAI駆動開発_ochi_ver1.01 / AI-Driven Develop...

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September 24, 2026

可視化から始めたAI駆動開発_ochi_ver1.01 / AI-Driven Development Starting with Visualization_ver1.01

弥生株式会社 もくテク
AI駆動開発を組織に根づかせるには ──CTO・推進者が語る取り組んできたこと・見えてきたもの
https://mokuteku.connpass.com/event/404798/

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September 24, 2026

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Transcript

  1. AIDD 推進レポート 01 本日のアジェンダと発表スコープ 登壇者プロフィール & アジェンダ 本日の発表スコープ ・登壇者: 越智

    峻介 (プラットフォームエンジニアリング部/ AIDD推進 / リードエンジニ ア) ⭕ 本日お話しすること: ・何から測り始め、どうやって問いを分解したか ・利用率だけでは見えない「委任」の壁の正体 ・可視化を踏まえた推進チームの具体的打ち手 アジェンダ: 1. 可視化のきっかけとアプローチ(指標の分解) 2. 定量・定性データで分かったリアルなギャップ 3. 現場の2つの壁と、推進側の具体的アクション ❌ 本日お話ししないこと: ・LLM基盤や個別ツールの詳細アーキテクチャ比較 ・「AIで開発生産性が◯倍になった」という極端な成功談 要点: 可視化のプロセスとそこから得た学びを客観的に共有します。
  2. AIDD 推進レポート 02 ライセンスは配った。「で、みんな使えてる?」 1. 利用の広がり 2. 実態の不透明さ 3. 評価軸の不在

    ・Cursor/ Devin /Copilotライセンスを 広く配布 ・利用ログや請求金額から「利用されてい る」ことは確認できた ・社内でのAI関心度も高まりを見せてい た ・チームとしてどう使われているか不明 ・単なるコード補完にとどまっているの か、業務が変わっているのか分からない ・成果が出ているチームとそうでないチー ムの差が見えない ・「開発生産性」という言葉の抽象度が高 すぎる ・投資対効果(ROI)をどう経営や現場に 説明すべきか迷う ・どこに次の手を打つべきかの判断基準 がない 要点: 導入初期の壁は「使われているか」ではなく「どう使われ、何がボトルネックか見えないこと」でした。
  3. AIDD 推進レポート 03 「使っている(利用率)」はゴールではなくスタート 従来の捉え方(利用率メイン) 可視化を深めた捉え方(本発表) ・「アクティブユーザー率 90% 突破!」で満足してしまうと ・利用率が高い

    = AI活用が成功しているとみなす ・利用率は「前提条件(スタート地点)」に過ぎない ・見るべきは「業務のどの部分を、どの深さでAIに任せられているか」 ⚠ 発生した課題: ・「で、開発は早くなったの?」という問いに答えられない ・次に予算やサポートをどこへ集中すべきか分からない 💡 得られる価値: ・チーム間の活用差やボトルネック(ルール・コンテキスト等)が浮き彫 りになる ・根拠のある具体的支援策(ガイドライン・環境整備)が打てる 要点: 利用率だけでは次の一手を打つには不十分、可視化を通じて「解くべき課題」を発見することが可視化の目的です。
  4. AIDD 推進レポート 04 成果を急がず、測る順序を決めた(計測ロードマップ) Step 1 Step 2 Step 3

    Step 4 AI利用 活動指標 開発成果 事業成果 ツール利用量 アクティブ率 トークン消費量 Pull Request (PR) 数 コミット数・変更行数 作業セッション数 リードタイム(Four Keys) デプロイ頻度 障害発生率 機能リリース速度 ROI(投資対効果) 顧客価値創出 ★ 現在の計測焦点 要点: いきなりStep 4の事業成果を目指さず、取得しやすい「 Step1 ~ Step 2」から分解して計測を開始しました。
  5. AIDD 推進レポート 05 今どこまで測れているか 可視化できていること(現在地) まだできていないこと(今後の課題) ✅ チーム別・個人別のAI利用量(トークン量・リクエスト数・コスト) ✅ チームごとのPull

    Request (PR) 作成数および推移 ✅ 122名のエンジニアアンケートによる定性的実感値 ✅ 14チームのリードインタビューによる詳細な質的定性情報 ⏳ ツール横断の自動追跡計測基盤(OTel等による統合ダッシュボー ド) ⏳ チーム全体の開発リードタイム(Four Keys)とのリアルタイム連携 ⏳ AI利用と「事業成果(業績・売上)」の直接的な因果関係証明 要点: 活動指標までは追えているものの、事業成果への影響はまだ仮説検証の段階です。
  6. AIDD 推進レポート 07 チーム別の PR数比較 📊 チーム別 AI活用度、 PR数 分析のポイント

    ・全社平均(+62%)の内訳を分解すると、チーム ごとに大きな開きが存在した ・AI利用が少なく、PR数もそこまで変わらない チームがいる一方、突出して高いチームも出現 ・なだらかな変化ではなく、一部のチームが大きく 牽引する 要点: チームごとに活用度と PR数は顕著に差が発生
  7. AIDD 推進レポート 08 AI利用が進めば活動指標( PR数)にも変化が出る 全社平均 PR数の変化 仮説の検証で見えたこと 導入前: 6.90

    件 / 月・人 ↓ 導入後: 11.19 件 / 月・人 1. AI活用度が高いチームにPR数の伸び幅が大きい傾向が見られる 全社で平均約 62% のPR数増加が確認された。 4. (仮説)活動量の差は開発成果にも繋がってくるのでは? 2. 全社一律の伸びではなく、チームごとの「格差」が存在する 3. AI活用の差で活動量は数倍 ~ 数十倍の差が発生する 要点: 重要なのは「チームごとの差」。次の一手としてチームごとの格差を埋める必要がある
  8. AIDD 推進レポート 09 限界の明言:活動量( PR数)だけでは「理由」は語れない 定量データ( PR数・トークン量)で分かること 定性データ(アンケート・ヒアリング)の必要性 ⭕ 「どのチームがどれくらい使っているか」というFact

    ⭕ 「PR数が増えているか減っているか」という結果の推移 ⭕ チームごとの数値的な相対比較 💡 定量データは「問いを発見するためのヒント」に過ぎない ❌ 分からないこと: ・なぜそのチームはPR数が増えたのか(理由) ・なぜ別のチームは伸び悩んでいるのか(阻害要因) ・数値の背景にある「現場の困りごと」を探るため、122名のアンケート と14チームのインタビューを実施 ・定性調査を重ねて初めて、真のボトルネックが見えてきた 要点: ダッシュボードの数字だけを追うのではなく、定性調査を組み合わせて「理由」に迫る必要があります。
  9. AIDD 推進レポート 10 「利用」と「委任」の大きなギャップ 日常的AI利用率 90.2% 業務効率への貢献実感 81.2% 日常的な「タスク委任」率 18.9%

    📊 AIへの委任経験の割合(アンケート Q14より) 【アンケート内訳表現】 🟩 日常的に委任している(18.9%) | 🟦 何度か試した・試行段階(35.2%) | 🟧 難しさを感じている・未着手(46.0%) 💡 考察: 9割が使い、8割が効果を実感しているにもかかわらず、「AIにタスクを任せる(委任)」レベルに達しているのはわずか2割。約8割のエンジニアが「利 用」と「委任」の間のギャップにとどまっています。 ※ ヒアリング調査により、活動量の多いチームほど設計・実装・テストなどの多様な工程で AIを活用し、タスク単位で業務を委任していることが分かりまし た。 要点: 単なる「利用率」の陰に隠れていた、「委任率 18.9%」という構造的ギャップが可視化されました。
  10. AIDD 推進レポート 11 AI委任できない理由は「個人スキル」ではなく「環境」 要因1: ツール予算の制約( 32.8%) 要因2: ノウハウ・プロンプト( 23.0%)

    要因3: コンテキスト・構造( 21.3%) ・上位モデル(Claude Opus等)の利用 枠・予算の不足 ・社内で使えるMCPや拡張機能のルー ルが不明確 ・ツール選定・申請の手続きが複雑 ・どのようなタスクを委任できるかのイ メージが湧かない ・抽象度の高い指示の出し方が分からな い ・成功事例・プロンプトが他チームと共有 されていない ・既存コードが巨大でAIに理解させづら い ・仕様書やドキュメント(README/ADR) が未整備 ・AI向けのコンテキスト整備(ハーネス) がない 要点: 「エンジニアのスキル」の問題ではなく、社内のルール・予算・コンテキストという「環境」が原因でした。
  11. AIDD 推進レポート 12 現場の2つの段階差(ボトルネックの構造) フェーズ 1:ルール・予算の壁(手前で止まる多数派) フェーズ 2:コンテキスト・ハーネスの壁 【現場のリアルな悩み】 ・「MCPや外部ツールを使っていいセキュリティ基準が分からない」

    ・「Opusなどの上位モデルを使いたいが、予算上限が気になって躊 躇する」 ・「日々の開発に追われ、AI活用を模索する時間が確保できない」 ・従来の仕様書、業務フローがAI前提になっていない為に前段を整 える必要がある 【現場のリアルな悩み】 ・「タスクを任せても、想定外の変更をされて修正レビューの手間が増 える」 ・「コードベースの文脈(コンテキスト)を伝えるのが難しく、指示文の作 成に時間がかかる」 ・「AI向けのドキュメント(README等)が整備されていない」 👉 状態: AI委任を試す以前の、制度・環境面でのストッパーが発生 👉 状態: 技術的・運用上のコンテキスト設計(ハーネス)が必要な段 階 要点: チームによって直面している壁が異なるため、一律の施策ではなく段階に応じた支援が必要。
  12. AIDD 推進レポート 13 可視化を、次の具体的な打ち手につなげる 可視化で見えた課題(現場の壁) 推進チームの具体的打ち手(アクション) モデル選定・利用可否で悩む モデル選定フローチャート & 明確なガイドライン整備

    使えるMCPのルールが曖昧 セキュリティ部と連携した「MCPホワイトリスト」策定 予算上限・コストの懸念 Cursor/Devin等の年間契約化 & 利用枠の柔軟運用 業務で触る時間が取れない ハンズオン勉強会の開催 コンテキスト渡し・レビュー負担 ゴールデンパス(標準コンテキスト設計書)の提供 要点: 可視化でボトルネックが特定されたことで、推進側が具体的に何を解消すべきかが明確になりました。
  13. AIDD 推進レポート 14 まだ整備中の部分・未着手の部分 🟡 現在進行形で整備中の部分 🔴 まだ未着手・今後の検討課題 1. OTel(OpenTelemetry)等を活用した、ツール横断の計測自動

    化基盤 1. 「事業成果(売上・顧客価値)」との定量的な相関の証明 2. 開発成果指標(Four Keys:リードタイム・デプロイ頻度)の計測自 動連携 3. 全社横断のゴールデンパスの策定、横展開 2. 非エンジニア職種(プロダクトマネージャー・QA等)へのAI駆動開 発の拡張 3. AI主導開発時代における人事評価・エンジニアスキルの再定義 要点: 課題に向き合いながら一歩ずつ進めている段階です。