Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

越境チャレンジの現在地 〜Epic大臣制度の今〜

越境チャレンジの現在地 〜Epic大臣制度の今〜

Scrum Fest Osaka 2022の登壇資料です。

https://confengine.com/conferences/scrum-fest-osaka-2022/proposal/16960

sakai.yusuke

June 18, 2022
Tweet

More Decks by sakai.yusuke

Other Decks in Technology

Transcript

  1. 今日お話すること • 昨年、@okeicalm からお話させてもらった、 Epic大臣という役割を始めたチームのその後 ◦ Scrum Fest Osaka 2021

    - エピック大臣から始める LeSSの導入 • Epic大臣というロールを導入して 1年、何が起こって、どう乗り越えていったのか、をお話します
  2. 目次 1. 自己紹介 / 会社・チームの紹介 2. Epic大臣とは? a. 誕生の背景 b.

    役割 3. Epic大臣が登場して、しばらく後の世界 a. 状況 b. 問題と改善 4. ふりかえり
  3. チーム • LeSSを採用 • 機能開発を主にしつつ、保守運用も行うチーム • ディスカバリーを行うチーム ◦ プロダクトオーナー( PO)

    ◦ アソシエイトPdM ▪ POのサポート ◦ デザイナー • Devチーム ◦ エンジニア ▪ Epic毎に、各Devチームから1名ずつがEpic大臣を務める ◦ フィーチャーチームで、独立して PBIを実現する能力をもっている • スクラムマスター
  4. プロセス Sprint planning 1 Sprint planning 2 Sprint Sprint ・・・

    Sprint Review Retrospective Overall Retrospective Product Backlog Refinement 1week
  5. サービスローンチまで • プロダクトオーナーの役割 ◦ Epicの優先順位づけを行う ◦ Epicの明確化とUserStoryへの分割 ◦ UserStoryの受入条件の検討とチケット化 ◦

    実装されたPBIのレビュー ◦ バーンダウンチャートによる Epicの開発進捗の可視化 ◦ ステークホルダーとの交渉・対話
  6. Epic大臣 is • プロダクトオーナーと並走して Epicの明確化を行う • 具体的には ◦ UserStoryの分割とPBIの準備 ◦

    リファインメントの実施 ◦ バーンダウンチャートなどによる状況の可視化 ◦ リリースマネージャ、など • 実装も行う • 希望すれば誰でもチャレンジできる ◦ Epic毎に挙手
  7. 状況 • Epicのディスカバリーが終わり、実装が始まった頃の話 • そのEpicは、強い締切があるわけではない • しかし、ロードマップを考えると、リリースしたい時期がある程度決まっている • ロードマップとリリース予定時期は、販売戦略の検討材料の1つになっている なのに

    • 今、どこまで出来ているのかも分からない し、そもそもやりたいことの 全体感もわからない • 毎スプリント、たくさん仕掛りが発生 し、スプリントゴールが達成できない • 次のスプリントに入れたい PBIがプランニングの前日にリファインメントされる 自転車操業状態
  8. Epic大臣の時間が足りない • ディスカバリープロセスの MTGや、他プロダクトとの連携のための MTGなどに参加していた • 一方で、実装も行っていた • Epic大臣の負荷が高い状態が継続 •

    PBIをリファインメントできる状態にすることがギリギリになっていて、スプリントで実施したい PBIが、プラ ンニングの前日か当日に READYになる
  9. スケジュールとスコープの調整 • POからステークホルダーへ、正直な、状況と今後の見通しの説明 • 新Epic大臣2人によるプロダクトバックログの見直しと整理 ◦ 実装済のストーリーと未実装のストーリーを整理 ◦ 未実装ストーリーの書き直し ◦

    ストーリーの要不要の見極め • ステークホルダーに、状況とロードマップへの影響を理解してもらい、心理的不安が低下 • プロダクトバックログが整理されたことで、今やるべきこととゴール地点が明確に
  10. ふりかえってみて • 自分たちの状況が良くないことがわかった ◦ 問題点が、チーム全員がわかる形で明らかになり、色んな場で議論するきっかけになった ◦ その結果、たくさんの改善されたし、その勢いが続いている • アソシエイトPdMが、ドメイン周りを急速にキャッチアップすることで、大躍進 •

    ユーザーにいいものを早く届けたいという「 UserFocus」と、そのためにやれることをやってみようという 「Give it a try!」の気持ちがたくさん見えた 決して上手にはコケられなかったけど、その分、コケる前よりいいチームになった