Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

【生成AI解説】使って理解するMCPサーバー 〜デモアプリ作成で知るメリットと限界〜

Avatar for waikei waikei
October 24, 2025

【生成AI解説】使って理解するMCPサーバー 〜デモアプリ作成で知るメリットと限界〜

生成AIと外部ツールを連携させる「MCPサーバー」とは何か?
この資料では、MCPサーバーの基本的な概念から、メリット・デメリット、そして実際にデモアプリを構築する際の構成例や実装のポイントまでを解説します。
「社内データを活用したAIエージェントを作りたい」「AIの機能を拡張したい」と考えている企画担当者やエンジニアの方におすすめです。
▼デモ解説動画
https://youtu.be/ia2c4sjD0dQ
▼ソースコード (GitHub)
https://github.com/ykimura517/mcp-integration-demo

--------
投稿者のX: https://x.com/yk_llm_gpt
AI導入支援実施中:https://next-form.net

Avatar for waikei

waikei

October 24, 2025
Tweet

More Decks by waikei

Other Decks in Technology

Transcript

  1. SLIDE 4 本講座でやること・やらないこと やること やらないこと MCPの概要説明 (そもそも何か? どこで使える? メリット・デメリッ トは?)

    ✓ MCPサーバーを組み込んだデモアプリの解 説 (実際に使ってみるのが理解への近道) ✓ 体系的・網羅的な説明 ✓ 実装の詳細な説明 (特にフロントエンドは省略) ✓
  2. SLIDE 6 そもそもMCPサーバーとは? MCP (Model Context Protocol) サーバーとは、LLMと外部のツールやデータをつなぐ“仲介サーバー”であ る。 LLMは自然言語処理は得意だが、単体ではデータ取得やAPI呼び出しはできない。そこでMCPサーバーが登場

    する。 MCPサーバーは、様々な外部サービスをLLMが扱いやすいToolとして提供する。これにより、SlackやGitHub等の 既存サービス操作や、独自プログラムの実行が可能となる。 ※今回のデモ例: 「架空の社内データを参照する」 「データをグラフにまとめる」といったToolを使用。
  3. SLIDE 8 MCPサーバーのメリット 〜なぜ今注目されるのか?〜 LLMと外部ツールを安全に分離 MCPサーバーが「安全な仲介役」となり、認証・ロギング・アクセス制御をサーバー側で一元管理でき る。 1 プラグインのように機能を追加可能 拡張性が高く、LLMにさせたい作業が増え続ける現代のニーズにマッチしている。

    2 標準プロトコルによる高い互換性 共通の通信仕様により、異なる言語や環境間での連携が容易になる。 3 ローカル・オンプレ環境への対応 APIキー等の秘密情報をLLM側に渡さず、セキュアな環境内で処理を完結できる。 4
  4. SLIDE 10 MCPサーバーのデメリット 構築・運用コストの増加 マイクロサービス的な存在となり、セットアップ、認証、バージョン管理等の運用が必要。クライアン ト実装も複雑化しやすい。 1 通信遅延の発生 クライアント →

    MCPサーバー → 外部APIという中継構造のため、直接呼び出すよりレイテンシ(遅延) が発生する。 2 発展途上の技術 まだ情報が少なく、特に本番サービスへの大規模な組み込み事例は限定的である。 3
  5. SLIDE 15 MCPクライアントの実装 (処理フロー) フロントエンドからユーザーのクエリが到達。 1 MCPサーバーからTool一覧を取得し、LLMに使用すべきToolがあるか判断させる。 2 (Toolなしの場合) 通常のLLM応答をフロントエンドに返して終了。

    3 (Toolありの場合) LLMが返す引数を使ってToolを実行。 ※Toolの実行はLLMではなく、MCPクライアント側で行う。 4 Toolの実行結果をLLMに渡し、再度Toolを使うべきか判断させる (ループ)。 5 Tool使用ではない通常のメッセージが返された時点で、それを最終応答としてフロントエンドに返却 し、終了。 6
  6. SLIDE 16 MCPクライアントの実装 (会話履歴イメージ) <ユーザー>: 顧客ID が"002" の人の名前は? <LLM >:

    [Tool 使用] 顧客データ一覧を取得するTool を使用する。 <Tool 実行結果>: 顧客ID"001" は山田、ID"002" は田中、ID"003" は... <LLM >: 顧客ID が"002" の人は田中さんです。